ヤマトホールディングス株式会社 9064

陸運業 JP 健全性: A (75点)

データ取得日: 2026-05-24 | 過去14年分の財務データを掲載

業績推移

業績予想 次期通期予想(2026-04-30 発表)

項目 予想値 直近通期実績(2025年度) 増減
売上高 19,200億円 17,627億円 +8.9%
営業利益 420億円 142億円 +195.6%
純利益 240億円 379億円 -36.7%
EPS 75.79円 111.87円 -32.3%
1株配当 (DPS) 46.00円 46.00円 +0.0%
予想PER* 25.7倍 17.5倍 (実績)
予想配当利回り* 2.36% 2.35% (実績)

※ 業績予想は企業発表値です。期末決算と同時に発表された次期予想です。 * 印は当サイトが PBR×BPS から推定した株価をもとに独自計算した参考指標です。

財務指標(2025年度)

主要指標

ROE 6.4%
PER 17.5倍
PBR 1.08倍
配当利回り 2.35%
配当性向 41.1%

収益性

ROA 3.0%
売上総利益率 4.0%
営業利益率 0.8%
純利益率 2.2%

成長性

前年比 3Y CAGR 5Y CAGR
売上高 +0.2% -0.6% +1.6%
営業利益 -64.5%
純利益 +0.8% -12.2%
EPS +4.3% -9.5%

安全性

自己資本比率 47.4%
流動比率 147.0%
D/Eレシオ 0.29倍

派生指標 参考

時価総額* 6,052億円
ネットキャッシュ* 343億円
Net Debt/EBITDA* -0.54倍
EV/EBITDA* 9.1倍
FCFマージン* 0.2%
DOE* 2.55%

* 印は当サイトが EDINET から取得した財務データをもとに独自に計算した参考指標です。 EDINETから直接取得した数値ではないため、実際の市場値や各種データソースの公表値と乖離する場合があります。 投資判断は必ず一次情報をご確認ください。

業種比較 業種: 陸運業 日経225内同業 10社

指標 自社 日経225 同業平均
(10社)
EDINET 全体平均
(62社)
同業平均との偏差
ROE 6.4% 8.9% 9.0% -2.49pt
PER 17.5倍 41.4倍 -23.90
PBR 1.08倍 1.05倍 +0.03
配当利回り 2.35% 2.21% +0.14pt
配当性向 41.1% 25.9% +15.22pt
ROA 3.0% 3.3% -0.30pt
売上総利益率 4.0% 6.4% -2.40pt
営業利益率 0.8% 12.2% 8.2% -11.37pt
純利益率 2.2% 10.1% -7.96pt

※「日経225 同業平均」は当サイトで日経225採用銘柄から自前集計した値。 「EDINET 全体平均」は EDINET DB API が返す上場企業全体(中小・赤字含む)の平均で、ROE と営業利益率のみ提供されます。 偏差はパーセンテージポイント(pt)または倍率差。

キャッシュフロー(2025年度)

営業CF 477億円
投資CF ▲444億円
財務CF 94億円
設備投資 846億円
現金等残高 2,081億円
年度 営業CF 投資CF 財務CF フリーCF 設備投資 現金等残高
2025 477億円 ▲444億円 94億円 34億円 846億円 2,081億円
2024 643億円 ▲224億円 ▲308億円 419億円 568億円 1,947億円
2023 900億円 ▲494億円 ▲386億円 405億円 469億円 1,832億円
2022 520億円 ▲589億円 ▲545億円 ▲69億円 733億円 1,806億円
2021 1,239億円 441億円 ▲1,232億円 1,680億円 329億円 2,413億円
2020 744億円 ▲499億円 ▲224億円 245億円 647億円 1,967億円
2019 1,181億円 ▲549億円 ▲709億円 632億円 835億円 1,947億円
2018 517億円 ▲412億円 ▲369億円 106億円 2,029億円
2017 733億円 ▲740億円 ▲188億円 ▲7億円 2,289億円
2016 497億円 ▲302億円 ▲168億円 195億円 2,493億円
2015 926億円 ▲585億円 ▲72億円 341億円 2,471億円
2014 801億円 ▲649億円 ▲90億円 151億円 2,194億円
2013 739億円 ▲505億円 ▲210億円 234億円 2,126億円
2012 718億円 ▲411億円 ▲329億円 308億円 2,084億円

※ フリーCF = 営業CF + 投資CF(投資CFは通常マイナス)。設備投資額は絶対値で表示。

損益計算書(2025年度)

項目 金額 売上比
売上高 17,627億円 100.0%
売上原価
売上総利益 700億円 4.0%
販管費 558億円 3.2%
営業利益 142億円 0.8%
経常利益 196億円 1.1%
純利益 379億円 2.2%

※ 会計基準: 日本基準 (JP GAAP) / 有報提出日: 2025-06-13 09:05。 売上原価・売上総利益・販管費が「—」の項目は EDINET に該当データが無いことを示します(金融・通信・IFRS企業など)。

貸借対照表(2025年度)

項目 金額 総資産比
資産
総資産 12,674億円 100.0%
現金等 2,081億円 16.4%
その他資産 10,594億円 83.6%
負債・純資産
総負債 6,671億円 52.6%
有利子負債 1,738億円 13.7%
その他負債 4,933億円 38.9%
純資産 6,004億円 47.4%
自己資本 5,604億円 44.2%
うち利益剰余金 4,702億円 37.1%
非支配株主持分等 400億円 3.2%

※「その他資産」「その他負債」は EDINET 取得値から計算で算出(その他資産 = 総資産 − 現金等、その他負債 = 総負債 − 有利子負債)。 利益剰余金は自己資本に含まれる内訳項目です。 総資産 = 総負債 + 純資産 が成立しない場合はデータの整合性をご確認ください。

事業規模・コスト構造(2025年度)

従業員数 172,822人 1人当たり売上 10百万円
研究開発費 28億円 売上比 0.16%
減価償却費 487億円 売上比 2.76%

※「1人当たり売上」「売上比%」はサイト内で計算した派生指標です。 研究開発費は製造業以外では非開示の場合があります(サービス業・金融業など)。

直近の決算短信

開示日時タイトル区分売上高前年比 営業利益前年比 純利益前年比EPS PDF
2026-04-30 17:00 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) Q4 18,657億円 +5.8% 283億円 +99.2% 137億円 -64.0% 43.1 PDF
業績概況・今後の見通し(2026-04-30 発表分) 約27,948字

qualitative
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………
2
(1)経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………………………
2
(2)財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………………………
7
(3)キャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………………………
7
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………………
8
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題 ……………………………………………………………………………
8
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………
10
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………
11
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………………
11
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………
14
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………………
17
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………………
19
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………………
21
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………………………
21
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) …………………………………………………………
21
(セグメント情報等) ………………………………………………………………………………………………
22
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………………………
26
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………………………
26
4.補足情報 …………………………………………………………………………………………………………………
27
セグメント別営業収益 …………………………………………………………………………………………………
27
1.経営成績等の概況
(1)経営成績の概況
当連結会計年度における経済環境は、物価上昇の見通しが強まる中での実質賃金減少の継続などにより、個人消費の停滞感が根強く残りました。また、深刻化する人手不足や、年度末にかけての中東情勢の緊迫化を背景としたエネルギー・原材料価格の高騰など、依然として厳しい事業環境が続いており、先行きは見通しづらい状況にあります。
このような状況の中、ヤマトグループは、経営理念に掲げる「豊かな社会の実現への貢献」を通じた持続的な企業価値の向上を実現するため、中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション2030 ~1st Stage~」に基づき、宅急便ネットワークの強靭化による基盤領域の利益成長、ビジネスソリューションの提供を通じた法人向けビジネスの拡大、多様化する顧客や社会のニーズに応える新たなビジネスモデルの事業化およびグループ経営基盤の強化など、「経済価値」を生み出すとともに、持続可能な社会に向けた「環境価値」「社会価値」を創造する取組みを推進しています。
当連結会計年度の連結業績は、以下のとおりとなりました。
区分
前連結会計年度
当連結会計年度
増減
伸率(%)
営業収益
(百万円)
1,762,696
1,865,675
102,979
5.8
営業利益
(百万円)
14,206
28,304
14,098
99.2
経常利益
(百万円)
19,587
26,258
6,670
34.1
親会社株主に帰属する当期純利益
(百万円)
37,937
13,662
△24,275
△64.0
当連結会計年度の営業収益は1兆8,656億75百万円となり、前連結会計年度に比べ1,029億79百万円の増収となりました。これは、宅急便部門が向き合う小口法人・個人のお客様からの宅急便取扱数量の拡大、法人部門が向き合う大口法人のお客様に対するプライシングの適正化、および法人向けビジネスの拡大など、収益構成の変革に向けた取組みが進展したことによるものです。
営業費用は1兆8,373億70百万円となり、前連結会計年度に比べ888億80百万円増加しました。これは、宅急便ネットワークの強靭化に向けた社員やパートナーの待遇向上など人的資本への投資や集配拠点の再配置などネットワーク投資の実行、調達単価の上昇などによるものです。一方で、輸送領域のオペレーションの見直しに取り組み、コストコントロールに注力しました。
この結果、当連結会計年度の営業利益は283億4百万円となり、前連結会計年度に比べ140億98百万円の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、当連結会計年度においても資本効率の向上に向けた資産の流動化や政策保有株式の売却を継続して進めたものの、前連結会計年度に本社ビル等の大型のセール・アンド・リースバックに伴う特別利益を計上した反動などにより136億62百万円となり、前連結会計年度に比べ242億75百万円の減益となりました。
<ヤマトグループ全体としての取組み>
①宅急便ネットワークの強靭化と提供価値の拡大
基盤領域である宅急便ビジネスを安定的に利益確保できる事業構造に転換させるため、付加価値に応じたプライシングの適正化を進めています。また、セールスドライバーがお客様に向き合い、より良いサービス提供に専念できる環境整備に注力するとともに、お客様のニーズを捉えた商品・サービスの開発、地域の市場性に基づく集配拠点の再配置、宅急便の発送・受け取りにとどまらないサービスを提供する地域密着型店舗「ネコサポ」の展開を進めています。2025年10月より宅急便の届出運賃を改定するとともに、同年11月には、午前中にお預かりした荷物を当日中にお届けする「宅急便当日配送サービス」の提供開始と、同一都道府県内運賃を新設しました。加えて、宅急便ネットワークの強靭化に資する輸送の効率化も進めています。お客様のニーズや輸送パートナーの適切な働き方に対応しつつ、輸送・積載効率を高め、オペレーティングコストを適正化するため、長距離区間は、中継拠点を定め、リレー方式でつなぐ輸送方法への切り替えや、貨物専用機の活用を含めたモーダルシフトの推進など、これまでの運び方を見直すとともに、ターミナルにおいては仕分け作業を担う人材の適正配置などに取り組んでいます。
②法人向けビジネスの拡大
輸配送ネットワークに、倉庫オペレーションや国際フォワーディングなどの付加価値を組み合わせ、お客様のビジネス拡大を支援することで、ヤマトグループの利益成長を目指しています。法人のお客様の物流全般や経営課題の解決に取り組むコントラクト・ロジスティクス事業では、企業間物流における在庫・配送拠点やEC事業者様の総合物流センターの運営など、提供価値を拡大しています。2025年10月には、ヤマトグループの輸送ターミナルと高付加価値機能を持つロジスティクスセンターを融合した統合型ビジネスソリューション拠点を、福島県郡山市に開設しました。同様の拠点を需要地に展開し、お客様や地域に新たな価値を提供していきます。
また、グローバル事業が提供する国際輸送と海外コントラクト・ロジスティクスも組み合わせることで、お客様のサプライチェーン全体に対する価値提供を進めています。北米、中国、そして東南アジアを中心に営業力を強化し、国際フォワーディングの効率向上、越境EC事業者様への提案強化、内需拡大に伴う物流需要の取込みなどを、M&Aや戦略的業務提携も検討しながら推進しています。
③「グリーン・モビリティ」の事業化
ヤマトグループは、中長期的な輸送力不足の深刻化や気候変動への対応など、環境・社会課題に向き合い、ビジネスパートナーとともに課題解決に積極的に取り組むことで、温室効果ガス排出量の削減や、持続可能で効率的な物流システムの構築、社員の健康管理などの知見とノウハウを蓄積してきました。
それらを「グリーン・モビリティ」のビジネスモデルとして磨き上げ、サプライチェーンの持続可能性を高めるソリューションとしてお客様に提供することで、ヤマトグループの新たな成長につなげていきます。
「クルマ」および「エネルギー」の観点では、車両整備サービスに加え、EVの調達や効率的な活用ノウハウ、再生可能エネルギー由来電力の供給、ヤマトグループで開発したエネルギーマネジメントシステムなどをパッケージ化した「EVライフサイクルサービス」の提供により、車両を使用する法人のお客様の環境対応ニーズに応えています。
また、「ヒト」の観点では、オンライン医療サービス「MY MEDICA」の提供を通じて、健康リスクが高い傾向にある、運送事業者様の従業員の健康管理や、健康に起因する事故防止に向けた取組みを支援しています。2025年7月には、運輸・交通関係者の安全と健康を支援する特定非営利活動法人とパートナーシップ契約を締結し、共同セミナーの開催や、システム連携を通じたトラック運送事業者様の健康起因事故削減を推進しています。
さらに、Sustainable Shared Transport株式会社が中心となり、幹線輸送を基盤にシステム上であらゆる荷主企業様と物流事業者をマッチングするオープンプラットフォームを活用した共同輸配送サービスの提供を通じて、業界の垣根を越えた物流の効率化に取り組んでいます。2025年8月には全国約1,600社の地域物流事業者が加盟する協同組合連合会と連携協定を締結し、全国各地をつなぐ物流ネットワークの拡充や共同輸配送の利用促進を推進しています。
④グループ経営基盤の強化
ヤマトグループは、持続的な企業価値向上を実現するための基盤として、引き続き、人事戦略、デジタル戦略を推進するとともに、サステナブル経営およびコーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでいます。
人事戦略については、持続的な成長に向けて、引き続きセールスドライバーをはじめとした社員の待遇のさらなる向上や、働く環境の整備に向けた投資を推進しています。ヤマト運輸株式会社では、2025年6月より熱中症対策の一環として「ファン付きベスト」の導入拡大および全国の事業所にWBGT(暑さ指数)を測定する機器の設置を推進するとともに、熱中症リスクを感知する「ウェアラブルデバイス」を試験導入しました。また、お客様に向き合う第一線の組織と人材をこれまで以上に強化するため、間接部門の業務効率化と組織のスリム化を図りながら、宅急便の営業所や法人営業支店などへの人材配置を進めるとともに、リーダー人材の育成に注力しています。そして、社員の働きがい向上のため、営業職や企画職などを対象に、パフォーマンスに応じて報酬を決定する制度改正を進めています。また、日本の物流業界における大型トラックドライバーの高齢化を踏まえ、持続可能な物流の実現に向けて、特定技能制度を活用したベトナム人大型トラックドライバーの採用・育成プラットフォームを構築する取組みを、パートナーと連携して開始しました。
デジタル戦略については、DX推進体制を強化し、デジタル基盤を活用したお客様への提供価値の拡大や「仕分け作業」や「運び方」、「働き方」の変革、バックオフィスの業務プロセス改革など、事業と一体となったDX推進に取り組んでいます。ヤマト運輸株式会社では、大型マンションでの自動配送ロボットを活用したラストマイルモデル構築に向けた実証実験を開始しました。マンション規模の拡大に伴い居住者の荷物受け取りに対するニーズが多様化する中で、新たな運び方の運用および効果を検証しています。また、生成AIをはじめとした進化するテクノロジーを有効活用し、バックオフィスや管理部門の業務効率化、およびお客様へのさらなる付加価値創出を図るため、各組織でAI活用推進の中心となる人材を育成する研修を実施しています。
サステナブル経営の強化については、中長期的な企業価値の向上と持続可能な社会の実現に向けた2つのビジョン「つなぐ、未来を届ける、グリーン物流」「共創による、フェアで、“誰一人取り残さない”社会の実現への貢献」に基づき、特定した重要課題(マテリアリティ)に対して引き続き取組みを強化しています。
環境の領域については、「2050年温室効果ガス排出実質ゼロ(自社排出)」および「2030年温室効果ガス排出量48%削減(2021年3月期比)」の実現に向け、引き続き「EVの導入」「太陽光発電設備の導入」「再生可能エネルギー由来電力の使用率向上」などの施策を推進するとともに、サプライチェーンにおける実質排出量(Scope3)の把握や削減目標の設定などに取り組んでいます。
社会の領域については、引き続き、人命の尊重を最優先とし、社員やパートナーの安全・健康に対する取組みを強化するとともに、多様な社員が活躍できる職場環境に向けた整備を進めています。そして、社会の諸課題に向き合い、ビジネスパートナーとの定期的な協議の実施や、課題の早期発見と解消のための体制・プロセス・仕組みの整備など、適切な関係に基づくサステナブル・サプライチェーンの構築を推進しています。
コーポレート・ガバナンスの強化については、引き続き、経営の監督と執行の分離、経営の透明性の維持・強化などに取り組むとともに、株主・投資家との建設的な対話や情報開示の充実を通じて、持続的な企業価値向上に努めています。
<セグメント別の概況>
○エクスプレス事業
① エクスプレス事業は、個人および法人のお客様に対し、宅急便を中心とした国内輸配送サービスを提供しており、宅急便部門が向き合う小口法人・個人のお客様からの宅急便取扱数量の拡大、法人部門が向き合う大口法人のお客様を中心とした付加価値に応じたプライシングの適正化を進めています。また、セールスドライバーがお客様に向き合い、より良いサービス提供に専念できる環境整備に注力するとともに、お客様のニーズを捉えた商品・サービスの開発、地域の市場性に基づく集配拠点の再配置、宅急便の発送・受け取りにとどまらないサービスを提供する地域密着型店舗「ネコサポ」の展開を進めています。また、宅急便ネットワークの強靭化に資する輸送の効率化も進めています。
② 当連結会計年度においては、引き続き、外部環境の変化によるコスト上昇を踏まえ、宅急便部門における小口法人・個人のお客様に対する営業強化および法人部門における大口法人のお客様の多様な輸送ニーズへの対応や、付加価値に応じたプライシング適正化の取組みを推進しました。具体的には、2025年10月より宅急便の届出運賃を改定するとともに、同年11月には、午前中にお預かりした荷物を当日中にお届けする「宅急便当日配送サービス」の提供開始と、同一都道府県内運賃を新設しました。また、EC事業者様との連携による「置き配」サービスの提供拡大など、より多くのお客様に快適な受け取り体験を提供し、再配達の削減、物流の効率化や温室効果ガス排出量の削減にも資する取組みを推進しました。加えて、小さな荷物の配送ニーズに応えるため、専用資材の事前購入により全国一律料金で荷物が送れる「こねこ便420」について、沖縄県を除く全国で拡販を推進しました。
宅急便ネットワークの強靭化については、お客様のニーズや輸送パートナーの適切な働き方に対応しつつ、輸送・積載効率を高め、オペレーティングコストを適正化するため、長距離区間は、中継拠点を定め、リレー方式でつなぐ輸送方法への切り替えや、貨物専用機の活用を含めたモーダルシフトの推進など、これまでの運び方を見直すとともに、仕分け作業を担う人材の適正配置などの取組みを推進しました。
③ 外部顧客への営業収益は、宅急便部門が向き合う小口法人・個人のお客様からの宅急便取扱数量の拡大、および法人部門が向き合う大口法人のお客様に対するプライシングの適正化が進展したことなどにより1兆5,579億78百万円となり、前連結会計年度に比べ1.5%増加しました。営業利益は22億99百万円となり、前連結会計年度に比べ151億98百万円増加しました。
○コントラクト・ロジスティクス事業
① コントラクト・ロジスティクス事業は、輸配送ネットワークに倉庫オペレーションなどの付加価値を組み合わせ、法人のお客様の課題解決や事業成長を支援するソリューションを提供しています。
② 当連結会計年度においては、連結子会社化した株式会社ナカノ商会のノウハウも活用し、企業間の在庫・配送拠点やEC事業者様の総合物流センターの運営など、より付加価値の高いサプライチェーンソリューションの提案や、オペレーションの品質・生産性改善などに取り組みました。また、2025年10月には、ヤマトグループの輸送ターミナルと高付加価値機能を持つロジスティクスセンターを融合した統合型ビジネスソリューション拠点を、福島県郡山市に開設しました。
③ 外部顧客への営業収益は、新規案件の獲得が進展したこと、および株式会社ナカノ商会の連結子会社化などにより1,646億2百万円となり、前連結会計年度に比べ69.6%増加しました。営業利益は62億17百万円となり、前連結会計年度に比べ6億34百万円増加しました。
○グローバル事業
① グローバル事業は、日本国内および海外事業会社が連携し、国際フォワーディングや国際エクスプレス、海外現地におけるコントラクト・ロジスティクス等を組み合わせ、法人のお客様のグローバルサプライチェーン全体を最適化するソリューションを提供しています。サプライチェーンの変化を好機と捉え、これまで宅急便で培った国内の膨大な顧客基盤を活かしつつ、オートモーティブやハイテク、食品産業などヤマトグループが強みを発揮している領域のさらなる拡大に努めるとともに、日本、北米、中国、東南アジアを中心に営業力の強化を進めています。
② 当連結会計年度においては、国内事業会社および各国に展開するグループ現地法人がこれまで以上に連携を強化し、一体的に事業推進する体制を整備するとともに、引き続き、国際フォワーディングの混載効率向上や、拡大する越境EC事業者様への提案強化、注力地域の内需拡大に伴う物流需要の取込みなどを推進しました。
③ 外部顧客への営業収益は、国際フォワーディングの拡販が進展したことなどにより975億52百万円となり、前連結会計年度に比べ13.5%増加しました。営業利益は81億50百万円となり、前連結会計年度に比べ8億77百万円減少しました。
(参考)
区分
前連結会計年度
当連結会計年度
増減
伸率(%)
宅急便・宅急便コンパクト・EAZY
(百万個)
1,961
1,941
△20
△1.0
ネコポス・クロネコゆうパケット
(百万個)
391
451
60
15.4
クロネコゆうメール
(百万冊)
110
95
△14
△13.6
○モビリティ事業
① モビリティ事業は、これまでヤマトグループ内での環境投資や実証実験を通じて蓄積したEV、太陽光発電設備、エネルギーマネジメントなどのノウハウを活用し、車両を使用する法人のお客様の環境対応ニーズに応えるため、車両整備サービスに加え、EVの調達や効率的な活用ノウハウ、再生可能エネルギー由来電力の供給、ヤマトグループで開発したエネルギーマネジメントシステムなどをパッケージ化した「EVライフサイクルサービス」の拡販を推進しています。また、運送事業者様の安全運行と車両稼働時間の拡大に資する、稼働を止めない車両整備サービスを提供しています。
② 当連結会計年度においては、「EVライフサイクルサービス」の営業体制を強化し、拡販を推進しました。また、業務プロセスの見直しにより自動車整備士が本業に注力できる環境作りを推進するとともに、車両整備サービスの拡販と適正料金の収受に取り組みました。
③ 外部顧客への営業収益は、契約車両台数の増加に加え、適正料金の収受などにより220億33百万円となり、前連結会計年度に比べ7.5%増加しました。営業利益は、コストの適正化に注力したことなどにより52億21百万円となり、前連結会計年度に比べ14億40百万円増加しました。
○その他
① ヤマトグループが保有するITやコールセンター、金融サービスなどの機能は、お客様のサプライチェーン全体に対する提供価値拡大に向けた取組みを支えています。当連結会計年度においては、引き続き、お客様の業務効率化とエンドユーザーの利便性向上に資するITサービスの提供などを推進しました。
② 外部顧客への営業収益は235億7百万円となり、前連結会計年度に比べ3.9%減少しました。営業利益は66億29百万円となり、前連結会計年度に比べ15億71百万円減少しました。
<その他の取組み>
① ヤマトグループは、人命の尊重を最優先とし、安全に対する様々な取組みを実施しており、輸送を主な事業とするグループ各社を中心に、安全管理規程の策定および管理体制の構築、年度計画の策定など、運輸安全マネジメントに取り組んでいます。ヤマト運輸株式会社では、2025年10月より集配車両約4.6万台のドライブレコーダーを順次リニューアルし、運転状況の可視化を通じた安全意識と運転技術のさらなる向上を図っています。また、引き続き「こども交通安全教室」を幼稚園・小学校などで開催するとともに、グループ全体での「交通事故ゼロ運動」を実施するなど、安全意識の向上を図る取り組みを推進しました。
② ヤマトグループは、豊かな地域づくりがヤマトグループの成長と発展の基盤であると考え、地域社会の健全で持続的な発展とそこに暮らす人々の質の高い生活の確保を目指し、企業市民活動に取り組んでいます。環境の領域では、全国にネットワークを有する企業グループとして、地域の豊かな自然を将来に繋げていくため、次世代を担う子どもたちへの環境教育をサポートする「クロネコヤマト環境教室」を、2005年から全国で3,600回以上開催しており、累計参加人数は約27万人となりました。また、地域コミュニティの領域では、お客様や地域の皆様に対する感謝の気持ちを込めて、年齢や地域の枠を超えたすべての皆様へ本物の音楽をお届けすることを目的とした音楽宅急便「クロネコ ファミリーコンサート」を、1986年から全国で367回開催しており、累計参加人数は約60万人となりました。
③ ヤマトグループは、社会とともに持続的に発展する企業を目指し、公益財団法人ヤマト福祉財団を中心に、障がい者が自主的に働く喜びを実感できる社会の実現に向けて様々な活動を行っています。具体的には、パン製造・販売を営むスワンベーカリーにおける積極的な雇用や、就労に必要な技術や知識の訓練を行う就労支援施設の運営など、障がい者の経済的な自立支援を継続的に行っています。
(2)財政状態の概況
総資産は1兆2,801億70百万円となり、前連結会計年度末に比べ127億42百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が301億58百万円増加した一方で、不動産戦略に基づく固定資産の流動化により土地が104億79百万円減少したこと、およびコントラクト・ロジスティクス事業においてのれんの評価に伴いのれんを134億34百万円償却したことによるものです。これに加え、エクスプレス事業を中心として車両の調達を一部リースに切り替えたことから、車両が75億25百万円減少した一方で、リース資産が132億98百万円増加しました。
負債は6,981億13百万円となり、前連結会計年度末に比べ310億35百万円増加しました。これは主に、リース資産を取得したことによりリース債務が174億41百万円増加したこと、およびその他の事業における割賦販売の取扱高が増加したことに伴い運転資金としての借入が増加したことなどから短期借入金が70億96百万円増加したことによるものです。
純資産は5,820億57百万円となり、前連結会計年度末に比べ182億93百万円減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益が136億62百万円となった一方で、剰余金の配当を148億7百万円実施したこと、ならびに自己株式を189億15百万円取得したことによるものです。
以上により、自己資本比率は前連結会計年度末の46.5%から44.6%となりました。
(3)キャッシュ・フローの概況
営業活動によるキャッシュ・フローは722億18百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ収入が244億85百万円増加しました。これは主に、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べ249億36百万円減少した一方で、非資金損益項目である減価償却費およびのれん償却額が前連結会計年度に比べ191億45百万円増加したこと、投資活動によるキャッシュ・フローに含まれる損益項目である固定資産売却損益および投資有価証券売却損益が前連結会計年度に比べ185億33百万円増加したことによるものです。これに加え、未払消費税等の増加により未払消費税等の増減額が前連結会計年度に比べ147億29百万円増加した一方で、法人税等の支払額が前連結会計年度に比べ149億10百万円増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは72億70百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ支出が370億86百万円減少しました。これは主に、車両の調達をリースに切り替えたことに伴い有形固定資産の取得による支出が前連結会計年度に比べ173億93百万円減少したこと、および前連結会計年度にコントラクト・ロジスティクス事業において連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が353億7百万円あった一方で、投資有価証券の売却による収入が前連結会計年度に比べ120億13百万円減少したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは370億73百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ支出が464億94百万円増加しました。これは主に、借入れによる収入が前連結会計年度に比べ578億83百万円減少した一方で、自己株式の取得による支出が前連結会計年度に比べ121億78百万円減少したことによるものです。
以上により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は2,378億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ297億65百万円増加しました。
(4)今後の見通し
ヤマトグループを取り巻く事業環境は、不安定な国際情勢や金融市場の変動などにより、依然として先行き不透明な状況が続いています。また、物価上昇の影響や中長期的な輸送力不足の深刻化など、外部環境の変化に伴うコスト上昇が継続すると見込まれます。さらに、中長期的には、EC化のさらなる進展や地政学リスクの増大、少子高齢化・過疎化の進展、労働力不足や気候変動の深刻化などを想定しています。
このような中、ヤマトグループは、経営理念に掲げる「豊かな社会の実現への貢献」を通じた持続的な企業価値の向上を実現するため、「持続可能な未来の実現に貢献する価値創造企業」を2030年の目指す姿として定めています。そして、2027年3月期を最終年度として策定した中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション2030 ~1st Stage~」を「宅急便ネットワークの強靭化と事業ポートフォリオを変革する3年間」と位置づけ、宅急便ネットワークの強靭化と提供価値の拡大、サプライチェーン全体に拡がるソリューションの提供を通じた法人向けビジネスの成長、多様化する顧客や社会のニーズに応える新たなビジネスモデルの事業化、グループ経営基盤の強化などに取り組み、「経済価値」を生み出すとともに、社会の持続可能性への取組みによる「環境価値」「社会価値」を創造していきます。
具体的には、基盤領域である宅急便ネットワークにおいて、多様化するお客様のニーズに合わせた提供価値の拡大を図るとともに、コスト上昇および提供価値を適切に反映したプライシングの適正化を計画的に進めます。また、「AI・データドリブン経営」を本格化させ、データに基づく最適な経営資源の配置やバックオフィス業務の効率化を通じ、オペレーション全体の生産性向上を図ります。そして新たな顧客体験価値を創出することで、収益力の強化を図っていきます。
あわせて、事業ポートフォリオの変革を加速させます。これまで宅急便で培ってきた経営資源を最大限に生かし、サプライチェーン全体の課題解決を支援するソリューション提供を通じて、成長領域と位置づける法人向けビジネス(コントラクト・ロジスティクス事業やグローバル事業)の拡大に注力していきます。また、「グリーン・モビリティ」の事業化を通じ、車両を使用する顧客企業の低炭素化需要を獲得するなど、グループ内のシナジーを最大化させることで、新たな収益の柱として成長軌道に乗せていきます。
通期の連結業績予想は、営業収益1兆9,200億円、営業利益420億円、経常利益420億円、親会社株主に帰属する当期純利益240億円を見込んでいます。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
ヤマトグループを取り巻く事業環境は、不安定な国際情勢や金融市場の変動などにより、依然として先行き不透明な状況が続いています。また、物価上昇の影響や中長期的な輸送力不足の深刻化など、外部環境の変化に伴うコスト上昇が継続すると見込まれます。さらに、中長期的には、EC化のさらなる進展や地政学リスクの増大、少子高齢化・過疎化の進展、労働力不足や気候変動の深刻化などを想定しています。このような中、ヤマトグループは、経営理念に掲げる「豊かな社会の実現への貢献」を通じた持続的な企業価値の向上を実現するため、「持続可能な未来の実現に貢献する価値創造企業」を2030年の目指す姿として定めています。そして、2027年3月期を最終年度として策定した中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション2030 ~1st Stage~」を「宅急便ネットワークの強靭化と事業ポートフォリオを変革する3年間」と位置づけ、以下①~⑤の取組みを推進していきます。
① 宅急便ネットワークの強靭化と提供価値の拡大
宅配便市場は、ECの成長とともに拡大傾向にあるものの、基盤領域である個人および小口法人の市場は、人口減少や個人消費の低迷に伴う影響を受けています。また、EC化の進展と人口動態の変化に伴い、ラストマイル領域における集荷と配達の業務量や輸送領域における都市部・地方部間の荷物の流動量が変化しており、宅急便ネットワークの収益性は低下傾向にあります。
これらの状況を踏まえ、基盤領域である宅急便ビジネスを安定的に利益を確保できる事業構造に転換させるため、収益構成の変革に取り組み、付加価値に応じたプライシングの適正化を計画的に進めていきます。また、セールスドライバーがお客様に向き合い、より良いサービスの提供に専念できる環境を整備するとともに、地域の市場性に基づく集配拠点の再配置、お客様のニーズを捉えた商品・サービスや、宅急便の発送・受け取りにとどまらないサービス開発を進めています。
輸送領域においては、社会的インフラとしての宅急便ネットワークをより効率的かつ持続的な形に強靭化し、顧客ニーズに対応しつつ、輸送・積載効率を高め、固定費の抑制および業務量に応じた変動費のコントロールを実現するため、荷物の流動量の変化に即したターミナル間およびターミナル・集配拠点間の運び方見直し、仕分け作業を担う働き手の適正配置などに取り組みます。
② 法人向けビジネスの拡大
世界の政治・経済とサプライチェーンのブロック化や環境問題などのリスク要因が増大し、企業が対応を求められる中、ヤマトグループは変化を機会と捉え、サプライチェーン全体に拡がるお客様の経営課題の解決を目指すソリューションビジネスを成長領域と位置付けています。
法人のお客様の物流全般や経営課題の解決に取り組むコントラクト・ロジスティクス事業では、企業間物流における在庫・配送拠点やEC事業者様の総合物流センターの運営など、提供価値を拡大していきます。また、事業成長の基盤として、全国の物流拠点への仕分け・輸配送機能とロジスティクス機能が一体となった統合型ビジネスソリューション拠点の活用および展開を進めます。全国を網羅する強靭な輸配送ネットワークと一体化したこれらの拠点を活用し、お客様のサプライチェーン全体の最適化と事業戦略に貢献することで、法人向けビジネスのさらなる拡大を推進します。
グローバル事業においては、国際輸送と海外コントラクト・ロジスティクスも組み合わせることで、お客様のサプライチェーン全体に対する価値提供を進めています。北米、中国、そして東南アジアを中心に営業力を強化し、国際フォワーディングの効率向上、越境EC事業者様への提案強化、内需拡大に伴う物流需要の取込みなどを、M&Aや戦略的業務提携も検討しながら推進していきます。
③ 新たなビジネスモデルの事業化
持続可能な未来の実現に向けて、中長期的な輸送力不足の深刻化や気候変動への対応など、環境・社会課題に向き合い、ビジネスパートナーとともに課題解決に積極的に取り組むことで、温室効果ガス(GHG)排出量の削減や、効率的な物流システムの構築、社員の健康管理などの知見とノウハウを蓄積してきました。それらを「グリーン・モビリティ」のビジネスモデルとして磨き上げ、ヤマトグループの新たな成長につなげていきます。
具体的には、EVの導入・運用を支援する「EVライフサイクルサービス」の拡販や、ヤマトエナジーマネジメント株式会社を中心とした再生可能エネルギーの供給などのエネルギー事業を推進します。あわせて、多様なステークホルダーが参画する共同輸配送のオープンプラットフォームの展開、自動車運送事業者向けの健康管理支援サービス等を通じ、物流業界全体の持続可能性向上と課題解決に貢献します。
④ グループ経営基盤の強化
持続的な企業価値向上を実現するための基盤として、引き続き、人事戦略、デジタル戦略、環境・社会戦略を推進し、サステナブル経営およびコーポレート・ガバナンスの強化などに取り組んでいきます。
人事戦略については、引き続きセールスドライバーをはじめとした社員の待遇のさらなる向上や、働く環境の整備に向けた投資を推進しています。また、お客様に向き合う第一線の組織と人材をこれまで以上に強化するため、間接部門の業務効率化と組織のスリム化を図りながら、宅急便の営業所や法人営業支店などへの人材配置を進めるとともに、リーダー人材の育成に注力しています。そして、社員の働きがい向上のため、営業職や企画職などを対象に、パフォーマンスに応じて報酬を決定する制度改正を進めます。
デジタル戦略については、「AI・データドリブン経営」を本格化させ、データ活用による最適な経営資源の配置やバックオフィス業務の効率化を通じ、オペレーション全体の生産性向上を図るとともに、新たな顧客体験価値を創出することで、収益力の強化を図ります。あわせて、各組織でAI活用推進の中心となる人材育成を進めます。
サステナブル経営の強化については、中長期的な企業価値の向上と持続可能な社会の実現に向けた2つのビジョン「つなぐ、未来を届ける、グリーン物流」「共創による、フェアで、“誰一人取り残さない”社会の実現への貢献」に基づき、特定した重要課題(マテリアリティ)に対して引き続き取組みを強化していきます。
環境の領域については、「2050年温室効果ガス(GHG)排出実質ゼロ(自社排出)」および「2030年温室効果ガス排出量48%削減(2021年3月期比)」の実現に向け、引き続き「EVの導入」「太陽光発電設備の導入」「再生可能エネルギー由来電力の使用率向上」などの施策を推進するとともに、サプライチェーンにおけるGHGの実質排出量(Scope3)の把握や削減目標の設定などに取り組んでいきます。
社会の領域については、引き続き、人命の尊重を最優先とし、社員やパートナーの安全・健康に対する取組みを強化するとともに、多様な社員が活躍できる職場環境に向けた整備を進めています。そして、社会の諸課題に向き合い、ビジネスパートナーとの定期的な協議の実施や、課題の早期発見と解消のための体制・プロセス・仕組みの整備など、適切な関係に基づくサステナブル・サプライチェーンの構築を推進していきます。
コーポレート・ガバナンスの強化については、引き続き、経営の監督と執行の分離、経営の透明性の維持・強化などに取り組むとともに、経営管理の高度化を推進し、株主・投資家との建設的な対話や情報開示の充実を通じて、持続的な企業価値向上に努めていきます。
⑤ 資本効率をより重視した経営の浸透
上記の①~④を推進することに加え、資本効率をより重視した経営の浸透を図り、資本コストを上回る資本収益性の実現に取り組むため、営業利益率およびROE(自己資本利益率)、ROIC(投下資本利益率)を経営指標として設定しています。事業の収益性向上および利益成長の加速に加えて、バランスシート・マネジメントの強化とキャッシュ・フローの最適化に取り組むことで、資本効率の改善を図り、EPS(1株当たり当期純利益)および株主価値向上の基盤を構築していきます。
本中期経営計画期間においては、オペレーションの効率化に資する拠点戦略やAI・DX推進などへの成長投資を実施するとともに、お客様に対する環境負荷の少ない物流サービスの提供とオペレーションのエネルギー効率向上の両立を通じた低炭素社会の実現に向けて、EVや太陽光発電設備等への環境投資も実施します。なお、成長領域であるコントラクト・ロジスティクス事業およびグローバル事業では、自律的な成長施策に加え、M&Aや戦略的業務提携も活用していきます。
上記計画を財務面から支えるため、バランスシート・マネジメントの強化に取り組み、固定資産の流動化等を適宜検討するとともに、キャッシュの創出状況、保有現預金や自己資本比率等の状況、グループ資金の有効活用など、財務の健全性と効率性を意識しながら、必要に応じて金融機関からの借入および社債の発行を通じた資金調達を実施していきます。財務の健全性の観点から自己資本比率は45%程度、D/Eレシオ(負債資本倍率)は0.3~0.5倍程度を目安とします。株主還元については、親会社株主に帰属する当期純利益を基準とする配当性向40%以上を目標とし、自己株式の取得については、成長投資の進捗状況、キャッシュ・フローの動向、株価等の観点を踏まえ、柔軟に検討していきます。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
ヤマトグループは、日本国内を中心に事業展開していることから日本基準を採用しています。今後の海外展開と合わせ、IFRS(国際財務報告基準)を含め、適用する会計基準の検討を継続していく方針です。
3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金
208,654
238,812
受取手形、売掛金及び契約資産
219,762
223,914
割賦売掛金
56,415
60,299
商品及び製品
645
149
仕掛品
245
223
原材料及び貯蔵品
2,507
2,179
その他
34,433
32,056
貸倒引当金
△1,505
△1,442
流動資産合計
521,160
556,193
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物
417,200
412,456
減価償却累計額
△239,331
△236,079
建物及び構築物(純額)
177,869
176,376
機械及び装置
78,092
75,922
減価償却累計額
△60,965
△58,262
機械及び装置(純額)
17,126
17,659
車両運搬具
183,306
166,017
減価償却累計額
△153,909
△144,145
車両運搬具(純額)
29,397
21,871
土地
177,705
167,225
リース資産
59,428
75,465
減価償却累計額
△15,045
△17,783
リース資産(純額)
44,382
57,681
建設仮勘定
12,293
10,573
その他
66,260
70,883
減価償却累計額
△50,680
△53,115
その他(純額)
15,580
17,768
有形固定資産合計
474,354
469,156
無形固定資産
ソフトウエア
33,133
31,087
のれん
15,827
920
顧客関連資産
25,853
24,656
その他
7,760
8,975
無形固定資産合計
82,574
65,640
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
投資その他の資産
投資有価証券
48,689
51,469
長期貸付金
3,136
3,410
敷金
31,509
30,741
退職給付に係る資産
47,029
47,391
繰延税金資産
57,202
54,197
その他
3,444
3,706
貸倒引当金
△1,672
△1,736
投資その他の資産合計
189,339
189,180
固定資産合計
746,268
723,977
資産合計
1,267,428
1,280,170
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金
173,474
175,893
短期借入金
14,325
21,422
リース債務
7,195
7,728
未払法人税等
14,968
8,858
割賦利益繰延
5,669
6,320
賞与引当金
31,369
31,823
その他
107,637
106,891
流動負債合計
354,639
358,938
固定負債
社債
20,000
20,000
長期借入金
86,258
83,839
リース債務
46,016
62,925
繰延税金負債
2,179
3,451
退職給付に係る負債
128,589
129,186
役員株式給付引当金
427
680
特別修繕引当金
3,277
7,626
資産除去債務
12,156
16,798
その他
13,532
14,666
固定負債合計
312,437
339,174
負債合計
667,077
698,113
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
純資産の部
株主資本
資本金
127,234
127,234
資本剰余金
36,849
36,849
利益剰余金
470,183
470,256
自己株式
△73,913
△92,821
株主資本合計
560,354
541,518
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
8,249
13,318
為替換算調整勘定
4,215
4,766
退職給付に係る調整累計額
16,440
11,430
その他の包括利益累計額合計
28,905
29,514
非支配株主持分
11,091
11,024
純資産合計
600,350
582,057
負債純資産合計
1,267,428
1,280,170
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結損益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
営業収益
1,762,696
1,865,675
営業原価
1,692,669
1,776,935
営業総利益
70,026
88,740
販売費及び一般管理費
人件費
26,458
28,873
賞与引当金繰入額
1,385
1,410
退職給付費用
1,153
742
役員株式給付引当金繰入額
148
269
支払手数料
8,726
7,567
租税公課
10,798
10,735
貸倒引当金繰入額
707
532
減価償却費
2,977
3,883
その他
6,153
8,843
販売費及び一般管理費合計
55,820
60,435
営業利益
14,206
28,304
営業外収益
受取利息
394
520
受取配当金
1,367
1,349
投資事業組合運用益
2,513

グリーンイノベーション基金事業費助成金
643
936
車両売却益
455
444
その他
2,821
2,626
営業外収益合計
8,196
5,877
営業外費用
支払利息
1,604
2,483
持分法による投資損失
371
2,526
為替差損

1,559
その他
838
1,355
営業外費用合計
2,814
7,923
経常利益
19,587
26,258
特別利益
固定資産売却益
23,858
18,104
投資有価証券売却益
14,728
2,680
その他
10
169
特別利益合計
38,596
20,954
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
特別損失
固定資産売却損

790
固定資産除却損
587
876
減損損失
631
1,225
のれん償却額

13,434
貸倒引当金繰入額
93

本社移転費用
743

その他
1,336
1,031
特別損失合計
3,392
17,358
税金等調整前当期純利益
54,791
29,854
法人税、住民税及び事業税
17,254
11,340
法人税等調整額
△819
4,799
法人税等合計
16,435
16,140
当期純利益
38,355
13,713
非支配株主に帰属する当期純利益
417
51
親会社株主に帰属する当期純利益
37,937
13,662
(連結包括利益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
当期純利益
38,355
13,713
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金
△6,351
5,142
為替換算調整勘定
1,324
1,635
退職給付に係る調整額
17,376
△4,985
持分法適用会社に対する持分相当額
△96
△31
その他の包括利益合計
12,252
1,760
包括利益
50,607
15,474
(内訳)
親会社株主に係る包括利益
50,420
15,344
非支配株主に係る包括利益
187
130
(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
株主資本合計
当期首残高
127,234
36,839
448,109
△42,850
569,333
当期変動額
剰余金の配当
△15,797
△15,797
親会社株主に帰属する当期純利益
37,937
37,937
自己株式の取得
△31,086
△31,086
自己株式の処分
△0
24
23
連結範囲の変動
△6
△6
非支配株主との取引に係る親会社の持分変動
17
17
決算期変更に伴う連結子会社剰余金の増減額
△66
△66
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計

10
22,073
△31,062
△8,979
当期末残高
127,234
36,849
470,183
△73,913
560,354
その他の包括利益累計額
非支配株主
持分
純資産合計
その他有価証券評価差額金
為替換算調整勘定
退職給付に係る調整累計額
その他の包括
利益累計額合計
当期首残高
14,354
2,907
△839
16,422
6,225
591,980
当期変動額
剰余金の配当
△15,797
親会社株主に帰属する当期純利益
37,937
自己株式の取得
△31,086
自己株式の処分
23
連結範囲の変動
△6
非支配株主との取引に係る親会社の持分変動
17
決算期変更に伴う連結子会社剰余金の増減額
△66
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
△6,104
1,307
17,279
12,482
4,866
17,348
当期変動額合計
△6,104
1,307
17,279
12,482
4,866
8,369
当期末残高
8,249
4,215
16,440
28,905
11,091
600,350
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
株主資本合計
当期首残高
127,234
36,849
470,183
△73,913
560,354
当期変動額
剰余金の配当
△14,807
△14,807
親会社株主に帰属する当期純利益
13,662
13,662
自己株式の取得
△18,915
△18,915
自己株式の処分
△0
7
7
持分法の適用範囲の
変動
1,218
1,218
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計


72
△18,908
△18,835
当期末残高
127,234
36,849
470,256
△92,821
541,518
その他の包括利益累計額
非支配株主
持分
純資産合計
その他有価証券評価差額金
為替換算調整勘定
退職給付に係る調整累計額
その他の包括
利益累計額合計
当期首残高
8,249
4,215
16,440
28,905
11,091
600,350
当期変動額
剰余金の配当
△14,807
親会社株主に帰属する当期純利益
13,662
自己株式の取得
△18,915
自己株式の処分
7
持分法の適用範囲の
変動
1,218
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
5,068
550
△5,009
609
△67
542
当期変動額合計
5,068
550
△5,009
609
△67
△18,293
当期末残高
13,318
4,766
11,430
29,514
11,024
582,057
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益
54,791
29,854
減価償却費
48,679
53,287
減損損失
631
1,225
のれん償却額
368
14,906
退職給付に係る負債の増減額(△は減少)
3,835
△799
賞与引当金の増減額(△は減少)
△966
434
受取利息及び受取配当金
△1,761
△1,870
支払利息
1,604
2,483
持分法による投資損益(△は益)
371
2,526
固定資産売却損益(△は益)
△23,858
△17,314
固定資産除却損
587
876
投資有価証券売却損益(△は益)
△14,656
△2,665
売上債権の増減額(△は増加)
△6,033
△7,538
棚卸資産の増減額(△は増加)
△1,397
852
仕入債務の増減額(△は減少)
3,763
1,561
未払消費税等の増減額(△は減少)
△8,351
6,378
その他
△6,352
7,180
小計
51,257
91,379
利息及び配当金の受取額
1,988
2,114
利息の支払額
△1,627
△2,479
法人税等の支払額
△3,885
△18,795
営業活動によるキャッシュ・フロー
47,732
72,218
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の預入による支出
△864
△1,267
定期預金の払戻による収入
473
947
有形固定資産の取得による支出
△54,992
△37,598
有形固定資産の売却による収入
51,352
41,577
投資有価証券の取得による支出
△8,261
△898
投資有価証券の売却による収入
15,764
3,751
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出
△35,307

連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入
216

貸付けによる支出
△1,724
△1,940
貸付金の回収による収入
2,356
2,448
その他の支出
△18,553
△17,635
その他の収入
5,183
3,345
投資活動によるキャッシュ・フロー
△44,356
△7,270
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少)
1,800
3,470
リース債務の返済による支出
△6,577
△7,919
長期借入れによる収入
61,616
3,733
長期借入金の返済による支出
△921
△2,525
社債の発行による収入

96
自己株式の取得による支出
△31,103
△18,925
配当金の支払額
△15,793
△14,804
非支配株主への配当金の支払額
△85
△209
非支配株主からの払込みによる収入
485
12
その他
0
0
財務活動によるキャッシュ・フロー
9,421
△37,073
現金及び現金同等物に係る換算差額
100
1,890
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
12,896
29,765
現金及び現金同等物の期首残高
194,702
208,057
連結子会社の決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
458

現金及び現金同等物の期末残高
208,057
237,822
(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(1)連結子会社の数  31社
主要な連結子会社の名称
ヤマト運輸㈱       沖縄ヤマト運輸㈱        ヤマトボックスチャーター㈱
㈱ナカノ商会       YAMATO TRANSPORT U.S.A.,INC.  雅瑪多国際物流有限公司
ヤマトオートワークス㈱  ヤマトシステム開発㈱
当連結会計年度において、雅瑪多(香港)有限公司は清算結了したため、連結の範囲から除外しています。
(2)非連結子会社等
子会社のうち、OTL ASIA SDN. BHD.他の非連結子会社は、総資産、営業収益、当期純利益および利益剰余金等がいずれも重要性に乏しく、全体としても連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないため連結の範囲から除外しています。
2.持分法の適用に関する事項
(1)持分法を適用した関連会社の数  5社
主要な会社等の名称
RH㈱     Packcity Japan㈱     ヤマトリース㈱     ヤマト・スタッフ・サプライ㈱
当連結会計年度において、当社の保有するGDEX BHD.の株式の一部を譲渡したため、GDEX BHD.およびその子会社等34社を持分法適用の範囲から除外しています。
(2)持分法を適用しない非連結子会社および関連会社
持分法を適用していないOTL ASIA SDN. BHD.他の非連結子会社およびYAMATO UNYU (THAILAND) CO.,LTD.他の関連会社は、当期純利益(持分に見合う額)および利益剰余金(持分に見合う額)等がいずれも重要性に乏しく、全体としても連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないため持分法適用の範囲から除外しています。
(3)持分法適用手続きに関する特記事項
持分法適用会社のうち、決算日が連結決算日と異なる会社については、各社の事業年度に係る財務諸表または仮決算に基づく財務諸表を使用しています。
3.連結子会社の決算日等に関する事項
連結子会社のうち、YAMATO TRANSPORT U.S.A.,INC.他8社の決算日は12月31日、IS鳥栖開発2号特定目的会社の決算日は6月30日であり、連結財務諸表の作成に際しては、連結決算日現在で本決算に準じた仮決算を行った財務諸表を使用しています。
なお、当連結会計年度より、株式会社ナカノ商会は、決算日を9月30日から3月31日に変更し連結決算日と同一としています。
(セグメント情報等)
1.セグメント情報
(1)報告セグメントの概要
ヤマトグループの報告セグメントは、ヤマトグループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象としているものです。
ヤマトグループは、2027年3月期を最終年度として策定した中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション2030 ~1st Stage~」に基づき、持続的な企業価値の向上を実現するため、純粋持株会社の当社のもと経営体制を敷いており、主な事業の内容とこれに附帯するサービス業務に応じてセグメントを構成しています。
これに従い、ヤマトグループは「エクスプレス事業」「コントラクト・ロジスティクス事業」「グローバル事業」および「モビリティ事業」の4つを報告セグメントとしています。
報告セグメントごとのサービスの種類
報告セグメント
サービスの種類
エクスプレス事業
個人および法人顧客向け宅配事業、
貨物自動車運送事業、ロールボックスパレット貸切輸送事業
コントラクト・
ロジスティクス事業
3PL事業、不動産事業
グローバル事業
法人顧客向け運送事業、物流センターの企画運営業、
輸出入通関事業、航空運送代理店業
モビリティ事業
自動車整備事業、燃料販売事業、損害保険代理店業
その他
ITシステムの開発および運用管理事業、コールセンター事業、
金融サービス業
(2)報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法です。
(測定方法の変更)
当社は、報告セグメントごとの損益をより適切に評価するため、当社の連結子会社であるヤマト運輸株式会社の本社関連費の配賦方法を当連結会計年度より変更しています。当該変更を前連結会計年度に反映させた場合、セグメント利益(△は損失)は「エクスプレス事業」で2,303百万円増加し、「コントラクト・ロジスティクス事業」で374百万円、「グローバル事業」で1,928百万円減少します。なお、当該変更による「連結損益計算書計上額」への影響はありません。
(3)報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)
(単位:百万円)
エクスプレス
事業
コントラクト
・ロジスティ
クス事業
グローバル
事業
モビリティ
事業
その他
(注)1
合計
調整額
(注)2
連結財務諸表
計上額
(注)3
営業収益
外部顧客への
営業収益
1,534,710
97,074
85,950
20,505
24,455
1,762,696

1,762,696
セグメント間の内部
営業収益又は振替高
38,232
8,673
3,855
33,128
46,494
130,383
△130,383


1,572,943
105,747
89,805
53,634
70,949
1,893,080
△130,383
1,762,696
セグメント利益
(△は損失)
△12,899
5,582
9,027
3,781
8,200
13,693
512
14,206
セグメント資産
(注)4
963,280
104,503
64,231
29,394
106,105
1,267,515
△87
1,267,428
その他の項目
減価償却費
38,595
3,649
2,439
926
2,021
47,632
953
48,586
のれんの償却額

368



368

368
持分法適用会社への
投資額
901




901
10,997
11,898
有形固定資産
及び無形固定資産の
増加額(注)4
68,574
44,701
3,185
575
1,216
118,253
8,065
126,319
(注)1.その他には、情報システム開発のヤマトシステム開発株式会社等を含めています。
2.調整額は、以下のとおりです。
(1)セグメント利益(△は損失)の調整額512百万円には、各報告セグメントに配分していない全社経費(純粋持株会社である当社の一般管理費)△6,935百万円およびセグメント間取引消去7,448百万円が含まれています。
(2)セグメント資産の調整額△87百万円には、セグメント間債権債務消去等△106,420百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産106,333百万円が含まれています。
(3)持分法適用会社への投資額の調整額10,997百万円は、各報告セグメントに配分していない持分法適用会社への投資額です。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額8,065百万円は、当社の設備投資額です。
3.セグメント利益(△は損失)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
4.エクスプレス事業のセグメント資産および有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、ヤマト運輸株式会社の本社部門のセグメント資産364,511百万円、有形固定資産及び無形固定資産の増加額12,688百万円を含めています。
当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)
(単位:百万円)
エクスプレス
事業
コントラクト
・ロジスティ
クス事業
グローバル
事業
モビリティ
事業
その他
(注)1
合計
調整額
(注)2
連結財務諸表
計上額
(注)3
営業収益
外部顧客への
営業収益
1,557,978
164,602
97,552
22,033
23,507
1,865,675

1,865,675
セグメント間の内部
営業収益又は振替高
41,573
22,192
4,006
44,401
42,861
155,036
△155,036


1,599,552
186,795
101,558
66,435
66,369
2,020,712
△155,036
1,865,675
セグメント利益
(△は損失)
2,299
6,217
8,150
5,221
6,629
28,517
△212
28,304
セグメント資産
(注)4
970,538
99,913
62,100
53,959
114,300
1,300,812
△20,641
1,280,170
その他の項目
減価償却費
40,358
6,275
2,874
1,511
1,862
52,883
317
53,200
のれんの償却額
(注)5

14,906



14,906

14,906
持分法適用会社への
投資額
1,258




1,258
4,344
5,603
有形固定資産
及び無形固定資産の
増加額(注)4
47,256
14,086
5,389
2,024
1,123
69,880
5
69,886
(注)1.その他には、情報システム開発のヤマトシステム開発株式会社等を含めています。
2.調整額は、以下のとおりです。
(1)セグメント利益(△は損失)の調整額△212百万円には、各報告セグメントに配分していない全社経費(純粋持株会社である当社の一般管理費)△5,981百万円およびセグメント間取引消去5,768百万円が含まれています。
(2)セグメント資産の調整額△20,641百万円には、セグメント間債権債務消去等△161,561百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産140,919百万円が含まれています。
(3)持分法適用会社への投資額の調整額4,344百万円は、各報告セグメントに配分していない持分法適用会社への投資額です。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額5百万円は、当社の設備投資額です。
3.セグメント利益(△は損失)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
4.エクスプレス事業のセグメント資産および有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、ヤマト運輸株式会社の本社部門のセグメント資産370,128百万円、有形固定資産及び無形固定資産の増加額13,563百万円を含めています。
5.のれんの償却額には、特別損失に計上した「のれん償却額」13,434百万円が含まれています。
2.報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報
前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)
(単位:百万円)
エクスプレス
事業
コントラクト
・ロジスティ
クス事業
グローバル
事業
モビリティ
事業
その他
合計
全社・消去
連結
減損損失
455
9
166


631

631
当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)
(単位:百万円)
エクスプレス
事業
コントラクト
・ロジスティ
クス事業
グローバル
事業
モビリティ
事業
その他
合計
全社・消去
連結
減損損失
193
1,030
1


1,225

1,225
3.報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報
前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)
(単位:百万円)
エクスプレス
事業
コントラクト
・ロジスティ
クス事業
グローバル
事業
モビリティ
事業
その他
合計
全社・消去
連結
当期償却額

368



368

368
当期末残高

15,827



15,827

15,827
当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)
(単位:百万円)
エクスプレス
事業
コントラクト
・ロジスティ
クス事業
グローバル
事業
モビリティ
事業
その他
合計
全社・消去
連結
当期償却額

14,906



14,906

14,906
当期末残高

920



920

920
(注)当期償却額には、特別損失に計上した「のれん償却額」13,434百万円が含まれています。
(1株当たり情報)
前連結会計年度
(自  2024年4月1日
至  2025年3月31日)
当連結会計年度
(自  2025年4月1日
至  2026年3月31日)
1株当たり純資産額
1,806.52

1,803.21

1株当たり当期純利益
111.87

43.07

(注)1.株主資本において自己株式として計上されている株式給付信託(BBT)が保有する当社株式は、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式数に含めています。また、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式数に含めています。
1株当たり純資産額の算定上、控除した当該自己株式の期末株式総数は、前連結会計年度471千株、当連結会計年度469千株であり、1株当たり当期純利益の算定上、控除した当該自己株式の期中平均株式数は、前連結会計年度473千株、当連結会計年度469千株です。
2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。
3.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
前連結会計年度
(自  2024年4月1日
至  2025年3月31日)
当連結会計年度
(自  2025年4月1日
至  2026年3月31日)
親会社株主に帰属する当期純利益
(百万円)
37,937
13,662
普通株主に帰属しない金額(百万円)


普通株式に係る親会社株主に帰属する
当期純利益(百万円)
37,937
13,662
普通株式の期中平均株式数(千株)
339,121
317,217
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
4.補足情報
セグメント別営業収益
セグメントの名称
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
比 較
増減率
(%)
収入
金額
(百万円)
構成比
(%)
金額
(百万円)
構成比
(%)
エクスプレス事業
運送収入
1,514,931
85.9
1,544,122
82.8
1.9
物流支援収入
47,606
2.7
47,065
2.5
△1.1
その他
41,009
2.3
39,658
2.1
△3.3
内部売上消去
△68,837
△3.9
△72,867
△3.9
5.9

1,534,710
87.1
1,557,978
83.5
1.5
コントラクト・
ロジスティクス事業
運送収入
18,825
1.1
54,612
2.9
190.1
物流支援収入
81,916
4.6
117,231
6.3
43.1
その他
5,121
0.3
16,822
0.9
228.5
内部売上消去
△8,789
△0.5
△24,063
△1.3
173.8

97,074
5.5
164,602
8.8
69.6
グローバル事業
運送収入
6,510
0.4
6,243
0.3
△4.1
物流支援収入
116,480
6.6
134,774
7.2
15.7
その他
3,745
0.2
4,560
0.2
21.8
内部売上消去
△40,786
△2.3
△48,025
△2.6
17.7

85,950
4.9
97,552
5.2
13.5
モビリティ事業
その他
57,630
3.3
70,447
3.8
22.2
内部売上消去
△37,125
△2.1
△48,413
△2.6
30.4

20,505
1.2
22,033
1.2
7.5
その他
その他
71,872
4.1
67,410
3.6
△6.2
内部売上消去
△47,417
△2.7
△43,902
△2.4
△7.4

24,455
1.4
23,507
1.3
△3.9
合  計
1,762,696
100.0
1,865,675
100.0
5.8

出典: 決算短信PDF(外部リンク)

大量保有報告書(5%超の株主)

報告日 提出者(グループ) 個別保有者 保有割合
個別 / 合計
株数 保有目的 種別
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 2.73%
計 5.27%
986万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 2.54%
計 5.27%
914万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 2.73%
計 5.27%
986万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 2.54%
計 5.27%
914万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 2.73%
計 5.27%
986万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 2.54%
計 5.27%
914万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2025-09-05 株式会社みずほ銀行 (同左) 2.84%
計 5.20%
1,025万株 発行会社の要請に応え、かつ発行会社との取引関係の強化を図るもの。 変更
2025-09-05 株式会社みずほ銀行 みずほ信託銀行株式会社 0.13%
計 5.20%
47万株 信託財産として運用その他の信託目的に従い保有するもの。 変更
2025-09-05 株式会社みずほ銀行 アセットマネジメントOne株式会社 2.23%
計 5.20%
806万株 投資信託または投資一任契約に基づき投資権限を有するもの。 変更
2025-09-05 株式会社みずほ銀行 (同左) 2.84%
計 5.20%
1,025万株 発行会社の要請に応え、かつ発行会社との取引関係の強化を図るもの。 変更

※「個別保有者」が「(同左)」の行は提出者本人による保有。複数行が同じ提出者なら共同保有グループの内訳を表します。 保有目的が長い場合は冒頭40字のみ表示し、ホバーで全文表示します。

財務データ推移

年度売上高営業利益純利益 総資産純資産EPS配当
2025 17,627億円 142億円 379億円 12,674億円 6,004億円 111.9 46.0
2024 17,586億円 401億円 376億円 11,818億円 5,920億円 107.2 46.0
2023 18,007億円 601億円 459億円 11,076億円 6,164億円 126.6 46.0
2022 17,936億円 772億円 560億円 10,869億円 5,982億円 151.0 46.0
2021 16,959億円 921億円 567億円 10,900億円 5,843億円 151.6 46.0
2020 16,301億円 447億円 223億円 11,007億円 5,628億円 56.8 41.0
2019 16,253億円 583億円 257億円 11,237億円 5,734億円 65.1 28.0
2018 15,388億円 357億円 182億円 11,149億円 5,576億円 46.2 27.0
2017 14,669億円 349億円 181億円 11,147億円 5,456億円 45.4 27.0
2016 14,164億円 685億円 394億円 10,894億円 5,439億円 96.5 28.0
2015 13,967億円 689億円 375億円 10,825億円 5,712億円 90.4 25.0
2014 13,746億円 348億円 10,321億円 5,602億円 82.2 24.0
2013 12,824億円 351億円 9,502億円 5,429億円 81.9 23.0
2012 12,608億円 198億円 9,193億円 5,238億円 46.0 22.0