オムロン株式会社 6645

電気機器 USGAAP 健全性: A (75点)

データ取得日: 2026-05-24 | 過去14年分の財務データを掲載

AI 業績サマリー 生成: 2026-04-21 / claude-opus-4-6-v2
1. オムロン株式会社は、自己資本比率が高いものの、売上高減少と低いROEが課題です。配当性向の高さも懸念材料であり、事業面では社会システム事業の増加に対し、制御機器事業や電子部品事業の低調が足を引っ張る形となっています。

2. 財務面では、自己資本比率56.7%と財務基盤は堅固ですが、売上高は前年比-2.1%と減少傾向にあります。ROEは2.1%と東証プライム基準に届かず、資本効率の低さが目立ちます。PERは51.0倍と高水準で、成長期待が株価に織り込まれている一方、配当性向が126%と利益を超えており、配当の持続可能性に疑問が残ります。

3. 事業面では、制御機器、ヘルスケア、社会システム、電子部品、データソリューションの5つの事業を展開し、各事業で社会課題の解決を目指しています。リスク要因としては、グローバルな事業活動における環境変化への対応や、構造改革プログラム「NEXT2025」の実行に伴うリスクが挙げられています。経営方針としては、企業理念の実践と社会価値の創出を重視し、長期ビジョン「SF2030」を掲げています。

4. 注目点として、ROEの低さと配当性向の高さが挙げられます。ROE改善に向けた具体的な施策と、配当政策の見直しが今後の焦点となるでしょう。
English version
Omron Corporation maintains a high equity ratio but faces challenges from declining sales and low ROE. High dividend payout ratio is a concern, with social systems business growth offset by sluggish control equipment and electronic components operations. Financially, with 56.7% equity ratio the balance sheet is solid, but sales declined 2.1% year-on-year. ROE of 2.1% falls short of TSE Prime standards, highlighting poor capital efficiency. PER of 51.0x is elevated with growth expectations priced into the stock, while 126% dividend payout ratio exceeds earnings, raising sustainability questions. The company operates five business segments control equipment, healthcare, social systems, electronic components, and data solutions each addressing societal challenges. Key risks include managing global environmental changes and executing restructuring program 'NEXT2025'. Management emphasizes practicing corporate philosophy and creating social value under long-term vision 'SF2030'. Low ROE and high dividend payout will be focal points for future improvement initiatives and dividend policy review.

※ EDINET DB API が生成・提供する AI要約です。投資判断は必ず一次情報(有価証券報告書・決算短信)をご確認ください。

業績推移

業績予想 次期通期予想(2026-05-13 発表)

項目 予想値 直近通期実績(2025年度) 増減
売上高 8,200億円 8,018億円 +2.3%
営業利益 620億円
純利益 275億円 163億円 +69.0%
EPS 139.86円 82.63円 +69.3%
1株配当 (DPS) 110.00円 104.00円 +5.8%
予想PER* 30.0倍 51.0倍 (実績)
予想配当利回り* 2.62% 2.47% (実績)

※ 業績予想は企業発表値です。期末決算と同時に発表された次期予想です。 * 印は当サイトが PBR×BPS から推定した株価をもとに独自計算した参考指標です。

財務指標(2025年度)

主要指標

ROE 2.1%
PER 51.0倍
PBR 1.07倍
配当利回り 2.47%
配当性向 125.9%

収益性

ROA 1.2%
売上総利益率
営業利益率
純利益率 2.0%

成長性

前年比 3Y CAGR 5Y CAGR
売上高 -2.1% +1.7% +3.4%
営業利益
純利益 +100.8% -35.8%
EPS +100.7% -35.3%

安全性

自己資本比率 56.7%
流動比率 59.4%
D/Eレシオ

派生指標 参考

時価総額* 8,259億円
ネットキャッシュ*
Net Debt/EBITDA*
EV/EBITDA*
FCFマージン* 1.0%
DOE* 2.65%

* 印は当サイトが EDINET から取得した財務データをもとに独自に計算した参考指標です。 EDINETから直接取得した数値ではないため、実際の市場値や各種データソースの公表値と乖離する場合があります。 投資判断は必ず一次情報をご確認ください。

業種比較 業種: 電気機器 日経225内同業 32社

指標 自社 日経225 同業平均
(32社)
EDINET 全体平均
(234社)
同業平均との偏差
ROE 2.1% 12.3% 7.1% -10.19pt
PER 51.0倍 25.7倍 +25.30
PBR 1.07倍 2.43倍 -1.36
配当利回り 2.47% 2.39% +0.08pt
配当性向 125.9% 43.4% +82.43pt
ROA 1.2% 6.3% -5.10pt
売上総利益率 38.3%
営業利益率 13.0% 5.7%
純利益率 2.0% 8.7% -6.63pt

※「日経225 同業平均」は当サイトで日経225採用銘柄から自前集計した値。 「EDINET 全体平均」は EDINET DB API が返す上場企業全体(中小・赤字含む)の平均で、ROE と営業利益率のみ提供されます。 偏差はパーセンテージポイント(pt)または倍率差。

キャッシュフロー(2025年度)

営業CF 558億円
投資CF ▲479億円
財務CF ▲46億円
設備投資 504億円
現金等残高 1,490億円
年度 営業CF 投資CF 財務CF フリーCF 設備投資 現金等残高
2025 558億円 ▲479億円 ▲46億円 79億円 504億円 1,490億円
2024 449億円 ▲1,071億円 860億円 ▲622億円 449億円 1,431億円
2023 535億円 ▲555億円 ▲588億円 ▲21億円 451億円 1,053億円
2022 674億円 ▲1,502億円 ▲296億円 ▲827億円 342億円 1,555億円
2021 938億円 ▲148億円 ▲204億円 790億円 240億円 2,508億円
2020 898億円 286億円 ▲294億円 1,184億円 368億円 1,855億円
2019 712億円 ▲350億円 ▲408億円 363億円 419億円 1,039億円
2018 737億円 ▲558億円 ▲331億円 178億円 1,130億円
2017 779億円 ▲150億円 ▲150億円 628億円 1,260億円
2016 842億円 ▲671億円 ▲316億円 171億円 829億円
2015 771億円 ▲395億円 ▲293億円 375億円 1,026億円
2014 790億円 ▲311億円 ▲163億円 479億円 903億円
2013 531億円 ▲285億円 ▲186億円 246億円 557億円
2012 319億円 ▲265億円 ▲335億円 55億円 453億円

※ フリーCF = 営業CF + 投資CF(投資CFは通常マイナス)。設備投資額は絶対値で表示。

損益計算書(2025年度)

項目 金額 売上比
売上高 8,018億円 100.0%
売上原価
売上総利益
販管費 994億円 12.4%
営業利益
経常利益 729億円 9.1%
純利益 163億円 2.0%

※ 会計基準: 米国基準 (US GAAP) / 有報提出日: 2025-06-23 10:41。 売上原価・売上総利益・販管費が「—」の項目は EDINET に該当データが無いことを示します(金融・通信・IFRS企業など)。

貸借対照表(2025年度)

項目 金額 総資産比
資産
総資産 13,618億円 100.0%
現金等 1,490億円 10.9%
その他資産 12,128億円 89.1%
負債・純資産
総負債 5,899億円 43.3%
純資産 7,719億円 56.7%
自己資本 7,719億円 56.7%
うち利益剰余金 1,788億円 13.1%

※「その他資産」「その他負債」は EDINET 取得値から計算で算出(その他資産 = 総資産 − 現金等、その他負債 = 総負債 − 有利子負債)。 利益剰余金は自己資本に含まれる内訳項目です。 総資産 = 総負債 + 純資産 が成立しない場合はデータの整合性をご確認ください。

事業規模・コスト構造(2025年度)

従業員数 26,614人 1人当たり売上 30百万円
研究開発費 443億円 売上比 5.53%
減価償却費

※「1人当たり売上」「売上比%」はサイト内で計算した派生指標です。 研究開発費は製造業以外では非開示の場合があります(サービス業・金融業など)。

信用評価履歴 EDINET DB スコア(過去14年分)

健全性スコア (2025年度) 75点 ランク A
業種ベンチマーク 改善余地が大きい。優先課題: ROE改善策の検討(利益率向上、資産効率改善、自社株買い) 強み 1項目 / 弱み 3項目
直近の評価コメントを見る (2025年度)

信用評価

自己資本比率 56.7%。財務基盤は非常に堅い

投資評価

PER 51.0倍で成長期待を織り込み済み。注意点: 配当性向 126%: 利益以上の配当を出しており、持続性に懸念

※ EDINET DB API が独自の指標と業種ベンチマークから算出するスコア・ランク・コメントです。 S = 90点以上 / A = 75-89点 / B = 60-74点 / C/D = それ未満。

直近の決算短信

開示日時タイトル区分売上高前年比 営業利益前年比 純利益前年比EPS PDF
2026-05-13 15:35 2026年3月期 決算短信〔米国基準〕(連結) Q4 7,674億円 +7.3% 599億円 +12.1% 285億円 +75.1% 144.8 PDF
2026-02-05 15:35 2026年3月期 第3四半期決算短信〔米国基準〕(連結) Q3 6,143億円 +6.0% 339億円 -5.7% 143億円 +99.6% 72.9 PDF
業績概況・今後の見通し(2026-05-13 発表分) 約19,722字

qualitative
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………
P.2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………………
P.2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………………
P.6
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………………
P.6
(4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………………
P.7
(5)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………………
P.8
2.経営方針 …………………………………………………………………………………………………………………
P.9
(1)会社の経営の基本方針 ……………………………………………………………………………………………
P.9
(2)中長期的な会社の経営戦略 ………………………………………………………………………………………
P.9
(3)次期の経営計画 ……………………………………………………………………………………………………
P.10
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………
P.10
4.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………
P.11
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………………
P.11
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………
P.13
(3)連結株主持分計算書 ………………………………………………………………………………………………
P.15
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………………
P.16
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………………
P.17
(継続企業の前提に関する注記)………………………………………………………………………………
P.17
(1株当たり情報)…………………………………………………………………………………………………
P.17
(その他費用(△収益)-純額-の主な内訳)………………………………………………………………
P.17
(重要な後発事象)………………………………………………………………………………………………
P.17
(セグメント情報等の注記)……………………………………………………………………………………
P.18
(非継続事業)……………………………………………………………………………………………………
P.20
1. 経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
① 全般的概況
当社は、2026年3月30日にDMB(電子部品事業)の会社分割(吸収分割)および承継会社の株式譲渡(子会社等の異動)を行うことを当社取締役会で決議したことに伴い、今回から当事業を非継続事業に分類しています。このため、当社グループの経営成績などの開示数値では、売上高、売上総利益、営業利益、継続事業からの税引前当期純利益については、非継続事業を除外した数値を開示しています。
当期(2026年3月期)における当社グループの業績は、前期比で、増収増益となりました。売上高は、制御機器事業において生成AI関連などで堅調に推移する需要を着実に捉えたことに加え、他の事業も順調に推移したことで、前期比で増加しました。
営業利益は、原材料価格の高騰、物流コストの上昇、米国関税政策の影響などにより売上総利益率が低下しましたが、売上拡大に加え、2025年11月7日に発表した2030年度までの中期ロードマップ(SF 2nd Stage)の実現に向けた成長投資を行いつつ、業績状況に応じた固定費コントロールを行った結果、前期比で増加しました。
継続事業からの税引前当期純利益および当社株主に帰属する当期純利益は、人員数・能力の最適化に伴う一時的費用を計上した前期に比べ、大きく増加しました。
なお、非継続事業を含めた売上高、営業利益は前回(2026年2月5日)予想値を上回り、増収増益となりましたが、非継続事業を含めた税引前当期純利益および当社株主に帰属する当期純利益は、当社グループが保有する上場株式の評価損失の計上などにより、見通しから減少しました。詳細は「③ 連結業績予想と実績の差異について」をご覧ください。
当期の業績結果は以下のとおりです。
2025 年 3 月期
2026 年 3 月期
増減率
売上高
7,154億円
7,674億円
+7.3%
売上総利益
(売上総利益率)
3,303億円
(46.2%)
3,510億円
(45.7%)
+6.3%
(△0.4P)
営業利益
(営業利益率)
534億円
(7.5%)
599億円
(7.8%)
+12.1%
(+0.3P)
継続事業からの
税引前当期純利益
331億円
526億円
+58.7%
継続事業からの
当期純利益
171億円
370億円
+116.3%
当社株主に帰属する
当期純利益
163億円
285億円
+75.1%
ROIC(投下資本利益率)
1.8%
3.0%
+1.2P
ROE(株主資本利益率)
2.1%
3.5%
+1.4P
米ドル平均レート
152.6円
150.3円
△2.3円
ユーロ平均レート
163.7円
173.9円
+10.2円
人民元平均レート
21.1円
21.1円
+0.0円
(注)1.DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、前連結会計年度の売上高、売上総利益、営業利益、継続事業からの税引前当期純利益および継続事業からの当期純利益は、非継続事業を除いた継続事業の金額に組替えを行っています。
2.上記のROICおよびROEは、当社株主に帰属する当期純利益を分子にして計算しています。
継続事業からの当期純利益を分子にして計算したROICおよびROEは以下の通りです。
ROIC:2025年3月期 1.9%、2026年3月期 3.9%   ROE:2025年3月期 2.2%、2026年3月期 4.7%
② セグメント別の状況
IAB(制御機器事業)
2025 年 3 月期
2026 年 3 月期
増減率
外部顧客に対する
売上高
3,647億円
4,095億円
+12.3%
営業利益
363億円
428億円
+18.0%
<売上高の状況>
グローバルにおける設備投資需要は、EV関連分野は引き続き停滞したものの、生成AI関連は堅調に推移しました。これらの投資需要を確実に捉えたことに加え、昨年度から継続的に進めている各エリアの顧客ニーズに対応した新商品を計画通りに開発・リリースを行った効果もあり、売上高は前期比で大きく増加しました。
<営業利益の状況>
将来成長に向けた先行投資を実行したことに加え、部材価格や物流コストの上昇などの影響があったものの、売上高が大きく増加したことにより、営業利益は前期を大きく上回りました。
HCB(ヘルスケア事業)
2025 年 3 月期
2026 年 3 月期
増減率
外部顧客に対する
売上高
1,459億円
1,453億円
△0.4%
営業利益
175億円
154億円
△11.8%
<売上高の状況>
主力製品である血圧計市場において、中国を除くエリアでは堅調に推移しました。中国では、消費低迷の影響を受けつつも新商品を投入したことなどにより、第2四半期(2025年7月~9月)以降、継続して前年同期比で増加しました。しかしながら、第1四半期(2025年4月~6月)における減少の影響が大きく、通期の売上高は前期並みの水準となりました。
<営業利益の状況>
米国関税政策による影響や血圧計のグローバルでの主要価格帯における競争激化がある中、原価低減や固定費構造の見直しに取り組みましたが、営業利益は前期比で大きく減少しました。
SSB(社会システム事業)
2025 年 3 月期
2026 年 3 月期
増減率
外部顧客に対する
売上高
1,436億円
1,443億円
+0.5%
営業利益
153億円
197億円
+28.6%
(注)当連結会計年度より、当社グループ内の経営管理体制変更に合わせ、従来SSBに計上していたオムロンデジタル株式会社の業績は本社機能部門として「消去調整他」へ計上します。これに伴い、当連結会計年度および前連結会計年度のセグメント情報を新管理区分に組替えて記載しています。
<売上高の状況>
エネルギーソリューション事業は、再生可能エネルギーの自家消費ニーズの高まりや補助金制度の利用、産業・商業領域でのカーボンニュートラルに向けた取り組み加速による投資継続を受け、蓄電システムなどが堅調に推移しました。また、駅務システム事業についても、旅客者数の回復などを背景に、設備投資需要が安定して推移しました。これらの結果、売上高は前期比で増加しました。
<営業利益の状況>
売上高が堅調に推移したことに加え、製造原価のコストダウンや価格適正化に取り組んだ効果により営業利益は前期比で大きく増加しました。
DSB(データソリューション事業)
2025 年 3 月期
2026 年 3 月期
増減率
外部顧客に対する
売上高
427億円
512億円
+19.7%
営業利益
28億円
36億円
+27.6%
(注)
データソリューション事業にはJMDC社の連結子会社化に伴うのれんを除く無形資産の償却費を含めています。
<売上高の状況>
JMDC社における健康情報プラットフォーム「Pep Up」(ペップアップ)の発行ID数が引き 続き拡大しました。健康保険組合や医療機関に由来した匿名加工データを利活用する製薬企 業および保険会社などとの取引額も引き続き増加しました。これらの結果、売上高は前期比で大きく増加しました。
<営業利益の状況>
データソリューション事業創出に向けた投資を着実に実施する一方で、JMDC社の営業利益が堅調に推移したことにより、前期比で大きく増加しました。
③ 連結業績予想と実績の差異について
2026年2月5日に公表しました2026年3月期通期の業績予想と本日公表の実績値の差異は以下のとおりです。
○2026年3月期通期業績予想(連結)と実績との差異
前回予想
2026年3月期
実績
対前回
予想増減
()は増減率
(参考)
2026年3月期
非継続事業含む実績
(参考)
非継続事業含む実績
対前回予想増減
()は増減率
売上高
8,550億円
7,674億円
△876億円
8,682億円
+132億円
(△10.3%)
(+1.5%)
営業利益
600億円
599億円
△1億円
636億円
+36億円
(△0.1%)
(+6.0%)
税引前
当期純利益
525億円
526億円
+1億円
478億円
△47億円
(+0.1%)
(△9.0%)
当社株主に
帰属する
当期純利益
290億円
285億円
△5億円
285億円
△5億円
(△1.8%)
(△1.8%)
1株当たり
当社株主に
帰属する
当期純利益
147円40銭
144円80銭
△2円60銭
144円80銭
△2円60銭
○差異が生じた理由
DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、前回予想と差異が発生しました。
なお、非継続事業を含む実績との比較においては、前回予想との差異は軽微です。
○(参考)前回予想値と実績(非継続事業を含む)との差異要因についての分析
非継続事業を含めた売上高、営業利益は前回(2026年2月5日)予想値を上回りましたが、非継続事業を含めた税引前当期純利益および当社株主に帰属する当期純利益は、当社グループが保有する上場株式の評価損失の計上などにより、予想値よりも減少しました。
(2)当期の財政状態の概況
当期末の資産の部は、現金及び現金同等物の増加や株価上昇などによる年金資産増加を背景とした前払年金費用の増加により、前連結会計年度末に比べ1,538億円増加の15,163億円となりました。負債の部は、事業運営資金確保のための短期債務の増加により、前連結会計年度末に比べ877億円増加の5,157億円となりました。純資産の部は、為替換算調整額や退職年金債務調整額の増加などにより、前連結会計年度末に比べ661億円増加し10,006億円となりました。株主資本比率は55.1%と強固な財務基盤を維持しています。なお、資産の部・負債の部の合計額には、DMB(非継続事業)に関連する流動資産および流動負債を、それぞれ1,272億円、406億円含んでいます。
資金流動性については、当期末現在の手元現預金を1,665億円保有していることに加えて、金融機関との間で700億円のコミットメントライン契約しており、高い水準を維持しています。また、今後の成長投資資金の確保に備え、格付機関から長期発行体格付として高格付を維持するとともに、グローバルで金融機関との良好な関係を維持することで、資金調達力を確保してまいります。
2025 年 3 月末
2026 年 3 月末
増減
資産合計(資産の部合計)
13,625億円
15,163億円
+1,538億円
負債の部合計
4,280億円
5,157億円
+877億円
株主資本
7,719億円
8,359億円
+640億円
非支配持分
1,625億円
1,647億円
+21億円
純資産の部合計
9,344億円
10,006億円
+661億円
負債及び純資産合計
13,625億円
15,163億円
+1,538億円
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純利益の増加などにより、609億円の収入(前期比51億円の収入増)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、資本的支出などにより701億円の支出(前期比222億円の支出増)となりました。なお、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加えたフリーキャッシュ・フローは92億円の支出(前期比170億円の支出増)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期債務の増加などにより324億円の収入(前期比370億円の収入増)となりました。
以上の結果、継続事業に係る当期末における現金及び現金同等物残高は、前期末から346億円増加し、1,665億円となりました。
2025年3月期
2026年3月期
増減
営業活動によるキャッシュ・フロー
558億円
609億円
+51億円
投資活動によるキャッシュ・フロー
△479億円
△701億円
△222億円
フリーキャッシュ・フロー
79億円
△92億円
△170億円
財務活動によるキャッシュ・フロー
△46億円
324億円
+370億円
減価償却費
335億円
338億円
+3億円
資本的支出(設備投資)
△490億円
△531億円
△41億円
(注)資本的支出は、連結キャッシュ・フロー計算書記載の金額
(4) 利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
当社は、定款の定めに基づき取締役会決議によって行う中間配当を除き、剰余金の配当等の決定については株主総会に諮ります。また、株主の皆さまへの還元を含む利益配分に関しましては、次の基本方針を適用してまいります。
キャッシュアロケーションポリシー
①中長期視点で新たな価値を創造するため、事業投資に軸足を置いた資源配分を実行します。持続 的な成長を支える注力事業への投資を最優先し、特に最注力ドメインである制御機器事業領域への投資を強化します。
②そのうえで、安定的・継続的な配当に加え、当社グループの将来の資金需要、業績水準、株価水準、財務状況などを総合的に勘案し、自己株式の取得を機動的に実施します。
③投資や株主還元の原資は、内部留保や持続的に創出する営業キャッシュ・フローを基本としつつ、M&Aの実行においては外部資金調達も積極的に活用します。なお、金融情勢によらず資金調達を可能とするため、引き続き財務健全性の確保に努めます。
株主還元方針
①中長期視点での価値創造に必要な投資を優先した上で、毎年の配当金については、「株主資本配当率(DOE)3%程度」を基準とします。そのうえで、過去の配当実績も勘案して、安定的、継続的な株主還元に努めます。
②上記の投資と利益配分を実施したうえで、さらに長期にわたり留保された余剰資金については、機動的に自己株式の買入れなどを行い、株主の皆さまに還元していきます。
当期(2025年度)の期末配当金につきましては、DOE基準ならびに過去の配当額の水準も考慮したうえで安定的・継続的な配当とするため、52円とする予定です。2025年12月2日に実施済みの中間配当金52円を加えると、年間配当金は104円となります。また、次期(2026年度)の年間配当金につきましては、前期および当期の業績拡大を踏まえ、当期比6円増配となる110円を予定しています。なお、次期の中間(第2四半期末)および期末の配当金は未定です。
(5)今後の見通し
〇全般的見通し
当社グループにおける次期(2027年3月期)の事業環境は、制御機器事業において、生成AI関連需要を背景に、半導体関連や二次電池領域での設備投資は年間を通して好調に推移すると見込んでいます。ヘルスケア事業や社会システム事業においても事業環境は堅調に推移すると見込みます。
一方で、足元では中東情勢の動向次第で世界経済が大きな影響を受ける可能性もあり、不確実性の高い状況にあります。引き続き、今後の動向を注視してまいります。
以上の事業環境認識のもと、当社グループの次期業績を以下のとおり見通します。
なお、当社グループは、2027年3月期第1四半期よりIFRSを任意適用するため、以下の見通しはIFRSに基づき作成しています。
2027 年 3 月期
(IFRS)
売上高
8,200億円
営業利益
620億円
継続事業からの
税引前当期純利益
610億円
継続事業からの
当期純利益
450億円
当社株主に帰属する
当期純利益
275億円
米ドル平均レート
155.0円
ユーロ平均レート
180.0円
人民元平均レート
22.0円
(注)当社株主に帰属する当期純利益の見通しは、非継続事業を含めて記載しています。なお、1株当たり当期純利益は、継続事業からの当期純利益ベースでは228円86銭、当社株主に帰属する当期純利益ベースでは139円86銭となる見込みです。
〇連結セグメント別業績予想
セグメント別の業績予想は以下の通りです。
2027 年 3 月期
(IFRS)
外部顧客に対する売上高
営業利益
IAB
4,400億円
440億円
HCB
1,500億円
150億円
SSB
1,530億円
225億円
DSB
620億円
50億円
2. 経営方針
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「企業は社会の公器」であるという考えに基づき、事業を通じてよりよい社会づくりに貢献することを使命とし、その実現に向け、企業理念を軸にした経営を実践しています。
(2)中長期的な会社の経営戦略
<長期ビジョン「Shaping the Future 2030」の概要>
当社グループは、2022年度から2030年度までの長期ビジョン「Shaping the Future 2030」(以下、SF2030)に基づいた経営に取り組んでいます。SF2030では、社会が変革期を迎える中、当社が社会的課題の解決を通じて投資家をはじめとしたすべてのステークホルダーに貢献するために自らの変革と新たな価値創造のストーリーを定めています。多くの社会的課題が発生するこれからの未来において、社会に与えるインパクトが大きく、当社グループの強みであるオートメーションや顧客資産・事業資産を活かせるという観点から、「カーボンニュートラルの実現」、「デジタル化社会の実現」、「健康寿命の延伸」の3つを当社グループが解決すべき社会的課題と定めています。これらの課題を解決するために、SF2030では、当社グループの事業ドメインを見直すとともに、各事業ドメインで創出する社会価値を定めています。インダストリアルオートメーションドメインでは「持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化」への貢献、ヘルスケアソリューションドメインでは「循環器疾患の“ゼロイベント”」への貢献、ソーシャルソリューションドメインでは「再生可能エネルギーの普及・効率的利用とデジタル社会のインフラ持続性」への貢献を目指します。また、当社はSF2030のもと、事業とサステナビリティを一体のものとして取り組むことで、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、企業価値を向上させてまいります。
*詳細は当社ウェブページの「長期ビジョン/中期ロードマップ説明会」に掲載しています。
https://www.omron.com/jp/ja/ir/irlib/sf_info/
<構造改革プログラム「NEXT2025」の総括>
当社グループでは、2023年度の業績悪化を受け、2024年4月1日から2025年9月末までを「制御機器事業の早急な立て直し」と「収益・成長基盤の再構築」に集中する期間とした構造改革プログラム「NEXT2025」に取り組みました。「NEXT2025」においては、収益を伴った持続的な売上成長を確かなものとし、持続的な企業価値向上を実現すべく経営施策を実行しました。
業績悪化の要因となった課題に早急に対応したことで制御機器事業を中心に各事業の再成長への道筋をつけると共に、2024年度および2025年度の2年間で、固定費を2023年度比で約350億円削減したことで、2年連続の増収増益を達成しました。
一方、売上高、営業利益共に過去最高水準に到達できていないこと、ROICやROEなどの指標が資本コストを下回る水準であることから、収益・成長基盤の再構築は道半ばであると認識しております。
今後は、この改善基調を早期に定着させると共に、顧客起点を実現する社内風土改革や収益・成長基盤の再構築、成長を促進する事業ポートフォリオマネジメント、ビジネスモデルのトランスフォーメーションなど、収益を伴った持続的成長の実現に向けた本質的な課題の解決に取り組んでまいります。
<中期ロードマップ「SF 2nd Stage」(2026~2030年度)の概要>
「NEXT2025」の成果と課題を踏まえ、2026年度から2030年度までの新たな中期ロードマップ「SF 2nd Stage」に2026年4月より取り組みます。当ロードマップは、2030年以降にデータサービスによる新たな成長を実現する企業への転換のための期間としています。
SF 2nd Stageでは、「Trusted Growth ~GEMBA DX企業への転換に向けた顧客との信頼関係のさらなる深化~」を方針に、力強い成長を実現していきます。
*詳細は、当社ウェブページの「長期ビジョン/中期ロードマップ説明会」に掲載しています。
https://www.omron.com/jp/ja/ir/irlib/sf_info/
(3)次期の経営計画
<次期(2026年度)の方針と実行計画>
次期は、「Trusted Growth ~GEMBA DX企業への転換に向けた顧客との信頼関係のさらなる深化~」を全社方針とし、注力13事業の成長に向けた計画を完遂するためのアクションを着実に遂行します。
【財務目標】
財務目標
2027年3月期
(IFRS)
売上高
8,200億円
営業利益
620億円
ROE
5.5%程度
ROIC
4.0%程度
EPS
229円
(注)1.当連結会計年度より、DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類し、DMB(電子部品事業)を除く継続事業とは区分して表示するため、売上高、営業利益は非継続事業を除いた継続事業の目標値となります。また、ROE、ROIC、EPSの目標値は、継続事業からの利益をベースに設定しています。
2.当社グループは、2027年3月期第1四半期よりIFRSを任意適用するため、上記の目標はIFRSに基づき作成しています。
3. 会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、2027年3月期第1四半期連結会計期間より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用します。
4.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
増減金額
金  額
構成比
金  額
構成比
%
%
(資産の部)
流動資産
539,713
39.6
676,108
44.6
136,395
現金及び現金同等物
131,951
166,541
34,590
受取手形及び売掛金
157,718
169,633
11,915
貸倒引当金
△877
△1,047
△170
棚卸資産
140,773
154,215
13,442
非継続事業流動資産
67,687
127,242
59,555
その他の流動資産
42,461
59,524
17,063
有形固定資産
97,658
7.2
103,072
6.8
5,414
投資その他の資産
725,088
53.2
737,083
48.6
11,995
オペレーティング・リース
使用権資産
39,342
44,649
5,307
のれん
361,065
374,211
13,146
その他の無形資産
114,344
130,375
16,031
関連会社に対する
投資及び貸付金
15,799
13,034
△2,765
投資有価証券
41,107
48,665
7,558
施設借用保証金
7,175
7,110
△65
前払年金費用
64,247
97,218
32,971
繰延税金
24,122
14,067
△10,055
非継続事業固定資産
49,456

△49,456
その他の資産
8,431
7,754
△677
資産合計
1,362,459
100.0
1,516,263
100.0
153,804
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
増減金額
金  額
構成比
金  額
構成比
%
%
(負債の部)
流動負債
233,494
17.1
370,249
24.4
136,755
支払手形及び買掛金・未払金
78,020
86,677
8,657
短期債務
20,372
121,668
101,296
未払費用
39,950
44,120
4,170
未払税金
5,463
10,063
4,600
短期オペレーティング・リース負債
11,490
12,521
1,031
非継続事業流動負債
25,341
40,553
15,212
その他の流動負債
52,858
54,647
1,789
繰延税金
13,752
1.0
14,403
0.9
651
退職給付引当金
6,969
0.5
4,952
0.3
△2,017
長期債務
119,088
8.7
75,910
5.0
△43,178
長期オペレーティング・リース負債
27,041
2.0
31,110
2.1
4,069
非継続事業固定負債
9,411
0.7


△9,411
その他の固定負債
18,272
1.4
19,077
1.3
805
負債の部合計
428,027
31.4
515,701
34.0
87,674
(純資産の部)
株主資本
771,885
56.7
835,885
55.1
64,000
資本金
64,100
4.7
64,100
4.2

資本剰余金
100,161
7.4
99,932
6.6
△229
利益準備金
29,471
2.1
32,313
2.1
2,842
その他の剰余金
550,485
40.4
555,680
36.6
5,195
その他の包括利益累計額
97,632
7.2
154,358
10.2
56,726
為替換算調整額
88,186
121,981
33,795
退職年金債務調整額
9,446
32,377
22,931
自己株式
△69,964
△5.1
△70,498
△4.6
△534
非支配持分
162,547
11.9
164,677
10.9
2,130
純資産の部合計
934,432
68.6
1,000,562
66.0
66,130
負債及び純資産合計
1,362,459
100.0
1,516,263
100.0
153,804
(注)DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、前連結会計年度の連結貸借対照表の組替えを行っています。非継続事業の詳細については、20ページ「(非継続事業)」をご覧ください。
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結損益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
増減金額
金  額
百分比
金  額
百分比
%
%
売上高
715,379
100.0
767,351
100.0
51,972
売上原価
385,092
53.8
416,350
54.3
31,258
売上総利益
330,287
46.2
351,001
45.7
20,714
販売費及び一般管理費
236,881
33.1
245,398
31.9
8,517
試験研究開発費
39,960
5.6
45,668
6.0
5,708
営業利益
53,446
7.5
59,935
7.8
6,489
構造改革費用
23,795
3.4
2,617
0.3
△21,178
その他費用(△収益)―純額―
△3,480
△0.5
4,747
0.6
8,227
継続事業からの税引前当期純利益
33,131
4.6
52,571
6.9
19,440
法人税等
15,356
2.1
13,466
1.8
△1,890
持分法投資損益
679
0.1
2,123
0.3
1,444
継続事業からの当期純利益
17,096
2.4
36,982
4.8
19,886
非継続事業からの当期純損失
△2,223
△0.3
△5,705
△0.7
△3,482
当期純利益
14,873
2.1
31,277
4.1
16,404
非支配持分帰属利益(△損失)
△1,398
△0.2
2,790
0.4
4,188
当社株主に帰属する
当期純利益
16,271
2.3
28,487
3.7
12,216
(注)DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、前連結会計年度の連結損益計算書の組替えを行っています。非継続事業の詳細については、20ページ「(非継続事業)」をご覧ください。
(連結包括利益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
増減金額
金  額
金  額
当期純利益
14,873
31,277
16,404
その他の包括利益(△損失)―税効果考慮後
為替換算調整額
△7,621
34,094
41,715
退職年金債務調整額
△4,162
22,931
27,093
デリバティブ純損益
△21

21
その他の包括利益(△損失)計
△11,804
57,025
68,829
包括利益
3,069
88,302
85,233
(内訳)
非支配持分に帰属する包括利益(△損失)
△1,438
3,089
4,527
当社株主に帰属する包括利益
4,507
85,213
80,706
(3)連結株主持分計算書
(単位:百万円)
資本金
資本剰余金
利益準備金
その他の
剰余金
その他の
包括利益(△
損失)累計額
自己株式
株主資本
非支配持分
純資産合計
2024年3月期末現在
64,100
98,997
27,457
556,705
109,396
△69,969
786,686
164,307
950,993
当期純利益
16,271
16,271
△1,398
14,873
当社株主への配当金
△20,477
△20,477
△20,477
非支配株主への配当金

△1,466
△1,466
非支配株主との資本取引等
△197
△197
162
△35
連結子会社の増加による
非支配持分の増加

982
982
株式に基づく報酬
1,376
13
1,389
1,389
利益準備金繰入
2,014
△2,014


為替換算調整額
△7,581
△7,581
△40
△7,621
退職年金債務調整額
△4,162
△4,162
△4,162
デリバティブ純損益
△21
△21
△21
自己株式の取得およびその他
△15
△8
△23
△23
2025年3月期末現在
64,100
100,161
29,471
550,485
97,632
△69,964
771,885
162,547
934,432
当期純利益
28,487
28,487
2,790
31,277
当社株主への配当金
△20,450
△20,450
△20,450
非支配株主への配当金

△1,268
△1,268
非支配株主との資本取引等
△143
△143
175
32
連結子会社の増加による
非支配持分の増加

134
134
株式に基づく報酬
△85
788
703
703
利益準備金繰入
2,842
△2,842


為替換算調整額
33,795
33,795
299
34,094
退職年金債務調整額
22,931
22,931
22,931
デリバティブ純損益



自己株式の取得およびその他
△1
△1,322
△1,323
△1,323
2026年3月期末現在
64,100
99,932
32,313
555,680
154,358
△70,498
835,885
164,677
1,000,562
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー
1.
当期純利益
14,873
31,277
2.
営業活動によるキャッシュ・フローと
当期純利益の調整
(1)
減価償却費
33,450
33,778
(2)
持分法投資損益
679
2,123
(3)
受取手形及び売掛金の増加
△1,542
△4,076
(4)
棚卸資産の増加
△449
△6,401
(5)
支払手形及び買掛金・未払金の増加
7,835
5,990
(6)
その他(純額)
938
40,911
△1,772
29,642
営業活動によるキャッシュ・フロー
55,784
60,919

投資活動によるキャッシュ・フロー
1.
投資有価証券の売却による収入
6,258
664
2.
投資有価証券の取得
△2,042
△4,018
3.
資本的支出
△48,993
△53,105
4.
事業・会社の買収(現金取得額との純額)
△6,316
△12,377
5.
事業・会社の売却(現金流出額との純額)
2,410
△2,264
6.
関連会社に対する投資の増加
△2,617
△1,008
7.
貸付金の回収による収入
2,206
1,366
8.
その他(純額)
1,205
671
投資活動によるキャッシュ・フロー
△47,889
△70,071
(参考)フリーキャッシュ・フロー
7,895
△9,152

財務活動によるキャッシュ・フロー
1.
満期日が3ヶ月以内の短期債務の増加(純額)
9,209
54,262
2.
満期日が3ヶ月超の短期債務による収入
1,500
1,160
3.
満期日が3ヶ月超の短期債務による支出
△17,083
△1,210
4.
長期債務による収入
72,195
5,745
5.
長期債務による支出
△48,089
△4,773
6.
自己株式取得による支出
△9
△1,322
7.
親会社の支払配当金
△20,474
△20,462
8.
非支配株主への支払配当金
△1,466
△1,268
9.
その他(純額)
△391
230
財務活動によるキャッシュ・フロー
△4,608
32,362

換算レート変動の影響
2,650
11,106
現金及び現金同等物の増減額
5,937
34,316
期首現金及び現金同等物残高
143,086
149,023
当期末現金及び現金同等物残高
149,023
183,339
非継続事業に係る期末現金及び現金同等物残高(控除)
17,072
16,798
継続事業に係る期末現金及び現金同等物残高
131,951
166,541
(注)1. フリーキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加味した金額です。
2. 連結キャッシュ・フロー計算書上、非継続事業のキャッシュ・フローは独立表示せずに継続事業のキャッシュ・フローと合算して表示しています。非継続事業の詳細については、20ページ「(非継続事業)」をご覧ください。
(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
当社は1株当たり利益の算出にあたり、FASB会計基準書第260号「1株当たり利益」を適用しています。
1株当たり当社株主に帰属する当期純利益および希薄化後1株当たり当社株主に帰属する当期純利益の算出に用いた株式数は次のとおりです。
株式数(単位:株)
2025年3月期
2026年3月期
基本的
196,900,793
196,738,303
希薄化後


(注)2025年3月期および2026年3月期の希薄化後株式数については、希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため、記載していません。
(その他費用(△収益)-純額-の主な内訳)
その他費用(△収益)-純額-の主な内訳は次のとおりです。
2025年3月期
為替差損
1,459
百万円
固定資産除売却損(純額)
1,184
退職給付費用
995
投資有価証券評価益(純額)
△12,313
長期性資産の減損
895
補助金
△1,090
事業譲渡に関連する利益
△2,956
受取補償金
△480
受取利息(純額)
△1,949
のれんの減損
11,725
2026年3月期
為替差損
2,365
百万円
固定資産除売却損(純額)
884
退職給付費用
△192
投資有価証券評価損(純額)
271
長期性資産の減損
3,975
補助金
△908
受取補償金
△198
受取利息(純額)
△739
(注)当連結会計年度においてDMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、前連結会計年度の数値については、組替えを行っています。
(重要な後発事象)
(退職給付信託の一部返還について)
当社は、将来の退職給付に備えることを目的として、退職給付信託を設定していますが、退職給付債務に対して退職給付信託財産を含む年金資産が積立超過の状態にあり、今後もその状態が継続すると見込まれることから、退職給付信託の一部について返還を受けました。
(1)返還日
2026年4月1日
(2)返還額
41,600百万円
(3)当該事象による影響
返還に伴い、2027年3月期の連結損益計算書への影響はありません。なお、連結財政状態計算書においては現金及び現金同等物が41,600百万円増加し、前払年金費用が41,600百万円減少する見込みです。
(セグメント情報等の注記)
[オペレーティング・セグメント情報]
FASB会計基準書第280号は、企業のオペレーティング・セグメントに関する情報の開示を規定しています。オペレーティング・セグメントは、当社の最高経営意思決定者(CODM)である代表取締役社長CEOが経営資源の配分や業績評価を行うにあたり通常使用しており、財務情報が入手可能な企業の構成単位として定義されています。最高経営意思決定者(CODM)は、各セグメントに経営資源を配分するため、また、セグメントの営業成績を評価する際に計画と実績の対比を評価するために、セグメント損益を使用しています。
当社は取扱製品の性質や社内における事業の位置付け等を考慮した上で、オペレーティング・セグメントに関する情報として、IAB、HCB、SSBおよびDSBの4つのオペレーティング・セグメントを区分して開示しています。
当社は、DMBの譲渡の決定に伴い、DMBを非継続事業に分類しており、前連結会計年度および当連結会計年度のセグメント情報から控除しています。
各セグメントの主要な製品は次のとおりです。
(1) IAB: インダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業)
……プログラマブルコントローラ、モーションコントロール機器、センサ機器、産業用カメラ・コードリーダ機器、検査装置、セーフティ用機器、産業用ロボット等
(2) HCB: ヘルスケアビジネス(ヘルスケア事業)
……電子血圧計、ネブライザ、低周波治療器、心電計、酸素濃縮器、電子体温計、体重体組成計、歩数計・活動量計、電動歯ブラシ、マッサージャ、血糖計、動脈硬化検査装置、内臓脂肪計、遠隔患者モニタリングシステム、遠隔診療サービス等
(3) SSB: ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(社会システム事業)
……エネルギー事業(蓄電システム・太陽光発電用パワーコンディショナー)、モビリティ事業(駅務システム、交通管制・道路管理システム)、IoT事業(UPS、インフラモニタリング)、M&S事業(運用管理・保守メンテナンス)等
(4) DSB: データソリューションビジネス(データソリューション事業)
……データヘルスケア事業、コーポレートヘルス事業、M&S(マネジメント・サービスソリューション)事業、データ活用ソリューション事業、自立支援事業等
セグメント情報の会計方針は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従っています。
各オペレーティング・セグメントに直接関わる収益および費用は、それぞれのセグメントの業績数値に含め表示しています。特定のセグメントに直接帰属しない収益および費用は、経営者がセグメントの業績評価に用いる当社の配分方法に基づき、各オペレーティング・セグメントに配分されるかあるいは「消去調整他」に含めて表示しています。
なお、「セグメント利益」は、「売上総利益」から「販売費及び一般管理費」、「試験研究開発費」を控除して表示しており、「構造改革費用」、「その他費用(△収益)―純額―」、「法人税等」、「持分法投資損益」は控除していません。
[事業の種類別セグメント情報]
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
IAB
HCB
SSB
DSB

消去
調整他
連結
売上高
①外部顧客に対する売上高
364,698
145,866
143,585
42,738
696,887
18,492
715,379
②セグメント間の内部売上高
823
333
7,733
439
9,328
△9,328


365,521
146,199
151,318
43,177
706,215
9,164
715,379
材料費
48,030
58,215
36,302
957
143,504
8,202
151,706
人件費
97,232
25,898
25,835
17,152
166,117
30,267
196,384
その他営業費用
183,983
44,604
73,833
22,240
324,660
△10,817
313,843
セグメント利益
36,276
17,482
15,348
2,828
71,934
△18,488
53,446
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
IAB
HCB
SSB
DSB

消去
調整他
連結
売上高
①外部顧客に対する売上高
409,478
145,258
144,257
51,151
750,144
17,207
767,351
②セグメント間の内部売上高
1,422
146
8,961
250
10,779
△10,779


410,900
145,404
153,218
51,401
760,923
6,428
767,351
材料費
59,671
60,014
36,393
1,403
157,481
6,545
164,026
人件費
101,857
25,221
26,013
19,843
172,934
29,831
202,765
その他営業費用
206,585
44,749
71,067
26,544
348,945
△8,320
340,625
セグメント利益
42,787
15,420
19,745
3,611
81,563
△21,628
59,935
(注)1 セグメント間の内部取引における価額は、外部顧客との取引価額に準じています。
2 DSBには、JMDC社の連結子会社化に伴うのれんを除く無形資産の償却費を含めています。
3 「消去調整他」には、配賦不能費用、セグメント間の内部取引消去、本社機能部門などが含まれています。
4 当連結会計年度より、当社グループ内の経営管理体制変更に合わせ、従来SSBに計上していたオムロンデジタル株式会社の業績は本社機能部門として「消去調整他」へ計上しております。これに伴い、前連結会計年度のセグメント情報を新管理区分に組替えて記載しています。
5 当連結会計年度において、DMBを非継続事業に分類したことに伴い、事業の種類別セグメント情報は、非継続事業の金額を除いた継続事業の金額に組み替えて表示しています。なお、DMBに含まれていた一部の連結子会社の業績は「消去調整他」へ計上しております。これに伴い、前連結会計年度のセグメント情報を新管理区分に組替えて記載しています。また、非継続事業向けの「セグメント間の内部売上高」については、「外部顧客に対する売上高」へ組替えて記載しています。
前連結会計年度および当連結会計年度におけるセグメント利益の合計額と継続事業からの税引前当期純利益との調整表は次のとおりです。
(単位:百万円)
項目
前連結会計年度
当連結会計年度
セグメント利益の合計額
71,934
81,563
構造改革費用
23,795
2,617
その他費用(△収益)―純額―
△3,480
4,747
消去調整他
△18,488
△21,628
継続事業からの税引前当期純利益
33,131
52,571
(非継続事業)
非継続事業の概要
当社は、2025年9月19日付「デバイス&モジュールソリューションズビジネス(電子部品事業)の分社化の検討開始に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、当社のデバイス&モジュールソリューションズカンパニーが営む事業(以下「DMB(電子部品事業)」)の分社化について検討してまいりました。当社は、2026年3月30日開催の取締役会において、当社の子会社であるオムロンデバイス株式会社(以下「本承継会社」)にDMB(電子部品事業)を吸収分割の方法により承継させること、当社グループ内において海外各国・地域における当社のグループ会社が保有するDMB(電子部品事業)に関連する株式及び資産等の譲渡を実施すること(以下「本株式譲渡」)、及び本承継会社の全株式をThe Carlyle Groupが設立するTCG2601 株式会社の完全子会社であるTCG2602 株式会社(以下「本SPC」)に譲渡することを決定し、2026年3月30日付で本承継会社との間で吸収分割契約書を、また、本SPCとの間で株式譲渡契約書をそれぞれ締結しました。
本株式譲渡実行日は2026年10月1日を予定しています。
また、当社は構造改革プログラム「NEXT2025」の経営施策の一つである「ポートフォリオの最適化」のため、2025年7月4日に当社の連結子会社であるOMRON AUTOMOTIVE ELECTRONICS ITALY S.R.L.の全株式をFair Cap社に譲渡する契約を締結し、株式譲渡は2025年11月28日に完了しています。OMRON AUTOMOTIVE ELECTRONICS ITALY S.R.L.は、株式譲渡までDMB(電子部品事業)に含まれていました。
これらの取引は、当社グループの事業運営、財政状態および経営成績等に重要な影響をもたらす戦略上の変更に該当します。このため、FASB会計基準書第205号-20に従い、DMB(電子部品事業)の経営成績、本取引に伴う事業売却損益および譲渡に関連する費用を、当連結会計年度の連結損益計算書において非継続事業として区分表示するとともに、前連結会計年度の組替えを行っています。
また、前連結会計年度の連結貸借対照表の組替えを行い、資産および負債は非継続事業流動資産、非継続事業固定資産、非継続事業流動負債、非継続事業固定負債として区分表示しています。
連結キャッシュ・フロー計算書上は、非継続事業のキャッシュ・フローは独立表示せずに継続事業のキャッシュ・フローと合算して表示しています。
組替えて表示したDMB(電子部品事業)の経営成績は以下のとおりです。
非継続事業の経営成績
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
売上高
86,374
100,811
売上原価
59,519
69,407
売上総利益
26,855
31,404
販売費及び一般管理費
21,884
22,422
試験研究開発費
4,379
5,327
営業利益
592
3,655
構造改革費用
3,986
6,976
その他費用―純額―
736
1,497
非継続事業からの税引前当期純損失
△4,130
△4,818
法人税等
△1,907
887
非継続事業からの当期純損失
△2,223
△5,705

出典: 決算短信PDF(外部リンク)

大量保有報告書(5%超の株主)

報告日 提出者(グループ) 個別保有者 保有割合
個別 / 合計
株数 保有目的 種別
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 2.83%
計 8.12%
585万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.29%
計 8.12%
1,090万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 2.83%
計 8.12%
585万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.29%
計 8.12%
1,090万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 2.83%
計 8.12%
585万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.29%
計 8.12%
1,090万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 2.83%
計 8.12%
585万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2025-09-19 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 5.29%
計 8.12%
1,090万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2025-09-04 ブラックロック・ジャパン株式会社 (同左) 2.20%
計 5.48%
454万株 純投資(投資一任契約に基づく顧客の資産運用および投資信託約款に基づく資産運用目的… 変更
2025-09-04 ブラックロック・ジャパン株式会社 アペリオ・グループ・エルエルシー(Aperio Group, LLC) 0.08%
計 5.48%
17万株 純投資(顧客および投資信託等の資産運用目的) 変更

※「個別保有者」が「(同左)」の行は提出者本人による保有。複数行が同じ提出者なら共同保有グループの内訳を表します。 保有目的が長い場合は冒頭40字のみ表示し、ホバーで全文表示します。

財務データ推移

年度売上高営業利益純利益 総資産純資産EPS配当
2025 8,018億円 163億円 13,618億円 7,719億円 82.6 104.0
2024 8,188億円 81億円 13,547億円 7,867億円 41.2 104.0
2023 8,761億円 739億円 9,982億円 7,285億円 372.2 98.0
2022 7,629億円 614億円 9,306億円 6,652億円 305.7 92.0
2021 6,555億円 433億円 8,204億円 6,069億円 214.7 84.0
2020 6,780億円 749億円 7,581億円 5,304億円 365.3 84.0
2019 7,326億円 543億円 7,499億円 5,042億円 260.8 84.0
2018 7,323億円 632億円 7,450億円 5,055億円 296.9 76.0
2017 7,942億円 460億円 6,977億円 4,690億円 215.1 68.0
2016 8,336億円 473億円 6,833億円 4,447億円 219.0 68.0
2015 8,473億円 622億円 7,110億円 4,898億円 283.9 71.0
2014 7,730億円 462億円 6,547億円 4,305億円 209.8 53.0
2013 6,505億円 302億円 5,736億円 3,670億円 137.2 37.0
2012 6,195億円 164億円 5,373億円 3,208億円 74.5 28.0

事業の状況(有価証券報告書より)

最新の有価証券報告書から、事業内容・リスク・経営方針・経営成績の概況を掲載します。各セクションをクリックして展開してください。

事業の内容 FY2025 / 約1,901字
3【事業の内容】 当社グループは、当社および子会社154社(国内63社、海外91社)、関連会社10社(国内7社、海外3社)により構成(2025年3月31日現在)されており、電気機械器具、電子応用機械器具、精密機械器具、医療用機械器具、およびその他の一般機械器具の製造・販売およびこれらに付帯する業務を中心とした事業を営んでいますが、その製品の範囲は産業用制御機器コンポーネントの全分野およびシステム機器、さらには生活・公共関連の機器・システムへと広範囲に及んでいます。  オペレーティング・セグメントごとの主要な事業内容、および主な関係会社は次のとおりです。 (1)インダストリアルオートメーションビジネス(IAB、制御機器事業)制御機器事業は、「オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造する」をビジョンに、オムロンがこれまでに培ってきた“センシング&コントロール+Think”のコア技術を基盤に、世界中の製造業のモノづくりを先進のオートメーションで革新し、産業の発展に貢献してきました。独自の価値創造コンセプト“i-Automation!”(*)を掲げ、業界随一の幅広い制御機器を軸に、製造業を中心に急激に変化する社会課題を革新的ソリューションで解決し、産業の高度化とともに働く人々の幸せの実現に貢献する社会価値の創出を目指します。(*)当社は、モノづくり現場の課題解決を通じて社会価値を創出する価値創造コンセプト“i-Automation!”を提唱し、モノづくり革新を牽引しながら地球環境との共存と人々の働きがいを実現するサステナビリティに向けたオートメーションの提供を推進しています。“i-Automation!”は、人をより創造的な役割に誘い、現場生産性の最大化とエネルギー効率を両立する「人を超える自働化」、人の可能性を最大に引き出し、人と機械が共に成長・進化する「人と機械の高度協調」、そして製造現場や設備をデジタル空間で再現し、モノづくり現場のDXを加速させ、業務プロセスの革新に貢献する「デジタルエンジニアリング革新」の3つのコンセプトの具現化を目指しています。 (2)ヘルスケアビジネス(HCB、ヘルスケア事業)ヘルスケア事業は、「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」をミッションに、誰でも簡単・正確に測定できる使いやすさと、医療現場からも信頼される精度にこだわり、商品やサービスを開発しています。商品では、血圧計や体温計、喘息治療薬を吸入するための機器であるネブライザなど、各国の医療機器認証を取得したデバイスの販売を世界130ヵ国以上で展開しています。サービスでは、医師が遠隔で患者をモニタリングし処方・治療支援を行う遠隔診療サービスの提供を主要国から進めています。 (3)ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(SSB、社会システム事業)社会システム事業は、「世界中の人々が安心・安全・快適に生活し続ける豊かな社会を創造する」をミッションとしています。太陽光発電用パワーコンディショナー、蓄電システム、自動改札機や券売機などの駅務システム、交通管制システム、決済システム、UPSなどのデータ・電源保護といった、多岐にわたる端末・システム、さらにソフトウェア開発、保守メンテナンスによるトータルソリューションを提供し、社会インフラを支えています。 (4)デバイス&モジュールソリューションズビジネス(DMB、電子部品事業)電子部品事業は、「我々のデバイスとモジュールで、顧客の価値を創造し、地球上の人と社会に貢献する」をミッションとしています。EV・モビリティやエネルギーインフラ、家電製品、産業機器など、幅広い業界の顧客に対して、電気を繋ぐ・切るためのコア部品となる、リレー、スイッチ、コネクターや、さまざまな製品の目や耳になるセンサなどのデバイスやモジュールを、全世界で提供するオムロンの基盤事業です。 (5)データソリューションビジネス(DSB、データソリューション事業)データソリューション事業は、「モノの枠を超えるビジネスへ。オムロンを変革し、真の顧客価値を創出する」をミッションとしています。オムロングループが提供する様々な商品やサービスから得られる現場データに、データマネジメントやソリューション開発力を掛け合わせることで、生活習慣病をはじめとした疾患の予防、店舗・事業所などの現場業務の効率化・DX支援、企業の温室効果ガス排出削減の支援など、ますます複雑化・多様化する顧客のニーズに対応するソリューションを提供しています。
事業等のリスク FY2025 / 約12,163字
3【事業等のリスク】(1) グローバルな事業活動を支える統合リスクマネジメント 当社グループでは、統合リスクマネジメントというグループ共通のフレームワークでリスクマネジメントを行っています。経営・事業を取り巻く環境変化のスピードが上がり、不確実性が高くなる中で変化に迅速に対応するためには、リスクへの感度を上げ、リスクが顕在化する前に察知し、打ち手を講じていく必要があるためです。 現場だけでは対処できない環境変化から生じる問題を、現場と経営が力を合わせて解決する活きたリスクマネジメントを目指し、グローバルでPDCAサイクルを回しながら、当活動の質の向上を図っています。 「SF2030」を実現していくため、企業理念やルールを守りつつ、いかに効率的、効果的で迅速なリスク判断を現場ができる仕組みを構築するかという点も重要なテーマとして、取組みを進めています。 (2) 統合リスクマネジメントの仕組みと体制 統合リスクマネジメントの枠組みは、内部統制システムの下、グローバルリスクマネジメント・法務本部長(GRL長)を推進責任者とし、オムロングループルール(OGR)(注1)「オムロン統合リスクマネジメントルール」にまとめ、グループ経営における位置づけを明確にしています。また、リスクマネージャを本社機能部門、ビジネスカンパニー、海外の地域統括、国内外の各グループ会社で任命し(約150名)、経営と現場が一体となってグローバルの活動を推進しています。  主な活動は次の3点です。・環境変化をタイムリーに把握して、関係者で共有し、適時に影響評価を行うこと・定期的に、グローバルにリスクを分析して重要リスクを洗い出し、対策をとること・リスクが顕在化し、危機が発生した場合は、即時に報告し危機対策を講じること <企業倫理リスクマネジメント委員会体制> 取締役・監査役の参加・監督のもと、GRL長を委員長、主要なリスクマネージャを構成員とする企業倫理・リスクマネジメント委員会(原則年4回開催)においては、重要なリスクの発生状況、環境変化、リスク対策の状況について議論・共有するとともに、グループ全体のリスク評価を行っています。また、危機が発生した場合には、速やかに経営報告され、リスクのランクに応じて危機対策本部を通じて対応を行っています。 これらリスクマネジメントの活動状況については、執行会議や取締役会への報告を通じ、継続的な評価・モニタリングが行われます。さらに、内部監査部門により、リスクマネジメント活動を中心としたテーマ監査が行われます。 <統合リスクマネジメントのサイクル> (注1)当社グループでは、公正かつ透明性の高い経営を実現する経営基盤として、グループ共通の「オムロングループルール(OGR)」を制定しています。OGRは、リスクマネジメントの他、会計・資金、人財、情報セキュリティ、品質保証等の主な機能に対し制定されています。環境変化等を適宜・適切にルールへ反映するため、毎年見直しを行っています。 (3) グループ重要リスクとその分析 当社グループでは、「SF2030」において、「新たな社会・経済システムへの移行」に伴い生じる社会的課題を解決するため、事業ドメインにおける社会価値創出、事業とサステナビリティとの一体としての取組みを行っています。2024年4月1日から2025年9月末については構造改革期間とし、構造改革プログラム「NEXT2025」を実行中です。これらを遂行する中で対処すべき重要な要素を、リスクと捉えています。 リスクのうち、当社グループを運営する上で、グループの存続を危うくするか、重大な社会的責任が生じうるリスク(Sランク)および重要なグループ目標の実現を阻害するリスク(Aランク)を「グループ重要リスク」に位置付け、これらを顕在化させることなく許容レベルにリスクを収めるため、環境変化や対策の実行状況をモニタリングしています。 ・2024年度末時点のリスク評価 2024年度末に実施した当社グループのリスク分析に基づくグループ重要リスクのテーマは下表の通りです。引き続き「NEXT2025」の実行に伴うリスク、事業スピードの加速や収益性の改善を図る中でのグループガバナンス・コンプライアンスリスク等については特に注視をしていきます。これらのリスクは、適切かつ充分な対策が取られなかった場合、長期ビジョン目標の実現、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があるため、投資家の皆様の判断にも重要な影響を及ぼす可能性がある事項と考えています。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見出来ない又は重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在において当社グループが判断したものです。 <事業等のリスクの全体像> ・グループ重要リスクへの対応① 事業ポートフォリオリスク認識中国経済の成長鈍化やサプライチェーンの混乱など経済環境が悪化、米国関税政策等を背景とした一時的な新規投資の減速や個人消費の減退など、今後もボラティリティが高い不透明な状況が続くことが見込まれます。 当社グループにおいて、成長業界・エリアの需要拡大に的確に応えていく中、現在依存度の高い中華圏エリアや各事業で成長の牽引役となる事業・製品の事業環境が想定以上に悪化し、環境変化に対して適切な対策が十分に行われなかった場合、売上減少等の業績低迷や、収益を伴った持続的成長が実現しないリスクが発生する可能性があります。体制・取組「NEXT2025」のもと、成長事業・エリアへの優先投資や低収益事業の収益化、終息の検討などを実行する等、業界・エリアポートフォリオの最適化に取り組みます。また、米国関税政策の影響に対しては、価格転嫁によるコスト増の吸収に加え、関税政策への耐性を備えたサプライチェーンを構築しリスクを最小化します。 「NEXT2025」の詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 構造改革プログラム「NEXT2025」の進捗と将来の成長に向けた取組み」をご参照ください。 ② 品質リスク認識品質に対しては高い安全性や正確性の確保が求められ、AI利用や製品セキュリティ等の新たな技術に対しても法規制の検討・制定が進んでいます。また、環境負荷低減や生物多様性の保全に対する社会的要請も高まっており、循環経済への移行に向け、欧州等グローバルで包装材の規制等が強化されています。当社グループにおいて、高い信頼性が求められる多様な製品・サービスをグローバルに展開する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、損失の発生や売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・当社グループ製品の大規模リコール・製品環境・安全・セキュリティ関連の法規制違反・製品セキュリティの脆弱性に対するサイバー攻撃によりネットワーク製品・サービスの稼働停止体制社長を最高責任者とする品質保証体制を構築し、「品質第一」を基本とする「品質基本方針」のもと、グローバル購買・品質・物流本部が推進しています。重大な品質問題が発生した場合は、取締役会の監督のもと、迅速かつ適切に対応を行っています。・関連OGR:品質保証ルール、製品品質リスク管理ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・ISO9001等(ISO13485:医療機器産業、IATF16949:自動車産業)品質マネジメントシステム(QMS)の取得・サービス事業に適合したQMSの適用展開・安全リスクが高い技術(リチウムイオン電池、パワーデバイス等)に関する品質技術確立・製品セキュリティ体制強化(外部からの脆弱性情報収集と対応(PSIRT)・セキュリティ監視活動等)・製品環境、安全、セキュリティ関連の法規制・規格の動向の把握、影響評価を行う管理体制の強化・品質相談窓口の設置・運用、品質コンプライアンス研修、現場品質点検の実施[注力取組事例:現場品質点検] 構造改革による人員数の最適化・リソース配分の見直しを進める中、品質・生産性への影響を早期かつ的確に捉えるため、現場品質点検を実施し、モニタリング体制を強化しています。 ③ 会計・税務リスク認識企業のグローバル化や取引のボーダーレス化が加速し、会計基準や監査基準はますます複雑化・高度化しています。また、各国間の協調・連携により国際課税ルールの整備が進む一方で、米国で展開される関税施策等に対し、各国は様々な反応を示しており、企業には、変化の激しい各国の租税法、関税法、移転価格税制への適時的確な対応が求められています。 当社グループにおいて、モノづくりからデータを活用したソリューションビジネスへの進化、多様な新サービスや新事業のグローバル展開を加速する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、決算修正や損失の計上、多額の追徴や和解金の支払い、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・社内不正や会計基準に準拠しない不適切な会計処理の発生・市況の悪化やシステム等への投資効果が十分でないことによる資産の貸倒や評価額の下落・関税法や移転価格税制等に関する法規制違反体制財務報告に係る内部統制の基本的枠組み、取締役会で承認した「税務方針」(注1)のもと、グローバル理財本部を中心に、会計・税務の適正性を担保するための体制・ルールを整備し、運用しています。・関連OGR:会計・資金ルール、不正統制ルール、J-SOX推進ルール、関税・通関ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・内部統制の自主点検強化とリスク兆候への重点監査・外部専門家等を活用した会計基準の定期的な情報収集と影響等の調査・対応・OECDの各種報告書や新しい国際課税ルールの整備状況などを踏まえた国際税務に係る方針の見直し・現地法人と連携した各国・地域における税制や当局の執行状況の変化への対応・関税コンプライアンス体制およびモニタリングの強化[注力取組事例:構造改革に伴う不適切な会計処理の防止] 構造改革施策を進める中、経理体制のモニタリングや財務諸表・CAAT分析の強化を通じて、不適切な会計処理の未然防止に努めました。 (注1)「税務方針」については下記をご参照ください。    https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/governance/tax/ ④ IT・情報セキュリティリスク認識社会課題の解決や企業の成長に向けたDXやデータ活用のためのデジタル投資が加速する中、サイバー攻撃等に対する情報資産保護やプライバシー保護の必要性が高まっています。また、AI等新たな情報技術についても規制の検討や導入が進んでいます。 当社グループにおいて、「コーポレートシステムプロジェクト」をはじめとするIT投資やデータを活用した新たなサービスを拡大する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、損失の発生や重大な行政罰、売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・大規模なシステム障害・サイバー攻撃や個人・技術情報の管理不全による情報漏洩、事業の停止・各国データプライバシー規制違反体制基本方針として「情報セキュリティ基本方針」を制定し公表しています。施策については、統括担当取締役の監督のもと、情報セキュリティ、製品セキュリティ、個人情報管理の領域ごとに、各本社機能本部長が執行責任者として統制・管理しています。各領域を横断する課題については、サイバーセキュリティ統括担当執行役員が議長となり、サイバーセキュリティ統括担当取締役が監督する「サイバーセキュリティ統合会議」を随時開催し、解決しています。さらに、経営レベルで推進の方向付けを行うために、社長を議長とする「情報セキュリティ戦略会議」にて優先課題と戦略を議論しています。実行面においては、サイバーセキュリティ統括担当役員を議長とし、各地域のIT責任者が参画する「情報セキュリティ推進会議」を通じて施策を推進・管理しています。また、個人データについては、グローバルリスクマネジメント・法務本部長の責任のもと、各国法令動向や当社グループの状況を把握し、法規制対応の強化を図っています。・関連OGR:IT統制ルール・情報セキュリティルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・グローバル標準のフレームワークであるNIST-CSF(注1)に準拠した評価と対策の強化・外部専門機関を通じた包括的な脅威情報の収集とグループ内への対策の展開・インシデント対応オフィス(CSIRT)による事故発生時の迅速な報告と被害最小化に向けた対応・高リスクのサプライチェーンのセキュリティ確保のためリスク評価と対応の推進・情報リテラシー向上のための社員教育・サイバー攻撃訓練の実施・Webサイトの脆弱性診断と改善の実行・グローバルでの個人データ規制への対応体制構築[注力取組事例:情報漏洩対策の強化] 情報資産の価値が高まり、人材の流動化も進む中、パソコンやネットワークのログをモニタリング・分析し、懸念のある挙動に対して確認や調査を行う仕組みの導入を進め、情報漏洩リスクへの対策を強化しています。 (注1)NIST-CSF:米国国立標準技術研究所(NIST)が2014年に発行したサイバーセキュリティフレームワーク(CST)。    汎用的かつ体系的 なフレームワークで、米国だけでなく世界各国の公的機関や企業が準拠を進めている。 ⑤ 地政学リスク認識世界のパワーバランスの多極化が進む中、米国による関税引上げ等の保護主義政策をはじめとする各国の政策動向、半導体・AI等の先端技術等の競争・保護政策の激化等は、グローバルの経済秩序や国際平和と経済安全保障をめぐる情勢の流動化を加速し、企業活動にも大きな影響を与えています。当社グループにおいて、生産・販売拠点およびサプライヤー網をグローバルに展開し、またロボット等先端技術や経済安全保障政策にも関わる製品の開発等を進める中、適切な対策が十分に行われなかった場合、売上減少や戦略の見直し、重大な行政罰、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・サプライチェーンの見直し等、各国経済安全保障政策への対応が遅れ、競争力が低下・紛争発生に伴う製品供給の停止・輸出規制や制裁への違反体制事業対応方針については、取締役会や執行会議等の経営会議体にて議論し、決定しています。法規制対応については、各主管部門が統括し、例えば、輸出規制はグローバルリスクマネジメント・法務本部が輸出管理全社委員会のもと、グローバルに安全保障取引管理を行っています。・関連OGR:統合リスクマネジメントルール、安全保障取引管理ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・地政学リスク影響を低減する中長期的な生産・研究開発等の体制検討と推進・グローバルの政治・経済情勢や法規制動向のモニタリング、経済制裁等に対する影響分析と対応[注力取組事例:安全保障取引管理の強化] 各国の輸出規制や制裁が強化・複雑化する中、安全保障取引管理について取引管理体制のOGR改定を含む整備を行うとともに、主要グループ会社へ教育の強化を行い、グローバルでの体制強化を進めています。 ⑥ 事業継続(自然災害等)リスク認識洪水・豪雨、巨大地震等の自然災害や感染症の発生により、社会が機能不全に陥る可能性がグローバルで継続しています。当社グループにおいて、グローバルの様々な国や地域に存在する仕入先や生産拠点を有する中、予期できない災害等が発生し、適切な対策が十分に行われなかった場合、事業活動の一部停止や縮小等につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・ITインフラ等の大規模停止・自社工場の生産停止・重要仕入先からの長期にわたる部品供給停止体制人身の安全、社会インフラの維持、復興への全面協力等を定めた基本方針のもと、各ビジネスカンパニーと本社機能部門とが連携し、生産、購買調達、物流、ITを含めた事業継続計画を整備しています。・関連OGR:統合リスクマネジメントルール、購買ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・有事を想定したシミュレーション・訓練・社員の安否確認システムの運用、リスクに応じた事業所での非常食や飲料水の備蓄対応・仕入先の生産地情報の一元管理、代替え生産拠点の評価体制整備・緊急時のエスカレーションルート・影響を把握する仕組みの整備[注力取組事例:有事を想定したシミュレーション] 南海トラフ地震等の被害想定が随時更新される中、重点拠点を中心に継続的に事業継続計画を見直すことで、危機発生時の対応体制を強化しています。 ⑦ グループガバナンス・コンプライアンスリスク認識公正な取引をはじめとするコンプライアンスに対する社会的要請は高く、国際機関や各国政府による反競争法的行為や贈収賄防止等に対する法規制の運用強化や、ITやAI等技術の進化やアライアンス等によるイノベーションの推進に対応した規制の検討等、事業環境は複雑化しています。日本では、サプライチェーン全体での価格転嫁等を促進する要請も高まっています。また、一部の新興国、地域においては法による統治機能が脆弱であったり、政情が不安定であることから、汚職や腐敗等が社会問題化する場合があります。 当社グループにおいて、グローバルに新製品・サービスの開発や販売を加速する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、重大な行政罰、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・新規事業における業法違反、許認可取得に関する不備・競争法、下請法等の公正な取引に関する法規制違反・接待・贈答等の贈収賄に関する法規制違反体制企業倫理・コンプライアンスを含む内部統制システムの基本方針は、取締役会で議論し決定しています。「オムロングループマネジメントポリシー」のもと、OGRに基づくグループ会社におけるガバナンス体制の構築と運用、企業倫理リスクマネジメント委員会による活動の展開を行っています。・関連OGR:法人運営ルール、倫理行動ルール、内部監査ルール、購買ルール等取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・各機能主管部門におけるグローバルでの牽制とモニタリング・地域毎のリスクマネジメントにより、エリア特性に応じた重要リスクへの対応・毎年10月のグローバル企業倫理月間等による定期的なコンプライアンス教育・グローバル内部通報制度の運用・リスクアプローチに基づく内部監査と改善指導・購買統括部門における対象事業所に対するモニタリング・下請法研修[注力取組事例:コンプライアンス教育] 構造改革における大きな環境変化の中で起こり得るコンプライアンス問題をテーマとした教育を行うとともに、社員が安心して相談できるよう内部通報制度の再周知を行いました。 ⑧ 人権リスク認識強制労働、児童労働、低賃金や未払い、長時間労働、安全や衛生が不十分な労働環境、ハラスメント等の是正は社会課題となっており、人権への配慮は企業のビジネスライセンスとなっています。また、デューディリジェンスによるサプライチェーンの人権への負の影響の特定・防止・軽減・是正や人権侵害懸念国・地域からの輸入禁止等、人権の尊重を法規制で担保する取組みも進んでいます。さらに、AIの活用等技術革新による人権課題も生じており、各国でのAIに関する規制化も加速しています。当社グループにおいて、中国・アジアを含むグローバルで事業を展開し、また、事業でのAI活用を推進する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、取引停止・製品の開発中止や戦略の見直し、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・ハラスメントの発生、労働基準違反、労働安全衛生問題の発生・サプライチェーン上の人権課題の発生・AIに関する規制への非準拠体制人権課題への対応については、取締役会決議により制定されたオムロン人権方針に基づいた活動を行っています。具体的な執行体制としては、社長CEOから権限委譲されたサステナビリティ推進担当役員の責任のもと、グローバルコーポレートコミュニケーション&エンゲージメント本部が中心となって取組みを推進し、自社領域はグローバル人財総務本部長、サプライチェーン領域はグローバル購買・品質・物流本部長、事業戦略領域は各ビジネスカンパニー長、AIを含むテクノロジーの倫理的な活用については技術・知財本部長、救済メカニズムについてはグローバルリスクマネジメント・法務本部長がそれぞれ責任を持って対応しています。・関連OGR:HRMルール、労働安全衛生管理ルール、購買ルール取組具体的には、企業の人権尊重責任を果たすために、国連「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)」に沿って、以下を含む対策を推進しています。・RBA(注1)アセスメントツールを活用した人権リスク評価と課題の是正・仕入先に対するサステナブル調達ガイドラインの提示・遵守状況確認・AIに関する情報収集およびAIを事業で活用するための社内ルールの整備・グローバルでの人権救済メカニズムの運用[注力取組事例:AIガバナンス体制の構築] 「オムロンAI方針」の策定、適切なAI使用の支援・リスク低減を図るAIガバナンス委員会の運用開始を通じて、AI活用に起因する事故や人権侵害等のリスクを最小限にした上で安全・安心なAI利用を推進しました。 (注1)RBA:Responsible Business Allianceの略。電子業界を中心とするグローバルなCSRアライアンス。 ⑨ 人財・労務リスク認識グローバルで人財の流動化が進むなか、IT人財をはじめ先端技術を保有する希少な人財の獲得競争がこれまで以上に激化しています。また、世界的なインフレや人手不足を契機として、賃金水準はグローバルで上昇傾向にあります。このような環境においては、多様な人財から選ばれる人的資本経営を実行し、従業員のエンゲージメントを高めることが重要となります。当社グループにおいて、SF2030人財戦略ビジョンに向けて、一人ひとりが主体性を持って能力を惜しみなく発揮し、持続的に成長していく強い組織づくりを進める中、適切な対策が十分に行われなかった場合、事業競争力の低下やブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・事業成長のために必要なスキルや経験を持つ人財の流出や獲得の失敗・従業員のエンゲージメント低下や労務トラブルの発生体制重要な人財戦略については、取締役会・執行会議にて議論し、決定しています。CHRO(最高人事責任者)の下、グローバル人財総務本部が中心となり施策を実行しています。・関連OGR:HRMルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・多様な人財の獲得に向けた採用力の強化・多様な人財の成長や働きがいを高めるためのマネージャーのスキル強化・エンゲージメントサーベイ「VOICE」を通じた、組織課題への主体的な社員のアクションの促進[注力取組事例:ピープルマネジメントスキルを自ら高めていくサイクルの定着と加速] 経営層(執行役員・マネージャー)が、顧客への価値創造に向けて、多様な人財の能力と主体的な貢献意欲を引き出すピープルマネジメントスキルを高めていく仕組みを構築し、定着と活性化に取り組むことにより、リーダーシップの質の変革を進めています。 ⑩ 環境リスク認識世界各地で異常気象による大規模な自然災害が多発しており、世界的に脱炭素に向けた取組みが加速しています。また、生態系の破壊等は地球レベルでの社会課題となっています。これらの環境問題を受けて、欧州を中心に排出量取引制度の整備や森林破壊防止を求める取引のデューディリジェンス規制の制定等が進んでいます。また、企業の環境課題への取組みに対する開示要請は年々高まっており、内容の第三者保証を法規制化する動きも進んでいます。 当社グループにおいて、サステナビリティ重要課題「脱炭素・環境負荷低減の実現」を設定し、企業としての社会的責任の実践と各事業での更なる競争優位性の構築を図る中、適切な対策が十分に行われなかった場合、戦略の見直し、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・環境に関する新たな取引・開示規制への違反・対応コストの増加、顧客要請への不十分な対応・販促活動においていわゆるグリーンウォッシングといわれる不適切な広告開示体制環境課題への対応については、取締役会決議により制定されたオムロン環境方針に基づいた活動を行っています。具体的な執行体制としては、社長CEOから権限委譲されたサステナビリティ推進担当役員の責任のもと、グローバルコーポレートコミュニケーション&エンゲージメント本部が中心となって取組みを推進し、自社領域はグローバル人財総務本部長、サプライチェーン領域はグローバル購買・品質・物流本部長、事業戦略領域は各ビジネスカンパニー長がそれぞれ責任を持って対応しています。・関連OGR:環境経営ルール、購買ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・Scope1・2、Scope3カテゴリー11ごとに目標を設定した温室効果ガスの削減の加速・回収・リサイクルの拡大、循環型の原材料調達等による循環経済への移行・気候変動関連のリスク・機会に係る情報開示・TNFD(注1)提言に沿った生物多様性保全活動の推進[注力取組事例:環境評価制度を通じた製品ライフサイクル全体における環境パフォーマンスの可視化] 製品をライフサイクルの視点から評価し、環境パフォーマンスを可視化する「環境評価制度」を導入しました。制度を通じて、全製品が環境に配慮した「環境配慮製品」であることを確認するとともに、特定の環境特性において優れた効果を示す「環境貢献製品」を特定し、製品付加価値の透明性・信頼性向上を図りました。 (注1)TNFD:自然関連財務情報開示タスクフォース。自然資本等に関する企業のリスク管理と開示枠組みを構築するための国際的組織。⑪ 知的財産リスク認識知的財産は企業における国際競争力の源泉として重要な経営資源となっており、企業や国家間で知的財産を巡る競争が激化するとともに、スタートアップ企業との事業連携における公正取引上の課題も指摘されています。また、コロナ禍を契機とした電子商取引(EC)市場の急激な発展に伴い、正規品を騙った模倣品の流通が新興国を中心にグローバルで年々増加しています。当社グループにおいて、共創によるイノベーションで新たな価値を生み出す新規事業を創造し、多様な製品をグローバルに展開する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、損失の発生や売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・当社グループの技術・ノウハウの流出やブランドの模倣・特許等の侵害や不正使用に関する紛争の発生・事業戦略に連動した知財活用が十分に行われず事業競争力を喪失体制技術・知財本部を主管として、基本方針に基づく知的財産活動を実行しています。また、知的財産戦略については定期的に取締役会にて報告・議論されています。・関連OGR:知的財産管理ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・IPランドスケープを活用して研究テーマの方向性決定や協業先選定の確度を高める取組み・事業や研究開発と連動させた知的財産戦略を策定・実行し、強みのある知的財産権を蓄積・研究開発および設計にあたっての第三者の知的財産権調査・第三者の当社グループへの知的財産権の侵害に対する分析・評価と権利行使の強化・オンライン取引も含む模倣品摘発活動、悪意を持った当社ブランド名と類似した商標権取得の阻止 ⑫ M&A・投資リスク認識社会課題を解決する手段として、テクノロジーの進化が求められる中、技術力のある企業との協業を通じたイノベーションの加速が期待されています。一方、経済安全保障政策による投資規制化等の動きもあります。 当社グループにおいて、ポートフォリオマネジメントのもと、アライアンス、M&A、スタートアップとの共創に向けた投資等を推進する中、適切な対策が十分に行われなかった場合、損失の計上や戦略の見直しにつながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。・M&A・投資先の業績・評価の悪化や想定していたシナジー効果の未発揮、ガバナンス問題の発生・海外投資規制への対応によるM&Aや出資審査の想定外の長期化体制M&A・投資の方針と実行は、投資規律のもと、経営ルールに定める責任権限に基づき取締役会等の経営会議体にて議論・決定し、案件ごとに、ビジネスカンパニーと本社部門および外部専門家から構成されるプロジェクトチームにより推進しています。・関連OGR:経営ルール取組具体的には、以下を含む対策を推進しています。・事業戦略に基づいたM&A・投資候補の探索・評価・対象企業の財務内容や契約内容の確認等の詳細な事前審査・デューディリジェンス・取締役会における、買収や出資後の経済効果の具体的目標進捗のレビュー(少なくとも年に1回)
事業方針・経営環境 FY2025 / 約6,065字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 ここでは、(1)経営方針、(2)長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度)、(3)「SF2030」における中期経営計画(SF 1st Stage)の変更、(4)構造改革プログラム「NEXT2025」で構成しています。  なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。また、文中における「営業利益」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「試験研究開発費」 を控除したものを表示しています。 (1) 経営方針①当社グループの企業理念 当社グループでは、1959年に創業者・立石一真が、社憲「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」を制定しました。その後、社憲の精神を企業理念へと進化させ、時代に合わせて改定しながら受け継ぎ、事業発展の原動力また求心力として数々のイノベーションを生み出し、社会の発展と人々の生活の向上に貢献してきました。この企業理念を社員一人ひとりが実践することで、事業を通じた社会的課題の解決を目指しています。このためには、世界中の社員の誰もが企業理念の考え方を理解し、行動することが重要であり、現在、グローバルレベルで企業理念の実践を強化しています。 なお、今後も企業理念を実践し、社会の発展と企業価値の向上に努めていく当社の経営の根幹は普遍であることを明確にするために、第85期定時株主総会(2022年6月23日開催)にて同企業理念を定款に記載する旨の議案を上程し、株主様の賛成を得て定款の一部を変更しました。 ②当社グループの存在意義 当社グループの存在意義は、企業理念の実践そのものです。即ち、「事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献し続けること」に他なりません。社会価値を創出し、正しく利益を得る、再投資するというサイクルを回すことで社会的課題の解決を拡大再生産できる仕組みを構築することが重要と考えています。 ③企業理念に基づく経営のスタンス 当社グループでは、すべてのステークホルダーに対して、事業を通じて企業理念を実践していくための経営の姿勢や考え方を示すものとして、「経営のスタンス」を宣言しています。それらを「長期ビジョン」「オムロングループ マネジメントポリシー」「ステークホルダーエンゲージメント」の各方針に体系化し、実践しています。  また、この「経営のスタンス」は、企業の永続的な成長を目指すものであるため、当社グループの「サステナビリティ方針」としても同内容を掲げています。(サステナビリティ目標値については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度)③「SF2030」サステナビリティ重要課題」に記載しています。) (2) 長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度) 当社グループでは、2022年度から2030年度までの長期ビジョン「Shaping The Future 2030」、(略称:「SF2030」)を掲げています。社会が変革期を迎える中、存在意義を発揮し、より多くの社会的課題の解決を通じて社会の発展に貢献し続けるため、自らの変革と新たな価値創造のストーリーを定めたものです。 ①「SF2030」ビジョンステートメント 「SF2030」には、「オムロングループ全社員が企業理念を実践し、センシング&コントロール+Think技術で、持続可能な社会をステークホルダーとともにつくっていく」という思いを込めています。 ②オムロンが創出する社会価値 社会価値の創出に向けて、オムロンは、社会に与えるインパクトが大きく、オムロンの強みであるオートメーションと顧客資産や事業資産を活かす観点から、3つの社会的課題「カーボンニュートラルの実現への貢献」、「デジタル化社会の実現への貢献」、「健康寿命の延伸への貢献」を設定しました。 カーボンニュートラルの実現を通じて地球温暖化問題へ取り組み、安心・安全・便利な暮らしと自然環境の両立を実現するエネルギーシステム作りに貢献します。 デジタル化社会の実現においては、年齢や貧富の差に関わらず、必要な情報を必要な人が得ることができる状態を作ることが求められています。オムロンは、誰もがその恩恵にあずかることができるデジタル化社会の実現を通じて格差社会から生まれる問題の解決に取り組み、人々があらゆる制約から解放され、楽しく創造的でかつ、持続可能な社会を実現するものづくりやインフラ作りに貢献します。 また、高齢化が進む社会において、健康寿命を延ばすことは、個人はもちろん、家族が幸せな生活を送るためにとても重要なことです。加えて、医療費の抑制といった観点からも重要です。オムロンは健康寿命の延伸のためにあらゆる人が健康で豊かな自立した人生を送るためのヘルスケアシステムを構築することで高齢化社会における問題の解決に真正面から取り組んでいきます。 <オムロンが捉える社会的課題と創出する社会価値>  これらの3つの社会的課題の解決による社会インパクトを最大化するために、「SF2030」より、グループのドメインを見直し、改めて4つのドメインを設定するとともに同領域での社会価値を定めました。インダストリアルオートメーションでは、「持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化」への貢献を目指します。ヘルスケアソリューションでは、「循環器疾患の“ゼロイベント”」への貢献を目指します。ソーシャルソリューションでは、「再生可能エネルギーの普及・効率的利用とデジタル社会のインフラ持続性」への貢献を目指します。デバイス&モジュールソリューションでは、「新エネルギーと高速通信の普及」への貢献を目指します。 <4つのドメインが創出する社会価値>インダストリアルオートメーション インダストリアルオートメーションでは「持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化」へ貢献します。これまでオムロンは、i-Automation!で、お客様との共創を通じてアプリケーションを創出し、様々な業界のモノづくりの技術革新や人手不足の解消、生産性の向上を実現させてきました。これからは、i-Automation!をさらに進化させ、生産性とエネルギー効率の最大化による地球環境との共存や、人の可能性を最大発揮できる製造現場の構築や業務プロセスの改善やエンジニアリング領域の業務効率向上を通じて作業者の働きがいも両立させるサステナブルな未来を支える製造現場を構築していきます。 ヘルスケアソリューション ヘルスケアソリューションでは、「循環器疾患の“ゼロイベント”」へ貢献します。これまでオムロンは、医療品質の家庭用デバイスをグローバルに普及させ、家庭で計測した血圧データを用いた診断・治療プロセスをつくり、脳・心血管イベント発症の予防に貢献してきました。これからは、イベント発症を未然に防ぐ、新しい予防医療の仕組みを構築することで、誰もが自然と健康に暮らすことのできる社会、質の高い医療を誰もがどこでも受けられる社会の実現を目指していきます。その社会に向けて、日常生活下でバイタルデータが測定できるデバイスの創出、医師の診断・治療の意思決定を支援するアルゴリズムを用いた遠隔診療サービスの導入や、新しい予防医療サービスの開発を実現します。 ソーシャルソリューション ソーシャルソリューションでは、「再生可能エネルギーの普及・効率的利用とデジタル社会のインフラ持続性」への貢献を目指します。オムロンはこれまで、太陽光発電や蓄電池の普及に貢献してきました。これからは、進化したエネルギー制御技術で発電の不安定さを解消し、再生可能エネルギーのさらなる普及に貢献します。また、社会インフラ領域においては、様々な機器、施設の運用現場を熟知し、日本全国を網羅するサービス網を通じ、運用・保守を支えてきました。これからは、現場システムの効率的な運用を支援するマネジメント&サービスで、運用・保守プロセスを革新していきます。 デバイス&モジュールソリューション デバイス&モジュールソリューションでは、「新エネルギーと高速通信の普及」に貢献します。オムロンはこれまで、電気を繋ぐ・切る技術で、高い性能と品質を持つリレーやスイッチを顧客の製品に組み込み、グローバルに広く提供してきました。これからは、環境負荷の低いエネルギーの導入によりあらゆる機器が直流化します。この変化を踏まえて、オムロンは、放電を安全に制御する技術や故障タイミングを事前に検知する技術で、火災や感電を防ぎ、機器の安全性を高めるデバイスを創出します。また、高速通信の普及では、耐ノイズ性能を高める技術と、これまで培った微細加工技術を用いた量産化により、「途切れない接続」を可能とする高周波対応デバイスを創出します。 ③「SF2030」におけるサステナビリティ重要課題 「SF2030」では、①企業理念と存在意義②2030年とさらにその先の社会からのバックキャスティング③環境や社会の持続可能性に貢献するための企業への要請の観点から、外部有識者との対話から得た示唆を踏まえて、経営レベルで議論を重ねて5つのサステナビリティ重要課題を設定しました。これらの課題に取り組むことで、社会価値と経済価値の両方を創出し、企業価値の最大化を目指します。 <「SF2030」におけるサステナビリティ重要課題> (注) 1 Scope1・2:自社領域から直接的・間接的に排出される温室効果ガス 2 Scope3 カテゴリー11:Scope3は自社のバリューチェーンからの温室効果ガスの排出。そのうち、カテゴリー11は製造・販売 した製品・サービス等の使用に伴う排出。 ※「SF2030オムロンの進化の方向性」など、「SF2030」の詳細は、弊社ウェブサイトに掲載しています。 特設サイト:https://www.omron.com/jp/ja/sf2030/ ※サステナビリティ重要課題特定プロセスの詳細は、ウェブサイトをご覧ください。https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/omron_csr/sustainability_management/ (3)「SF2030」における中期経営計画(SF 1st Stage)の変更 当社グループでは、2022年度から2024年度を中期経営計画(以下SF 1st Stage)とし、「SF2030」ビジョン達成に向け、社会的課題を捉えた価値創造と持続的成長への転換を加速する“トランスフォーメーション加速期”と位置付け、社会構造の変化に伴う成長機会を掴み、これまで培った競争力を発揮することにより力強い成長を実現することを目指しました。しかしながら、2023年度は、中国経済の成長鈍化やサプライチェーンの混乱など、事業環境が想定以上に悪化したことに加え、当社グループの成長を牽引する事業やエリアが一部に偏っていたことで、この急激な変化に対応できず、業績が大幅に悪化しました。 このような状況を受け、当社グループは、当初2024年度までとしていた中期経営計画(SF 1st Stage)を取り下げ、2024年4月1日~2025年9月末までを「構造改革期間」とし、構造改革プログラム「NEXT2025」を実行することとしました。 なお、次期中期経営計画(SF 2nd Stage)は2026年度~2030年度を予定しています。 <中期経営計画の変更> (4) 構造改革プログラム「NEXT2025」の進捗と将来の成長に向けた取組み 2024年4月1日~2025年9月末までを実行期間とした構造改革プログラム「NEXT2025」(以下、「NEXT2025」)においては、収益を伴った持続的な売上成長を確かなものとし、持続的な企業価値向上を実現すべく「制御機器事業の早急な立て直し」と「収益・成長基盤の再構築」の2つの経営課題に取り組み、次の5つの経営施策を実行しています。 各経営施策の具体的な取組み状況は以下のとおりです。 <「NEXT2025」経営施策の進捗> ・データソリューション事業の役割と、JMDC社との協業の進展 これまでオムロングループは、生産現場や社会インフラ、一般消費者など多様な顧客に商品を提供し、商品(モノ)が備える機能を通じて顧客の課題解決に貢献してきました。近年、社会課題は複雑さを増しています。それに伴い、顧客が直面する課題も解決が一層難しくなっています。オムロンは、商品が備える機能の提供にとどまらず、商品の利用を通じた課題解決(コト)を新たな価値として提供しています。顧客の課題を知り、深く理解する情報源がデータであり、データに基づいて解決策(ソリューション)を創出すること、それがデータソリューション事業の役割です。 JMDC社との資本業務提携以来、この新しい価値提供モデルはヘルスケアにとどまらず、ソーシアルソリューション、インダストリアルオートメーション領域にも広がり、JMDC社との協業は着実に進展しています。 <JMDC社との協業の進捗>  ヘルスケアソリューションでは、血圧計や心電計などの家庭用健康機器と、医療用データおよび先進的なデータサイエンス技術を組み合わせることで、疾患予防に資するソリューションの高度化を進めています。また、「健康経営アライアンス」では、オムロンの産業界での影響力を背景に、健康経営の普及や労働寿命の延伸に向けた取り組みが支持を集め、JMDC社の顧客拡大にもつながっています。 ソーシアルソリューションの「スマートマネジメント&サービス事業」では、店舗や事業所の現場を可視化することで人手不足や運営コスト高騰といった課題への対応策を開発しています。 また、カーボンニュートラルソリューションは、ソーシアルソリューションに加えて、インダストリアルオートメーションの事業ドメインを含んだテーマです。製造業が求められる温室効果ガスの削減といった非財務的な取り組みを、事業価値で表すことで、経営判断に資する情報提供を行っています。 オムロンとJMDC社の協業については下記コンテンツもご覧ください。 スペシャル対談コンテンツ:オムロン×JMDC進化に向けて(2024年9月時点の情報です) https://www.omron.com/jp/ja/integrated_report/movie/movie_2024_01/
経営者による分析 FY2025 / 約16,071字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 事業環境、経営成績等の状況・分析・検討①当社グループの経営成績の実績及び見通し<2024年度実績> 当期(2024年度)における当社グループの業績は、売上高は前期比で減収となりましたが、営業利益は増益となりました。売上高は、社会システム事業が前期比で増加したものの、制御機器事業や電子部品事業において設備投資需要が総じて低調に推移したこと、ヘルスケア事業の中国市場における需要が減少した影響が大きく、加えて制御機器事業においては、前年上期の売上高が受注残に支えられていたこともあり、全体としては前期比で減少しました。 営業利益については、売上総利益率が前期比で改善したことに加え、2024年2月26日に発表した「NEXT2025」の効果もあり収益性は着実に改善し、前期比57.4%の増益となりました。 法人税等、持分法投資損益控除前当期純利益については、営業利益が増益となる一方、「NEXT2025」の経営施策のひとつである、人員数・能力の最適化に伴う一時的費用220億円を計上したことにより前期比で減少しました。なお、「その他収益-純額-」には、一時的費用および収益として計上した、データソリューション事業にかかるのれんの減損117億円、投資有価証券評価益123億円を含んでいます。 当社株主に帰属する当期純利益については、構造改革を進める中でも、前期比100.7%と大幅な増益となりました。 <2025年度見通し> 当社グループにおける次期(2025年度)の事業環境は、FA業界で依然、需要回復に力強さを欠くものの、各セグメントにおいて、顧客起点の取り組み強化による売上高拡大を図るとともに、当期(2025年3月期)から実行している「NEXT2025」による収益・成長基盤の再構築を完遂します。加えて、制御機器事業を中心に、中長期的な成長を見据えた投資を、さらに加速させていきます。 また、足元の事業環境は、米国の関税政策の動向により世界経済が大きな影響を受ける情勢にあり、極めて不透明な状況は継続すると想定しています。今後の米国による関税政策の影響によっては、当社グループの業績見通しに対して、売上高で最大150億円、営業利益で最大90億円のマイナス影響が発現するリスクがあると想定しています。米国の関税政策に対しては、変化対応力を発揮し、機動的な売価施策の実行、耐性を備えたサプライチェーンマネジメントの構築など、対応策を実施していきます。 以上により、次期の見通しについては、当期比で増収増益を計画するものの、米国の関税政策に伴う業績変動の可能性を踏まえ、売上高および各利益項目については、レンジでの見通し数値とします。なお、見通しのレンジ・リスクについては各セグメントに反映せず、全社セグメントに含めています。 <売上高・営業利益・売上総利益率の推移> <2025年度の経営方針と重点取組み> 次期は、「All for creating customer value ~需要変化の迅速な察知と機動的アクションによる売上最大化の実現~」を全社方針とし、「NEXT2025」を完遂し、取組みの成果を業績に結実させます。次期は、売上高8,350~8,200億円、売上総利益率44.7~44.2%、営業利益650~560億円の増収増益を目指します。 また、2024年度に設定した非財務目標における各取り組みは、次期においても継続して実施しますが、次期中期経営計画に向けて非財務目標の見直しを検討しており、かつ、2025年9月までは構造改革期間中であることから、具体的な目標は設定していません。  <財務目標> <2024年度の非財務目標と実績> (注) 1 2024年度に設定した目標値    2「カーボンニュートラルの実現」、「デジタル化社会の実現」、「健康寿命の延伸」に繋がる注力事業の売上高    3 非財務目標の⑧から⑩は、社員投票で決定した目標。    4 非財務目標に記載されている数値は、2022年度に設定したSF 1st Stageの当初設定目標。 ②各事業セグメントの実績及び見通し<「SF2030」における価値創造の取組み> 制御機器事業では、事業ビジョン「オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造する」を設定しました。オートメーションを通じ豊かな医・食・住環境を支える持続的な産業の発展と、働く人々の幸せ、そして地球環境の維持との両立を目指しています。制御機器事業は、事業ビジョンの設定において、今後10年で直面するであろう社会の変化を想定しました。それは、目まぐるしく世界が変化する中で、さまざまな社会的課題が浮き彫りになる時代だと考えています。このような市場背景の中で、制御機器事業が解決すべき社会的課題を、「働く人」と「産業の高度化」の二つの側面で捉えました。 「働く人」とは、ミレニアル世代やZ世代に代表される価値観の変化や技術の進化に伴う働く人のマインドの変化、そして働く人にとっての労働機会の変化です。そして、「産業の高度化」とは、次々と生まれる先進技術により2次産業でのモノづくりの革新だけでなく、1次産業や3次産業にまで広がる大きな変革です。制御機器事業が取り組むべき社会的課題は、制御機器事業が強みとするオートメーションにより、働くすべての人々の幸せと産業の高度化の両立を実現し、さらに社会的要請でもある地球環境の保全にも貢献していくことです。制御機器事業が目指すのは、持続可能な産業の進化により、世界中の人々が共通して求める医・食・住環境が充実した社会です。これは、長年に渡りモノづくりを源流で支えてきたオムロンだからこそ可能なチャレンジであり、事業ビジョンには、このような思いを込めました。 その実現に向け2016年に提唱した独自のモノづくりコンセプト、「i-Automation!」を進化させ、業界随一の幅広い制御機器の品揃えと技術・ソリューションで社会的課題を解決するイノベーションを量産し、持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化に貢献していきます。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況 製造業における設備投資需要は、日本においては半導体市場が、中国の半導体国産化の投資需要を受けて好調に推移しました。一方、中国においては太陽光発電関連投資と二次電池投資の需要停滞が継続し、欧州および東南アジアにおいては電気自動車(EV)向け投資需要が減速し、全体としては低調に推移しました。これらの結果、売上高は、前年上期の売上高が受注残に支えられていたこともあり、前期比で減少しました。営業利益の状況 売上高は減少しましたが、売上総利益率の改善や構造改革を通じた固定費圧縮効果が寄与し、営業利益は前期を大きく上回りました。 2025年度の見通し売上高の見通し 半導体関連の投資需要は、中国向け投資が調整局面へ移行するものの、AI関連需要は増加が継続する見込みです。また電気自動車(EV)向け投資は、中国国内ではEV普及率の拡大に伴い、堅調な内需が継続する一方、中国以外では投資は低調に推移すると見込みます。これらの状況のもと、顧客起点の取り組み強化による売上拡大を図り、全体では次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し将来の成長に向けた投資を加速させる一方で、売上高の増加に加え、固定費の効率的な運用を図ることで、次期の営業利益は当期比での増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移>                <社会価値創出のKPIの進捗>  (注)1 経営管理区分の見直しにより、2022年度より、IABの一部をDMBに含めて開示しています。   これに伴い2021年度を新管理区分に組み替えて表示しています。   2 2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 <「SF2030」における価値創造の取組み> ヘルスケア事業では、家庭で測定した血圧が人々の健康に役立つという信念のもと、その普及に取り組んできました。今では、高血圧治療の現場で家庭で測った血圧データが活用されるようになり、高血圧患者の降圧コントロールにも成果が見られます。しかし、高齢化に伴い高血圧患者はグローバルに増え、高血圧に起因する脳・心血管疾患の発症も増加しています。加えて、新興国を中心に増え続ける呼吸器疾患患者、日常生活に大きな影響を与える膝や腰、肩の慢性的な痛み。これらは人々のQOLを著しく低下させてしまいます。 「SF2030」のビジョン「Going for ZERO 〜予防医療で世界を健康に〜」には、世界中の一人ひとりが健康ですこやかに生活できる社会を、オムロンの手で切り拓いていく、という強い意志を込めました。 これまで培ってきた技術と知見を活用し、「循環器」「呼吸器」「ペインマネジメント」領域において、脳卒中や心不全などの「脳・心血管疾患の発症ゼロ」、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの「呼吸器疾患の増悪ゼロ」、膝痛や腰痛などの「慢性痛による日常生活の制限ゼロ」の3つのゼロにチャレンジします。 そして、病気にならない、病気を重症化させないための予防医療という新しい価値を提案し、「健康であり続けたい」という世界中の人々の願いをかなえます。 世界の高血圧患者は12.8億人、心房細動患者数は4,600万人いると言われています。これらの患者数は先進国での高齢化の加速や成長国における中間層の拡大を背景にグローバルで増加傾向にあり、健康機器の需要は拡大していく見通しです。中でも、インドやアジアなど成長国においては、血圧計の普及率が低く、成長ポテンシャルが高いと考えています。引き続き、今後ますます市場の拡大が見込まれるエリアに注力し、基盤事業を強化します。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況主力製品である血圧計市場において日本や欧州などの一部地域で需要は堅調に推移したも のの、中国における個人消費の低迷により、需要停滞が継続しました。また、前年の呼吸器 疾患特需の反動を受け、ネブライザ・酸素発生器の需要が減少したことなどにより、売上高は前期比で減少しました。営業利益の状況売上高の減少や物流費増加の影響を受け、慎重な固定費運用を行いましたが、営業利益は前期比で減少しました。 2025年度の見通し売上高の見通し グローバルでの血圧計需要は堅調に拡大するものの、その拡大速度は鈍化すると想定しています。また中国の個人消費は、回復の兆しが見えず、需要の先行きは不透明な状況が続くと想定しています。このような状況ではありますが、グローバルで拡大するオンラインチャネルでの販売強化に加え、新興国における需要拡大を引き続き捉えてまいります。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 売上高の増加に加え、製造原価のコストダウンの加速や、慎重な固定費運用により、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移>                <社会価値創出のKPIの進捗>    (注)2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 <「SF2030」における価値創造の取組み> 2030年に向かうこれからは、地球温暖化を起因とした自然災害の多発や、少子高齢化に伴う労働人口の不足など、暮らしの安心・安全・快適への障害となる、新たな社会的課題が顕在化する時代です。そして、そのような時代を生きる人々の価値観も多様化していきます。社会システム事業は、顧客のニーズに応えることに加え、顕在化する社会的課題を踏まえ、社会システムのあり方を考え、その答えを導き出してまいります。そして、その答えに共感していただいたステークホルダーの皆様とともに、「次世代の社会システム」をつくっていきます。この一連のプロセスと想いを「SF2030」の事業ビジョンの「Design」に込めました。社会システム事業は、暮らしをよくする“ソーシャルグッド”を生み出しながら人々の暮らしをより良くし、笑顔溢れる明るい未来を実現します。 「SF2030」においてオムロンが捉えた解決すべき社会的課題は、「カーボンニュートラルの実現」と「デジタル化社会の実現」です。CO2総排出量の増加や気候変動の加速、少子高齢化の加速による労働力不足といった社会的課題は深刻化し、社会生活にもさまざまな不都合や不安が生じます。また、企業各社では事業運営の効率化や省力化の進展と同時に、事業継続や環境配慮への対応が求められるなど、経営課題は複雑化していきます。これからは、既存の機器やサービス提供による現場課題の解決だけではなく、お客様の経営課題の解決に、ともに取り組むことが必要です。これからの安心・安全・快適な社会とは何か?オムロン自身が将来像を描き、社会システム事業で培ってきたノウハウを活かしたソーシャルオートメーションで、次世代の社会システムの実現を目指します。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況エネルギーソリューション事業は、再生可能エネルギーの自家消費ニーズの高まりや補助金制度の利用、産業・商業領域でのカーボンニュートラルに向けた取り組み加速による投資拡大を受け、蓄電システムなどが好調に推移しました。また、駅務システム事業は、旅客者数の回復と運賃改定による鉄道各社の好調な業績を背景に、設備投資需要が好調に推移しました。これらの結果、売上高は前期比で増加しました。営業利益の状況 売上高の増加により営業利益は前期比で大きく増加しました。 2025年度の見通し売上高の見通しエネルギーソリューション事業においては、エネルギー価格の高騰やカーボンニュートラルに向けた取り組みが続いており、住宅および産業領域での再生可能エネルギーに対する需要は堅調に推移すると見込みます。また、駅務システム事業では、顧客の設備投資が引き続き堅調であると想定しています。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 売上高の増加や生産性向上により、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移>                <社会価値創出のKPIの進捗> (注)2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 <「SF2030」における価値創造の取組み> 電子部品事業は、「SF2030」において、3つのトランスフォーメーションを実現していきます。 1つ目は、事業のトランスフォーメーションです。オムロンの注力ドメインの一つとして、「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会」の社会的課題を解決する事業を目指します。コア技術と多彩な機能の組み合わせで製品の価値を向上させ、お客様が必要な機能をデバイス&モジュールを軸としたソリューションとして提供し、社会課題の解決に取り組んでいきます。コアとなる“繋ぐ・切る”技術は、創業以来、社会・お客様に提供し続けているリレー、スイッチ、コネクター、センサなどのデバイス&モジュールの高機能化と品質向上で磨き続けてきた製品に流れる電気を繋ぐ・切る(オン・オフする)機能や、センシングする機能です。これらで、「新エネルギーと高速通信の普及」に貢献する新たな社会価値を創出していきます。 2つ目は、注力領域のシフトです。コア技術を軸とした事業の強みが最大限発揮でき、さらなる成長機会が見込まれる4つの事業領域にフォーカスしていきます。注力領域は、DCドライブ機器、DCインフラ機器、高周波機器、遠隔/VR機器です。DCドライブ機器、DCインフラ機器においては、環境負荷対応により電源の直流化・高容量化、インフラの電動化が進んでいきます。製品の普及促進に向けて課題となるのが、感電や発火を防ぐための安全対策です。高周波機器、遠隔/VR機器においては、急速なデジタルシフトで高速通信・データの大容量化を実現する技術・デバイスが必要となります。これら課題解決の根幹を、我々の“繋ぐ・切る”技術で実現します。 3つ目は、提供価値のシフトです。これまでの価値に加えて、「グリーン・デジタル・スピード」を軸とした新たな価値を加えていきます。脱炭素社会の実現に貢献するデバイス群の創出、デジタル価値の提供、営業・開発・生産が一体となり、社会変化に柔軟かつタイムリーに対応するコンカレント活動などにより提供価値スピードを加速していきます。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況民生業界向けの需要は、中国などの一部エリアや先端半導体関連など一部の業界では回復が見られるものの、欧州や日本では、顧客での在庫消化の停滞や生産計画の見直しなどにより低調に推移しました。自動車業界向けの需要は、中国では増加したものの、欧州では電気自動車(EV)優遇施策見直しにより低調に推移しました。これらの結果、売上高は前期比で減少しました。営業利益の状況 売上高減少に加えて原材料価格高騰などの影響もあり、営業利益は前期比で大きく減少しました。 2025年度の見通し売上高の見通し民生業界向けの需要は、総じて横ばいを見込みます。その中でも注力するエネルギー関連業界や半導体関連業界では、顧客の投資拡大やAI関連需要の牽引によって好調に推移すると見ており、顧客ニーズを捉えた新アプリケーション創出などの取り組みにより、拡大する需要を着実に取り込んでいきます。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 原材料価格高騰の影響などが継続するものの、売上高の増加に加えて価格適正化や収益改善施策に取り組むことにより、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移>                <社会価値創出のKPIの進捗>  (注)1 経営管理区分の見直しにより、2022年度より、IABの一部をDMBに含めて開示しています。    これに伴い2021年度を新管理区分に組み替えて表示しています。   2 2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 <「SF2030」における価値創造の取組み> データソリューション事業本部は、多様な産業の現場や生活の中でご利用いただいている各種機器から収集されるデータを活用して、顧客の本質課題を解決するソリューション・サービスを創出し、提供します。 2023年10月に連結子会社となった株式会社JMDC(以下、JMDC社)との協業では、①JMDC社の事業成長加速、②オムロンのヘルスケア事業成長に加え、③オムロンのヘルスケア以外でのデータソリューション事業拡大に注力し、オムロングループのビジネスモデル変革を先導しています。 JMDC社の事業成長については、すでに20%超の高い事業成長率を遂げているJMDC社に、オムロンのブランドや顧客基盤を活用することでさらなる加速を図ります。JMDC社は、主に保険者・医療機関・製薬企業・個人をつなぐ医療データプラットフォームをビジネスの基盤としていますが、オムロンがリードしている「健康経営アライアンス」を通じて企業向けにも事業を展開するなど、サービスの提供範囲を拡大しています。 オムロンのヘルスケア事業成長では、JMDC社がもつ医療データの解析技術とオムロンがもつバイタルセンシング技術を融合し、生活習慣病の予防を目的とした「プロアクティブヘルス事業」の拡大に取り組みます。また、企業の人事・総務・経営管理部門向けに、従業員の健康増進を通じた企業の活性化や、健康経営/ウェルビーイング経営の推進を支援する「コーポレートヘルス事業」を創出・拡大します。 オムロンのデータソリューション事業拡大においては、顧客の拠点・施設・店舗などが抱える現場、管理、経営のオペレーション課題に対し、オムロンのフィールドエンジニアリングサービス(設計・運用・保守・BPO)とデジタルサービス(DX支援)を組み合わせて、ワンストップで支援します。例えば、小売流通業の人手不足や店舗運営コストの上昇、製造業に求められる環境対応やエネルギーコストの増加など、各業界特有の課題に対して具体的なソリューションを展開・拡充します。 これらの取組みにより、ヘルスケア分野にとどまらず、オムロングループがもつ多様な商品、顧客ネットワーク、現場実装ノウハウ、そしてそこから得られるデータと、JMDC社のデータマネジメント力、ソリューション開発力を組み合わせることで、複雑化する顧客課題に対して最適なソリューションを提供していきます。 <2024年度の業績と2025年度の見通し>2024年度の業績売上高の状況JMDC社における契約健康保険組合数や、データ利活用先である製薬企業および保険会社との年間取引量、さらに遠隔読影サービスを利用する医療機関数の拡大により、売上高は増加しました。営業利益の状況 ソリューション事業創出に向けた投資を着実に実施した一方、JMDC社の売上高が増加したことにより、営業利益は堅調に推移しました。 2025年度の見通し売上高の見通し JMDC社の事業において、製薬企業中心に医療データ利活用の動きが引き続き拡大すると見込んでいます。また個人の健康、予防意識の高まりを受け、保険者、生活者向けサービスの需要も拡大が続くと見ています。以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。営業利益の見通し 売上高増加に伴い、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移> (注)2025年度見通しのレンジ、リスクについては各セグメントには反映せず、全社セグメントに含めています。 (2) 財政状態、キャッシュ・フローの状況・分析・検討①財政状態当期末の資産の部は、概ね前連結会計年度末と同水準の13,618億円となりました。負債の部は、事業運営資金確保のために社債発行を含む外部資金調達を実行し、前連結会計年度末に比べ236億円増加の4,274億円となりました。純資産の部は、為替換算調整額や退職年金債務調整額の減少などにより、前連結会計年度末に比べ166億円減少し9,344億円となりました。株主資本比率は56.7%と前期末比で1.4ポイント低下となったものの、引き続き、強固な財務基盤を維持しています。 資金流動性については、当期末現在の手元現預金を1,490億円保有していることに加えて、金融機関との間で300億円のコミットメントライン契約を維持しており、高い水準を維持しています。また、今後の成長投資資金の確保に備え、格付機関から長期発行体格付として高格付を維持するとともに、グローバルで金融機関との良好な関係を維持することで、資金調達力を確保してまいります。 2023年度2024年度増減資産合計(資産の部合計)13,547億円13,618億円+71億円負債の部合計4,037億円4,274億円+236億円株主資本7,867億円7,719億円△148億円非支配持分1,643億円1,625億円△18億円純資産の部合計9,510億円9,344億円△166億円負債及び純資産合計13,547億円13,618億円+71億円  なお、当期(2024年度)のROE(株主資本利益率)、ROIC(投下資本利益率)は、前期より改善しましたが、依然として当社グループの資本コスト(当社推定値8%)を大きく下回る水準となりました。さらなる企業価値向上のためには、蓄積されたキャッシュと今後生み出すキャッシュを既存事業の強化と新たな成長機会に再投資し、成長を加速することが必要と認識しています。引き続き、経営資本の適正配分により、将来キャッシュ・フローの創出能力と資本効率を高めて企業価値向上を実現し、株主の皆さまの期待に応えてまいります。             <ROIC>                    <ROE> <株主資本、株主資本比率> ②キャッシュ・フローの状況キャッシュアロケーションの方針と推移 当社グループにおけるキャッシュアロケーションポリシーと株主還元方針は、以下のとおりです。 <キャッシュアロケーションポリシー>(ⅰ)長期ビジョンの実現による企業価値の最大化を目指し、中長期視点で新たな価値を創造するための投資を優先します。ただし、2024年4月1日~2025年9月末までの「構造改革期間」は、全社のリソースを集中して「NEXT2025」に取り組み、「業績の立て直し」と「収益・成長基盤の再構築」を実現するために必要な投資を最優先で実行します。その上で、安定的・継続的な株主還元を実行していきます。 (ⅱ)これら価値創造のための投資や株主還元の原資は内部留保や持続的に創出する営業キャッシュ・フローを基本とし、必要に応じて適切な資金調達手段を講じて充当します。なお、金融情勢によらず資金調達を可能とするため、引き続き財務健全性の維持に努めます。 <株主還元方針>(ⅰ)中長期視点での価値創造に必要な投資を優先した上で、毎年の配当金については、「株主資本配当率(DOE)3%程度」を基準とします。そのうえで、過去の配当実績も勘案して、安定的、継続的な株主還元に努めます。 (ⅱ)上記の投資と利益配分を実施したうえで、さらに長期にわたり留保された余剰資金については、機動的に自己株式の買入れなどを行い、株主の皆さまに還元していきます。  当社グループのキャッシュアロケーションの推移は以下のとおりです。 <キャッシュアロケーション推移> (注)1 為替レートの影響は除いて表示しています。   2 投資キャッシュ・フローについては、事業売却・買収等による影響を分けて表示しています。     事業売却・買収等による収入・支出には、連結キャッシュ・フロー計算書の「事業売却(現金流出額との純額)」     「事業買収(現金取得額との純額)」および 「関連会社に対する投資の増加」が含まれています。 2024年度のキャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純利益の増加に加え、仕入債務の増加などにより、558億円の収入(前期比109億円の収入増)となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、資本的支出などにより479億円の支出(前期比592億円の支出減)となりました。なお、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加えたフリーキャッシュ・フローは79億円の収入(前期比701億円の収入増)となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、社債発行を含む外部資金調達を行う一方で、配当金の支払いなどにより46億円の支出(前期比906億円の支出増)となりました。 以上の結果、当期末における現金及び現金同等物残高は、前期末から59億円増加し、1,490億円となりました。<2024年度のキャッシュ・フローの概要> 2023年度2024年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー449億円558億円+109億円投資活動によるキャッシュ・フロー△1,071億円△479億円+592億円フリーキャッシュ・フロー△622億円79億円+701億円財務活動によるキャッシュ・フロー860億円△46億円△906億円 2025年度のキャッシュ・フローの見通し 次年度(2025年度)においては、「NEXT2025」の遂行による利益率改善や棚卸資産を中心とした運転資金の効率化を図ってまいります。 投資活動においては、投資規律を維持し、設備投資・投融資の案件を厳選して実行してまいります。なお、2025年度の設備投資は、ITシステム刷新等により当期比80億円の増加を見込んでいます。 また、財務活動では、グループ全体の効率的な資金配置を継続して実行していくとともに、金融情勢を踏まえた柔軟な調達・運用を実施してまいります。 <2025年度のキャッシュ・フロー関連項目> 2024年度(実績)2025年度(見通し)増減  減価償却費335億円370億円+35億円  資本的支出(設備投資)490億円570億円+80億円  (注)資本的支出は、連結キャッシュ・フロー計算書記載の金額 資金調達、資本政策の方針 当社グループは、成長投資の実行と安定的な事業運営を行うため、資本効率を高めつつ、事業運営に必要な流動性と多様な調達手段を確保することを基本としています。そのための資金調達を含む資本政策については、以下の基本方針としています。 (ⅰ)株主価値を維持向上するために、投下資本利益率(ROIC)、株主資本利益率(ROE)および1株当たり利益(EPS)の目標水準を考慮した経営を行います。また、経済環境等の急激な変化に備え、金融情勢によらず資金調達が可能な高格付けを維持できる自己資本比率を目標とします。 (ⅱ)支配権の変動や大規模な希釈化をもたらす資本政策については、取締役会において、上記の目標とする投下資本利益率(ROIC)、株主資本利益率(ROE)および1株当たり利益(EPS)等への影響を十分に考慮した上で合理的な判断を行います。 (ⅲ)大規模な希釈化をもたらす資本調達を実施する場合には、資金使途の内容と回収計画を取締役会において十分に審議のうえ決議するとともに、投資家・株主への説明を行います。 <格付情報> 本報告書提出時点における格付けについては、株式会社格付投資情報センター(R&I)から以下のとおり取得しております。 格付長期短期  格付投資情報センター   AA-  a-1+ <社債情報> 社債の残高については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明 I 借入金および社債」をご参照ください。 (参考)ROIC経営への取組み 当社グループはROICを重要な経営指標としています。全社一丸となってこの指標を持続的に向上させるため、「ROIC経営」を社内に広く浸透させています。長期ビジョン「SF2030」においても、ROIC経営を推進し、今後も飛躍的な成長を実現していきます。 事業特性が異なる複数の事業部門を持つ当社グループにとって、ROICは各事業部門を公平に評価できる最適な指標です。営業利益の額や率などを指標とした場合、事業特性の違いや事業規模の大小で評価に差が出ますが、投下資本に対する利益を測るROICであれば、公平に評価することができます。独自の事業ポートフォリオを展開していく当社グループにとって、ROICは欠かすことができない指標です。当社グループのROIC経営は、「ROIC逆ツリー展開」、「ポートフォリオマネジメント」の2つで構成しています。 <ROIC逆ツリー展開> ROIC逆ツリー展開により、事業戦略を起点にROICを各部門のKPIに分解して落とし込むことで、現場レベルでのROIC向上を可能にしています。ROICを単純に分解した「ROS」、「投下資本回転率」といった指標では、現場レベルの業務に直接関係しないことから、部門の担当者はROICを向上させるための取組みをイメージすることができません。例えば、ROICを自動化率や設備回転率といった製造部門のKPIにまで分解していくことで、初めて部門の担当者の目標とROIC向上の取組みが直接つながります。現場レベルで全社一丸となりROICを向上させているのが、当社グループの強みです。 <ポートフォリオマネジメント> 全社を約60の事業ユニットに分解し、ROICと売上高成長率の2軸で経済価値を評価するポートフォリオマネジメントを行っています。これにより新規参入、成長加速、構造改革、事業撤退などの経営判断を適切かつ迅速に行い、全社の価値向上をドライブしています。 また、限られた資源を最適に配分するために、「経済価値評価」だけではなく、「市場価値評価」も行っています。それにより、各事業ユニットの成長ポテンシャルを見極められ、より最適な資源配分を可能にしています。 (3) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定 当有価証券報告書に記載する連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。連結財務諸表の作成にあたり、期末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示および報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いており、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。長期性資産の減損、のれんおよび非償却性の無形資産の減損、および繰延税金資産の回収可能性等については、事業環境の変化の影響を踏まえて見積りおよび判断を行っています。 詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅰ 重要な会計方針の概要 F 会計処理基準」に記載していますが、当社の経営戦略および連結財務諸表に与える影響から重要性があると考えられるものは以下のとおりです。 戦略投資等にかかるのれん等の評価 当社グループは将来に向けた成長力強化の一環として積極的な戦略投資を行っています。 制御機器事業(IAB)においては、モノ作り現場の課題に対して、“i-Automation!”で革新を起こすアプリケーションを強化することを目的として、2015年にモーションコントローラーメーカーであるDelta Tau Systems, Inc. およびロボットメーカーであるAdept Technology, Inc.を、2017年にコードリーダーメーカーであるMicroscan Systems, Inc.をいずれも 米国にて取得しました。 ヘルスケア事業(HCB)においては、脳・心血管疾患の重症化を防ぎ、治療をサポートする事業での協業を目的として、米国を中心に心疾患の診断と治療の支援サービスおよび商品を提供するAliveCor,Inc.へ2020年2月に出資を行いました。 また、長期ビジョン「SF2030」ではデータを基軸とした価値創造への収益構造転換が重要になると考えており、その先駆けとして、2022年2月に医療データサービス会社であるJMDC社との資本業務提携のために同社株式の取得を行いました。また、2023年10月には同社株式の追加取得を行い、連結子会社としました。 ・のれん評価 当社は、のれんの評価について、のれんの償却は行わず、少なくとも年に1回又は減損の兆候が識別された場合に減損テストを実施しています。 IABにおいて取得した事業ののれんについては、取得した事業が“i-Automation!”戦略と一体となってシナジー効果が創出されることから、シナジー効果の享受が期待される、検査装置事業を除いたIABをのれんの報告単位として決定しています。 JMDC社の連結子会社化により取得した事業ののれんについては、当社の既存ビジネスとJMDC社の協業により、ソリューションビジネスを推進するために2023年12月21日付で設立したデータソリューション事業本部(DSB)を報告単位として決定しています。 減損テストの実施に当たっては、当該報告単位の公正価値をディスカウント・キャッシュ・フロー法により算出した評価額と市場価格にコントロールプレミアムを加味した市場株価法による評価額に基づいて算出し、対応する帳簿価額と比較して評価を行っています。ディスカウント・キャッシュフロー法による公正価値は経営者により承認された原則5年間の事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、加重平均資本コストをもとに算定した割引率で現在価値に割り引いて算定しています。事業計画の策定には、マクロ経済状況、市場成長率、利益率、設備計画等の仮定を用いており、事業計画予測期間以後のキャッシュ・フローは、各事業の所在国のインフレ率で永続的に成長する仮定や、類似企業の公開市場での評価を参考にしており、多くの重要な見積りを含んでいます。 加重平均資本コストは、リスクフリーレート、所在国の経済や市場の状況を反映させるためのリスクプレミアム、インフレ率、負債コスト、類似企業の決定、類似企業に対してプレミアムもしくはディスカウントが適用されるべきかの決定等、多くの見積りを使用して算出しています。 当年度の減損判定においては、DSBのれんについて公正価値が帳簿価額を下回っていたため、のれんの減損損失を計上しました。その他ののれんについては公正価値が帳簿価額を上回っております。  各オペレーティングセグメントの当期末連結貸借対照表におけるのれん残高および減損テストの方法は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明 G のれんおよびその他の無形資産」に記載しています。 ・関連会社に対する投資の評価 当年度末連結貸借対照表に計上されている関連会社に対する投資および貸付金には、HCBのAliveCor,Inc.に対する持分法による投資9,721百万円が含まれており、純資産に対する当社の持分相当額を上回る9,349百万円は、主に持分法適用開始時に識別したのれん相当額によるものです。 当社は、関連会社に対する投資について、投資先の超過収益力に基づく公正価値評価を行い、その価値の下落が一時的とは認められない場合には、持分の簿価が当該関連会社の公正価値の当社持分を超過した分について持分法損失を認識しています。同社についてはスタートアップ企業であるため将来事業計画の達成可能性の不確実性やのれん相当額の重要性を鑑み当該公正価値をのれんの評価と同じ方法で算出した結果、公正価値が投資簿価を上回ることから、評価損失の計上は不要と判断しています。 (4) 生産、受注および販売の実績 当年度におけるセグメントごとの販売実績は、「(1) 事業環境、経営成績等の状況・分析・検討」に記載のとおりです。なお、当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額で示すことはしていません。 (5) 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。
役員の状況 FY2025 / 約13,288字
(2)【役員の状況】①役員一覧・有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の取締役および監査役の状況は以下のとおりです。男性11名 女性1名 (役員のうち女性の比率8.3%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7取締役会長山田 義仁1961年11月30日1984年4月当社 入社2008年6月当社 執行役員、オムロンヘルスケア株式会社代表取締役社長に就任2010年3月2010年6月当社 グループ戦略室長に就任当社 執行役員常務に就任2011年6月2013年6月当社 代表取締役社長に就任当社 社長 CEOに就任2023年6月当社 取締役会長に就任(現任) (注4)56代表取締役社長 CEO辻永 順太1966年4月5日1989年4月2016年3月当社 入社当社 インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー商品事業本部長に就任2017年4月2019年4月2021年3月当社 執行役員に就任当社 執行役員常務に就任当社 インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー社長に就任2023年4月当社 執行役員社長 CEOに就任(現任)2023年6月当社 代表取締役に就任(現任) (注4)7代表取締役執行役員副社長CTO宮田 喜一郎1960年7月24日1985年4月株式会社立石ライフサイエンス研究所(現オムロンヘルスケア株式会社)入社2010年3月オムロンヘルスケア株式会社代表取締役社長に就任(2015年3月退任)2010年6月当社 執行役員に就任2012年6月当社 執行役員常務に就任2015年4月当社 CTO に就任(現任)当社 技術・知財本部長に就任2017年4月2017年6月2018年3月当社 執行役員専務に就任当社 代表取締役に就任(現任)当社 イノベーション推進本部長に就任2023年4月当社 執行役員副社長に就任(現任) (注4)25取締役執行役員専務CHRO冨田 雅彦1966年8月20日1989年4月2012年3月当社 入社当社 グローバル戦略本部経営戦略部長に就任2014年4月2017年3月当社 執行役員に就任当社 グローバル人財総務本部長に就任2019年4月2023年4月当社 執行役員常務に就任当社 執行役員専務 CHROに就任(現任)2023年6月当社 取締役に就任(現任) (注4)12取締役行本 閑人1961年12月25日1985年4月2009年4月当社 入社当社 Omron Europe B.V. President & CEOに就任2010年6月2012年3月2014年3月2014年4月2017年2月当社 執行役員に就任当社 環境事業推進本部長に就任当社 環境事業本部長に就任当社 執行役員常務に就任当社 エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスカンパニー(現デバイス&モジュールソリューションズカンパニー)社長に就任2023年6月当社 取締役に就任(現任) (注4)16 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7社外取締役上釜 健宏1958年1月12日1981年4月2002年6月2003年6月2004年6月2006年6月2016年6月2017年6月2018年6月 2021年7月TDK株式会社入社同社 執行役員に就任同社 常務執行役員に就任同社 取締役専務執行役員に就任同社 代表取締役社長に就任同社 代表取締役会長に就任当社 社外取締役に就任(現任)TDK株式会社 ミッションエグゼクティブに就任コンテンポラリー・アンプレックス・テクノロジー・ジャパン株式会社 Chief Consultantに就任(現任) (注4)-社外取締役小林 いずみ1959年1月18日1981年4月三菱化成工業株式会社(現三菱ケミカル株式会社)入社1985年6月メリルリンチ・フューチャーズ・ジャパン株式会社入社2001年12月メリルリンチ日本証券株式会社(現BofA 証券株式会社)代表取締役社長に就任2008年11月世界銀行グループ多数国間投資保証機関長官に就任2015年4月公益社団法人経済同友会副代表幹事に就任2016年6月日本放送協会経営委員会委員に就任2020年6月当社 社外取締役に就任(現任) (注4)3社外取締役鈴木 善久1955年6月21日1979年4月伊藤忠商事株式会社入社2003年6月同社 執行役員に就任2006年4月同社 常務執行役員に就任2007年4月伊藤忠インターナショナル会社社長(CEO)に就任2012年6月株式会社ジャムコ代表取締役社長 CEOに就任2016年6月伊藤忠商事株式会社代表取締役 専務執行役員に就任2018年4月同社 代表取締役社長COOに就任2020年4月同社 代表取締役社長COO 兼 CDO・CIOに就任2021年4月同社 取締役副会長に就任2022年4月同社 副会長に就任2022年6月当社 社外取締役に就任(現任)2023年4月2024年4月伊藤忠商事株式会社専務理事に就任同社 理事に就任(現任) (注4)2常勤監査役玉置 秀司1961年12月3日1985年4月  当社 入社2008年3月  当社 経営資源革新本部法務センタ長       に就任2015年3月  当社 グローバルリスクマネジメン       ト・法務本部長に就任2015年4月  当社 執行役員に就任2021年6月  当社 常勤監査役に就任(現任)(注3)8常勤監査役細井 俊夫1961年12月25日1984年4月2011年4月当社 入社オムロンソーシアルソリューションズ株式会社常務取締役、ソリューション事業本部長に就任2011年6月2015年3月当社 執行役員に就任オムロンソーシアルソリューションズ株式会社代表取締役社長に就任2015年4月2023年6月当社 執行役員常務に就任当社 常勤監査役に就任(現任) (注5)20 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7社外監査役國廣 正1955年11月29日1986年4月  弁護士登録・第二東京弁護士会所属       那須・井口法務事務所 入所1994年1月  國廣法律事務所(現国広総合法律事       務所)開設2017年6月  当社 社外監査役に就任(現任)(注3)-社外監査役三浦 洋1959年4月16日1985年4月 1989年8月2006年6月 2009年7月 2013年10月英和監査法人(現有限責任あずさ監査法人)入所公認会計士登録あずさ監査法人(現有限責任あずさ監査法人)代表社員に就任KPMG ロンドン事務所赴任(EMA欧州GJP統括)有限責任あずさ監査法人 専務理事に就任2021年7月 2024年6月公認会計士三浦洋国際マネジメント事務所 所長(現任)当社 社外監査役に就任(現任) (注6)-計149 (注)1 取締役 上釜健宏、小林いずみおよび鈴木善久は、社外取締役です。2 監査役 國廣正および三浦洋は、社外監査役です。3 任期は、第84期に係る定時株主総会終結の時から第88期に係る定時株主総会終結の時までです。4 任期は、第87期に係る定時株主総会終結の時から第88期に係る定時株主総会終結の時までです。5 任期は、第86期に係る定時株主総会終結の時から第90期に係る定時株主総会終結の時までです。6 任期は、第87期に係る定時株主総会終結の時から第91期に係る定時株主総会終結の時までです。7 上記所有株式数には、オムロン役員持株会名義の実質所有株式数が含まれています。  なお、2025年6月分の持株会による取得株式数については、提出日(2025年6月23日)現在確認ができないため、2025年5月31日現在の実質所有株式数を記載しています。8 当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選出しています。補欠監査役の略歴は以下のとおりです。氏名生年月日略歴所有株式数(千株)渡辺 徹1966年2月2日 1993年4月弁護士登録・大阪弁護士会所属北浜法律事務所(現北浜法律事務所・外国法共同事業)入所1998年1月同事務所パートナーに就任(現任)2020年1月弁護士法人北浜法律事務所 代表社員に就任(現任)2025年4月北浜法律事務所 代表に就任(現任) - ・2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」、「監査役2名選任の件」および「補欠監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、取締役および監査役の状況およびその任期は以下のとおりとなります。なお、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項の内容(役職等)を含めて記載しています。男性10名 女性2名 (役員のうち女性の比率16.7%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7取締役会長山田 義仁1961年11月30日1984年4月  当社 入社2008年6月  当社 執行役員、オムロンヘルスケ       ア株式会社代表取締役社長に就任2010年3月  当社 グループ戦略室長に就任2010年6月  当社 執行役員常務に就任 2011年6月  当社 代表取締役社長に就任2013年6月  当社 社長 CEOに就任 2023年6月  当社 取締役会長に就任(現任)(注3)56 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7代表取締役社長 CEO辻永 順太1966年4月5日1989年4月  当社 入社 2016年3月  当社 インダストリアルオートメー       ションビジネスカンパニー商品事業       本部長に就任2017年4月  当社 執行役員に就任 2019年4月  当社 執行役員常務に就任 2021年3月  当社 インダストリアルオートメー       ションビジネスカンパニー社長に就       任2023年4月  当社 執行役員社長 CEOに就任(現       任)2023年6月  当社 代表取締役に就任(現任)(注3)7代表取締役執行役員副社長CTO宮田 喜一郎1960年7月24日1985年4月  株式会社立石ライフサイエンス研究       所(現オムロンヘルスケア株式会社)       入社2010年3月  オムロンヘルスケア株式会社代表取       締役社長に就任(2015年3月退任)2010年6月  当社 執行役員に就任2012年6月  当社 執行役員常務に就任2015年4月  当社 CTO に就任(現任)   当社 技術・知財本部長に就任2017年4月  当社 執行役員専務に就任2017年6月  当社 代表取締役に就任(現任)2018年3月  当社 イノベーション推進本部長に就       任2023年4月  当社 執行役員副社長に就任(現任)(注3)25取締役執行役員専務CHRO冨田 雅彦1966年8月20日1989年4月  当社 入社 2012年3月  当社 グローバル戦略本部経営戦略部       長に就任2014年4月  当社 執行役員に就任 2017年3月  当社 グローバル人財総務本部長に就       任2019年4月  当社 執行役員常務に就任 2023年4月  当社 執行役員専務 CHROに就任(現       任)2023年6月  当社 取締役に就任(現任)(注3)12取締役行本 閑人1961年12月25日1985年4月  当社 入社 2009年4月  当社 Omron Europe B.V. President       & CEOに就任2010年6月  当社 執行役員に就任 2012年3月  当社 環境事業推進本部長に就任 2014年3月  当社 環境事業本部長に就任 2014年4月  当社 執行役員常務に就任 2017年2月  当社 エレクトロニック&メカニカル       コンポーネンツビジネスカンパニー       (現デバイス&モジュールソリュー       ションズカンパニー)社長に就任2023年6月  当社 取締役に就任(現任)(注3)16社外取締役上釜 健宏1958年1月12日1981年4月  TDK株式会社入社 2002年6月  同社 執行役員に就任 2003年6月  同社 常務執行役員に就任 2004年6月  同社 取締役専務執行役員に就任 2006年6月  同社 代表取締役社長に就任 2016年6月  同社 代表取締役会長に就任 2017年6月  当社 社外取締役に就任(現任) 2018年6月  TDK株式会社 ミッションエグゼク       ティブに就任 2017年7月  コンテンポラリー・アンプレック       ス・テクノロジー・ジャパン株式会       社 Chief Consultantに就任(現任)(注3)- 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7社外取締役小林 いずみ1959年1月18日1981年4月  三菱化成工業株式会社(現三菱ケミ       カル株式会社)入社1985年6月  メリルリンチ・フューチャーズ・       ジャパン株式会社入社2001年12月  メリルリンチ日本証券株式会社       (現BofA 証券株式会社)代表取締役       社長に就任2008年11月  世界銀行グループ多数国間投資保証       機関長官に就任2015年4月  公益社団法人経済同友会副代表幹事       に就任2016年6月  日本放送協会経営委員会委員に就任2020年6月  当社 社外取締役に就任(現任)(注3)3社外取締役鈴木 善久1955年6月21日1979年4月  伊藤忠商事株式会社入社2003年6月  同社 執行役員に就任2006年4月  同社 常務執行役員に就任2007年4月  伊藤忠インターナショナル会社社長       (CEO)に就任2012年6月  株式会社ジャムコ代表取締役社長        CEOに就任2016年6月  伊藤忠商事株式会社代表取締役 専務       執行役員に就任2018年4月  同社 代表取締役社長COOに就任2020年4月  同社 代表取締役社長COO 兼 CDO・       CIOに就任2021年4月  同社 取締役副会長に就任2022年4月  同社 副会長に就任2022年6月  当社 社外取締役に就任(現任)2023年4月  伊藤忠商事株式会社専務理事に就任2024年4月  同社 理事に就任(現任)(注3)2常勤監査役細井 俊夫1961年12月25日1984年4月  当社 入社 2011年4月  オムロンソーシアルソリューション       ズ株式会社常務取締役、ソリュー       ション事業本部長に就任2011年6月  当社 執行役員に就任 2015年3月  オムロンソーシアルソリューション       ズ株式会社代表取締役社長に就任2015年4月  当社 執行役員常務に就任 2023年6月  当社 常勤監査役に就任(現任)(注4)20常勤監査役岩佐 博人1966年1月27日1991年4月  当社 入社2013年3月  Omron Healthcare(China)総経理に       就任2017年3月  当社グローバル人財総務本部グロー       バル人財開発部長に就任2021年3月  当社 取締役室長に就任(現任)2023年4月  当社 執行役員に就任(現任)2025年6月  当社 常勤監査役に就任(予定)(注6)6 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(千株)(注)7社外監査役三浦 洋1959年4月16日1985年4月  英和監査法人(現有限責任あずさ       監査法人)入所 1989年8月  公認会計士登録 2006年6月  あずさ監査法人(現有限責任あずさ       監査法人)代表社員に就任2009年7月  KPMG ロンドン事務所赴任(EMA欧州       GJP統括) 2013年10月  有限責任あずさ監査法人 専務理事       に就任 2021年7月  公認会計士三浦洋国際マネジメント       事務所 所長(現任)2024年6月  当社 社外監査役に就任(現任) (注5)-社外監査役市毛 由美子1961年3月13日1989年4月  弁護士登録       日本アイ・ビー・エム株式会社 入社2007年12月  のぞみ総合法律事務所 パートナー       に就任(現任)2009年4月  第二東京弁護士会 副会長に就任2014年4月  日本弁護士連合会常務理事に就任2025年6月  当社 社外監査役に就任(予定)(注6)-計147 (注)1 取締役 上釜健宏、小林いずみおよび鈴木善久は、社外取締役です。2 監査役 三浦洋および市毛由美子は、社外監査役です。3 任期は、第88期に係る定時株主総会終結の時から第89期に係る定時株主総会終結の時までです。4 任期は、第86期に係る定時株主総会終結の時から第90期に係る定時株主総会終結の時までです。5 任期は、第87期に係る定時株主総会終結の時から第91期に係る定時株主総会終結の時までです。6 任期は、第88期に係る定時株主総会終結の時から第92期に係る定時株主総会終結の時までです。7 上記所有株式数には、オムロン役員持株会名義の実質所有株式数が含まれています。  なお、2025年6月分の持株会による取得株式数については、提出日(2025年6月23日)現在確認ができないため、2025年5月31日現在の実質所有株式数を記載しています。8 当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選出しています。補欠監査役の略歴は以下のとおりです。氏名生年月日略歴所有株式数(千株)渡辺 徹1966年2月2日 1993年4月弁護士登録・大阪弁護士会所属北浜法律事務所(現北浜法律事務所・外国法共同事業)入所1998年1月同事務所パートナーに就任(現任)2020年1月弁護士法人北浜法律事務所 代表社員に就任(現任)2025年4月北浜法律事務所 代表に就任(現任) - ②社外役員の状況 当社は、監督機能を強化するために取締役会における独立社外取締役の割合を3分の1以上とします。 現在の当社の独立社外取締役は3名、独立社外監査役は2名です。 1)社外取締役および社外監査役と当社との人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係 鈴木善久氏は、伊藤忠商事株式会社の理事であり、当社グループと同社グループとの間には製品の販売等の取引関係がありますが、2024年度における取引額の割合は当社グループおよび同社グループの連結売上高の1%未満であり、同氏の独立性に問題はありません。その他の社外役員の重要な兼職先と当社との間に記載すべき特別な関係はありません。 当社の社外役員は、当社が独自に定める「社外役員の独立性要件」(注)を満たしており、一般株主と利益相反が生じるおそれがないことから、社外役員全員を独立役員として届け出ています。  (注)当社の「社外役員の独立性要件」については、当項目内の「3)社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準および選任状況に関する当社の考え方」に記載。 2)社外取締役および社外監査役が当社のコーポレート・ガバナンスにおいて果たす機能および役割[独立社外取締役の機能・役割]・独立社外取締役は、その独立性の立場を踏まえ、執行の監督機能、助言機能、利益相反の監督機能を果たすとともに、ステークホルダーの意見を取締役会に反映します。・独立社外取締役は、監査役会と当社の経営について意見交換を行います。・独立社外取締役は、その役割を果たすために、必要に応じて、当社に対し情報提供を求めます。[独立社外監査役の機能・役割]・独立社外監査役は、その独立性の立場を踏まえ、社長および取締役会に対し適切に意見を述べます。・独立社外監査役は、法令に基づく調査権限を行使することを含め、積極的に監査環境の整備に努めます。 3)社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準および選任状況に関する当社の考え方[社外取締役および社外監査役の独立性に関する基準] 当社は会社法上の要件に加え独自の「社外役員の独立性要件」を策定し、この独立性要件を基準に社外役員を選任しているため、社外役員の独立性は十分に保たれていると判断し、社外役員全員を独立役員として届け出ています。社外役員全員を独立役員とすることについては、社外役員および非業務執行社内取締役で構成するコーポレート・ガバナンス委員会に諮問し、独自に定める「社外役員の独立性要件」が社外役員の独立性の判断基準として問題ないことを確認し、取締役会において決議しています。 「社外役員の独立性要件」(2014年12月25日改訂) 社外役員候補者本人および本人が帰属する企業・団体とオムロングループとの間に、下記の独立性要件を設けます。なお、社外役員は、下記に定める独立性要件を就任後も維持し、主要な役職に就任した場合は、本独立性要件に基づき、人事諮問委員会において独立性について検証します。 ア. 現在オムロングループ(注)の取締役(社外取締役を除く)・監査役(社外監査役を除く)・執行役員または使用人でなく、過去においてもオムロングループの取締役(社外取締役を除く)・監査役(社外監査役を除く)・執行役員または使用人であったことがないことイ. 過去5年間のいずれかの事業年度において、オムロングループの大株主(*)もしくはオムロングループが大株主の取締役・監査役・執行役員または使用人であったことはないこと(*)大株主とは、総議決権の10%以上の株式を保有する企業等をいいます。ウ. オムロングループの主要な取引先企業(*)の取締役・監査役・執行役員または使用人でないこと(*)主要な取引先とは、直前事業年度および過去3事業年度におけるオムロングループとの取引の支払額または受取額が、オムロングループまたは取引先(その親会社および重要な子会社を含む)の連結売上高の2%以上を占めている企業をいいます。エ. オムロングループから多額の寄付(*)を受けている法人・団体等の理事その他の取締役・監査役・執行役員または使用人でないこと(*)多額の寄付とは、過去3事業年度の平均で年間1,000万円または寄付先の連結売上高もしくは総収入の2%のいずれか大きい額を超えることをいいます。オ. オムロングループとの間で、取締役・監査役または執行役員を相互に派遣していないことカ. 過去5年間のいずれかの事業年度において、オムロングループの会計監査人の代表社員、社員、パートナーまたは従業員であったことがないことキ. オムロングループから役員報酬以外に、多額の金銭(*)その他財産を得ている弁護士、公認会計士、コンサルタント等でないこと(*)多額の金銭とは、過去3事業年度の平均で、個人の場合は年間1,000万円以上、団体の場合は当該団体の連結売上高の2%以上を超えることをいいます。ク. 以下に該当する者の配偶者、2親等内の親族、同居の親族または生計を一にする者ではないこと   (1)オムロングループの取締役・監査役・執行役員または重要な使用人(*)   (2)過去5年間のいずれかの事業年度において、オムロングループの取締役・監査役・執行役員または重 要な使用人であった者   (3)上記イ.からキ.で就任を制限している対象者(*)重要な使用人とは、事業本部長職以上の使用人をいいます。ケ. その他、社外役員としての職務を遂行する上で独立性に疑いがないこと (注)オムロングループとは、オムロン株式会社およびオムロン株式会社の子会社とします。 [社外取締役および社外監査役の選任状況および選任理由]・有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在の社外取締役および社外監査役の選任理由は以下のとおりです。 氏名選任理由社外取締役上釜 健宏 独立社外取締役 上釜健宏氏は、グローバルに事業を展開する企業の経営に携わり、豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、社長指名諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員長および人事諮問委員会、報酬諮問委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。小林 いずみ 独立社外取締役 小林いずみ氏は、民間金融機関および国際開発金融機関の代表として培われた豊富な経験と国際的な見識を有するとともに、サステナビリティ・ESG・ダイバーシティにも精通しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、人事諮問委員会の委員長、社長指名諮問委員会、報酬諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。鈴木 善久 独立社外取締役 鈴木善久氏は、グローバルに事業を展開する総合商社の経営に携わり、国際的で豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、報酬諮問委員会の委員長および社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。社外監査役國廣 正 独立社外監査役 國廣正氏は、弁護士であり、特にコーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、会社法を専門分野としています。また、企業の危機管理(クライシス・マネジメント)にも精通しており、内閣府および消費者庁の顧問などの要職を歴任しています。独立社外監査役として、取締役会その他重要な会議へ出席し、適法性監査・妥当性監査の観点から積極的に発言し、取締役の職務執行を監査する役割を適切に果たしています。また、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。三浦 洋 独立社外監査役 三浦洋氏は、公認会計士として監査法人で長年に渡り国内外での国際業務経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有し、IFRSを含む国際的会計基準に関する専門性およびガバナンス・リスクマネジメントに関する高い見識を有しています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。 ・2025年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」および「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、社外取締役および社外監査役は以下のとおりとなります。 氏名選任理由社外取締役上釜 健宏 独立社外取締役 上釜健宏氏は、グローバルに事業を展開する企業の経営に携わり、豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、社長指名諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員長および人事諮問委員会、報酬諮問委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。小林 いずみ 独立社外取締役 小林いずみ氏は、民間金融機関および国際開発金融機関の代表として培われた豊富な経験と国際的な見識を有するとともに、サステナビリティ・ESG・ダイバーシティにも精通しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、人事諮問委員会の委員長、社長指名諮問委員会、報酬諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。鈴木 善久 独立社外取締役 鈴木善久氏は、グローバルに事業を展開する総合商社の経営に携わり、国際的で豊富な経営実績とイノベーション・技術・DX・ITに関する高い見識を有しており、社外取締役として長期ビジョンSF2030の実現および構造改革プログラムNEXT2025の完遂に向けて、経営を適切に監督いただいています。また、経営の専門家としての経験・見識をもとに、報酬諮問委員会の委員長および社長指名諮問委員会、人事諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の委員として、当社の経営の透明性・公正性を高めるために積極的に発言いただいています。これらのことから、当社の持続的な企業価値の向上に向けて経営の監督を行っていただくことを期待し、社外取締役として選任しています。社外監査役三浦 洋 独立社外監査役 三浦洋氏は、公認会計士として監査法人で長年に渡り国内外での国際業務経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有し、IFRSを含む国際的会計基準に関する専門性およびガバナンス・リスクマネジメントに関する高い見識を有しています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。市毛 由美子 独立社外監査役 市毛由美子氏は、企業内弁護士を経て、弁護士としてグループガバナンスを含むコーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、ダイバーシティ、知的財産等の分野における高い知見と実務経験を有しています。これまでに上場企業を含む複数の社外取締役・社外監査役、また弁護士会および弁護士連合会や公益法人の要職を歴任しています。これらの実績と豊富な経験に基づき、監査役に適切な人材と判断し、独立社外監査役として選任しています。 ③社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査および会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係 社外取締役については、前述のとおり毎月開催の取締役会、各委員会に出席し、経営の監督を行っている他に、年1回監査役会とのダイアログ(対話形式)により、当社の経営について意見交換を行っています。また、内部監査部門から年1回年度総括の報告を受けています。さらに、会計監査人と年2回意見交換会を開催し、会計監査人の視点の共有を受けるとともに当社におけるリスク情報等について直接意見交換を行っています。 社外監査役については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (3)監査の状況」に記載のとおりです。

※ 出典: EDINET DB API より取得した有価証券報告書(2025年度)。 全文は 金融庁 EDINET でご確認ください。