株式会社ソシオネクスト 6526

電気機器 JP 健全性: S (93点)

データ取得日: 2026-05-28 | 過去7年分の財務データを掲載

AI 業績サマリー 生成: 2026-03-27 / claude-opus-4-6-v2
ソシオネクストは、堅固な財務基盤と高いキャッシュ創出力を持つ半導体ファブレスベンダーだが、直近の売上高減少が懸念される。顧客との共同開発による「ソリューションSoC」ビジネスモデルを推進し、成長分野へのシフトを進めている。

自己資本比率80.5%という極めて高い水準を維持し、財務健全性スコアは93/100(Sランク)と評価されている。純資産は着実に増加しており、内部留保も充実している。ROEも14.6%と高く、東証プライム基準をクリアしている。一方で、売上高は前年比-14.8%と減少しており、営業利益率も悪化傾向にある点が課題である。

同社は「ソリューションSoC」という独自のビジネスモデルを展開し、顧客と共同で仕様策定や論理設計を行うことで、差別化されたカスタムSoCを提供している。事業領域はオートモーティブ、データセンター/ネットワーク、スマートデバイス等に注力しており、グローバルな顧客との商談獲得を強化している。製造委託先への依存や、半導体市況の変動、地政学リスク等が事業上のリスクとして挙げられている。

売上高の減少傾向と営業利益率の悪化は注視する必要がある。一方で、高い技術力と顧客との共同開発体制を強みとし、成長分野へのシフトを加速させることで、持続的な成長を実現できるかが今後の焦点となる。
English version
Socionext is a semiconductor fabless vendor with a solid financial foundation and high cash-generating capabilities, but recent revenue declines are a concern. The company is promoting a "Solution SoC" business model through joint development with customers and is shifting towards growth areas. The company maintains an extremely high equity ratio of 80.5%, and its financial soundness score is evaluated at 93/100 (S rank). Net assets are steadily increasing, and retained earnings are substantial. ROE is also high at 14.6%, clearing the Tokyo Stock Exchange Prime market standard. On the other hand, revenue decreased by -14.8% year-on-year, and the deteriorating trend in operating profit margin is a challenge. The company is developing a unique "Solution SoC" business model, providing differentiated custom SoCs by jointly formulating specifications and logic design with customers. Its business areas are focused on automotive, data center/networks, smart devices, etc., and it is strengthening its efforts to win deals with global customers. Risks to the business include dependence on manufacturing contractors, fluctuations in the semiconductor market, and geopolitical risks. The downward trend in revenue and the deterioration of the operating profit margin require close attention. On the other hand, leveraging its strong technical capabilities and joint development system with customers, the key to future success will be whether it can achieve sustainable growth by accelerating its shift to growth areas.

※ EDINET DB API が生成・提供する AI要約です。投資判断は必ず一次情報(有価証券報告書・決算短信)をご確認ください。

業績推移

業績予想 次期通期予想(2026-04-28 発表)

項目 予想値 直近通期実績(2025年度) 増減
売上高 2,150億円 1,885億円 +14.0%
営業利益 140億円 250億円 -44.0%
純利益 100億円 196億円 -49.0%
EPS 57.05円 109.78円 -48.0%
1株配当 (DPS) 50.00円 50.00円 +0.0%
予想PER* 31.3倍 16.3倍 (実績)
予想配当利回り* 2.80% 2.80% (実績)

※ 業績予想は企業発表値です。期末決算と同時に発表された次期予想です。 * 印は当サイトが PBR×BPS から推定した株価をもとに独自計算した参考指標です。

財務指標(2025年度)

主要指標

ROE 14.6%
PER 16.3倍
PBR 2.32倍
配当利回り 2.80%
配当性向 45.6%

収益性

ROA 11.5%
売上総利益率 55.1%
営業利益率 13.3%
純利益率 10.4%

成長性

前年比 3Y CAGR 5Y CAGR
売上高 -14.8% +17.2% +12.9%
営業利益 -29.6%
純利益 -25.0% +37.9%
EPS -26.0% +35.2%

安全性

自己資本比率 80.5%
流動比率 403.9%
D/Eレシオ 0.01倍

派生指標 参考

時価総額* 3,137億円
ネットキャッシュ* 715億円
Net Debt/EBITDA* -1.73倍
EV/EBITDA* 5.9倍
FCFマージン* 9.2%
DOE* 6.49%

* 印は当サイトが EDINET から取得した財務データをもとに独自に計算した参考指標です。 EDINETから直接取得した数値ではないため、実際の市場値や各種データソースの公表値と乖離する場合があります。 投資判断は必ず一次情報をご確認ください。

業種比較 業種: 電気機器 日経225内同業 32社

指標 自社 日経225 同業平均
(32社)
EDINET 全体平均
(234社)
同業平均との偏差
ROE 14.6% 12.3% 7.1% +2.34pt
PER 16.3倍 25.7倍 -9.44
PBR 2.32倍 2.43倍 -0.11
配当利回り 2.80% 2.39% +0.41pt
配当性向 45.6% 43.4% +2.12pt
ROA 11.5% 6.3% +5.22pt
売上総利益率 55.1% 38.3% +16.84pt
営業利益率 13.3% 13.0% 5.7% +0.30pt
純利益率 10.4% 8.7% +1.74pt

※「日経225 同業平均」は当サイトで日経225採用銘柄から自前集計した値。 「EDINET 全体平均」は EDINET DB API が返す上場企業全体(中小・赤字含む)の平均で、ROE と営業利益率のみ提供されます。 偏差はパーセンテージポイント(pt)または倍率差。

キャッシュフロー(2025年度)

営業CF 319億円
投資CF ▲146億円
財務CF ▲138億円
設備投資 167億円
現金等残高 728億円
年度 営業CF 投資CF 財務CF フリーCF 設備投資 現金等残高
2025 319億円 ▲146億円 ▲138億円 173億円 167億円 728億円
2024 529億円 ▲232億円 ▲66億円 297億円 244億円 697億円
2023 180億円 ▲197億円 ▲3億円 ▲17億円 204億円 451億円
2022 164億円 ▲79億円 ▲5億円 84億円 463億円
2021 107億円 ▲15億円 ▲4億円 93億円 377億円
2020
2019

※ フリーCF = 営業CF + 投資CF(投資CFは通常マイナス)。設備投資額は絶対値で表示。

損益計算書(2025年度)

項目 金額 売上比
売上高 1,885億円 100.0%
売上原価 846億円 44.9%
売上総利益 1,039億円 55.1%
販管費 789億円 41.9%
営業利益 250億円 13.3%
経常利益 251億円 13.3%
純利益 196億円 10.4%

※ 会計基準: 日本基準 (JP GAAP) / 有報提出日: 2025-06-24 09:29。 売上原価・売上総利益・販管費が「—」の項目は EDINET に該当データが無いことを示します(金融・通信・IFRS企業など)。

貸借対照表(2025年度)

項目 金額 総資産比
資産
総資産 1,703億円 100.0%
現金等 728億円 42.8%
その他資産 975億円 57.2%
負債・純資産
総負債 333億円 19.5%
有利子負債 13億円 0.8%
その他負債 320億円 18.8%
純資産 1,370億円 80.5%
自己資本 1,352億円 79.4%
うち利益剰余金 743億円 43.6%
非支配株主持分等 18億円 1.1%

※「その他資産」「その他負債」は EDINET 取得値から計算で算出(その他資産 = 総資産 − 現金等、その他負債 = 総負債 − 有利子負債)。 利益剰余金は自己資本に含まれる内訳項目です。 総資産 = 総負債 + 純資産 が成立しない場合はデータの整合性をご確認ください。

事業規模・コスト構造(2025年度)

従業員数 2,490人 1人当たり売上 76百万円
研究開発費 598億円 売上比 31.73%
減価償却費 162億円 売上比 8.61%

※「1人当たり売上」「売上比%」はサイト内で計算した派生指標です。 研究開発費は製造業以外では非開示の場合があります(サービス業・金融業など)。

信用評価履歴 EDINET DB スコア(過去7年分)

健全性スコア (2025年度) 93点 ランク S
業種ベンチマーク 複数の指標で全業種上位に位置しており、競争力の高い企業 強み 5項目 / 弱み 0項目
直近の評価コメントを見る (2025年度)

信用評価

自己資本比率 80.5%。財務基盤は非常に堅い

投資評価

PER 16.3倍で適正水準

※ EDINET DB API が独自の指標と業種ベンチマークから算出するスコア・ランク・コメントです。 S = 90点以上 / A = 75-89点 / B = 60-74点 / C/D = それ未満。

直近の決算短信

開示日時タイトル区分売上高前年比 営業利益前年比 純利益前年比EPS PDF
2026-04-28 15:30 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) Q4 2,008億円 +6.5% 124億円 -50.6% 87億円 -55.4% 49.7 PDF
業績概況・今後の見通し(2026-04-28 発表分) 約10,578字

qualitative
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………

(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………………

(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………………

(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………………

(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………………

2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………

3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………

(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………………

(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………

連結損益計算書 ……………………………………………………………………………………………………

連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………………………………

(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………………

(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………………
11
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………………
12
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………………………
12
(セグメント情報等の注記) ………………………………………………………………………………………
12
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………………………
13
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………………………
14
1.経営成績等の概況
当社グループにおいては、2018年4月以降、ビジネスモデルの転換、グローバルな大型商談が見込まれる成長分野/先端分野へのシフト、さらに大胆な事業体制の変革等の構造改革を進めてきました(「第一の変革」)。その結果、注力分野であるオートモーティブ、データセンター/ネットワーク、スマートデバイス分野を中心に多くの大型商談を獲得しております。年間の商談獲得金額(1米ドル=120円で換算)は、構造改革以前は1,100億円程度でしたが、構造改革後は拡大し、2023年3月期以降は3,000億円程度へ、2025年3月期は3,600億円程度に達しました。2026年3月期は3,100億円程度と前期を下回る結果となりましたが、データセンター/ネットワーク分野を中心に大型商談を獲得することができました。また、これまでに獲得した商談の量産が段階的に開始され、確実に売上拡大に繋がってきております。
さらに、競争力のある開発体制の構築やグローバル企業に相応しい組織風土を目指す「第二の変革」を進めております。グローバルな顧客、半導体エコシステムを構成するプレーヤー、投資家等とのコミュニケーションを通じて、社内の体制、組織の構造、従業員の意識を変える取り組みを強化しております。
先端技術分野のカスタムSoCの開発及び開発基盤構築に取り組む組織であるグローバルリーディンググループを中心に、「Solution SoC」のビジネスモデルに相応しいコンピューターアーキテクチャーベースの開発基盤と標準的な開発プロセスの構築を進めてきました。当連結会計年度においては、AI処理等のシステム実装を担うエンジニアリングチームと量産技術や品質課題に取り組むエンジニアリングチームを新設・集約する等、グローバルリーディンググループのさらなる強化を図ってきました。また、これと並行して、開発の効率化・可視化、開発マネジメント改革を一体として積極的に推進してきました。
ここ数年の大型先端開発案件の商談獲得に伴い、半導体業界を取り巻くエコシステムを形成するグローバル企業との関係強化を進めてきました。特に、北米や台湾等に拠点を置くグローバル企業とのマネジメントレベルでの関係構築・強化により、これらの企業との先端技術分野での共同開発プロジェクト等の進捗もありました。
当社グループにおける研究開発は、注力分野における商談獲得に繋げるための先行開発と、獲得した商談の製品開発から構成されております。当連結会計年度の研究開発費は58,508百万円(前連結会計年度比2.2%減)となりました。先行開発では、日々進化する半導体エコシステムにおいて最新の技術を活用するために、グローバルなエコシステムパートナーとの協業によるプロセステクノロジー、チップレットや先進的なパッケージング技術の開発、また最新設計ツールの実用化及び開発プラットフォーム構築にも積極的に取り組んでおります。さらに、先端チップレット開発プラットフォームを構築し、RTL(Register Transfer Level)でカスタマイズ可能なチップレット設計ライブラリーの提供を開始しました。
今後は、引き続き、設計開発へのAI導入等にも積極的に取り組んでいきます。
また、当社グループでは、優先的に取り組むマテリアリティ(重要課題)を特定し、サステナビリティ活動を推進しております。当連結会計年度においては、個々のマテリアリティの実現に向けた取り組みの結果として「脱炭素経営ランキングGX500」への選出、「日経スマートワーク経営企業」及び「日経SDGs経営企業」としての認定を受ける等、社外からも一定の評価をいただくことができました。
また、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が採用するサステナビリティインデックス6件のうち、「FTSE Blossom Japan Index」等4件のインデックス構成銘柄に選定されました。
なお、当社グループの事業セグメントは、「Solution SoC」のビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(1)当期の経営成績の概況
当連結会計年度における世界経済は、米国の関税や経済政策をめぐる不確実性、中国経済の内需低迷等の影響に加え、ウクライナにおける戦争の長期化、中東での軍事衝突の本格化等の地政学的リスクの拡大によるエネルギー供給への懸念の高まりから、先行きの不透明な状況が継続しました。一方、AI需要の拡大を背景にデータセンター向けインフラへの投資等が拡大しました。なお、為替相場においては、当連結会計年度の第1四半期に円高が進行しましたが、第2四半期以降は円安基調に転じました。
当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は200,834百万円(前連結会計年度比6.5%増)となりました。当社グループの売上高は主に、量産段階で受領する製品売上と、設計開発に要する費用を段階的に受領するNRE売上から構成されております。当連結会計年度の製品売上は、中国市場における通信機器の需要は減少しておりましたが、第2四半期以降、中国車載向け新規量産品や一部の産業機器向けの販売が増加に転じており、161,792百万円(前連結会計年度比10.4%増)となりました。NRE売上は、38,325百万円(前連結会計年度比6.6%減)となりました。
[売上高]                       (単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
製品売上
146,578
161,792
NRE売上
41,019
38,325
その他
938
717
売上高合計
188,535
200,834
また、売上原価は111,057百万円(前連結会計年度比31.2%増)となり、売上総利益は89,777百万円(前連結会計年度比13.6%減)となりました。これは、比較的粗利率の低い新製品の量産が始まったことにより、製品原価率が上昇したことによるものであります。販売費及び一般管理費は77,423百万円(前連結会計年度比1.9%減)となりました。先行開発のための開発投資等を高い水準で継続していることによりほぼ前連結会計年度並みの実績となっております。
営業利益は12,354百万円(前連結会計年度比50.6%減)となりました。これに為替差損等を加え、経常利益は11,756百万円(前連結会計年度比53.2%減)となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は8,733百万円(前連結会計年度比55.4%減)となりました。
当連結会計年度の1米ドルの平均為替レートは150.8円、前連結会計年度比1.8円の円高となりました。
(2)当期の財政状態の概況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は122,819百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,471百万円減少しました。これは主に、新製品の量産開始による棚卸資産の購入増加や、当連結会計年度は当期純利益を上回る自己株式の取得や配当金支払等により現金及び現金同等物が減少したことによるものであります。
固定資産は44,804百万円となり、前連結会計年度末に比べ782百万円増加しました。これは主に、獲得した商談の製品開発に係るレチクル、テストボード、評価設備の増強及びIPマクロ等の投資によるものであります。
この結果、総資産は167,623百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,689百万円減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は32,520百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,249百万円増加しました。これは主に、新製品の量産開始等に伴う買掛金の増加によるものであります。
この結果、負債合計は34,567百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,301百万円増加しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は133,056百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,990百万円減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益8,733百万円を上回る自己株式の取得5,000百万円(2,722,400株)及び配当金の支払8,854百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は79.4%となり、前連結会計年度末から1.1ポイント減少しております。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は44,541百万円となり、前連結会計年度末に比べ28,296百万円減少しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは7,693百万円の収入(前連結会計年度は31,866百万円の収入)となりました。これは主に、比較的粗利率の低い新製品の量産が始まったことにより売上総利益が減少したこと、一方で量産開始に伴い棚卸資産の購入が増加したことから、前連結会計年度に対し収入額が減少しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは22,884百万円の支出(前連結会計年度は14,552百万円の支出)となりました。これは主に、獲得した商談の製品開発に係るレチクル、テストボード及び評価設備の増強等のための有形固定資産の取得による支出14,855百万円及びIPマクロ等の無形固定資産の取得による支出8,052百万円によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは14,240百万円の支出(前連結会計年度は13,825百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出5,000百万円及び配当金の支払額8,854百万円によるものであります。
当社は、コミットメントラインの借入枠を従来20,000百万円としておりましたが、顧客の需要増加に伴う運転資金の増加や、世界景気の減速及び地政学リスクの高まり等に対応して、コミットメントラインの借入枠を2025年7月に10,000百万円増額し、30,000百万円といたしました。なお、当連結会計年度においてコミットメントライン契約に基づく借入は行っておりません。
(4)今後の見通し
2027年3月期の売上高は、215,000百万円(2026年3月期比7.1%増収)の見通しであります。これは、2025年度に量産開始した中国車載向け量産品の拡大に加え、2026年度下期からの北米車載、北米データセンター向け新規量産品の販売も始まることから増収を見込んでおります。営業利益は、14,000百万円(同13.3%増益)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,000百万円(同14.5%増益)の見通しであります。これは、製品構成の変化等による製品粗利率の低下はあるものの、新規量産品の売上拡大による粗利益の増加により増益を見込んでおります。為替レートは1米ドル=130円を前提としております。
上記業績予想には、現時点で入手可能な情報に基づく将来の予測が含まれております。今後の事業運営や為替の変動等により、実際の業績が予測値と異なる可能性があります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は、日本基準で連結財務諸表を作成する方針であります。
なお、国際財務報告基準(IFRS)の適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、検討を進めていく方針であります。
3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金
72,837
39,541
売掛金
31,609
36,875
有価証券
-
5,000
製品
6,388
9,957
仕掛品
10,650
21,128
未収入金
866
4,422
前渡金
2,108
2,036
前払費用
1,800
3,077
その他
32
783
流動資産合計
126,290
122,819
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物(純額)
2,462
2,222
機械装置及び運搬具(純額)
65
91
工具、器具及び備品(純額)
19,667
21,158
建設仮勘定
144
408
有形固定資産合計
22,338
23,879
無形固定資産
技術資産
12,373
13,236
その他
2,035
1,906
無形固定資産合計
14,408
15,142
投資その他の資産
投資有価証券
0
0
繰延税金資産
6,124
4,624
その他
1,152
1,159
投資その他の資産合計
7,276
5,783
固定資産合計
44,022
44,804
資産合計
170,312
167,623
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
負債の部
流動負債
買掛金
11,936
15,789
未払金
4,597
3,950
未払費用
7,412
5,613
未払法人税等
3,361
1,553
その他
3,965
5,615
流動負債合計
31,271
32,520
固定負債
株式給付引当金
-
126
資産除去債務
350
356
その他
1,645
1,565
固定負債合計
1,995
2,047
負債合計
33,266
34,567
純資産の部
株主資本
資本金
32,971
33,020
新株式申込証拠金
46
3
資本剰余金
32,971
33,930
利益剰余金
74,252
74,131
自己株式
△5,003
△10,773
株主資本合計
135,237
130,311
その他の包括利益累計額
為替換算調整勘定
1,809
2,745
その他の包括利益累計額合計
1,809
2,745
純資産合計
137,046
133,056
負債純資産合計
170,312
167,623
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結損益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
売上高
188,535
200,834
売上原価
84,616
111,057
売上総利益
103,919
89,777
販売費及び一般管理費
78,919
77,423
営業利益
25,000
12,354
営業外収益
受取利息
405
380
その他
41
26
営業外収益合計
446
406
営業外費用
為替差損
250
903
その他
78
101
営業外費用合計
328
1,004
経常利益
25,118
11,756
特別利益
固定資産売却益
1,790
-
特別利益合計
1,790
-
特別損失
減損損失
1,531
-
特別損失合計
1,531
-
税金等調整前当期純利益
25,377
11,756
法人税、住民税及び事業税
5,175
1,475
法人税等調整額
602
1,548
法人税等合計
5,777
3,023
当期純利益
19,600
8,733
親会社株主に帰属する当期純利益
19,600
8,733
(連結包括利益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
当期純利益
19,600
8,733
その他の包括利益
為替換算調整勘定
△213
936
その他の包括利益合計
△213
936
包括利益
19,387
9,669
(内訳)
親会社株主に係る包括利益
19,387
9,669
(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金
新株式申込証拠金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
株主資本合計
当期首残高
32,656
85
32,656
63,604

3
128,998
当期変動額
新株の発行(ストックオプションの行使)
235

39
236
432
新株の発行(株式引受権の行使)
80
79
159
剰余金の配当

8,952

8,952
親会社株主に帰属する当期純利益
19,600
19,600
自己株式の取得

5,000

5,000
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
-
当期変動額合計
315

39
315
10,648

5,000
6,239
当期末残高
32,971
46
32,971
74,252

5,003
135,237
その他の包括利益累計額
純資産合計
為替換算調整勘定
その他の包括利益累計額合計
当期首残高
2,022
2,022
131,020
当期変動額
新株の発行(ストックオプションの行使)
432
新株の発行(株式引受権の行使)
159
剰余金の配当

8,952
親会社株主に帰属する当期純利益
19,600
自己株式の取得

5,000
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)

213

213

213
当期変動額合計

213

213
6,026
当期末残高
1,809
1,809
137,046
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金
新株式申込証拠金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
株主資本合計
当期首残高
32,971
46
32,971
74,252

5,003
135,237
当期変動額
新株の発行(ストックオプションの行使)
49

43
49
55
剰余金の配当

8,854

8,854
親会社株主に帰属する当期純利益
8,733
8,733
自己株式の取得

5,000

5,000
自己株式の処分等
910

770
140
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
-
当期変動額合計
49

43
959

121

5,770

4,926
当期末残高
33,020
3
33,930
74,131

10,773
130,311
その他の包括利益累計額
純資産合計
為替換算調整勘定
その他の包括利益累計額合計
当期首残高
1,809
1,809
137,046
当期変動額
新株の発行(ストックオプションの行使)
55
剰余金の配当

8,854
親会社株主に帰属する当期純利益
8,733
自己株式の取得

5,000
自己株式の処分等
140
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
936
936
936
当期変動額合計
936
936

3,990
当期末残高
2,745
2,745
133,056
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益
25,377
11,756
減価償却費
16,237
16,902
減損損失
1,531
-
受取利息及び受取配当金
△405
△380
固定資産除却損
1,059
1,133
固定資産売却損益(△は益)
△1,790
-
売上債権の増減額(△は増加)
3,800
△3,418
棚卸資産の増減額(△は増加)
8,466
△14,047
仕入債務の増減額(△は減少)
△3,764
2,112
その他の資産の増減額(△は増加)
3,547
△5,430
その他の負債の増減額(△は減少)
△14,240
△465
その他
194
2,375
小計
40,012
10,538
利息及び配当金の受取額
405
380
法人税等の支払額
△8,551
△3,225
営業活動によるキャッシュ・フロー
31,866
7,693
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出
△12,758
△14,855
無形固定資産の取得による支出
△3,821
△8,052
固定資産の売却による収入
2,363
-
その他
△336
23
投資活動によるキャッシュ・フロー
△14,552
△22,884
財務活動によるキャッシュ・フロー
リース債務の返済による支出
△464
△442
ストックオプションの行使による収入
386
53
新株式申込証拠金の払込による収入
46
3
株式引受権の行使による収入
159
-
自己株式の取得による支出
△5,000
△5,000
配当金の支払額
△8,952
△8,854
財務活動によるキャッシュ・フロー
△13,825
△14,240
現金及び現金同等物に係る換算差額
△390
1,135
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
3,099
△28,296
現金及び現金同等物の期首残高
69,738
72,837
現金及び現金同等物の期末残高
72,837
44,541
(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(セグメント情報等の注記)
1.前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社グループの事業セグメントは、「Solution SoC」ビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントであるため、記載を省略しております。
2.当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社グループの事業セグメントは、「Solution SoC」ビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントであるため、記載を省略しております。
(1株当たり情報)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
1株当たり純資産額
770円79銭
759円09銭
1株当たり当期純利益
109円78銭
49円74銭
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
108円73銭
49円44銭
(注)1.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
項目
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
純資産の部の合計額(百万円)
137,046
133,056
純資産の部の合計額から控除する金額(百万円)
46
3
(うち新株式申込証拠金(百万円))
(46)
(3)
普通株式に係る期末の純資産額(百万円)
137,000
133,053
期末の普通株式の発行済株式数(株)
179,756,405
179,968,630
期末の普通株式の自己株式数(株)
2,017,427
4,688,869
1株当たり純資産額の算定に用いられた期末の普通株式の数(株)
177,738,978
175,279,761
2.1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
項目
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
1株当たり当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)
19,600
8,733
普通株主に帰属しない金額(百万円)
-
-
普通株式に係る親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)
19,600
8,733
普通株式の期中平均株式数(株)
178,543,635
175,560,577
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益調整額(百万円)
-
-
普通株式増加数(株)
1,722,578
1,063,453
希薄化効果を有しないため、潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定に含めなかった潜在株式の概要
-
-
3.当社は、当連結会計年度より株式報酬制度「役員報酬BIP信託」及び「株式付与ESOP信託」を導入しております。「役員報酬BIP信託口」及び「株式付与ESOP信託口」が保有する当社株式を1株当たり純資産額の算定上、連結会計年度末発行済み株式総数から控除する自己株式に含めております。控除した当該自己株式の連結会計年度末株式数は「役員報酬BIP信託口」506,300株及び「株式付与ESOP信託口」705,700株であります。また、「役員報酬BIP信託口」及び「株式付与ESOP信託口」が保有する当社株式を1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。控除した当該自己株式の期中平均株式数は「役員報酬BIP信託口」269,102株及び「株式付与ESOP信託口」375,084株であります。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。

出典: 決算短信PDF(外部リンク)

大量保有報告書(5%超の株主)

報告日 提出者(グループ) 個別保有者 保有割合
個別 / 合計
株数 保有目的 種別
2026-05-21 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 (同左) 2.17%
計 6.78%
391万株 投資信託契約、投資一任契約に基づく運用を目的として保有するもの。 変更
2026-05-21 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 4.61%
計 6.78%
829万株 証券投資信託及び投資一任契約において、株券等の取得・処分の権限を有するもの。 変更
2026-03-18 野村證券株式会社 (同左) 0.10%
計 8.44%
18万株 証券業務に係る商品在庫、及び累積投資業務の運営目的として保有している。 変更
2026-03-18 野村證券株式会社 ノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC) 0.37%
計 8.44%
67万株 証券業務に係わる商品在庫として保有している。 変更
2026-03-18 野村證券株式会社 野村アセットマネジメント株式会社 7.97%
計 8.44%
1,434万株 信託財産の運用として保有している。 変更
2026-03-18 野村證券株式会社 (同左) 0.10%
計 8.44%
18万株 証券業務に係る商品在庫、及び累積投資業務の運営目的として保有している。 変更
2026-03-18 野村證券株式会社 ノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC) 0.37%
計 8.44%
67万株 証券業務に係わる商品在庫として保有している。 変更
2026-03-18 野村證券株式会社 野村アセットマネジメント株式会社 7.97%
計 8.44%
1,434万株 信託財産の運用として保有している。 変更
2026-03-18 野村證券株式会社 (同左) 0.10%
計 8.44%
18万株 証券業務に係る商品在庫、及び累積投資業務の運営目的として保有している。 変更
2026-03-18 野村證券株式会社 ノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC) 0.37%
計 8.44%
67万株 証券業務に係わる商品在庫として保有している。 変更

※「個別保有者」が「(同左)」の行は提出者本人による保有。複数行が同じ提出者なら共同保有グループの内訳を表します。 保有目的が長い場合は冒頭40字のみ表示し、ホバーで全文表示します。

財務データ推移

年度売上高営業利益純利益 総資産純資産EPS配当
2025 1,885億円 250億円 196億円 1,703億円 1,370億円 109.8 50.0
2024 2,212億円 355億円 261億円 1,868億円 1,310億円 148.4 25.0
2023 1,928億円 217億円 198億円 1,939億円 1,099億円 587.0 210.0
2022 1,170億円 85億円 75億円 1,184億円 896億円 44.4
2021 997億円 15億円 1,042億円 817億円 8.7
2020 1,027億円 22億円 944億円 772億円 13.0
2019 1,089億円 7億円 942億円 750億円 19.9

事業の状況(有価証券報告書より)

最新の有価証券報告書から、事業内容・リスク・経営方針・経営成績の概況を掲載します。各セクションをクリックして展開してください。

事業の内容 FY2025 / 約4,308字
3【事業の内容】 当社グループは、ロジック半導体市場の中で、「ソリューションSoC」という新しくかつ独自のビジネスモデルのもとで顧客にカスタムSoCを開発・提供しているファブレスの半導体ベンダーです。新しいサービス/製品の差別化のために独自の先端SoCを必要とする顧客のパートナーとして、また、IP(※1)、EDA(※2)ツール、ソフトウエアからプロセス、アセンブリ、テストに至るまでの最新の技術を提供する半導体のエコシステムを構成するサプライヤーと協働して、顧客、さらにはその先にいる世界中の人々に新しい価値を提供し、豊かな社会を実現することを目指しています。 当社グループは、従来、顧客から受領したSoCの仕様に基づき物理設計のみを担う従来型のASIC(※3)や、分野・アプリケーションを限定して機能・目的を特化させた汎用的なASSP(※4)を中心に事業を展開しておりましたが、2019年3月期以降、従来型のASICおよびASSPに加え、自社製品における差別化を求める顧客に対して、顧客とともに仕様の策定や論理設計を行い、先端テクノロジーを組み合わせて顧客にとって最適なSoCを提供するビジネスモデルへのシフトを進め、この「ソリューションSoC」ビジネスモデルによるカスタムSoCを中心に事業を展開しております。 カスタムSoCには主として3つのビジネスモデルが存在します。まず従来型ASICでは、アーキテクチャ設計、企画・仕様設計および論理設計等SoC設計における上流設計を顧客自身が行い、それ以降の工程を外部のカスタムSoCベンダーが担当します。そのため、従来型ASICは上流設計を自ら行う能力を有する顧客に利用が限定されます。他方、当社グループの「ソリューションSoC」ビジネスモデルでは、当社グループが顧客とともにこれらの上流設計を行うため、上流設計を行う能力を保有していない顧客にも製品を提供することができます。また、ASSPをベースにカスタマイズされたASICを提供するモデルでは、ベンダー自身のASSPをベースとしてカスタマイズするため、カスタマイズの幅が限定されるとともに、顧客からはベンダーロックイン(※5)への警戒感が生じることとなります。これに対し、「ソリューションSoC」ビジネスモデルでは、外部ベンダーが提供する最先端の技術も活用し、顧客に最適なSoCを提供しつつ、ベンダーロックインを回避することができます。  近年、半導体製造技術の進展やこれを使ったネットワーク、クラウド、AI等様々な革新的技術の普及と融合により、今までにない新たなサービスや製品が次々と出現しています。それらのサービス/製品を開発する企業は、自社のサービス/製品の差別化のために先端テクノロジーを活用した高性能かつ拡張性の高い独自のSoCを必要としています。 一方で、半導体産業においては、プロセス技術(※6)、パッケージング技術(※7)、テスト技術のほか、IP/EDAツール/ソフトウエアまでも含めてそれぞれを専業にする企業が出現し、常に最先端のイノベーティブな技術が生み出され、誰もがその最先端の技術を市場から入手することが可能なエコシステムへと進化を遂げています。その一方で、それらの様々な技術を選択し、組み合わせて顧客にとって最適なSoCを設計開発する難易度は上昇しています。そのため、独自のSoCを必要とする多くの企業は、SoCのアーキテクチャに対する知識はもとより、SoCが搭載される最終製品やサービスに関する理解が深く、差別化のために、先端のハードウエアからソフトウエアに至るまでの技術を組み合わせて最適なソリューションを提案できるパートナーを求めています。こうした市場の変化の中、当社グループは、ソフトウエアからサブシステムまでも含めたカスタムSoCの設計開発能力を有し、顧客と共同して技術的課題を解決できるエンジニアリソース群を抱えていることに加えて、量産/品質保証/SCMまでトータルにサポートできる総合力を有しているといった強みを持っております。これにより、従来型のASIC、ASSPおよびASSPをベースにカスタマイズされたASICでは満足できない顧客に対して、顧客とともにSoCの仕様を決めていく共同開発プロセスを通じて、顧客にとってより最適なカスタムSoCを提供することができるビジネスモデルとして「ソリューションSoC」を確立しました。また、こうした新たな最先端の市場で経験を積み重ね、ノウハウを蓄積すると同時に、競争力をさらに強化するため、差別化のための先端技術や種々の技術の組み合わせとその実証にも積極的に投資するとともに、事業部ごとの壁を取り除き、開発機能ごとに集約し、その中から各プロジェクトに必要なリソースを割り当てていくフラットな研究開発体制へと移行しました。また、大規模先端技術分野のモデルプロジェクトを通じた開発基盤構築に取り組む組織として、グローバルリーディンググループを設けました。「ソリューションSoC」ビジネスモデルに相応しいコンピュータアーキテクチャベースの開発基盤と標準的な開発プロセスの構築、開発の効率化/可視化、開発マネジメント改革を一体として実現する取り組みを進めています。これらの結果、7nm以細の先端プロセスノード(半導体の製造技術(半導体プロセス)の世代を表す指標。1nmは100万分の1mmであり、nm数が小さくなるほど先端のテクノロジーを表す。)を活用する案件がNRE売上(※8)に占める割合は、2025年3月期には74%になりました。 また、ビジネスモデルのシフトに加え、注力する事業領域に関しても、それまでのテレビ等のコンシューマ向け中心の分野から、「オートモーティブ」「データセンター/ネットワーク」「スマートデバイス」といった先端分野へと大幅な転換を果たしました。当社グループは、AD(自動運転)/ADAS(先進運転支援システム)や車載センシング等の「オートモーティブ」、データセンターやAIアクセラレータ等の「データセンター/ネットワーク」、アクションカメラやネットワークカメラ等の「スマートデバイス」等の先端分野を注力分野としております。また、FA(Factory Automation)機器や計測機等の「産業機器」の分野でも先端テクノロジーの活用、「ソリューションSoC」ビジネスモデルへの需要が拡大する傾向にあり、今後は「産業機器」についても当社グループの注力分野として位置付けることとします。これらの注力分野に加え、特異な技術で今後の成長が期待できる電波式測距センサー等の「IoT&レーダーセンシング」分野でも事業を展開しております。 半導体製品が顧客に採用され量産に至るまでには一般的に長い期間が掛かります。商談獲得後の設計開発および顧客の評価完了から量産開始まで通常2年以上を必要とし、さらに量産を終了するまでには相当の期間が掛かります。このため、顧客の基幹部品を長期間にわたって開発、供給する責任を有する企業として、強固な財務基盤のもと事業を行っております。 当社グループは、設計開発段階において、顧客から設計開発に要する費用の大半をNRE売上として段階的に受領し、量産段階において、当社グループの売上全体の大半を占める製品売上を受領しております。また、当社グループは、水平分業が進む半導体業界のメリットを最大限活かすべく、工場を持たないファブレスの事業形態を採っております。製品の製造についてはTaiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited(以下「TSMC」という。)をはじめとするファウンドリやOSAT(※9)等の専業メーカに委託しております。 顧客の最先端の製品やサービスには、常に新たなSoCが求められ、そのような先端SoCを求める顧客や市場も変化し続けます。当社グループもこの変化をいち早く捉えるべく、先行開発投資や開発力の強化を進め、今後も常に持続的な成長を目指します。 ※1.IPとは、Intellectual Propertyの略語であり、半導体業界においては、半導体を構成するための部分的な機能単位でまとめられている回路情報のことです。外部から購入する調達IPと自社で開発を行う自社IPとに分けられます。2.EDAとは、Electronic Design Automationの略語であり、半導体の設計作業を自動化して行うソフトウエアやツールです。3.ASICとは、Application Specific Integrated Circuitの略語であり、特定の顧客向けに複数機能の回路を1つにまとめた集積回路の総称です。4.ASSPとは、Application Specific Standard Productの略語であり、分野・アプリケーションを限定して、機能・目的を特化させた大規模集積回路のことです。ASSPは、特定の顧客用にカスタマイズされておらず、顧客を限定しないため、複数の顧客に提供する汎用部品です。5.ベンダーロックインとは、特定ベンダーが提供する製品やサービスを一旦採用してしまうと、将来他のベンダーが提供するよりよい製品やサービスへの乗り換えが困難となり、顧客側の選択肢が限定されることをいいます。 6.プロセス技術とは、半導体の製造工程のうち前工程と呼ばれるシリコンウエハに回路を形成するまでの工程における技術のことです。7.パッケージング技術とは、半導体の製造工程のうち後工程と呼ばれる半導体チップを外部から守るパーツで保護し、かつ電気的に接続するための工程における技術のことです。8.NRE売上とは、Non-Recurring Engineering 売上の略語であり、製品の量産化前の開発段階において顧客から受け取る売上のことを指します。NRE売上は、人件費、IP、設計ツール、レチクル(半導体製造の露光工程で使用され、設計した回路をシリコンウエハに転写するためのフォトマスク)、試作品製造等といった、開発段階で発生する設計開発コストに対応し、通常、開発のマイルストーン進捗に応じて複数回にわたって計上されます。9.OSATとは、半導体製造の後工程における請負製造サービス(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)の略語です。  事業の系統図は以下のとおりです。
事業等のリスク FY2025 / 約12,804字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財務状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 ・リスクマネジメントに関する基本的な考え方および体制について当社グループがグローバルに事業活動を展開していく上で、複雑かつ多様なビジネス環境の変化によって生じるあらゆるリスクを早期に把握し、適切な対策を講じることが、当社グループの経営戦略/事業戦略の実現に必要不可欠であると考えています。当社グループでは、組織的かつ継続的にリスクの抽出/評価を行い、抽出されたリスク項目ごとに主管役員を選任し、対応案の策定と実行を進めています。 また、これらの取り組みに関して、定期的に取締役会への報告を行い、想定しているリスクの網羅性、各種対策の有効性および進捗状況等について確認する体制を構築し、リスクの発生可能性/損失規模の低減に向けてリスクマネジメントの強化に取り組んでいます。 ・経営/事業を取り巻くリスク(1)製造委託先について 当社グループは、経営資源を設計/開発業務に集中し、製品の生産を外部に委託するファブレスという事業形態を採用し、多くの資金が必要となる生産設備投資に制約されることなく事業を推進しています。生産は国内外のファウンドリおよびOSATといった製造委託先に分散して委託しておりますが、かかる事業形態に関して以下のようなリスクがあります。 ①製造委託先が限定的であることについて 当社グループは台湾、日本、中国、シンガポールおよび韓国等の製造委託先に半導体の製造を委託しています。当社グループの取扱う最先端テクノロジー品や、車載品等の高い品質・信頼性を要求される製品については、その技術力等から製造委託先が限定される場合があり、特に半導体製造の前工程においてはTSMCに多くの製造を委託しています。当社グループの顧客への製品の供給は、製造委託先の方針、技術力や製造キャパシティの制約による影響を受けています。急速に技術革新が進む半導体業界において製造委託先が技術革新に乗り遅れた場合や、原材料や燃料価格の高騰が生じた場合の他、需要が急速に伸び製造キャパシティが不足する場合には、当社グループによる当該製造委託先への委託が困難となる可能性があります。そのような場合に、契約条件、事業上の関係性又は顧客の意向といった制約により、当社グループにおいて適時に合理的な条件で新たな製造委託先を確保できる保証はありません。さらに、製造委託先において、半導体製造のために必要な水、エネルギー又は廃水処理能力の不足による制約が生じる場合、当社グループの製品の供給に遅延が生じる可能性があります。 当社グループは、複数の製造委託先を確保する等、不測の事態に備えてはいますが、半導体業界に固有の急速な業界環境の変化、地政学的な要因や技術革新等により将来の需要予測には限界があり、製造キャパシティの制約に起因して製品の供給に遅延や中断が生じる可能性があります。その結果、製品売上の減少、当社グループの評判の悪化、顧客からの損害賠償請求等、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 ②製造委託における価格について 当社グループの製造委託先は限定されており、また、製造委託先との間で長期的な製造委託契約を締結しているわけではないことから、製造キャパシティの制約、原材料や燃料価格の高騰、人件費、為替変動その他の理由による製造委託費の値上げの影響を大きく受けることとなります。製造委託先による値上げがあった場合、顧客と製品価格の見直しについて適時交渉を行いますが、製品価格に適切に転嫁できない場合には、当社グループの利益率が大きく低下することとなり、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 ③製品の品質について 当社グループの製品については、製造委託先の責任による歩留の低下や製品の欠陥が生じる可能性があります。これらの問題は製造過程の初期段階では発見することが困難であり、その改善に多くの時間や費用を要する可能性があります。また、このような場合に、他の製造委託先や製造拠点への移管を行おうとしても、対応可能な製造委託先等が存在しない等移管が困難である可能性や、移管に多くの時間や費用を要する可能性があります。 当社グループの製品に歩留の低下や製品の欠陥その他の製造に関する問題が生じた場合には、顧客への製品の供給に遅延が生じ又は供給ができないことやプロジェクトが中止となること等により、顧客から損害賠償請求を受ける可能性があります。仮にかかる請求が認められない場合でも、その対応には多くの時間や費用が必要となります。また、製造委託先の責任に起因する場合でも、製造委託先に対して費用償還を求めることが困難な可能性もあります。これらにより、当社グループの事業、経営成績、財政状態、ブランドイメージおよび社会的信用に悪影響が生じる可能性があります。 (2)当社グループの製品の設計開発について 当社グループの製品については、商談を獲得したのち、製造に向けた設計/開発を行うこととなります。設計/開発から顧客の評価完了までは2年以上という長期間にわたる可能性があるため、その間に生じる半導体や最終製品の市場環境および顧客の戦略/需要の変化、新規技術の発明/市場への導入、製造委託先の製造キャパシティや繁忙状況の変化といった事象の影響を受け、顧客による仕様変更等に起因してプロジェクトが延伸、または中止となる可能性があるほか、顧客の要求水準を満たす製品の開発や顧客が受入可能な価格および数量での製造に成功しない可能性もあります。設計/開発段階でプロジェクトが中止となった場合、予定していた製品売上は一切受領できないこととなります。 また、当社グループは設計/開発段階において、一般的に顧客から設計/開発に要する費用の大半をNRE売上として段階的に受領しておりますが、上記のように設計/開発段階でプロジェクトが中止された場合には、残りの期間のNRE売上を収受できない可能性があるうえ、NRE売上は設計/開発段階で生じる費用の全てをカバーしない場合があるため、プロジェクトによっては損失が生じる可能性もあります。また、製品売上が当社グループの売上の大半を占め、当社グループの注力分野ではプロジェクトごとの規模が大きくなる傾向にあり、特定のプロジェクトにおける製品の価格もしくは数量の変更又はプロジェクトの延期や中止による当社グループの将来の経営成績への影響が大きくなります。従って、重要なプロジェクト又は複数のプロジェクトが設計/開発段階で中止となった場合には、当社グループの事業、財政状態および経営成績に重大な悪影響が生じる可能性があります。 (3)当社グループの製品の量産化について 設計/開発が完了した場合、製品の量産段階に進むこととなりますが、商談獲得段階では製品単価については顧客との間で合意している(但し、仕様変更により変更される場合があります)ものの、製造数量については合意しておらず、量産段階における顧客からの個別の発注により確定することとなります。そのため、当社グループが商談獲得時に予測した数量の製品を顧客が量産時点において購入する保証はありません。従って、当社グループが当初想定していた数量について製品の量産化が行われない場合には、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (4)当社グループの経営指標について 上記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、当社グループは「商談獲得金額」および「商談獲得残高」を重要な経営指標としております。商談獲得金額および商談獲得残高の算出には、製品の販売可能期間および受注が中止される可能性に関する見込みのほか、開発計画、開発コスト、NRE売上、製品単価および将来の製品の販売数量(なお、価格については、仕様変更による変更はありうるものの、商談獲得段階で合意されます。)に関する仮定および見込みを含む当社グループによる将来の予測や主観的判断が相当程度考慮されています。製品の販売数量は、顧客から提示された初期的な数量見込みのほか、顧客との過去の取引履歴や第三者による市場データその他の情報に基づく当社グループ独自の予測、第三者による市場データその他の情報を基礎として判断したものですが、製造委託先の受注制限等、製造キャパシティによる制約は考慮していません。このように商談獲得金額および商談獲得残高の算出は当社グループ独自の方法により行われているため、他社が用いる同種の指標との比較は適切でない可能性があり、当社グループと他社の現在および将来の業績の比較において当該指標に依拠することもできません。当社グループは、商談獲得金額および商談獲得残高が過大な見積りとならないよう、モニタリング部門によるレビューおよび経営陣による承認に関する社内手続を定めていますが、かかる手続が有効である保証はありません。また、ある期間に獲得された商談獲得金額は、かかる期間の末時点における当社グループの仮定および見込みを反映したものに過ぎず、その後の案件の中止、かかる案件に関連して実際に計上された売上、又は開発プロセス、当社グループによる将来の製品販売数量の見込み、製品単価、製造キャパシティ、その他事後的に発生する要因の変更に基づき更新することはしておらず、年度ごとの比較が適切でない可能性があります。商談獲得残高は月次でこれらの情報を考慮し更新していますが、更新時点における見積もりであることに変わりはなく、かかる見積もりが正確である保証はありません。当社グループは商談獲得金額および商談獲得残高の算出方法を将来変更する可能性があり、また、過去にも変更しています。 以上のような制約により、商談獲得金額および商談獲得残高は当社グループの将来予測される業績を示すものではなく、実際の売上と大きく異なる可能性があります。 (5)事業計画等の前提となる事項について 当社グループは、日々変化していく市況に対応し、持続的な成長を遂げていくため、事業計画の策定と実行、組織強化を目的とした各種施策を遂行しております。これら事業計画および各種施策の策定においては、半導体および最終製品の市場動向その他の経営環境について一定の前提を置いており、かかる前提には、例えば、当社グループが成長性のある注力分野において引き続き商談を獲得していくこと、商談獲得金額および商談獲得残高がその需要予測に従いNRE売上および製品売上として実現されること、製造委託先における製造キャパシティの確保が当社グループの想定どおりに実現されること、並びに為替変動が一定の範囲に収まること等が含まれます。しかしながら、これらの前提が現実と異なる場合には、当社グループの事業計画における各種施策の遂行および経営指標の達成が困難となり、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (6)主要顧客について 当社グループは、「オートモーティブ」、「データセンター/ネットワーク」、「スマートデバイス」および「産業機器」等の分野において商談を獲得しており、今後当該分野の主要顧客への売上の割合が高くなることが予想されますが、主要顧客への売上は、商談の獲得時期および規模並びに当該商談から得られた製品売上、当社グループの顧客基盤の多様化、消費者の嗜好の変化、業界の動向、法規制の変更、自然災害その他の要因により、大きく変動する可能性があります。当社グループにおける顧客との取引は、個別の発注に基づいており、顧客は長期的な購入義務を負わず、顧客が当社グループの期待する数量の製品を購入する保証はありません。主要顧客が最終製品の市場への投入を延期又は中止し、また、当社グループの製品の機能/性能、又は開発スケジュールが主要顧客の要求水準を満たさない場合には、当社グループの製品の採用を中止する可能性があります。主要顧客は、当社グループの製品を組み込んだ最終製品の売れ行きが芳しくない場合、当社グループの製品の発注数量を減少させ、又は納入期日を延期することがあります。さらに、当社グループの主要顧客が、競争力の低下又はM&Aや提携を契機として、当社グループの製品の購入量を減少し、また、当社グループとの契約条件が主要顧客に有利なように改定される可能性があります。これらにより、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (7)海外での事業活動について 当社グループは、顧客が世界の様々な地域に所在していることから、米国、欧州およびアジアの主要エリアに営業拠点を有しており、各地域の特色に合わせた営業活動を行っております。海外で事業活動を行うにあたっては、地政学上のバランス、各国の政治/経済情勢、海外輸送/生産の遅延やコストの上昇、為替の変動、外資規制/知的財産権等に関する法規制の新設又は変更、税制の変更等のリスクが存在すると考えております。これらのリスクが顕在化することにより、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (8)経済情勢について 当社グループは、グローバルな景気動向、最終製品の需要変動、技術革新、製品の陳腐化や価格の下落、半導体市場の市況変動の影響を受けております。足元では、米国新政権の発足に伴う関税政策等の新政策の導入や米中摩擦のさらなる激化などにより経済情勢の先行きをますます不透明にしています。また、近年はAI/データセンター向け半導体を中心に需要が高まりを見せていますが、かかる需要が今後も同水準で成長又は継続する保証はありません。経済情勢の停滞/減退局面においては、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (9)為替レートの変動について 当社グループは、設計開発/製造/販売活動をグローバルに展開しており、多くの収益を海外から得ているため、米ドルを中心とする為替レートの変動に伴う影響を受けます。当社グループは為替レートの変動の影響を軽減するよう対応に努めていますが、かかる影響を完全に排除することはできないため、為替レートの変動状況によっては、外貨建取引の売上高、外貨建の設計開発や製造販売コスト等への影響により、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響が生じる可能性があります。 (10)競合について 当社グループによるカスタムSoCの開発/供給は独自のビジネスモデルであり、直接的な競合先は少ないと認識しているものの、個別の商談獲得においては、従来型のASIC、汎用的なASSPおよびASSPをベースにカスタマイズされたASICが競合しており、それらのベンダーとは競合関係にあります。 当社グループの半導体製品およびサービスは、主に先端テクノロジーを必要とする各種エレクトロニクス製品に採用されておりますが、当該分野は技術革新の速度が速く、激しい市場競争に晒されております。競合他社の設計/開発能力の向上、異業種からの新規参入、巨大テック企業によるSoCの自社開発の拡大、従来型のASICや汎用的なASSPのベンダーによる開発の動向、顧客の嗜好/需要、各国政府による自国企業の優遇措置、競合他社間の統合/提携により、競争がさらに激化する可能性があります。また、当社グループの注力分野のうち、「オートモーティブ」においては、現状当社グループは優位な地位にあると認識しておりますが、技術革新/他社の積極的な攻勢等によりその地位を維持できない可能性があります。他方、データセンターやネットワーク等の既存市場ではより厳しい競争状況にあるところ、当社グループは顧客との共同開発を通じて顧客にとってより最適なカスタムSoCを提供することができるという強み、先端分野への研究開発投資および多様な製品の提供を通じてより多くの商談を獲得することを目指しておりますが、そのような施策が奏功する保証はありません。 (11)地政学リスクについて 当社グループが開発/販売する半導体は、近年経済安全保障上重要な製品と認識されております。米中対立、ロシアによるウクライナ侵攻、中東地域の不安定化等の地政学リスクの顕在化により、各国が輸出管理規制、関税や制裁措置等を発動/強化した場合、当社グループの主要な販売地域における当社グループの製品に対する需要の減退、競争力の低下、又はサプライチェーンの寸断や遅延が生じ、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。当社グループにおける中国での売上高が一定規模を占めていることや当社グループがTSMCに多くの製造を委託していることから、これらの地域における地政学リスクが顕在化した場合には、当社グループの事業、財政状態および経営成績に重大な悪影響が生じる可能性があります。 (12)研究開発活動について 当社グループが属する半導体業界は技術革新の速度が速く、既存技術の陳腐化、それに伴う新たな市場の創出および既存市場の縮小が急速に起こる可能性があります。このような業界で、日々高まる顧客の要求水準を満たす新製品を開発し顧客が受入可能な価格および数量で製造するためには、多額の研究開発費用を要し、かかる費用が商談獲得や将来の製品売上に繋がらない場合には損失を被る可能性があります。当社グループは今後も積極的な研究開発活動を行う予定ですが、このような技術革新に当社グループが対応できず、当社グループの市場シェアや製品価格が低下する場合や、研究開発を効率化できず研究開発費用が増加する場合には、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (13)感染症の世界的な拡大に係る影響について 当社グループ、当社グループの製造委託先およびサプライチェーンにかかわる取引先が事業を行っている台湾等の地域において、新型コロナウイルス感染症その他の感染症の感染拡大により事業活動等が禁止/制限されるような事態に陥った場合、製造委託先の工場閉鎖や生産停止およびそれらに伴う製造/輸送の遅延、部材調達の制限等の予期できない事象により、当社グループの製品に対する需要の減少や供給能力に対する制約を受ける可能性があります。また、それらに伴う当社グループの取引先の経営状態の悪化、通信/金融/サプライチェーンを含む公共および民間のビジネスインフラの混乱等が生じる可能性もあります。 (14)災害等による影響について 当社グループは日本のみならず、世界各地で設計開発/販売活動を行っており、当社グループが事業を展開する各地域において大規模な地震、津波、干ばつ、暴風雨、洪水、大雨、噴火その他の自然災害や火災、停電、感染症の流行、戦争/紛争、テロ行為や政治/社会騒動、セキュリティ侵害又はコンピュータ関連システムの障害その他の事故/事件等が発生した場合、当社グループの事業拠点、当社グループの製造委託先、取引先、顧客およびサプライチェーンに関係する当事者に対して大きな被害が発生する可能性があります。特に、当社グループは、台湾に本拠を置くTSMCに多くの製造を委託しているため、これらの災害等が台湾において発生した場合、当社グループの製品の製造および供給に悪影響が生じる可能性があります。 当社グループにおいては、リスクの予防/回避および発災時の人命の安全、並びに被害の抑制/軽減、二次災害の防止、早期の業務再開を図ることを目的に事業継続に関する規範/規程類を定めており、リスクの軽減に向けた施策を実施しておりますが、かかる施策が奏功しない可能性があり、その場合には、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (15)資金調達について 当社グループにおいては、新技術や新製品のための研究開発への継続的な投資が必要となります。当社グループは、これまで必要な資金を主に営業活動から得られるキャッシュ・フローにより賄ってきましたが、業績、資金需要や市場環境並びにこれらの見込みにより資金調達を検討することがあります。しかしながら、当社グループの将来的な資金需要に必要な資金を、適時かつ受入可能な条件で調達できる保証はありません。また、金融市場の混乱、日本銀行を含む各国中央銀行の金融政策の変更、半導体業界の低迷、金融機関の貸付方針の変更、当社グループの信用力の低下等により、当社グループに有利な条件で資金調達をできない可能性もあります。これらの結果、資金調達コストが増加する可能性や、研究開発や必要となる各種投資を適時かつ適切な範囲で実施できない可能性があります。 (16)M&A/提携協業等について 半導体業界では、M&Aや提携が頻繁に行われており、当社グループにおいても、技術や大口顧客の獲得、事業領域の拡大、競争力の強化や収益力向上を図るため、M&Aや提携を実行する可能性があります。しかしながら、当社グループが適切な対象会社や提携先を発見できる保証はなく、また、デュー・デリジェンスで重大な問題点を検出できない可能性や、競争法その他の法規制による事業活動への制約等により当初期待した効果が得られない可能性があります。このような場合には、保有株式やのれんの減損が生じ、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (17)知的財産について 当社グループは他社製品と差別化を図るための様々な技術やノウハウを開発/保持しております。当社グループでは、これらの技術やノウハウを知的財産として保護しており、知的財産が流出/不正利用されることのないよう、専門部門で管理するとともに、顧客/パートナー/従業員との秘密保持契約の締結や、第三者によるオフィス/施設へのアクセスの管理等の施策を講じております。しかしながら、知的財産に対する十分な保護が得られない地域もあり、かかる施策にかかわらず、当社グループの知的財産が競合他社により不正に取得又は利用される可能性があります。 また、当社グループの製品には第三者からライセンスを受けて開発/販売しているものがありますが、今後第三者から必要なライセンスを受けられなくなる可能性や、引き続きライセンスを受けられるとしても従前より不利な条件でしかライセンスを受けられない可能性があります。さらに、半導体業界では、多数の特許が存在し、また多数の新たな特許の出願がなされています。当社グループ又はその顧客が事前の調査にかかわらず第三者の権利を侵害する場合、第三者より当社グループ又はその顧客に対して知的財産権に関する訴訟を提起され、当社グループが重要な技術を利用できなくなる可能性や、当社グループに帰責事由がある場合には当社グループが多額の損害賠償責任を負う可能性があり、また、当社グループに帰責事由がない場合でも、訴訟対応のため、時間、費用その他当社グループの経営資源が費やされる可能性があります。 (18)製造物責任について 当社グループでは、様々な施策を通じて最適な品質を確保できるよう品質管理に取り組んでおりますが、当社グループの製品に用いられる技術の高度化や製造委託先に起因する欠陥等により、出荷時に発見できない不具合や異常が製品に存在する可能性があり、顧客への出荷後にそれらが発見される場合があります。この場合、製品の回収および交換、製品の採用中止等により多額の費用が発生する可能性、当該顧客から損害賠償請求を受ける可能性、当該顧客又は他の顧客からの将来の受注を失う可能性があります。 また、当社グループの製品は、顧客がエンドユーザーに販売する最終製品に組み込まれますが、その方法次第で、当社グループがエンドユーザーから損害賠償責任を追及される可能性もあります。顧客における当社グループの製品の使用方法は多様化しており、当社グループが当初想定していなかった方法で使用されることがあるところ、当社グループの製品が顧客の製品に組み込まれた後になって問題が発見される可能性もあります。このような場合には、当社グループもエンドユーザーによる損害賠償請求の対象となる可能性があります。かかる事態に備えて、当社グループは、製造物責任保険やリコール保険に加入していますが、これらの保険により当社グループの負う多額の費用や損害賠償の全額が補填される保証はありません。 (19)人材確保について 当社グループが厳しい事業環境下において競争優位性を確保するためには、経営陣、経営管理、設計/開発、製造技術支援、営業等の各分野において優秀な人材を確保することが重要です。しかしながら、専門性の高い優秀な人材の数は限られており、人材の採用および確保の競争は激化しています。特に当社グループのカスタムSoCの設計開発において、エンジニアは重要な役割を担っていますが、当社グループがエンジニアを含む優秀な人材を十分に採用および確保できない場合は、設計/開発に支障をきたす可能性があります。また、当社グループから、専門性の高い優秀な人材が競合他社に移籍した場合、その者が有する当社グループの知識やノウハウの流出により、当社グループの競争優位性が損なわれる可能性があります。これらにより、当社グループの事業、財政状態、経営成績、ブランドイメージおよび社会的信用に悪影響が生じる可能性があります。 (20)情報セキュリティについて 当社グループは、事業活動全般において、様々な情報システムを利用しており、災害、戦争、テロ行為、コンピュータウイルスの感染やサイバー攻撃等により、システム障害が発生する可能性があります。また、在宅勤務者の増加等の働き方の変化により、新たなサイバー攻撃等のリスクが生じています。これらにより、当社グループの業務活動や製品の製造委託および供給の停止、重要なデータの喪失、多額の対応費用の発生等が生じた場合には、当社グループの事業、財政状態、経営成績、ブランドイメージおよび社会的信用に悪影響が生じる可能性があります。 また、当社グループは、事業活動の遂行に関連して、自己又は顧客その他の第三者の秘密情報や個人情報を多数有しております。これらの情報については、セキュリティシステムを整備し、法令や社内規則等に基づき管理しておりますが、不正行為や妨害行為の手法は多様化しており、かつ発見が困難であることや、関係者による意図的な漏洩の可能性もあるため、予防策が奏功せず、予期せぬ事態により情報が流出するおそれがあります。そのような事態が生じた場合、営業秘密の流出による競争力の低下や、顧客の信用や社会的信用の低下を招く可能性があるほか、システム改修等の対応に要する費用の発生や顧客からの損害賠償請求により、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (21)環境について 当社グループは、大気汚染、水質汚濁、有害物質、廃棄物処理、製品リサイクル、地球温暖化防止、エネルギー管理等に関し、世界各国において様々な環境関連法令の適用を受けています。当社グループは、これらの規制に細心の注意を払いつつ事業を行っておりますが、過失の有無にかかわらず、過去分を含む環境問題に対して法的又は社会的責任を負う可能性があり、そのような事態が生じた場合、その対応のために多額の費用負担が発生する可能性、当社グループの事業が停止する可能性や当社グループの社会的信用の低下を招く可能性があります。また、将来、環境に関する規制や社会的な要求がより厳しくなり当社グループおよび製造委託先の事業活動に制約が生じ、かかる規制に対応するためのコストが増加する可能性や、環境関連の規制又は社会的要請に適切に対応しないことにより当社グループに対する社会的評価/信用が低下する可能性があるほか、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (22)法規制等について 当社グループはグローバルに事業活動を展開しており、当社グループが事業活動を行っている国および地域における安全保障、外国貿易管理、労働、人権、競争政策、税制、腐敗防止および環境保護等に関連する様々な法律および規制の対象となっています。当社グループは、かかる法律および規制のコンプライアンス体制の整備、業務の適正化のために必要な社内体制を構築しておりますが、かかる体制が適切に機能する保証はなく、また、これらの法律および規制の新設又は改正により法規制等の遵守が困難になる可能性もあります。これらの法律又は規制に違反した場合、当社グループに民事上の損害賠償請求や、刑事上又は規制上の罰則等が科せられ、当社グループの事業、財政状態、経営成績、ブランドイメージおよび社会的信用に悪影響が生じる可能性があります。 (23)訴訟等について 当社グループは、グローバルに事業を展開しているため、様々な国又は地域において、パートナー、従業員、競合他社等から契約違反、労働問題、知的財産権の侵害等に関して訴訟の提起を受け、又は規制当局による措置、処分等に服するリスクを有しています。訴訟やその他の法的手続、当局による調査の結果、当社グループに不利益な決定がなされた場合、その決定の内容によっては当社グループの事業、財政状態、経営成績、ブランドイメージおよび社会的信用に悪影響が生じる可能性があります。 (24)内部統制の整備について 当社グループは、財務報告に係る内部統制の整備/運用および評価のための体制を整備しております。しかしながら、内部統制が有効に機能しなかった場合、又は財務報告に係る内部統制の不備もしくは開示すべき重要な不備が発生した場合、当社グループの内部統制への信頼性が失われる結果、株価に重大な悪影響が生じ、又は法令違反、行政処分および損害賠償請求を受けることにより、当社グループの事業、財政状態および経営成績、ブランドイメージおよび社会的信用に悪影響が生じる可能性があります。 (25)販売特約店について 当社グループは、販売特約店を通じて販売を行う場合と、顧客と直接商談を推進/獲得する場合があります。特に、当社グループの継続的な販売特約店である加賀FEI株式会社およびその子会社を通じて相当の取引を行っております。そのため、販売特約店の事業活動が中止する又は販売特約店との取引が中止される等の場合には、商談推進/販売活動の中断、売掛金回収の遅延/不能により、当社グループの事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる可能性があります。
事業方針・経営環境 FY2025 / 約6,267字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営の基本方針①基本理念 当社グループは、企業として果たすべき使命、重視する価値観について、以下のとおりグループ共通の考え方を定めております。 この基本理念の下、新しいサービス/製品の差別化のために独自の先端SoCを開発しようとするお客様のパートナーとして、また、進化する半導体エコシステムにおいてファウンドリ/OSATをはじめIP/EDAツール/ソフトウエアに至るまで最新の技術を提供するサプライヤーのパートナーとして、お客様、さらにはその先にいる世界中の人々に新しい価値を提供し、豊かな社会の実現に貢献していきたいと考えています。 ・Mission(企業としての使命) Together with our global partners, we bring innovation to everyone everywhere.・Values(重視する価値観)「Change」 非連続な変化への適応。ビジネス・技術・マインド・オペレーション等環境の変化に合わせ我々自身も変化していく。「Technology」 最先端技術の追求により、世界のイノベーションを支える開発競争力を持つ会社を目指す。「Growth」 私たちの成長が株主・お客様・パートナー・社員等のあらゆるステークホルダーへの貢献に繋がる。「Speed」 ダイナミックかつ急激に変化する市場・お客様への迅速な対応。「Sustainability」 お客様・パートナー・社会との共生により持続可能な未来を創る。 ・行動指針・各人が自身の仕事にオーナーシップを持ち、環境の変化に合わせ、お客様視点・マーケットインの視点から自立的に考え行動を起こす。・成長市場・成長企業にアクセスし続けるために、最新の技術・知識に裏付けられた、お客様にとって価値のある課題解決に向けた提案を行う。・各人が意欲的にあるべき姿に向かってチャレンジしプロフェッショナルを目指すことが、個人の成長・会社の成長に繋がる。・個人単位・組織単位での迅速な判断と意思決定を行い、常に先を見て、お客様にとっての価値を生み出す。・グローバル社会の構成員として、企業としての社会的責任を果たし、持続可能で豊かな社会の実現に向け貢献する。 ・CSR基本方針・法令・社会規範の遵守私たちは法令・社会規範の遵守を徹底し、社会の信頼に応えます。・人権の尊重私たちは一人ひとりの人権を尊重し、差別等の人権侵害行為を許しません。・社員の労働環境整備私たちは社員の幸せを目指し、個性を尊重し、公平な処遇を実現するとともに、健康で働きやすい環境をつくります。・環境への配慮私たちは地球環境に配慮した企業活動を進めていきます。・公正な商取引の推進私たちは常に公正な商取引に則り、お客様/お取引先との信頼関係を築きます。・情報管理の徹底私たちは自社情報、お客様やお取引先等の第三者情報や個人情報等の管理を徹底し、機密を保持します。・知的財産の尊重私たちは企業価値の源である知的財産を守り、尊重します。 ②経営方針 上記の基本理念実現のために、当社グループは、独自の先端SoCを必要とするお客様に向けて、最適な技術の組み合わせにより、お客様が求める機能を実現するSoCを開発・提供する事業を、「ソリューションSoC」という独自のビジネスモデルにより展開しています。「オートモーティブ」、「データセンター/ネットワーク」および「スマートデバイス」といった先端分野に加えて、「産業機器」や「IoT&レーダーセンシング」の分野で、グローバルなお客様から地域的なバランスをとりながら、より多くの商談の獲得を目指します。  事業活動を通して、お客様の信頼を獲得し、世界の主要・成長企業のSoC部門となりお客様の成長を支えるとともに、当社グループの低消費電力技術等を活用して社会の課題解決に貢献します。また、お客様と協力した開発を通して、エンジニアの成長と会社の成長との好循環を実現し、会社の成長による企業価値の向上により株主への還元を図ります。 (2)経営環境および対処すべき課題等①経営環境 近年、ネットワーク、クラウド、AI等様々な革新的技術の普及と融合により、今までにない新たなサービス/製品が次々と出現しています。それらのサービス/製品を取扱う企業においては、自社のサービスや製品を差別化するために独自のSoCへのニーズが増加しており、カスタムSoCの需要は拡大しています。 同時に、半導体のエコシステムの目覚ましい進化により、カスタムSoC開発に必要なコア技術である設計(IP/EDAツール/ソフトウエア)や製造(プロセス/アセンブリ/テスト)の最先端技術をエコシステムから入手し、競争力ある独自のSoCの開発ができる環境が整い、今後も半導体のエコシステムはさらなる進化が見込まれています。 一方、プロセステクノロジーの進歩が継続する中、チップレット技術や高度なパッケージング技術の進化により、これらの新しい技術と連携した先端SoC開発は、より複雑化するとともに、熱管理・電源効率や相互接続などの新たな課題への対応などにより開発の難易度は、ますます高まっています。  こうした事業環境を背景に、独自のカスタムSoCを開発したい顧客と進化する半導体のエコシステムとを繋ぐとともに、課題解決のために重要となるEntire Design(全体設計)を特徴としている「ソリューションSoC」ビジネスモデルに対する需要が高まっています。 ②優先的に対処すべき事業上および財務上の課題 当社グループが持続的な成長を実現するためには、開発競争力の強化、事業体制の変革、組織全体のグローバル化、さらなる利益率の改善など多くの課題があります。「第一の変革」で成し遂げた「量的な変化」を土台として、競争力のある開発体制の構築やグローバル企業に相応しい組織風土を目指す「質的な変化」を当社グループの「第二の変革」と位置づけ、大胆に進めてまいります。 〔開発体制の再構築およびビジネスプロセスの改善〕 当社グループは「ソリューションSoC」ビジネスモデルへの転換に伴い、これまで、開発力強化・開発効率改善のため、開発体制の再構築を進めてきました。今後もグローバルな顧客、半導体エコシステムを構成するプレーヤー、投資家等とのコミュニケーションを通じて、「ソリューションSoC」ビジネスモデルに相応しいグローバルな開発基盤と標準的な開発プロセスの構築、グローバルリーディンググループを中心としたグローバルな開発体制や技術力のさらなる強化、開発の効率化・可視化、開発マネジメント改革を一体的に推進していきます。 また、さらにグローバルな顧客との商談が拡大していくことに伴い、生産管理グループのグローバル化およびオペレーション改善の施策を引き続き実施していきます。顧客と当社グループの生産システムを繋ぎ、デリバリーシステムにおける効率性や透明性の向上を目指していきます。それにより、精度の高い生産計画とタイムリーな調達を可能にする強固な体制を確立し、製造を委託するファウンドリやOSATとの関係を含むビジネスプロセスを改善していきます。 〔先端技術への積極的な投資〕 今後の持続的な成長のために必要な技術力を強化するため、先端技術分野への投資を拡大し、成長重視の経営を進めていきます。具体的には、チップレットやチップレット技術と連携した2nmノード以細のテクノロジーでの開発、先端パッケージング技術および新たなパッケージ/アセンブリ技術のための高信頼性解析技術など先端技術への投資、SoCの設計プロセスに積極的にAIを組み込むなどSoC設計技術の強化、米国/インドなどでの人材確保などに積極的に取り組んでいきます。 〔中長期的な成長を見据えた売上および営業利益の拡大〕 当社グループは将来の売上管理のために、商談獲得残高という経営指標を採用しており、この商談獲得残高は商談獲得金額から売上実績を差し引いた金額です。この商談獲得残高により、現時点において2027年3月期までの売上の推移をある程度見通すことができております。2025年3月期には約1兆1,400億円(1米ドル=100円で換算)に拡大しており、2028年3月期以降の持続的な成長のためには、さらに商談を獲得していくことが必要であると認識しております。そのために、これまで順調に商談を獲得してきているオートモーティブ分野に加え、データセンター/ネットワーク分野をはじめとして、各注力分野においてバランスよく商談獲得への取り組みを進めてまいります。 また、営業利益拡大への施策としては、従来に引き続き製造粗利益の改善、開発収支の改善、販売管理費の適正な管理等に取り組んでいきます。 〔サステナビリティに関する取り組み〕 当社グループでは、優先的に取り組むマテリアリティ(重要課題)を特定し、サステナビリティ活動を推進しています。 マテリアリティのなかでも、特に環境/気候変動への取り組みとして、2024年4月より再生可能エネルギーの導入を開始するなど、当社グループのGHG(温室効果ガス)排出量の削減を進めるとともに、当社グループが提供する低消費電力/省スペースな先端SoCにより、お客様のもとでのGHG排出量の低減へ貢献することで、脱炭素社会の実現を目指しています。 また、人的資本に関しては、人権、ダイバーシティ、安全衛生/健康推進に関する諸制度の充実、エンジニア人材育成に関する教育プログラムの策定等により、当社グループの人的資本の最大化に向けた活動を進めています。 当社グループは、半導体エコシステムのパートナーと協働して、サプライチェーン全体でマテリアリティへの取り組みの実効性を高め、社会課題の解決と事業のさらなる成長を通じて、持続可能な社会の実現を目指しています。 当社グループは、グローバル企業としての社会的責任を全うし、全てのステークホルダーから信頼と共感を得られる存在であり続けたいと考えています。当社グループの最先端SoC技術で新しい価値を世界中に提供し、今後も中長期的な企業価値の向上を追求していきます。 当社グループは、国際連合が提唱する国連グローバルコンパクト(United Nations Global Compact:UNGC)に署名しました。UNGCは、国連と民間(企業/団体)が手を結び、健全なグローバル社会を築くための世界最大のサステナビリティイニシアチブです。各企業/団体が責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって、社会の良き一員として行動し、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組みです。当社グループは、組織のトップ自らのコミットメントのもと、4分野(人権/労働/環境/腐敗防止)からなる10原則に基づき、持続可能な社会の実現に向けて努力していきます。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 カスタムSoCは、一般的に商談獲得から設計開発および顧客による評価期間を経て製品を出荷し売上計上するまで2年以上を要するため、当社グループは、より早い段階から将来売上見通しを見える化し、必要な対策をタイムリーに実行していくために、将来の売上見通しのベースとなる「商談獲得金額」、「商談獲得残高」を会社の重要経営指標としております。日々の商談獲得活動によるこれら指標の積上げ、見直しによる、中期的な売上高成長率の向上、並びに製品売上拡大による売上総利益の増加および開発効率化等を通じた営業利益率の改善を目指しております。 当社グループの商談獲得金額は2018年3月期および2019年3月期は1,000億円の水準でしたが、2023年3月期は2,500億円程度に達し、2025年3月期は約3,000億円規模へと拡大しました。特に高成長が期待されるデータセンター/ネットワーク、オートモーティブを中心とした注力分野において大型の商談を多数獲得しております。その結果、商談獲得残高は2022年6月末時点の約8,800億円から2025年3月末時点で約1兆1,400億円と増加しております。 当社グループは、商談獲得後、SoCの設計開発を行いますが、一般的に顧客から設計開発に要する費用の大半をNRE売上として段階的に受領します。その後、顧客の評価を経て製品の量産段階に入り、製品売上を計上します。2025年3月期において、当社グループの連結売上高に占めるNRE売上高の比率は22%でした。商談獲得から設計開発および顧客の評価完了を経て製品売上が計上されるまでには、通常2年以上を要し、その間に案件の中止や仕様変更等に基づく製品単価の変化が発生しうるため、商談獲得金額が将来の売上を確実に保証するわけではありません。 「商談獲得金額」は、ある会計期間に獲得された商談について、顧客との間で設計開発に係る契約を締結した時点(商談獲得時点)における、将来の設計開発および量産に至る販売全期間における顧客需要として当社グループが予測した金額を、1米ドル100円により示したものです。商談獲得金額は、顧客需要の予測であるため、製造キャパシティの制約は考慮しておらず、また、商談獲得後の案件の中止、実際に計上された売上といった事後的な事象に基づき更新することはしていません。なお、商談獲得時において、製品単価は合意されます(但し、設計開発を経て製品の仕様が変更される場合には製品単価も変更されることがあります。)が、販売数量は合意されません。このため、単価や数量の変動等個々の商談の状況変化を適時反映した「商談獲得残高」も重要な経営指標としております。 「商談獲得残高」は、その時点において存続している案件に関する商談獲得金額の累積値を当社グループが予測した金額で、同じく1米ドル100円で計算しています。商談獲得残高は、商談獲得金額についての、商談を獲得した時点以降の案件の進捗又は変化を反映又は更新したものであるため、商談獲得残高の算定時点により大きく変動する可能性があります。これらの進捗又は変化には、①商談獲得後の案件の中止(2020年3月期から2025年3月期までの商談獲得金額の合計についておよそ15%に相当する商談が事後的に中止となっています。これまでは、このようなキャンセルによる影響額は商談獲得後の単価上昇、数量増などの影響額でオフセットされほぼ同水準で推移してきましたが、2025年3月末時点では、北米オートモーティブ案件の影響もあり、相当する商談獲得残高とこれまでの関連する売上の合計が、商談獲得金額の合計に対して数%の減少となっています)、②実際に計上された売上の控除および③仕様変更等に基づく製品単価の変化や製品の販売数量の見込みの変化が含まれます。  上記のほか、「商談獲得金額」および「商談獲得残高」の留意事項については、下記「3 事業等のリスク (4)当社グループの経営指標について」もご参照ください。
経営者による分析 FY2025 / 約10,268字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態および経営成績の状況a.経営成績 当連結会計年度における世界経済は、インフレ圧力は緩和されつつあるものの、地域による温度差が生じています。具体的には、欧州や日本では、中国の内需低迷の影響による輸出需要が減少するなど厳しい状況が続きました。一方、米国では、個人消費の改善や設備投資を含む需要の拡大を背景として経済は堅調に推移しました。なお、為替相場においては、米国の金利引き下げペースの鈍化により日米の金利差が縮まりにくくなることを背景に円安が進みました。  当社グループにおいては、2018年4月以降、ビジネスモデルの転換、グローバルな大型商談が見込まれる成長分野/先端分野へのシフト、さらに大胆な事業体制の変革等の構造改革を進めてきました(「第一の変革」)。その結果、注力分野であるオートモーティブ、データセンター/ネットワーク、スマートデバイス分野を中心に多くの大型商談を獲得しております。年間の商談獲得金額(1米ドル=100円で換算)は、構造改革以前は1,000億円程度でしたが、構造改革後は2,000億円程度へ、2023年3月期は2,500億円程度に達し、2025年3月期は約3,000億円規模へと拡大しました。また、獲得した商談の量産が徐々に始まり、確実に売上拡大に繋がっております。 さらに、競争力のある開発体制の構築やグローバル企業に相応しい組織風土を目指す「第二の変革」を進めております。グローバルな顧客、半導体エコシステムを構成するプレーヤー、投資家等とのコミュニケーションを通じて、社内の体制、組織の構造、従業員の意識を変える取り組みを強化しております。  先端技術分野のモデルプロジェクトの開発および開発基盤構築に取り組む組織であるグローバルリーディンググループを中心に、「ソリューションSoC」ビジネスモデルに相応しいコンピュータアーキテクチャベースの開発基盤と標準的な開発プロセスの構築を進めてきました。また、これと並行して、開発の効率化/可視化、開発マネジメント改革を一体として積極的に推進してきました。  半導体関連サプライヤーが集中する台湾において、委託先の生産を管理するチームを現地(台湾)に配置することでダイレクトインターフェースを構築しました。これにより、サプライヤーとの連携がより強固なものとなり、製造委託先の供給状況の変化にも迅速に対応する体制が整いつつあります。  ここ数年の大型先端開発案件の商談獲得に伴い、半導体業界を取り巻くエコシステムを形成するグローバル企業との関係強化を進めてきました。特に、北米や台湾等に本社を置くグローバル企業とのマネジメントレベルでの関係構築/強化により、これらの企業との先端技術分野での共同開発プロジェクト等の進捗がありました。  当社グループにおける研究開発は、注力分野における商談獲得に繋げるための先行開発と、獲得した商談の製品開発から構成されております。当連結会計年度の研究開発費は、前連結会計年度比12.3%増の59,821百万円となりました。これは主に獲得した商談の製品開発が増加していることによるものであります。先行開発では、日々進化する半導体エコシステムにおいて最新の技術を活用するために、Arm Holding plc(Arm社)およびTaiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited(TSMC社)とも密に連携し、2nm以細のプロセステクノロジー、チップレット等の先進的なパッケージング技術、最新設計ツールの実用化およびプラットフォーム化等に積極的に取り組んでおります。また、Arm社のアーキテクチャ採用のTSMC社の3nmプロセステクノロジーを使用したハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)プロセッサーSoCの開発、Google社との量子コンピューティング向けSoCの開発等も順調に進んでおります。さらに、インド電子情報技術省(Ministry of Electronics and Information Technology, MeitY)の主要な研究開発機関であるCentre for Development of Advanced Computing(C-DAC)およびMosChip Technologiesと提携しました。加えて、北米を中心に複数のデータセンター向けSoC商談を獲得しており、それらの開発も開始しております。 今後は、引き続き、設計開発へのAI導入等にも取り組んでいきます。  また、当社グループでは、優先的に取り組むマテリアリティ(重要課題)を特定し、サステナビリティ活動を推進しております。当連結会計年度においては、個々のマテリアリティの実現に向けた取り組みの結果として「脱炭素経営ランキングGX500」への選出、「日経スマートワーク経営企業」および「日経SDGs経営企業」としての認定を受けるなど、社外からも一定の評価をいただくことができました。  当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は188,535百万円(前連結会計年度比14.8%減)となりました。当社グループの売上は、量産段階で受領する製品売上と、設計開発に要する費用を段階的に受領するNRE売上から構成されております。製品売上は、中国の5G基地局向け商談における特需の終了やデータセンター/ネットワーク分野での中国市場における通信機器などの需要減少により、146,578百万円(前連結会計年度比19.8%減)となりました。NRE売上は、オートモーティブおよびハイエンドカメラでの7nmより微細な先端テクノロジーの開発案件が重なったこともあり、41,019百万円(前連結会計年度比9.1%増)となりました。  また、売上原価は84,616百万円、先端テクノロジーを使用した開発案件の増加および円安影響により販売費及び一般管理費は78,919百万円となり、営業利益は25,000百万円(前連結会計年度比29.6%減)となりました。これに営業外収益・費用を加え、経常利益は25,118百万円(前連結会計年度比32.3%減)となりました。特別利益1,790百万円は、第2四半期に計上した高蔵寺事業所の売却による固定資産売却益であります。特別損失1,531百万円は、第4四半期に計上したオートモーティブ分野の特定顧客の事業撤退方針決定に伴い、当社が保有する技術資産が遊休資産となったことによる減損損失であります。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は19,600百万円(前連結会計年度比25.0%減)となりました。 当連結会計年度の1米ドルの平均為替レートは152.6円、前連結会計年度比8.0円の円安となりました。  なお、当社グループの事業セグメントは、「ソリューションSoC」ビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載は行っておりません。 b.財政状態(資産) 当連結会計年度末における流動資産は126,290百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,611百万円減少しました。これは主に、売上高の減少により、売掛金および棚卸資産が減少したことによるものであります。 固定資産は44,022百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,917百万円減少しました。これは主に、獲得した商談の製品開発に係るレチクル、テストボード、設計開発環境の増強およびⅠPマクロ等の設備投資がある一方、減価償却費の増加、高蔵寺事業所の売却および技術資産の減損によるものであります。 この結果、総資産は170,312百万円となり、前連結会計年度末に比べ16,528百万円減少しました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は31,271百万円となり、前連結会計年度末に比べ21,823百万円減少しました。これは主に、売上高の減少により、買掛金および有償支給に係る負債等の減少によるものであります。 この結果、負債合計は33,266百万円となり、前連結会計年度末に比べ22,554百万円減少しました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は137,046百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,026百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益19,600百万円、配当金の支払額8,952百万円および自己株式の取得5,000百万円(2,016,500株)によるものであります。 この結果、自己資本比率は80.47%となり、前連結会計年度末から10.35ポイント増加しております。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は72,837百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,099百万円増加しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。  営業活動によるキャッシュ・フローは31,866百万円の収入(前連結会計年度は52,882百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益25,377百万円、減価償却費16,237百万円および法人税等の支払額8,551百万円によるものであります。  投資活動によるキャッシュ・フローは14,552百万円の支出(前連結会計年度は23,155百万円の支出)となりました。これは主に、獲得した商談の製品開発に係るレチクル、テストボードおよび設計開発環境の増強等の有形固定資産の取得による支出12,758百万円、IPマクロ等の無形固定資産の取得による支出3,821百万円および固定資産の売却による収入2,363百万円によるものであります。  財務活動によるキャッシュ・フローは13,825百万円の支出(前連結会計年度は6,624百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額8,952百万円および自己株式の取得による支出5,000百万円によるものであります。  当社は、顧客の需要変動および世界景気の減速や地政学リスクの高まり等に対応して、借入枠20,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、当連結会計年度においてコミットメントライン契約に基づく借入は行っておりません。 ③生産・受注および販売の実績 当連結会計年度における生産実績、受注実績および販売実績は次のとおりであります。 なお、当社グループの事業セグメントは、「ソリューションSoC」ビジネスモデルで開発するSoCを主とする単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。 a.生産実績 当社グループは、ファブレスモデルのビジネス形態となっており、製品の製造については、製造委託先(ファウンドリ、OSAT)へ委託しております。当社グループ製品は、顧客の特定製品向け専用で設計し搭載されるものが主であり、受注生産を行っていることから、生産実績は販売実績と概ね同等の金額となるため、生産実績の記載は省略しております。 b.受注実績 当社グループは、商談獲得後、設計開発業務に係る受注を受けて設計開発を開始し、開発終了後にサンプルを製作の上、顧客に提供し評価を受けます。設計開発開始後、顧客の評価完了までの間、受注した設計開発業務に係る売上が段階的に計上されます。顧客により製品の性能等に問題がないことが確認されると、製品の量産段階に移行し、顧客の買取責任が発生する形で製品の量産に係る受注を受け、当社グループは製造委託先へ製造を委託します。当社グループの当連結会計年度における設計開発および製品の量産に係る受注高および受注残高は以下のとおりです。受注高については、2026年3月期に量産に入る新商品の受注が入り始め前年度比増加となりました。受注残高については、半導体不足時における顧客の先行手配の影響で、前連結会計年度は顧客側での発注調整が行われましたが、当連結会計年度でも調整の影響が残っており前年度比減少となりました。なお、下記の受注高および受注残高は、当社グループの経営指標である商談獲得金額および商談獲得残高とは算定方法および基準時点が異なります。 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年度比受注高 (百万円)114,307171,04549.6%受注残高(百万円)175,124156,802△10.5% c.販売実績 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年度比売上高 (百万円)221,246188,535△14.8%(注)主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合 ・CRS TECHNOLOGY Co., LTDへの前連結会計年度および当連結会計年度の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、60,171百万円、27.2%および、30,488百万円、16.2%であります。 ・加賀FEI株式会社への前連結会計年度および当連結会計年度の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、56,408百万円、25.5%および、50,169百万円、26.6%であります。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容 当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ①経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容a.売上高 当連結会計年度の売上高は188,535百万円(前連結会計年度比14.8%減)となりました。うち「製品売上」は146,578百万円(前連結会計年度比19.8%減)となりました。中国の5G基地局向け商談における特需の終了やデータセンター/ネットワーク分野での中国市場における通信機器等の需要減少により減少しました。「NRE売上」は41,019百万円(前連結会計年度比9.1%増)となりました。オートモーティブおよびハイエンドカメラでの7nmより微細な先端テクノロジーの開発案件が重なったこともあり、対価としてのNRE売上が増加しました。今後、開発が完了し顧客での評価後量産段階に移行した場合には製品売上高の増加に貢献することが見込まれます。「その他」は知的財産のライセンスによる収入が増加しました。 ・財務指標 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年度比製品売上 (百万円)182,876146,578△19.8%NRE売上(百万円)37,60941,0199.1%その他  (百万円)76193823.3%売上高合計(百万円)221,246188,535△14.8% b.売上原価・販売費及び一般管理費並びに営業利益①売上原価 当連結会計年度の売上原価は84,616百万円、売上総利益は103,919百万円(前連結会計年度比5.5%減)となりました。主に、製品売上の減少による売上総利益の減少によるものです。売上原価率は、製造委託先の能力確保のための一時的なコスト負担が減少したことや、品種構成の変動により減少しました。 ・財務指標 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年度比売上原価率50.3%44.9%△5.4ポイント売上総利益(百万円)110,003103,919△5.5%(注)各指標の計算方法は下記のとおりであります。 売上原価率:売上原価/売上高×100 ②販売費及び一般管理費 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は78,919百万円(前連結会計年度比4,426百万円増)となりました。先端テクノロジーの開発が進んだことから研究開発費は59,821百万円(前連結会計年度比6,542百万円増)、研究開発費を除いた販売費及び一般管理費は19,098百万円(前連結会計年度比2,116百万円減)であります。 ③営業利益 当連結会計年度の営業利益は25,000百万円(前連結会計年度比10,510百万円減)となりました。主に、売上高の減少によるものです。当連結会計年度の1米ドルの平均為替レートは152.6円、前連結会計年度に比べて8.0円の円安となりました。  ・財務指標 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年度比営業利益(百万円)35,51025,000△29.6%営業利益率16.1%13.3%△2.8ポイントEBITDA(百万円) ※48,90641,237△15.7% ※ EBITDAは、「営業利益」および「減価償却費」を合計して算出しております。 c.税金等調整前当期純利益 当連結会計年度の特別利益は1,790百万円となりました。第2四半期に計上した高蔵寺事業所の売却による固定資産売却益であります。 当連結会計年度の特別損失1,531百万円は、第4四半期に計上したオートモーティブ分野の特定顧客の事業撤退方針決定に伴い、当社が保有する技術資産が遊休資産となったことによる減損損失であります。  以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は25,377百万円(前連結会計年度比11,745百万円減)となりました。 d.親会社株主に帰属する当期純利益 当連結会計年度の法人税、住民税および事業税の額が5,175百万円、法人税等調整額が602百万円となった結果、親会社株主に帰属する当期純利益は19,600百万円(前連結会計年度比6,534百万円減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源および資金の流動性に係る情報a.資本の財源および資金の流動性についての分析 当社グループは、経営環境が急激に変化したとしても、顧客にとっての基幹部品である当社グループ製品を長期にわたり供給していく責任があることから、内部留保を厚くし資金の流動性を高く維持する方針としております。  当連結会計年度末における総資産は170,312百万円となり、前連結会計年度末に比べ16,528百万円減少しました。流動資産は126,290百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,611百万円減少となりました。これは主に、売上高の減少や顧客要望に基づく先行手配の減少による、売掛金、棚卸資産の減少によるものです。当社グループはファブレスによる事業運営のため、資産構成上流動資産の割合が高く、総資産の74.2%を流動資産が占めております。 ・財政状態および財務指標 前連結会計年度末(2024年3月31日)当連結会計年度末(2025年3月31日)前年度比総資産(百万円)186,840170,312△16,528流動資産(百万円)138,901126,290△12,611流動資産比率(%)74.374.2△0.1ポイント(注)各指標の計算方法は下記のとおりであります。 流動資産比率:流動資産/総資産×100  当連結会計年度末の負債合計は33,266百万円となり、前連結会計年度末に比べ22,554百万円減少となりました。これは主に、製造委託先からの購入金額の減少や顧客要望に基づく先行手配の減少による、買掛金、有償支給に係る負債および未払金の減少によるものです。  ・財政状態および財務指標 前連結会計年度末(2024年3月31日)当連結会計年度末(2025年3月31日)前年度比流動負債(百万円)53,09431,271△21,823流動比率(%)261.6403.9142.3ポイント(注)各指標の計算方法は下記のとおりであります。 流動比率:流動資産/流動負債×100  当連結会計年度末の純資産は137,046百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,026百万円増加となりました。これは主に、利益剰余金が10,648百万円増加したことによるものです。  以上の結果、当連結会計年度の自己資本は137,046百万円となり、自己資本比率は80.47%に、ROEは14.62%となりました。引き続き、経営環境の変化に柔軟に対応できるよう、収益力と財務体質の改善に取り組んでまいります。  ・財政状態および財務指標 前連結会計年度末(2024年3月31日)当連結会計年度末(2025年3月31日)前年度比自己資本(百万円)131,020137,0466,026自己資本比率(%)70.1280.4710.35ポイントROE(%)21.7014.62△7.08ポイント(注)各指標の計算方法は下記のとおりであります。自己資本比率:自己資本/総資産ROE(自己資本利益率):親会社株主に帰属する当期純利益/((前連結会計年度末自己資本+当連結会計年度末自己資本)/2)  当社は、顧客の需要変動および世界景気の減速や地政学リスクの高まり等に対応して、借入枠20,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、当連結会計年度においてコミットメントライン契約に基づく借入は行っておりません。 b.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容 当社グループは、売掛債権の回収期間および棚卸資産の滞留日数の短縮に取り組んでおり、運転資金および成長に必要な資金を、営業キャッシュ・フローから確実に確保できるよう努めております。  当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは前年度比21,016百万円減少の31,866百万円のプラス(前連結会計年度は52,882百万円のプラス)となりました。これは主に、製品売上の減少による、営業利益の減少によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは14,552百万円のマイナス(前連結会計年度は23,155百万円のマイナス)となり、フリー・キャッシュ・フローは17,314百万円のプラス(前連結会計年度は29,727百万円のプラス)となりました。  ・当社グループのキャッシュ・フロー関連指標 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年度比Ⅰ 営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)52,88231,866△21,016Ⅱ 投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△23,155△14,5528,603Ⅰ+Ⅱ フリー・キャッシュ・フロー(百万円)29,72717,314△12,413  当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは13,825百万円のマイナス(前連結会計年度は6,624百万円のマイナス)となりました。これは主に、配当金の支払額8,952百万円、自己株式の取得5,000百万円によるものです。  以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末の残高は72,837百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,099百万円増加しております。 ③重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えられる特に重要な会計方針は以下のとおりであります。 a.繰延税金資産の回収可能性 繰延税金資産に関して、将来の業績予測やタックス・プランニングを基に将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断しています。経営環境等の悪化により、その見積りに変更が生じた場合は、繰延税金資産が取り崩されることにより税金費用を計上する可能性があります。 b.棚卸資産の評価 棚卸資産に関して、正味売却価額が取得原価より下落した場合に簿価の切下げを行います。また、一定期間を超えて滞留する棚卸資産について、将来の需要や市場動向を反映した正味実現可能価額まで簿価の切下げを行います。 c.固定資産の減損 固定資産に関して、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損の要否を検討し、固定資産に減損が見込まれる場合は、将来キャッシュ・フローの現在価値又は正味売却価額に基づいて減損損失を計上いたします。将来の事業計画の変更や経営環境等の悪化による将来キャッシュ・フローの見積りが著しく減少する場合は、減損損失を計上する可能性があります。
役員の状況 FY2025 / 約13,427字
(2)【役員の状況】①役員一覧a.2025年6月24日(有価証券報告書提出日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりです。男性8名 女性2名(役員のうち女性の比率20.0%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)代表取締役会長兼社長兼CEO肥塚 雅博1951年12月14日生1974年4月 通商産業省(現 経済産業省) 入省2010年6月 富士通株式会社 取締役執行役員専務2013年5月 同社 取締役執行役員副会長2014年9月 当社(準備会社) 代表取締役2015年2月 当社 取締役2016年4月 株式会社富士通総研 代表取締役会長2018年4月 当社 代表取締役会長兼CEO2022年3月 当社 代表取締役会長兼社長兼CEO(現任)(注)2122,099取締役兼COO吉田 久人1963年11月3日生1988年4月 松下電器産業株式会社(現 パナソニックホールディングス株式会社) 入社2010年4月 パナソニック株式会社(現 パナソニックホールディングス株式会社) システムLSI事業部 第一事業ディビジョン 第四開発グループ グループマネージャー2015年3月 当社 第一事業本部 IoTシステム事業部 開発四部 部長2021年1月 当社 グローバル開発本部 副本部長兼SNDP推進本部 副本部長2022年4月 当社 執行役員常務 グローバル開発本部長2023年6月 当社 取締役執行役員常務 グローバル開発本部長2024年4月 当社 取締役執行役員副社長 開発担当2025年4月 当社 取締役兼COO兼グローバルリーディンググループ(GLG)共同リード(現任)(注)220,962取締役兼EVP 兼CFO米山 優1962年6月20日生1985年4月 松下電器産業株式会社(現 パナソニックホールディングス株式会社) 入社2013年4月 パナソニック株式会社(現 パナソニックホールディングス株式会社) システムLSI事業部 経理グループマネージャー2015年3月 当社 財務経理統括部長代理2020年7月 当社 財務経理統括部門長兼総務人事統括部門長2022年3月 当社 取締役 財務経理統括部門長兼 総務人事統括部門長兼知財法務統括部門長2022年4月 当社 取締役執行役員常務 管理部門担当2024年4月 当社 取締役執行役員副社長兼CFO 財務・管理担当2024年10月 当社 取締役執行役員副社長兼CFO 管理担当2025年4月 当社 取締役兼EVP兼CFO(現任)(注)220,962 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役大槻 浩一1963年7月22日生1988年4月 富士通株式会社 入社2013年7月 富士通セミコンダクター株式会社(現 富士通株式会社)アドバンストプロダクト事業本部 ハイパフォーマンスソリューション事業部長2015年3月 当社 第二事業本部 カスタムSoC事業部長2016年10月 当社 執行役員2018年10月 当社 執行役員常務 カスタムビジネス推進プロジェクトリーダー2019年4月 当社 執行役員専務 セールス・ビジネスデベロップメントグループ長2019年6月 当社 代表取締役執行役員専務 セールス・ビジネスデベロップメントグループ長2022年3月 当社 取締役執行役員専務 セールス・ビジネスデベロップメントグループ長2022年4月 当社 取締役執行役員副社長 営業・事業開発担当兼戦略調達・生産担当2025年4月 当社 取締役(現任)(注)273,129取締役久保 徳章1963年8月9日生1986年4月 松下電器産業株式会社(現 パナソニックホールディングス株式会社) 入社2012年10月 パナソニック株式会社(現 パナソニックホールディングス株式会社) システムLSIビジネスユニット ハードウエア技術総括2015年3月 当社 第一事業本部 IoTシステム事業部長2016年10月 当社 執行役員2018年6月 当社 取締役執行役員 ビジュアルソリューション事業部長2019年4月 当社 取締役執行役員常務 オートモーティブ&インダストリアルビジネスグループ長2021年4月 当社 取締役執行役員専務 事業グループ担当2022年4月 当社 取締役執行役員副社長 事業・開発担当2024年4月 当社 取締役執行役員副社長 事業担当2025年4月 当社 取締役(現任)(注)261,379筆頭独立社外取締役鈴木 正俊1951年10月30日生1975年4月 日本電信電話公社(現 日本電信電話株式会社) 入社2008年6月 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(現 株式会社NTTドコモ)代表取締役副社長2012年6月 株式会社ミライト・ホールディングス(現 株式会社ミライト・ワン) 代表取締役副社長2012年10月 同社 代表取締役社長2020年6月 同社 取締役相談役2021年6月 当社 社外取締役2022年3月 当社 指名・報酬委員長(現任)2022年10月 当社 筆頭独立社外取締役(現任)(注)20独立社外取締役笠野 さち子1977年4月14日生2001年10月 弁護士登録 三宅坂総合法律事務所 入所2016年1月 霞門綜合法律事務所(現 潮見坂綜合法律事務所)開設 弁護士(現任)2021年6月 当社 社外監査役2022年3月 当社 社外取締役(監査等委員長)2022年10月 当社 独立社外取締役(監査等委員長)2023年6月 当社 独立社外取締役(現任)2023年6月 株式会社レスターホールディングス(現 株式会社レスター) 社外取締役(監査等委員)(現任)2023年11月 株式会社プラップジャパン 社外監査役(現任)(注)20 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)独立社外取締役(監査等委員長)市川 育義1961年7月16日生1985年10月 等松青木監査法人(現 有限責任監査法人トーマツ)入所2018年8月 有限責任監査法人トーマツ 執行役(品質管理担当)2020年12月 市川育義公認会計士事務所 設立 公認会計士(現任)2022年3月 当社 社外取締役(監査等委員)2022年10月 当社 独立社外取締役(監査等委員)2023年6月 当社 独立社外取締役(監査等委員長)(現任)2023年6月 大日本印刷株式会社 社外監査役(現任)(注)30独立社外取締役(常勤監査等委員)池本 守正1954年1月4日生1979年4月 富士通株式会社 入社2012年6月 同社 経営監査室長2014年6月 富士通コンポーネント株式会社(現 FCLコンポーネント株式会社) 常勤監査役2016年6月 同社 取締役(監査等委員)2018年6月 当社 社外取締役2022年7月 当社 顧問2023年6月 当社 社外取締役(常勤監査等委員)2024年4月 当社 独立社外取締役(常勤監査等委員)(現任)(注)30独立社外取締役(監査等委員)米田 紀子1975年6月30日生2001年10月 弁護士登録 辰野・尾崎・藤井法律事務所 入所2014年10月 TMI総合法律事務所 入所2020年7月 神戸グレース法律事務所 開設 代表弁護士(現任)2023年3月 恵和株式会社 社外取締役(現任)2023年6月 当社 独立社外取締役(監査等委員)(現任)(注)30計298,531 (注)1.取締役 鈴木正俊氏、笠野さち子氏、市川育義氏、池本守正氏、米田紀子氏は、社外取締役であります。2.2024年6月26日開催の定時株主総会終結の時から、2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。3.2023年6月28日開催の定時株主総会終結の時から、2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。4.所有株式数は、2025年3月31日現在の所有株式数を記載しております。5.取締役 笠野さち子氏の戸籍上の氏名は、栁井さち子であります。6.取締役(監査等委員) 米田紀子氏の戸籍上の氏名は、大島紀子であります。7.当社では、取締役会の監督機能の強化および執行部門への権限委譲による業務執行の迅速化を図るため、「経営の意思決定や監督機能」と「業務執行機能」とを分離し、執行役員制度を導入しております。取締役ではない執行役員(提出日現在)は以下の9名であります。なお、執行役員体制の記載は、CEO、COO、CFOを除き、開発、事業・営業、生産、コーポレートの順番としております。EVP Rajinder CheemaEVP 後藤誠司EVP 斎藤正EVP 鎌田剛弘EVP Marwan MajidEVP 中島雅逸EVP 内藤貢EVP 安藤慎一EVP 林豊8.当社は、法令に定める監査等委員である取締役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠の監査等委員である取締役1名を選任しております。補欠の監査等委員である取締役は次のとおりであります。氏名生年月日略歴所有株式数(株)阿南 剛1977年3月20日生2001年10月弁護士登録森綜合法律事務所(現 森・濱田松本法律事務所外国法共同事業)入所02007年4月末吉綜合法律事務所(現 潮見坂綜合法律事務所)開設 弁護士(現任)2021年5月株式会社INFORICH 社外監査役(現任)2022年6月株式会社エージーピー 社外取締役(現任) b.2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)6名選任の件」および「監査等委員である取締役3名選任の件」を提案しており、当議案が承認可決されると、当社の役員の状況は、以下のとおりとなる予定です。 なお、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会および監査等委員会の決議事項の内容(役職等)も含めて記載しています。男性7名 女性2名(役員のうち女性の比率22.2%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)代表取締役会長兼CEO肥塚 雅博1951年12月14日生1974年4月 通商産業省(現 経済産業省) 入省2010年6月 富士通株式会社 取締役執行役員専務2013年5月 同社 取締役執行役員副会長2014年9月 当社(準備会社) 代表取締役2015年2月 当社 取締役2016年4月 株式会社富士通総研 代表取締役会長2018年4月 当社 代表取締役会長兼CEO2022年3月 当社 代表取締役会長兼社長兼CEO2025年6月 当社 代表取締役会長兼CEO(現任)(注)2122,099代表取締役社長兼COO吉田 久人1963年11月3日生1988年4月 松下電器産業株式会社(現 パナソニックホールディングス株式会社) 入社2010年4月 パナソニック株式会社(現 パナソニックホールディングス株式会社) システムLSI事業部 第一事業ディビジョン 第四開発グループ グループマネージャー2015年3月 当社 第一事業本部 IoTシステム事業部 開発四部 部長2021年1月 当社 グローバル開発本部 副本部長兼SNDP推進本部 副本部長2022年4月 当社 執行役員常務 グローバル開発本部長2023年6月 当社 取締役執行役員常務 グローバル開発本部長2024年4月 当社 取締役執行役員副社長 開発担当2025年4月 当社 取締役兼COO兼グローバルリーディンググループ(GLG)共同リード2025年6月 当社 代表取締役社長兼COO兼グローバルリーディンググループ(GLG)共同リード(現任)(注)220,962取締役兼EVP 兼CFO米山 優1962年6月20日生1985年4月 松下電器産業株式会社(現 パナソニックホールディングス株式会社) 入社2013年4月 パナソニック株式会社(現 パナソニックホールディングス株式会社) システムLSI事業部 経理グループマネージャー2015年3月 当社 財務経理統括部長代理2020年7月 当社 財務経理統括部門長兼総務人事統括部門長2022年3月 当社 取締役 財務経理統括部門長兼 総務人事統括部門長兼知財法務統括部門長2022年4月 当社 取締役執行役員常務 管理部門担当2024年4月 当社 取締役執行役員副社長兼CFO 財務・管理担当2024年10月 当社 取締役執行役員副社長兼CFO 管理担当2025年4月 当社 取締役兼EVP兼CFO(現任)(注)220,962 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)筆頭独立社外取締役鈴木 正俊1951年10月30日生1975年4月 日本電信電話公社(現 日本電信電話株式会社) 入社2008年6月 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(現 株式会社NTTドコモ)代表取締役副社長2012年6月 株式会社ミライト・ホールディングス(現 株式会社ミライト・ワン) 代表取締役副社長2012年10月 同社 代表取締役社長2020年6月 同社 取締役相談役2021年6月 当社 社外取締役2022年3月 当社 指名・報酬委員長(現任)2022年10月 当社 筆頭独立社外取締役(現任)(注)20独立社外取締役笠野 さち子1977年4月14日生2001年10月 弁護士登録 三宅坂総合法律事務所 入所2016年1月 霞門綜合法律事務所(現 潮見坂綜合法律事務所)開設 弁護士(現任)2021年6月 当社 社外監査役2022年3月 当社 社外取締役(監査等委員長)2022年10月 当社 独立社外取締役(監査等委員長)2023年6月 当社 独立社外取締役(現任)2023年6月 株式会社レスターホールディングス(現 株式会社レスター) 社外取締役(監査等委員)(現任)2023年11月 株式会社プラップジャパン 社外監査役(現任)(注)20独立社外取締役西畑 一宏1957年3月16日生1981年4月 日本電信電話公社(現 日本電信電話株式会社) 入社2006年6月 NTT EUROPE LTD.代表取締役社長2009年6月 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ(現 株式会社NTTデータグループ) 執行役員 国際事業本部長2015年6月 同社 取締役常務執行役員2017年6月 同社 代表取締役副社長執行役員2018年6月 同社 顧問2020年6月 同社 代表取締役副社長執行役員2022年10月 株式会社NTT DATE, Inc. 代表取締役社長2024年9月 当社 顧問2025年6月 当社 独立社外取締役(現任)(注)20独立社外取締役(監査等委員長)市川 育義1961年7月16日生1985年10月 等松青木監査法人(現 有限責任監査法人トーマツ)入所2018年8月 有限責任監査法人トーマツ 執行役(品質管理担当)2020年12月 市川育義公認会計士事務所 設立 公認会計士(現任)2022年3月 当社 社外取締役(監査等委員)2022年10月 当社 独立社外取締役(監査等委員)2023年6月 当社 独立社外取締役(監査等委員長)(現任)2023年6月 大日本印刷株式会社 社外監査役(現任)(注)30独立社外取締役(常勤監査等委員)池本 守正1954年1月4日生1979年4月 富士通株式会社 入社2012年6月 同社 経営監査室長2014年6月 富士通コンポーネント株式会社(現 FCLコンポーネント株式会社) 常勤監査役2016年6月 同社 取締役(監査等委員)2018年6月 当社 社外取締役2022年7月 当社 顧問2023年6月 当社 社外取締役(常勤監査等委員)2024年4月 当社 独立社外取締役(常勤監査等委員)(現任)(注)30 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)独立社外取締役(監査等委員)米田 紀子1975年6月30日生2001年10月 弁護士登録 辰野・尾崎・藤井法律事務所 入所2014年10月 TMI総合法律事務所 入所2020年7月 神戸グレース法律事務所 開設 代表弁護士(現任)2023年3月 恵和株式会社 社外取締役(現任)2023年6月 当社 独立社外取締役(監査等委員)(現任)(注)30計164,023 (注)1.取締役 鈴木正俊氏、笠野さち子氏、西畑一宏氏、市川育義氏、池本守正氏、米田紀子氏は、社外取締役であります。2.2025年6月26日開催の定時株主総会終結の時から、2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。3.2025年6月26日開催の定時株主総会終結の時から、2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。4.所有株式数は、2025年3月31日現在の所有株式数を記載しております。5.取締役 笠野さち子氏の戸籍上の氏名は、栁井さち子であります。6.取締役(監査等委員) 米田紀子氏の戸籍上の氏名は、大島紀子であります。7.当社では、取締役会の監督機能の強化および執行部門への権限委譲による業務執行の迅速化を図るため、「経営の意思決定や監督機能」と「業務執行機能」とを分離し、執行役員制度を導入しております。取締役ではない執行役員(2025年6月26日開催予定の定時株主総会終了後)は以下の9名であります。なお、執行役員体制の記載は、CEO、COO、CFOを除き、開発、事業・営業、生産、コーポレートの順番としております。EVP Rajinder CheemaEVP 後藤誠司EVP 斎藤正EVP 鎌田剛弘EVP Marwan MajidEVP 中島雅逸EVP 内藤貢EVP 安藤慎一EVP 林豊8.当社は、法令に定める監査等委員である取締役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠の監査等委員である取締役1名を選任しております。補欠の監査等委員である取締役は次のとおりであります。氏名生年月日略歴所有株式数(株)阿南 剛1977年3月20日生2001年10月弁護士登録森綜合法律事務所(現 森・濱田松本法律事務所外国法共同事業)入所02007年4月末吉綜合法律事務所(現 潮見坂綜合法律事務所)開設 弁護士(現任)2021年5月株式会社INFORICH 社外監査役(現任)2022年6月株式会社エージーピー 社外取締役(現任) ②社外役員の状況 2025年6月24日(有価証券報告書提出日)現在の当社の監査等委員でない社外取締役2名および社外取締役(監査等委員)3名の当社との関係および選任理由は以下のとおりです。  監査等委員でない社外取締役の鈴木正俊氏は、当社および当社子会社との間で人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。同氏は、上場企業の代表取締役等を歴任したことによる豊富な経営経験を活かし、筆頭独立社外取締役として客観的・中立的な立場で経営の監督および助言を行っております。また、指名・報酬委員会の委員長として、独立の立場からさまざまな意見や提言を行い、取締役の選任に関する議案の内容や役員報酬等の決定過程における監督機能、透明性と公平性の向上に寄与しております。このため、独立の立場から社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断し、監査等委員でない社外取締役として選任いただいております。 監査等委員でない社外取締役の笠野さち子氏は、当社および当社子会社との間で人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。同氏は、弁護士としての豊富な経験と企業法務やコンプライアンスに関する高い見識に基づき、客観的・中立的な立場で経営の監督および助言を行っております。また、指名・報酬委員会の委員として、独立の立場からさまざまな意見や提言を行い、取締役の選任に関する議案の内容や役員報酬等の決定過程における監督機能、透明性と公平性の向上に寄与しております。このため、同氏は過去に社外役員となること以外の方法で会社の経営に関与した経験はありませんが、独立の立場から社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断し、監査等委員でない社外取締役として選任いただいております。 社外取締役(監査等委員)市川育義氏は、当社および当社子会社との間で人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。同氏は、公認会計士としての豊富な経験と財務会計に関する高い見識に基づき、客観的・中立的な立場で経営の監督および助言を行っております。また、監査等委員会の委員長として、取締役の職務執行の監査を主導し、委員会の運営を推進しております。このため、同氏は過去に社外役員となること以外の方法で会社の経営に関与した経験はありませんが、独立の立場から社外取締役(監査等委員)としての職務を適切に遂行できるものと判断し、社外取締役(監査等委員)として選任いただいております。 社外取締役(監査等委員)池本守正氏は、当社との間で2022年7月から2023年6月の当社監査等委員である取締役への就任時まで顧問契約を締結しておりましたが、その金額は当社「社外取締役の独立性判断基準」に定める基準額(年間1,000万円)を下回るものであり、独立性に影響を与えるものではないと判断しております。当該契約を除き同氏と当社および当社子会社との間で人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。同氏は、上場会社において監査等委員である取締役・監査役を歴任しており、財務・会計、内部統制および監査に関する専門的な立場からの豊富な経験を活かし、客観的・中立的な立場で経営の監督および助言を行っております。また、常勤監査等委員として、その専門的知見に基づいて取締役の職務執行の監査を行っております。このため、独立の立場から社外取締役(監査等委員)としての職務を適切に遂行できるものと判断し、社外取締役(監査等委員)として選任いただいております。 社外取締役(監査等委員)米田紀子氏は、当社および当社子会社との間で人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。同氏は、弁護士としての豊富な経験と企業法務やコンプライアンスに関する高い見識に基づき、客観的・中立的な立場で経営の監督および助言を行っております。また、監査等委員会の委員として、その専門的知見に基づいて取締役の職務執行の監査を行っております。このため、同氏は過去に社外役員となること以外の方法で会社の経営に関与した経験はありませんが、独立の立場から社外取締役(監査等委員)としての職務を適切に遂行できるものと判断し、社外取締役(監査等委員)として選任いただいております。  当社は、東京証券取引所が定める独立役員の要件を採用するとともに、当社が独自に定める「社外取締役の独立性判断基準」に基づき、社外取締役の独立性を判断しております。この基準に従って、社外取締役5名(鈴木正俊氏、笠野さち子氏、市川育義氏、池本守正氏、米田紀子氏)を独立社外取締役として東京証券取引所に届け出ております。 (注)2025年6月26日開催予定の第11回定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)6名選任の件」および「監査等委員である取締役3名選任の件」を提案しており、当該議案がそれぞれ承認可決されますと、当社の監査等委員でない社外取締役3名および社外取締役(監査等委員)3名となります。この場合の当社との関係および候補者としている理由は以下のとおりです。  監査等委員でない社外取締役の鈴木正俊氏は、当社および当社子会社との間で人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。同氏は、上場企業の代表取締役等を歴任したことによる豊富な経営経験を活かし、筆頭独立社外取締役として客観的・中立的な立場で経営の監督および助言を行っております。また、指名・報酬委員会の委員長として、独立の立場からさまざまな意見や提言を行い、取締役の選任に関する議案の内容や役員報酬等の決定過程における監督機能、透明性と公平性の向上に寄与しております。このため、独立の立場から社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断し、監査等委員でない社外取締役候補者としております。 監査等委員でない社外取締役の笠野さち子氏は、当社および当社子会社との間で人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。同氏は、弁護士としての豊富な経験と企業法務やコンプライアンスに関する高い見識に基づき、客観的・中立的な立場で経営の監督および助言を行っております。また、指名・報酬委員会の委員として、独立の立場からさまざまな意見や提言を行い、取締役の選任に関する議案の内容や役員報酬等の決定過程における監督機能、透明性と公平性の向上に寄与しております。このため、同氏は過去に社外役員となること以外の方法で会社の経営に関与した経験はありませんが、独立の立場から社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断し、監査等委員でない社外取締役候補者としております。 監査等委員でない社外取締役の西畑一宏氏は、当社との間で2024年9月から2025年6月の当社監査等委員でない社外取締役への就任時まで顧問契約を締結しておりましたが、その金額は当社「社外取締役の独立性判断基準」に定める基準額(年間1,000万円)を下回るものであり、独立性に影響を与えるものではないと判断しております。当該契約を除き同氏と当社および当社子会社との間で人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。同氏は、上場企業の代表取締役および海外の事業会社の社長を歴任する等のグローバルな事業経営の経験とITサービス関連の豊富な技術的知見を有しております。豊富な経営経験に基づく経営全般への提言等を通じて、経営監督機能の強化および企業価値の向上に寄与していただくことを期待しております。このため、独立の立場から社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断し、監査等委員でない社外取締役候補者としております。 社外取締役(監査等委員)市川育義氏は、当社および当社子会社との間で人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。同氏は、公認会計士としての豊富な経験と財務会計に関する高い見識に基づき、客観的・中立的な立場で経営の監督および助言を行っております。また、監査等委員会の委員長として、取締役の職務執行の監査を主導し、委員会の運営を推進しております。このため、同氏は過去に社外役員となること以外の方法で会社の経営に関与した経験はありませんが、独立の立場から社外取締役(監査等委員)としての職務を適切に遂行できるものと判断し、社外取締役(監査等委員)候補者としております。 社外取締役(監査等委員)池本守正氏は、当社との間で2022年7月から2023年6月の当社監査等委員である取締役への就任時まで顧問契約を締結しておりましたが、その金額は当社「社外取締役の独立性判断基準」に定める基準額(年間1,000万円)を下回るものであり、独立性に影響を与えるものではないと判断しております。当該契約を除き同氏と当社および当社子会社との間で人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。同氏は、上場会社において監査等委員である取締役・監査役を歴任しており、財務・会計、内部統制および監査に関する専門的な立場からの豊富な経験を活かし、客観的・中立的な立場で経営の監督および助言を行っております。また、常勤監査等委員として、その専門的知見に基づいて取締役の職務執行の監査を行っております。このため、独立の立場から社外取締役(監査等委員)としての職務を適切に遂行できるものと判断し、社外取締役(監査等委員)候補者としております。 社外取締役(監査等委員)米田紀子氏は、当社および当社子会社との間で人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。同氏は、弁護士としての豊富な経験と企業法務やコンプライアンスに関する高い見識に基づき、客観的・中立的な立場で経営の監督および助言を行っております。また、監査等委員会の委員として、その専門的知見に基づいて取締役の職務執行の監査を行っております。このため、同氏は過去に社外役員となること以外の方法で会社の経営に関与した経験はありませんが、独立の立場から社外取締役(監査等委員)としての職務を適切に遂行できるものと判断し、社外取締役(監査等委員)候補者としております。  当社は、東京証券取引所が定める独立役員の要件を採用するとともに、当社が独自に定める「社外取締役の独立性判断基準」に基づき、社外取締役の独立性を判断しております。この基準に従って、社外取締役6名(鈴木正俊氏、笠野さち子氏、西畑一宏氏、市川育義氏、池本守正氏、米田紀子氏)は独立社外取締役として東京証券取引所に届け出ております。 (参考)社外取締役の独立性判断基準  当社は、社外取締役又はその候補者が、次の1から9のいずれにも該当しないと判断される場合、独立性を有しているものと判断する。 ただし、次の1から9のいずれかに該当する者であっても、当社が十分に独立性を有すると考える者については、その理由を公表することを条件として、当社の独立社外取締役とすることができる。 1.当社グループ(注1)を主要な取引先とする者(注2)又はその業務執行者(注3)2.当社グループの主要な取引先(注4)、主要な借入先(注5)、又はそれらの業務執行者3.当社グループから役員報酬以外に多額の報酬を得ている(注6)外部専門家、又は当該外部専門家が法人等の団体である場合の当該団体に所属する者4.当社の会計監査人の社員又は使用人5.当社グループから多額の寄付を得ている(注7)者、又は当該寄付を得ている者が法人等の団体である場合の当該団体に所属する者6.当社グループから取締役等の役員を受け入れている法人等の団体の業務執行者7.過去3年間において上記1から6のいずれかに該当していた者8.当社の主要株主(注8)又はその業務執行者9.次のいずれかの者の近親者(注9) (1)上記1から8に掲げる者 (2)当社グループの業務執行者 (3)過去3年間において当社グループの業務執行者であった者(注1)当社グループとは、当社および当社の子会社をいう。(注2)当社グループを主要な取引先とする者とは、その者の直近事業年度における年間連結総売上高の2%以上が当社グループへの売上である者をいう。(注3)業務執行者とは、会社法施行規則第2条第3項第6号に定める者をいう。(注4)主要な取引先とは、当社グループの取引先のうち、当社グループの直近事業年度における年間連結総売上高の2%以上が当該取引先への売上である者をいう。(注5)主要な借入先とは、当社の直近の事業報告に記載された主要な借入先をいう。(注6)多額の報酬を得ているとは、個人に関しては当社グループの直近事業年度において年間1,000万円以上の報酬を得て いること、法人等の団体に関しては当該団体の直近事業年度における年間連結総売上高の2%以上の報酬を得ていることをいう。(注7)多額の寄付を得ているとは、当社グループの直近事業年度において年間1,000万円以上の寄付を得ていることをいう。(注8)主要株主とは、議決権を10%以上保有する者をいう。(注9)近親者とは、配偶者、2親等内の親族又は同居の親族をいう。 ③監査等委員でない社外取締役又は社外取締役(監査等委員)による監督又は監査と内部監査、監査等委員会監査および会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係 社外取締役は取締役会への出席等を通じて、会計監査の状況、内部監査の報告並びに内部統制の状況についての報告を受けております。また、監査等委員との定期的な意見交換を行う等相互の連携を高めております。 社外取締役(監査等委員)は、取締役会に出席するとともに、監査等委員会で策定された監査方針、監査計画 等に基づき、毎月開催する監査等委員会において常勤監査等委員から重要な会議の内容、閲覧した重要書類等の概要、内部統制の状況等についての報告を受ける等、常勤監査等委員と十分な意思疎通を図りながら適宜意見を表明しております。また、監査部の監査計画はCEOおよび監査等委員会により承認され、監査部による監査の結果はCEOおよび監査等委員会に報告され、監査等委員会が、必要に応じて監査部に指示を行うことができることとしております。社外取締役(監査等委員)は、監査等委員会において監査部および会計監査人並びに財務経理統括部やその他の関連する内部統制部門との意見交換や情報共有を行い、監査・監督機能の向上を図っております。

※ 出典: EDINET DB API より取得した有価証券報告書(2025年度)。 全文は 金融庁 EDINET でご確認ください。