帝人株式会社 3401

繊維製品 IFRS 健全性: B (65点)

データ取得日: 2026-05-24 | 過去14年分の財務データを掲載

AI 業績サマリー 生成: 2026-05-07 / claude-opus-4-6-v2
帝人は高機能素材を軸にマテリアル事業とヘルスケア事業を展開する多角化企業。アラミド繊維や炭素繊維で世界的な競争力を持ち、医薬品・在宅医療も収益の柱としている。IFRS適用企業。航空機・自動車の軽量化需要と在宅医療の拡大が中長期の成長ドライバー。

売上1兆55億円(前年比+4.7%)と堅調な増収。営業利益マイナス718億円と営業赤字を計上したが、これは事業構造改革に伴う大型の減損損失が主因。純利益283億円は投資有価証券売却益等の特別利益で最終黒字を確保。ROE6.6%。

自己資本比率40.6%、財務健全性スコア65点。営業CF698億円と潤沢なキャッシュ創出力を維持し、FCF1,224億円は資産売却も寄与。EPS147円に対しPER8.9倍、配当50円で配当性向は約34%。マテリアル事業の構造改革の成否が今後の企業価値を左右し、アラミド繊維の防弾・防護需要とヘルスケアの安定成長が事業の下支えとなる。
English version
Teijin is a diversified conglomerate operating Material and Healthcare segments anchored by high-performance materials, holding global competitive strength in aramid and carbon fibers while generating revenues from pharmaceuticals and home healthcare. As an IFRS-adopting company, it benefits from structural demand growth in aircraft and automotive weight reduction and expanding home healthcare markets. Sales of 1,005.5 billion yen grew a solid 4.7% YoY. Operating loss of 71.8 billion yen reflected major impairment losses from business restructuring, though net profit of 28.3 billion yen achieved final-year black ink through special gains including investment securities sales. ROE of 6.6%. The equity ratio of 40.6% and financial health score of 65 points are adequate. Operating CF of 69.8 billion yen maintains substantial cash generation, with FCF of 122.4 billion yen bolstered by asset sales. At 147 yen EPS with PER of 8.9x and dividend of 50 yen (34% payout ratio), the valuation is reasonable. The success of Material business restructuring will drive future enterprise value, with aramid fiber's ballistic/protective demand and Healthcare's stable growth providing business underpinning.

※ EDINET DB API が生成・提供する AI要約です。投資判断は必ず一次情報(有価証券報告書・決算短信)をご確認ください。

業績推移

業績予想 次期通期予想(2026-05-11 発表)

項目 予想値 直近通期実績(2025年度) 増減
売上高 8,500億円 10,055億円 -15.5%
営業利益 700億円 ▲718億円 -197.5%
純利益 450億円 283億円 +58.7%
EPS 233.26円 147.15円 +58.5%
1株配当 (DPS) 50.00円 50.00円 +0.0%
予想PER* 5.7倍 8.9倍 (実績)
予想配当利回り* 3.79% 3.82% (実績)

※ 業績予想は企業発表値です。期末決算と同時に発表された次期予想です。 * 印は当サイトが PBR×BPS から推定した株価をもとに独自計算した参考指標です。

財務指標(2025年度)

主要指標

ROE 6.7%
PER 8.9倍
PBR 0.59倍
配当利回り 3.82%
配当性向 34.0%

収益性

ROA 2.7%
売上総利益率 19.0%
営業利益率 -7.1%
純利益率 2.8%

成長性

前年比 3Y CAGR 5Y CAGR
売上高 +4.7% +2.8% +3.3%
営業利益 -1362.3%
純利益 +7.0%
EPS +6.9%

安全性

自己資本比率 40.7%
流動比率 184.3%
D/Eレシオ 0.90倍

派生指標 参考

時価総額* 2,545億円
ネットキャッシュ* ▲2,796億円
Net Debt/EBITDA*
EV/EBITDA*
FCFマージン* 12.2%
DOE* 2.23%

* 印は当サイトが EDINET から取得した財務データをもとに独自に計算した参考指標です。 EDINETから直接取得した数値ではないため、実際の市場値や各種データソースの公表値と乖離する場合があります。 投資判断は必ず一次情報をご確認ください。

業種比較 業種: 繊維製品 日経225内同業 2社 (参考値)

指標 自社 日経225 同業平均
(2社)
EDINET 全体平均
(47社)
同業平均との偏差
ROE 6.7% 5.6% 3.2% +1.11pt
PER 8.9倍 14.9倍 -5.95
PBR 0.59倍 0.76倍 -0.17
配当利回り 3.82% 2.80% +1.02pt
配当性向 34.0% 35.4% -1.41pt
ROA 2.7% 2.5% +0.15pt
売上総利益率 19.0% 19.4% -0.35pt
営業利益率 -7.1% -1.1% 4.4% -6.05pt
純利益率 2.8% 2.9% -0.11pt

※「日経225 同業平均」は当サイトで日経225採用銘柄から自前集計した値。 本銘柄は日経225内に同業他社が 2社しかないため、平均値の信頼性は低い参考値です。 「EDINET 全体平均」は EDINET DB API が返す上場企業全体(中小・赤字含む)の平均で、ROE と営業利益率のみ提供されます。 偏差はパーセンテージポイント(pt)または倍率差。

キャッシュフロー(2025年度)

営業CF 698億円
投資CF 525億円
財務CF ▲1,345億円
設備投資 594億円
現金等残高 1,075億円
年度 営業CF 投資CF 財務CF フリーCF 設備投資 現金等残高
2025 698億円 525億円 ▲1,345億円 1,224億円 594億円 1,075億円
2024 806億円 ▲566億円 ▲438億円 240億円 669億円 1,232億円
2023 551億円 ▲524億円 72億円 27億円 625億円 1,403億円
2022 897億円 ▲1,984億円 711億円 ▲1,087億円 2,008億円 1,307億円
2021 1,077億円 ▲796億円 ▲209億円 281億円 603億円 1,665億円
2020 942億円 ▲679億円 ▲81億円 263億円 686億円 1,563億円
2019 809億円 ▲413億円 ▲154億円 396億円 628億円 1,404億円
2018 801億円 ▲513億円 ▲315億円 288億円 1,162億円
2017 790億円 ▲1,277億円 638億円 ▲486億円 1,176億円
2016 806億円 ▲403億円 ▲83億円 403億円 1,010億円
2015 760億円 ▲496億円 104億円 264億円 706億円
2014 386億円 ▲473億円 ▲79億円 ▲87億円 330億円
2013 643億円 ▲379億円 ▲126億円 264億円 487億円
2012 537億円 ▲352億円 ▲141億円 185億円 333億円

※ フリーCF = 営業CF + 投資CF(投資CFは通常マイナス)。設備投資額は絶対値で表示。

損益計算書(2025年度)

項目 金額 売上比
売上高 10,055億円 100.0%
売上原価 8,140億円 81.0%
売上総利益 1,915億円 19.0%
販管費 2,703億円 26.9%
営業利益 ▲718億円 -7.1%
経常利益 124億円 1.2%
純利益 283億円 2.8%

※ 会計基準: IFRS / 有報提出日: 2025-06-25 16:04。 売上原価・売上総利益・販管費が「—」の項目は EDINET に該当データが無いことを示します(金融・通信・IFRS企業など)。

貸借対照表(2025年度)

項目 金額 総資産比
資産
総資産 10,613億円 100.0%
現金等 1,075億円 10.1%
その他資産 9,537億円 89.9%
負債・純資産
総負債 6,299億円 59.4%
有利子負債 3,871億円 36.5%
その他負債 2,428億円 22.9%
純資産 4,314億円 40.6%
自己資本 4,314億円 40.6%
うち利益剰余金 2,317億円 21.8%

※「その他資産」「その他負債」は EDINET 取得値から計算で算出(その他資産 = 総資産 − 現金等、その他負債 = 総負債 − 有利子負債)。 利益剰余金は自己資本に含まれる内訳項目です。 総資産 = 総負債 + 純資産 が成立しない場合はデータの整合性をご確認ください。

事業規模・コスト構造(2025年度)

従業員数 20,279人 1人当たり売上 50百万円
研究開発費 309億円 売上比 3.07%
減価償却費 710億円 売上比 7.06%

※「1人当たり売上」「売上比%」はサイト内で計算した派生指標です。 研究開発費は製造業以外では非開示の場合があります(サービス業・金融業など)。

信用評価履歴 EDINET DB スコア(過去14年分)

健全性スコア (2025年度) 65点 ランク B
業種ベンチマーク 改善余地が大きい。優先課題: 事業構造の抜本的見直しが必要 強み 0項目 / 弱み 4項目
直近の評価コメントを見る (2025年度)

信用評価

注意すべきリスク要因があります。営業利益率 -7.1%: 本業で赤字

投資評価

PER 8.9倍で割安圏。複数の好材料あり。いくつかの懸念材料あり

※ EDINET DB API が独自の指標と業種ベンチマークから算出するスコア・ランク・コメントです。 S = 90点以上 / A = 75-89点 / B = 60-74点 / C/D = それ未満。

直近の決算短信

開示日時タイトル区分売上高前年比 営業利益前年比 純利益前年比EPS PDF
2026-05-11 11:30 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) Q4 8,732億円 -13.2% ▲707億円 ▲880億円 -456.3 PDF
業績概況・今後の見通し(2026-05-11 発表分) 約18,723字

qualitative
【添付資料】
添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………
2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………………
2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………………
4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………………
4
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………………
5
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………
6
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………
7
(1)連結財政状態計算書 ………………………………………………………………………………………………
7
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………
9
(3)連結持分変動計算書 ………………………………………………………………………………………………
11
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………………
13
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………………
15
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………………………
15
(セグメント情報等) ………………………………………………………………………………………………
15
(非金融資産の減損) ………………………………………………………………………………………………
19
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………………………
20
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………………………
21
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
1)全般的状況
2025年度の世界経済は、地政学的リスクの継続や通商・産業政策を巡る不確実性が引き続き高い水準で推移する中、金融政策や需要動向の違いを背景に、地域間で景況感にばらつきが見られる状況が続きました。米国では、雇用環境の底堅さを背景に個人消費が堅調に推移した一方、欧州では高金利環境の長期化や外需の弱含みを受け、製造業を中心に回復の動きは限定的なものにとどまりました。また、中国においては、内需回復の遅れが引き続き景気の重しとなりました。こうした環境のもと、為替動向やエネルギー・原材料価格の変動、各国の政策動向が企業活動に影響を及ぼす状況が続いており、マクロ環境は依然として不透明感を残しています。
帝人グループの当期の経営成績は、売上収益が前期比で13.2%減の8,732億円となり、事業利益(注)は同6.6%減の258億円となりました。また、アラミド事業やヘルスケア事業での減損損失の計上等により営業損失は707億円(前期は718億円の営業損失)、親会社の所有者に帰属する当期損失は880億円(前期は283億円の当期利益)となりました。セグメント毎の事業利益は、マテリアル事業領域では、競争激化やアラミド事業での大型定修の影響により減益となりました。繊維・製品事業では、概ね販売量は堅調に推移したものの、若干の減益となりました。ヘルスケア事業では、在宅医療機器のレンタル台数の増加およびライセンス対価収入等により増益となりました。
その結果、収益性を示すROEは△22.1%、ROICは2.6%となり、キャッシュ創出力を示すEBITDAは861億円となりました。
(注)事業利益は、営業利益に持分法による投資損益を加算し、非経常的な損益(持分法による投資損益のうち金融損益や減損損失等の非経常的な損益を含む)を除いて算出しています。
当期におけるセグメントごとの経営成績は次のとおりです。
2)セグメント別概況
①マテリアル事業領域:複合成形材料事業の収益性の改善およびアラミド事業における減損処理に伴う償却費減少等が収益に寄与しました。一方、アラミド事業での大型定修影響や炭素繊維での販売量減少に伴う操業度悪化の他、競争環境の激化による販売価格の低下等の影響を受けました。こうした状況を踏まえ、アラミド事業および炭素繊維事業では抜本的な収益改善に向けコスト構造改革を進めています。
売上収益は3,386億円と前期比1,207億円の減収(26.3%減)、事業利益は1億円と前期比59億円の減益(98.0%減)となりました。EBITDAは前期比118億円減の207億円となり、ROICは0%となりました。
アラミド事業では、主力のパラアラミド繊維「トワロン」において、欧州の自動車市場の回復遅れや、防弾防護用途における顧客のプロジェクト遅延等が影響しました。産業用途での拡販により販売量は増加しましたが、価格競争が厳しさを増している光ファイバー向け用途の比率が高まり、販売構成が悪化しました。加えて、第1四半期の大型定修等による操業度低下もあり、第2四半期末に計上した減損による償却費減少影響が下期に発現したものの、前期比では増収・減益となりました。アラミド事業は、現在実行中の抜本的なコスト構造改革により、早期に基礎収益力を回復させることを目指しています。
樹脂事業では、主力のポリカーボネート樹脂において、中国景気の低迷や競争環境の激化が継続しましたが、販売量は堅調に推移しました。原料価格の低下に伴い、販売価格が低下しましたが、スプレッドは概ね横ばいとなりました。結果、前期比では減収となったものの、コスト改善を背景に増益となりました。
炭素繊維事業では、航空機向け用途におけるサプライチェーン上の制約の継続、産業用途では、欧州経済の低迷や競争環境の激化により、販売量が減少し、操業度が低下しました。また、汎用品を中心とした販売価格の低下が継続し、前期比減収・減益となりました。炭素繊維事業においても、収益力の改善に向け、米国工場の一時休止を含む抜本的なコスト構造改革を実行しています。
複合成形材料事業では、北米事業における収益性の改善および前年度の減損に伴う償却費減少等が収益に寄与しました(北米事業は、2025年7月1日に株式譲渡完了)。欧州では、自動車市場の減速を受け、一部車種での需要減により販売量が減少しました。結果、前期比減収・増益となりました。
②繊維・製品事業:衣料繊維分野、産業資材分野ともに堅調な販売を維持しましたが、前期比では若干の減収・減益となりました。
売上収益は3,501億円と前期比19億円の減収(0.5%減)、事業利益は171億円と前期比7億円の減益(4.2%減)となりました。EBITDAは前期比6億円減の249億円となり、ROICは8%となりました。
衣料繊維分野では、北米向けテキスタイルや国内向け衣料品の販売が好調に推移するとともに、中国における素材・製品の販売も業績に大きく貢献しました。産業資材分野では、自動車関連用途で需要回復遅れの影響がありましたが、各種フィルター向けのポリエステル短繊維やテレビ通販での生活雑貨の販売が好調を維持しました。
また、持続的な成長と企業価値の最大化を目的として、帝人フロンティア(株)と旭化成アドバンス(株)との経営統合の準備を進めています。
③ヘルスケア事業:在宅医療機器分野では、レンタル台数が堅調に推移しました。一方で、医薬品分野では、ライセンス対価収入が収益貢献したものの、後発医薬品の浸透、薬価改定等の影響を受けました。
売上収益は1,386億円と前期比16億円の増収(1.2%増)、事業利益は134億円と前期比77億円の増益(136.0%増)となりました。EBITDAは前期比45億円増の392億円となり、ROICは7%となりました。
在宅医療機器分野では、在宅持続陽圧呼吸療法(CPAP)市場において、検査数の増加に伴い新規処方件数の拡大が継続し、レンタル台数は堅調に増加しました。また、在宅酸素療法(HOT)市場もレンタル台数は堅調に推移し、2023年上市の携帯型酸素濃縮装置のレンタル台数が増加しました。
医薬品分野では、複数のライセンス対価収入が収益に貢献しました。一方、後発品の浸透加速および長期収載品を中心とした2025年4月の薬価改定が影響しました。また、2025年11月には、副甲状腺機能低下症治療剤「ヨビパス」を上市しました。
また、糖尿病治療剤の販売権減損処理に伴う償却費減、および事業構造転換の推進に伴う固定費削減効果が発現しました。
④その他(電池部材・メンブレン分野、再生医療・埋込医療機器分野等)
売上収益は460億円と前期比113億円の減収(19.7%減)、事業利益は46億円と前期比25億円の減益(35.6%減)となりました。
電池部材・メンブレン分野は、堅調な販売により安定的に収益を確保しました。
再生医療分野はCDMO事業の立上げが順調に進展しました。埋込医療機器分野では、帝人メディカルテクノロジー(株)が営む吸収性骨接合材等の事業が着実に伸長しました。また、人工関節等の事業を営んでいた帝人ナカシマメディカル(株)は株式売却により連結対象から外れました。
(2)当期の財政状態の概況
当期末の資産合計は、前期末に比べ1,412億円減少し、9,201億円となりました。帝人ナカシマメディカル株式会社(以下、帝人ナカシマメディカル)及びTeijin Automotive Technologies NA Holdings Corp.(以下、TAT)株式の譲渡により売却目的で保有する資産が減少したほか、償却ならびに多額の減損により有形固定資産や無形資産が減少しました。
負債合計は、前期末に比べて712億円減少し、5,515億円となりました。帝人ナカシマメディカル及びTAT株式の譲渡により売却目的で保有する資産に直接関連する負債が減少したほか、借入金の返済により減少しました。
資本合計(非支配持分を含む)は、多額の減損損失の計上等により、前期末に比べて699億円減少し、3,686億円となりました。
これらの結果、D/Eレシオは0.92倍、親会社所有者帰属持分比率は39.6%となりました。(前期末 D/Eレシオ0.9倍、親会社所有者帰属持分比率40.6%)
なお、当期末のBS換算レートは、160円/米ドル、183円/ユーロ、1.15米ドル/ユーロ(前期末150円/米ドル、162円/ユーロ、1.08米ドル/ユーロ)となっています。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、減損損失や減価償却費等の非資金性費用を除いた利益等により、合計で987億円の収入(前期は698億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資の実施等により、390億円の支出(前期は525億円の収入)となりました。
この結果、営業活動に投資活動を加えたフリー・キャッシュ・フローは597億円の収入(前期は1,224億円の収入)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加があった一方、長期借入金の返済や配当の支払により、733億円の支出(前期は1,345億円の支出)となりました。
これらの結果、現金及び現金同等物に係る換算差額等も加え、当期における最終的な現金及び現金同等物の減少額は31億円となりました。
(4)今後の見通し
帝人グループは、「帝人グループ 中期経営計画2026–2028」において、顧客起点型ビジネスを軸とした成長と構造改革を通じ、収益基盤の強化および成長軌道への回帰に取り組んでまいります。
2026年度は、これまで進めてきた構造改革の効果を着実に発現させることで安定的で質の高い収益基盤を確立するとともに、アパレル&インダストリーズおよびヘルスケア&ライフソリューションズを中心とする顧客起点型ビジネスにおける成長戦略を推進してまいります。また、資本コストを意識したROIC経営の徹底を通じて、収益性と資本効率の両立を図り、企業価値の持続的な向上を目指してまいります。
加えて、目標達成に向けた実行力を一層高めるため、技術戦略、DX/AX戦略、人的資本等の経営基盤の強化にも引き続き取り組んでまいります。また、成長に向けた投資と株主還元をバランスよく両立させつつ、財務健全性の維持を図ってまいります。
2026年度の通期の連結業績見通しは、売上収益は8,500億円、事業利益は300億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は450億円を見込んでおります。また、ROEは12%、ROICは3%を予想しております。
なお、当該業績予想の前提となる通期平均の為替レートは、1米ドル=150円、1ユーロ=176円としております。
(単位:億円)
売上収益
事業利益
親会社の所有者に
帰属する当期利益
2027年3月期(A)
8,500
300
450
2026年3月期(B)
8,732
258
△880
増減額(A-B)
△232
+42
+1,330
増減率
△2.7%
+16.4%

(注)事業利益は、営業利益に持分法による投資損益を加算し、非経常的な損益(持分法による投資損益のうち金融損益や減損損失等の非経常的な損益を含む)を除いて算出しています。
(参考)セグメント別業績見通し
(単位:億円)
2026年3月期
2027年3月期(見通し)
売上収益
事業利益
売上収益
事業利益
アパレル&インダストリーズ
3,501
171
4,000
190
ヘルスケア&
ライフソリューションズ
1,386
134
1,100
100
エレクトロニクス&エナジー
1,499
189
1,500
150
スペシャリティマテリアルズ
2,128
△90
1,700
30
その他
219
△35
200
△50
消去又は全社

△111

△120
合   計
8,732
258
8,500
300
(注)新セグメントベースの2026年3月期実績は、監査前かつ算定途中のため、暫定値を記載しています。
(参考)主要経営指標
2026年3月期
2027年3月期
(見通し)
ROE
△22.1%
12%
ROIC
2.6%
3%
事業利益(億円)
258
300
(注)ROE:親会社の所有者に帰属する当期利益/期首・期末平均親会社の所有者に帰属する持分
ROIC:税引後事業利益/期首・期末平均投下資本
※投下資本・・・資本+有利子負債
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社は、グローバルな事業展開を加速する中、財務情報の国際的な比較可能性を高め、ステークホルダーの皆様の利便性向上に貢献するとともに、グループ内での会計基準統一によりグローバル経営基盤を確立することを目的に、2025年3月期第1四半期より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用しています。
記載されている商品やサービスの名称等は、帝人グループまたは該当する各社の商標もしくは登録商標です。
3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結財政状態計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
2025年3月31日
当連結会計年度
2026年3月31日
資産
流動資産
現金及び現金同等物
107,538
104,474
営業債権及びその他の債権
166,741
167,365
棚卸資産
227,032
208,820
その他の金融資産
8,499
12,179
その他の流動資産
22,685
20,155
小計
532,496
512,993
売却目的で保有する資産
55,388
15,089
流動資産合計
587,883
528,082
非流動資産
有形固定資産
250,945
218,141
使用権資産
23,333
19,147
のれん
8,334
7,897
無形資産
85,511
50,967
投資不動産
11,888
10,383
持分法で会計処理されている投資
45,602
37,996
その他の金融資産
26,481
29,108
退職給付に係る資産
728
905
繰延税金資産
16,977
13,373
その他の非流動資産
3,589
4,116
非流動資産合計
473,389
392,033
資産合計
1,061,272
920,115
(単位:百万円)
前連結会計年度
2025年3月31日
当連結会計年度
2026年3月31日
負債及び資本
負債
流動負債
営業債務及びその他の債務
105,296
103,592
社債及び借入金
124,985
129,411
リース負債
7,954
7,583
その他の金融負債
5,473
10,613
未払法人所得税
3,693
3,730
引当金
1,798
1,475
その他の流動負債
38,147
43,061
小計
287,347
299,465
売却目的で保有する資産に直接関連する負債
31,616
2,452
流動負債合計
318,962
301,917
非流動負債
社債及び借入金
237,494
182,064
リース負債
16,694
17,354
その他の金融負債
4,729
5,472
退職給付に係る負債
32,375
34,272
引当金
992
1,007
繰延税金負債
3,268
3,337
その他の非流動負債
8,215
6,061
非流動負債合計
303,768
249,566
負債合計
622,731
551,483
資本
資本金
71,833
71,833
資本剰余金
105,708
105,701
利益剰余金
231,726
138,509
自己株式
△11,411
△10,974
その他の資本の構成要素
34,655
58,634
売却目的で保有する資産に関連するその他の包括利益
△1,134
758
親会社の所有者に帰属する持分合計
431,378
364,461
非支配持分
7,164
4,171
資本合計
438,541
368,631
負債及び資本合計
1,061,272
920,115
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結損益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月 1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月 1日
至 2026年3月31日)
継続事業
売上収益
1,005,471
873,190
売上原価
△814,020
△711,226
売上総利益
191,452
161,964
販売費及び一般管理費
△270,330
△231,322
その他の収益
12,595
18,102
その他の費用
△5,545
△19,457
営業損失(△)
△71,828
△70,714
金融収益
4,115
4,161
金融費用
△11,378
△9,468
持分法による投資利益
1,052
1,960
税引前損失(△)
△78,038
△74,060
法人所得税費用
2,291
△13,859
継続事業からの当期損失(△)
△75,747
△87,920
非継続事業
非継続事業からの当期利益
106,058

当期利益(△は損失)
30,310
△87,920
当期利益(△は損失)の帰属
親会社の所有者
28,347
△88,003
非支配持分
1,963
84
当期利益(△は損失)
30,310
△87,920
1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益(△は損失)(円)
継続事業
△394.39
△456.33
非継続事業
541.54

合計
147.15
△456.33
希薄化後1株当たり当期利益(△は損失)(円)
継続事業
△394.39
△456.33
非継続事業
541.54

合計
147.15
△456.33
(連結包括利益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月 1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月 1日
至 2026年3月31日)
当期利益(△は損失)
30,310
△87,920
その他の包括利益
純損益に振り替えられることのない項目
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
638
3,363
確定給付制度の再測定
743
2,468
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分
△20
△14
純損益に振り替えられることのない項目合計
1,362
5,816
純損益に振り替えられる可能性のある項目
キャッシュ・フロー・ヘッジ
628
△2,435
在外営業活動体の換算差額
△3,732
27,243
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分
487
163
純損益に振り替えられる可能性のある項目合計
△2,617
24,970
税引後その他の包括利益合計
△1,256
30,787
当期包括利益
29,055
△57,133
当期包括利益の帰属
親会社の所有者
27,099
△57,225
非支配持分
1,956
91
当期包括利益
29,055
△57,133
(3)連結持分変動計算書
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
親会社の所有者に帰属する持分
資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
その他の資本の構成要素
新株予約権
その他の包括
利益を通じて
公正価値で
測定する
金融資産
確定給付制度
の再測定
2024年4月1日 残高
71,833
103,133
204,174

11,772
474
14,541

当期利益(△は損失)


28,347




その他の包括利益





634
743
当期包括利益合計


28,347


634
743
自己株式の取得




6



自己株式の処分


39

155

312


自己株式処分差損の振替

117

117




株式報酬費用

150

213



配当金



7,705




非支配株主との取引に係る親会社の所有者に帰属する持分の変動

2,347





非金融資産等への振替







売却目的で保有する資産に関連するその他の包括利益への振替







連結範囲の変動



408


408

その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替


7,434



6,692

743
その他(純額)


0
0
0


0

所有者との取引額等合計

2,575

795
361

312

6,284

743
2025年3月31日 残高
71,833
105,708
231,726

11,411
162
8,891

親会社の所有者に帰属する持分
非支配持分
資本合計
その他の資本の構成要素
売却目的で
保有する資産
に関連する
その他の
包括利益
親会社の
所有者に帰属
する持分合計
キャッシュ・
フロー・
ヘッジ
在外営業
活動体の
換算差額
その他の
資本の構成
要素合計
2024年4月1日 残高
332
26,792
42,139

409,507
27,252
436,759
当期利益(△は損失)




28,347
1,963
30,310
その他の包括利益
628

3,254

1,248


1,248

7

1,256
当期包括利益合計
628

3,254

1,248

27,099
1,956
29,055
自己株式の取得





6


6
自己株式の処分



312


197


197
自己株式処分差損の振替







株式報酬費用




363

363
配当金





7,705

515

8,220
非支配株主との取引に係る親会社の所有者に帰属する持分の変動




2,347

2,341
6
非金融資産等への振替

30


30


30


30
売却目的で保有する資産に関連するその他の包括利益への振替

1,134
1,134

1,134



連結範囲の変動


408



19,190

19,190
その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替



7,434




その他(純額)



0

0
2
2
所有者との取引額等合計

30
1,134

6,236

1,134

5,228

22,044

27,272
2025年3月31日 残高
930
24,672
34,655

1,134
431,378
7,164
438,541
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
親会社の所有者に帰属する持分
資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
その他の資本の構成要素
新株予約権
その他の包括
利益を通じて
公正価値で
測定する
金融資産
確定給付制度
の再測定
2025年4月1日 残高
71,833
105,708
231,726

11,411
162
8,891

当期利益(△は損失)



88,003




その他の包括利益





3,349
2,468
当期包括利益合計



88,003


3,349
2,468
自己株式の取得




5



自己株式の処分


25

82

57


自己株式処分差損の振替

193

193




株式報酬費用


175

360



配当金



9,640




非支配株主との取引に係る親会社の所有者に帰属する持分の変動







非金融資産等への振替







売却目的で保有する資産に関連するその他の包括利益への振替






161

連結範囲の変動







その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替


4,620



2,152

2,468
その他(純額)


0





所有者との取引額等合計


7

5,214
437

57

2,314

2,468
2026年3月31日 残高
71,833
105,701
138,509

10,974
105
9,926

親会社の所有者に帰属する持分
非支配持分
資本合計
その他の資本の構成要素
売却目的で
保有する資産
に関連する
その他の
包括利益
親会社の
所有者に帰属
する持分合計
キャッシュ・
フロー・
ヘッジ
在外営業
活動体の
換算差額
その他の
資本の構成
要素合計
2025年4月1日 残高
930
24,672
34,655

1,134
431,378
7,164
438,541
当期利益(△は損失)





88,003
84

87,920
その他の包括利益

2,435
27,398
30,779

30,779
8
30,787
当期包括利益合計

2,435
27,398
30,779


57,225
91

57,133
自己株式の取得





5


5
自己株式の処分



57

0

0
自己株式処分差損の振替







株式報酬費用




184

184
配当金





9,640

40

9,681
非支配株主との取引に係る親会社の所有者に帰属する持分の変動







非金融資産等への振替

232


232


232


232
売却目的で保有する資産に関連するその他の包括利益への振替


596

758
758



連結範囲の変動


1,134

1,134
1,134


3,044

3,044
その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替



4,620




その他(純額)





0
0
所有者との取引額等合計

232

1,730

6,800
1,891

9,692

3,084

12,777
2026年3月31日 残高

1,736
50,339
58,634
758
364,461
4,171
368,631
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月 1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月 1日
至 2026年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税引前損失(△)
△78,038
△74,060
非継続事業からの税引前利益
106,601

減価償却費及び償却費
71,026
60,315
減損損失
95,215
88,940
持分法による投資損益(△は益)
△1,011
△1,960
退職給付に係る資産及び負債の増減額
△1,012
4,098
受取利息及び受取配当金
△3,555
△3,989
支払利息
10,427
6,826
固定資産除売却損益(△は益)
△8,137
△1,965
関係会社株式売却損益(△は益)
△102,059
3,027
営業債権及びその他の債権の増減額(△は増加)
19,998
8,272
棚卸資産の増減額(△は増加)
△10,107
23,879
営業債務及びその他の債務の増減額(△は減少)
△12,504
△7,446
その他
3,907
△2,186
小計
90,751
103,750
利息及び配当金の受取額
10,608
10,099
保険金の受取額
517

利息の支払額
△10,285
△7,304
法人所得税の支払額
△21,748
△7,891
営業活動によるキャッシュ・フロー
69,843
98,654
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出
△57,397
△53,514
有形固定資産の売却による収入
12,155
5,847
無形資産の取得による支出
△4,029
△6,434
投資の取得による支出
△3,731
△952
投資の売却による収入
12,058
14,204
投資の売却に係る前受金の受領額

4,687
短期貸付金の純増減額(△は増加)
△1,433
△1,666
連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出

△1,277
連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入
96,071
1,130
その他
△1,178
△981
投資活動によるキャッシュ・フロー
52,517
△38,956
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月 1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月 1日
至 2026年3月31日)
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少)
△56,391
8,568
長期借入れによる収入
5,984

長期借入金の返済による支出
△48,543
△65,915
社債の償還による支出
△20,090

リース負債の返済による支出
△7,030
△6,219
自己株式の取得による支出
△6
△5
親会社の所有者への配当金の支払額
△7,705
△9,640
非支配持分への配当金の支払額
△678
△40
財務活動によるキャッシュ・フロー
△134,459
△73,251
現金及び現金同等物に係る換算差額
△1,776
8,707
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
△13,875
△4,847
現金及び現金同等物の期首残高
123,212
107,538
売却目的で保有する資産に含まれる現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
△1,798
1,782
現金及び現金同等物の期末残高
107,538
104,474
(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(セグメント情報等)
(1) 報告セグメントの概要
帝人グループの報告セグメントは、帝人グループの構成単位の内、分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
帝人グループは、製品の種類、性質、サービス別に事業領域を定め、各事業領域では取り扱う製品、サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。
したがって、帝人グループは事業領域を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「マテリアル」、「繊維・製品」、「ヘルスケア」の3つを報告セグメントとしています。
「マテリアル」はアラミド繊維、ポリカーボネート樹脂、炭素繊維、複合成形材料等の製造・販売等を行っており、「繊維・製品」はポリエステル繊維、繊維製品等の製造・販売等を行っています。また、「ヘルスケア」は医薬品・医療機器等の製造・販売及び在宅医療サービス等を行っています。
(2) セグメント収益及び業績
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他
(注)1
合計
調整額
(注)2,3
連結
マテリアル
繊維・製品
ヘルスケア

売上収益
外部収益
459,317
351,923
136,973
948,213
57,259
1,005,471

1,005,471
セグメント間収益
10,735
2,264
4
13,003
4,695
17,698

17,698

合計
470,052
354,187
136,977
961,216
61,954
1,023,169

17,698
1,005,471
事業利益(注)4
6,026
17,842
5,690
29,558
7,082
36,640

9,046
27,594
セグメント資産
467,531
223,458
198,029
889,018
130,581
1,019,599
41,673
1,061,272
その他の項目
減価償却費及び償却費
26,506
7,635
29,006
63,147
4,738
67,885
2,751
70,636
減損損失
64,017
348
28,804
93,170
1,642
94,812
403
95,215
持分法で会計処理されている投資
563
6,627
13,653
20,843
24,758
45,602

45,602
資本的支出
23,686
7,219
17,626
48,531
8,671
57,202
2,196
59,398
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、電池部材・メンブレン分野、再生医療・埋込医療機器分野等を含んでいます。
2.事業利益の調整額△9,046百万円には、セグメント間取引消去81百万円、全社費用△9,127百万円が含まれています。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない本社管理部門に係る費用です。
3.セグメント資産の調整額41,673百万円には、セグメント間の債権の相殺消去等△49,858百万円、全社資産91,531百万円が含まれています。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない親会社での余剰運用資金(現金及び預金ほか)、長期投資資産(投資有価証券ほか)等です。
4.事業利益は、営業利益に持分法による投資損益を加算し、非経常的な損益(持分法による投資損益のうち金融損益や減損損失等の非経常的な損益を含む)を除いて算出しています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他
(注)1
合計
調整額
(注)2,3
連結
マテリアル
繊維・製品
ヘルスケア

売上収益
外部収益
338,579
350,068
138,558
827,205
45,986
873,190

873,190
セグメント間収益
10,608
2,483

13,091
3,790
16,881

16,881

合計
349,186
352,551
138,558
840,295
49,776
890,071

16,881
873,190
事業利益(注)4
118
17,095
13,427
30,639
4,559
35,198

9,417
25,781
セグメント資産
374,757
230,997
158,786
764,540
129,530
894,070
26,045
920,115
その他の項目
減価償却費及び償却費
20,570
7,771
25,724
54,065
3,893
57,958
2,357
60,315
減損損失
62,295
249
25,295
87,840

87,840
1,100
88,940
持分法で会計処理されている投資
604
6,685
12,989
20,278
17,718
37,996

37,996
資本的支出
23,178
6,985
19,108
49,271
7,846
57,118
2,488
59,605
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、電池部材・メンブレン分野、再生医療・埋込医療機器分野等を含んでいます。
2.事業利益の調整額△9,417百万円には、セグメント間取引消去67百万円、全社費用△9,484百万円が含まれています。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない本社管理部門に係る費用です。
3.セグメント資産の調整額26,045百万円には、セグメント間の債権の相殺消去等△52,612百万円、全社資産78,656百万円が含まれています。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない親会社での余剰運用資金(現金及び預金ほか)、長期投資資産(投資有価証券ほか)等です。
4.事業利益は、営業利益に持分法による投資損益を加算し、非経常的な損益(持分法による投資損益のうち金融損益や減損損失等の非経常的な損益を含む)を除いて算出しています。
事業利益から税引前利益への調整は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月 1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月 1日
至 2026年3月31日)
事業利益
27,594
25,781
固定資産売却益
10,622
3,876
固定資産除売却損
△2,508
△1,910
減損損失
△95,215
△88,940
特別退職金(注)1
△4,665
△4,008
関係会社株式売却損益(△は損失)

△3,027
持分法による投資損益(△は利益)(注)2
△4,729
△2,704
その他
△2,926
219
営業損失(△)
△71,828
△70,714
金融収益
4,115
4,161
金融費用
△11,378
△9,468
持分法による投資利益(△は損失)
1,052
1,960
税引前損失(△)
△78,038
△74,060
(注)1.前連結会計年度における特別退職金は、主に早期退職優遇制度に係るものです。
当連結会計年度における特別退職金は、主に事業構造改革に伴うものです。
2.事業利益は、営業利益に持分法による投資損益を加算し、非経常的な損益(持分法による投資損益のうち金融損益や減損損失等の非経常的な損益を含む)を除いて算出しています。
(3) 製品及びサービスに関する情報
製品及びサービスごとの外部顧客に対する売上収益は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月 1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月 1日
至 2026年3月31日)
高機能材料(注)
270,930
268,527
複合成形材料
188,387
70,051
繊維・製品
351,923
350,068
ヘルスケア
136,973
138,558
その他
57,259
45,986
合計
1,005,471
873,190
(注) 製品及びサービスの区分としての「高機能材料」は、報告セグメントであるマテリアル事業領域内における、アラミド繊維、ポリカーボネート樹脂、炭素繊維等の高機能素材の製品群です。
(4) 地域別に関する情報
売上収益及び非流動資産の地域別内訳は、以下のとおりです。
① 外部顧客への売上収益(注)1
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月 1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月 1日
至 2026年3月31日)
日本
409,141
395,472
中国
174,754
170,772
アメリカ
182,659
92,074
アジア
89,185
95,409
米州(注)2
37,542
8,482
欧州他(注)3
112,190
110,982
合計
1,005,471
873,190
(注)1.地域別の収益は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。
2.「米州」は、アメリカを除く北米・中南米諸国です。
3.「欧州他」は、中東・アフリカ・オセアニアを含んでいます。
② 非流動資産(金融商品、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を除く。)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
日本
215,679
181,290
アメリカ
13,496
7,634
オランダ
78,453
37,668
中国
21,290
24,207
アジア
28,579
29,944
欧州
26,041
29,842
米州(注)
61
66
合計
383,600
310,651
(注)「米州」は、アメリカを除く北米・中南米諸国です。
(5) 主要な顧客に関する情報
連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める特定顧客への売上収益がないため、記載を省略しています。
(非金融資産の減損)
当連結会計年度において減損損失88,940百万円を認識しています。主な内容は以下のとおりです。
(1) トワロン事業に係る固定資産
マテリアルセグメントに含まれるトワロン事業の固定資産について、減損損失(50,354百万円)を認識しました。当該損失は「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」にそれぞれ42,289百万円、8,065百万円計上しています。トワロン事業においては、主力用途での競争激化や為替変動(ユーロ高)も影響し、計画の達成が困難となる見通しとなりました。このため、減損の兆候があると認められ、減損テストを実施した結果、同事業に係る固定資産の回収可能価額が帳簿価額を下回ったことから、減損損失を認識しています。
(2) 炭素繊維事業に係る固定資産
マテリアルセグメントに含まれる炭素繊維事業の固定資産について、減損損失(8,156百万円)を認識しました。当該損失は「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」にそれぞれ7,883百万円、273百万円計上しています。炭素繊維事業については、競争環境の激化に伴う汎用用途を中心とした需給バランスの軟化および市場価格の低下が継続しており、事業環境の変化による影響を受けにくい事業構造への転換が必要となっておりました。今回、抜本的なコスト構造改革を進める中で、収益の安定化を図るためにグローバルでの生産体制の見直しを行い、米国の炭素繊維製造拠点の一時休止を決定しました。こうした状況下において、日本及び米国での炭素繊維事業に減損の兆候があると認められ、減損テストを実施した結果、固定資産の回収可能価額が帳簿価額を下回ったことから、減損損失を認識しています。
(3) 2型糖尿病治療剤の販売権ならびに医薬品ビジネスに係る固定資産
2026年5月に公表した「帝人グループ 中期経営計画2026-2028」に記載の通り、当社は構造改革の一環として、ヘルスケアセグメントにおける希少疾患・難病領域への絞り込みを行う方針に従い、2型糖尿病治療剤の日本における販売権及び医薬品ビジネスに係る固定資産について当連結会計年度に減損テストを実施しました。
これらの減損テストの結果、減損損失(25,400百万円)を認識しました。当該損失については「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」にそれぞれ2,806百万円、22,594百万円計上しています。
(1株当たり情報)
(1)基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益
(単位:円)
前連結会計年度
(自 2024年4月 1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月 1日
至 2026年3月31日)
基本的1株当たり当期利益(△は損失)(円)
147.15
△456.33
継続事業
△394.39
△456.33
非継続事業
541.54

希薄化後1株当たり当期利益(△は損失)(円)
147.15
△456.33
継続事業
△394.39
△456.33
非継続事業
541.54

(2)基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月 1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月 1日
至 2026年3月31日)
親会社の普通株主に帰属する当期利益(△は損失)
28,347
△88,003
継続事業
△75,978
△88,003
非継続事業
104,325

希薄化後の普通株主に帰属する当期利益(△は損失)
28,347
△88,003
継続事業
△75,978
△88,003
非継続事業
104,325

(単位:千株)
前連結会計年度
(自 2024年4月 1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月 1日
至 2026年3月31日)
普通株式の期中平均株式数
192,645
192,850
新株予約権による普通株式増加数


希薄化後普通株式の期中平均株式数
192,645
192,850
(注)1.前連結会計年度において、希薄化性潜在的普通株式が153千株ありますが、逆希薄化効果を有するため、希薄化後1株当たり当期損失の計算から除外されています。
2.当連結会計年度において、希薄化性潜在的普通株式が86千株ありますが、逆希薄化効果を有するため、希薄化後1株当たり当期損失の計算から除外されています。
(重要な後発事象)
(1) 報告セグメントの変更
当社は、2026年4月1日付で、組織再編を実施いたしました。
本組織再編により、顧客起点型ビジネスの進展段階に応じた組織運営を行い、顧客起点型ビジネスの深化を図るとともに、素材型ビジネスに関しては素材から顧客・用途起点の組織へと変革を進めてまいります。
これに伴い、当社の報告セグメントは、従来の「マテリアル」「繊維・製品」「ヘルスケア」から、翌連結会計年度より「アパレル&インダストリーズ」「ヘルスケア&ライフソリューションズ」「エレクトロニクス&エナジー」「スペシャリティマテリアルズ」の4区分へ変更することといたしました。
なお、変更後のセグメントによった場合の当連結会計年度の報告セグメントにかかる各項目の金額に関する情報は現在算定中です。
変更後の各セグメントの主要な事業内容は、以下のとおりです。
セグメント
事業内容
アパレル&インダストリーズ
繊維製品等の製造・販売、ポリエステル繊維及び織物の製造・販売等
ヘルスケア&ライフソリューションズ
医薬品及び医療機器の製造・販売、在宅医療サービス、その他ヘルスケア関連製品の製造・販売
エレクトロニクス&エナジー
樹脂の製造・販売、電池部材及びメンブレンの製造・販売
スペシャリティマテリアルズ
アラミド繊維、炭素繊維、複合成形材料の製造・販売
(2) 持分法で会計処理されていた投資の譲渡の完了
当社は、2025年8月29日に共同出資者であるDuPont de Nemours, Inc.(以下、DuPont)との間で締結した株式譲渡契約に基づき、2026年4月1日付で、当社とDuPontの共同支配企業であるデュポン帝人アドバンスドペーパー株式会社およびDuPont Teijin Advanced Papers (Asia) Limitedに係る株式の全てをDuPontに譲渡しました。この結果、2027年3月期第1四半期において、「その他の収益」の関係会社株式売却益として約455億円を計上する予定です。

出典: 決算短信PDF(外部リンク)

大量保有報告書(5%超の株主)

報告日 提出者(グループ) 個別保有者 保有割合
個別 / 合計
株数 保有目的 種別
2026-04-23 ゴールドマン・サックス証券株式会社 (同左) 0.41%
計 3.50%
80万株 有価証券関連業務の一部としてのトレーディング・有価証券の借入等 変更
2026-04-23 ゴールドマン・サックス証券株式会社 ゴールドマン・サックス・インターナショナル(Goldman Sachs International) 1.28%
計 3.50%
252万株 有価証券関連業務の一部としてのトレーディング・有価証券の借入等 変更
2026-04-23 ゴールドマン・サックス証券株式会社 ゴールドマン・サックス・アンド・カンパニー・エルエルシー(Goldman Sachs & Co. LLC) 0.06%
計 3.50%
12万株 有価証券関連業務の一部としてのトレーディング・有価証券の借入等 変更
2026-04-22 エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エルティーディー(Effissimo Capital Management Pte Ltd) エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エルティーディー(Effissimo Capital Management Pte. Ltd.) 19.26% 3,812万株 純投資(ただし、うち38,117,700株については、投資一任契約に基づく顧客資… 変更
2026-04-10 エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エルティーディー(Effissimo Capital Management Pte Ltd) エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エルティーディー(Effissimo Capital Management Pte. Ltd.) 17.53% 3,470万株 純投資(ただし、うち34,697,400株については、投資一任契約に基づく顧客資… 変更
2026-04-08 ゴールドマン・サックス証券株式会社 (同左) 0.64%
計 15.03%
126万株 有価証券関連業務の一部としてのトレーディング・有価証券の借入等 新規
2026-04-08 ゴールドマン・サックス証券株式会社 ゴールドマン・サックス・インターナショナル(Goldman Sachs International) 4.31%
計 15.03%
853万株 有価証券関連業務の一部としてのトレーディング・有価証券の借入等 新規
2026-04-08 ゴールドマン・サックス証券株式会社 ゴールドマン・サックス・アンド・カンパニー・エルエルシー(Goldman Sachs & Co. LLC) 0.06%
計 15.03%
11万株 有価証券関連業務の一部としてのトレーディング・有価証券の借入等 新規
2026-03-24 日本生命保険相互会社 (同左) 3.56%
計 11.91%
705万株 純投資(収益性を投資判断の基準とする投資) 変更
2026-03-24 日本生命保険相互会社 ニッセイアセットマネジメント株式会社 0.41%
計 11.91%
81万株 証券投資信託委託契約、投資一任契約に基づく有価証券投資 変更

※「個別保有者」が「(同左)」の行は提出者本人による保有。複数行が同じ提出者なら共同保有グループの内訳を表します。 保有目的が長い場合は冒頭40字のみ表示し、ホバーで全文表示します。

財務データ推移

年度売上高営業利益純利益 総資産純資産EPS配当
2025 10,055億円 ▲718億円 283億円 10,613億円 4,314億円 147.2 50.0
2024 9,605億円 ▲49億円 ▲117億円 12,266億円 4,095億円 -60.9 30.0
2023 10,188億円 129億円 ▲177億円 12,282億円 3,909億円 -92.0 40.0
2022 9,261億円 442億円 232億円 12,076億円 4,648億円 120.6 55.0
2021 8,365億円 549億円 ▲67億円 10,411億円 4,304億円 -34.7 50.0
2020 8,537億円 562億円 253億円 10,042億円 4,114億円 131.6 60.0
2019 8,886億円 600億円 451億円 10,207億円 4,272億円 232.4 70.0
2018 8,350億円 698億円 456億円 9,820億円 4,082億円 231.3 60.0
2017 7,413億円 565億円 501億円 9,641億円 3,518億円 254.9 35.0
2016 7,907億円 671億円 311億円 8,234億円 3,144億円 31.6 7.0
2015 7,862億円 391億円 ▲81億円 8,237億円 3,036億円 -8.2 4.0
2014 7,844億円 84億円 7,684億円 3,001億円 8.5 4.0
2013 7,457億円 ▲291億円 7,624億円 2,921億円 -29.6 4.0
2012 8,544億円 120億円 7,621億円 3,122億円 12.2 6.0

事業の状況(有価証券報告書より)

最新の有価証券報告書から、事業内容・リスク・経営方針・経営成績の概況を掲載します。各セクションをクリックして展開してください。

事業の内容 FY2025 / 約1,146字
3【事業の内容】帝人グループは当社、子会社129社及び関連会社等24社で構成されています。その事業は高機能材料、複合成形材料の製造・販売等を行うマテリアル事業領域と、繊維製品等の製造・販売を行う繊維・製品事業と、医薬品と医療機器の製造・販売及び在宅医療サービス等を行うヘルスケア事業領域を中心とし、その他に電池部材及びメンブレンの製造・販売、再生医療等製品及び埋込医療機器等の開発・製造・販売等を展開しています。 帝人グループでは、「マテリアル」「繊維・製品」「ヘルスケア」の3つを報告セグメントとしています。 当連結会計年度より、システムの運用・開発・メンテナンス及び電子コミック配信サービス等を行う「IT」を非継続事業に分類しており、「IT」を除く継続事業を表示しています。 各セグメントにおける、主要な事業内容ならびに主な会社は次のとおりであり、注記「6.事業セグメント」に記載のセグメントと一致しています。 セグメント事業内容構成会社マテリアル高機能材料事業アラミド繊維、樹脂、炭素繊維等の製造・販売当社Teijin Aramid B.V.Teijin Polycarbonate China Ltd.Teijin Corporation (Thailand) Limited等 子会社28社、関連会社等4社複合成形材料事業複合成形材料の製造・販売 当社Teijin Automotive Technologies NA Holdings Corp.Teijin Automotive Technologies Portugal, S.A.等 子会社24社繊維・製品 繊維製品等の製造・販売、ポリエステル繊維及び織物の製造・販売等帝人フロンティア(株)南通帝人有限公司Teijin Polyester (Thailand) LimitedJ.H. Ziegler GmbH等 子会社41社、関連会社等6社ヘルスケア医薬品及び医療機器の製造・販売、 在宅医療サービス、その他ヘルスケア関連製品の製造・販売当社帝人ファーマ(株)帝人ヘルスケア(株)等 子会社12社、関連会社等4社その他 電池部材及びメンブレンの製造・販売当社Teijin Lielsort Korea. Co., Ltd.子会社1社 再生医療等製品及び埋込医療機器等の開発・製造・販売当社(株)ジャパン・ティッシュエンジニアリング帝人ナカシマメディカル(株)等 子会社5社 その他帝人エージェンシー(株)等 子会社18社、関連会社等10社(注) 関連会社等には、共同支配企業を含んでいます。 以上に述べた「事業の内容」を概要図で示すと次のとおりです。 (注)連結対象会社は、連結子会社94社と持分法適用会社が57社です。
事業等のリスク FY2025 / 約2,841字
3【事業等のリスク】(1) トータル・リスクマネジメント(TRM)の基本原則 リスクマネジメントは、コンプライアンスとともに、内部統制を支える要と位置づけ、帝人グループの経営全般をカバーする総合的な体制としてトータル・リスクマネジメント(TRM)体制を構築しています。当社は、その株主価値を高め、さらに株主を始めとするステークホルダーが満足できる事業活動を継続する使命があり、その実現を脅かすあらゆるリスク(不確実性)に対処する必要があるとの認識のもと、グループ全体が晒されるかかるリスクを統合的かつ効率的に把握・評価・管理し、グループ経営に活かすための組織的・体系的アプローチを行うこととしています。 当社取締役会は、帝人グループ全体のリスクマネジメントを監督し、経営戦略・経営計画策定、戦略的なアクション、個別投資プロジェクトの決定等に伴う「経営戦略リスク」と、会社に悪影響をもたらす様々な有害事象である「業務運営リスク」のアセスメントを、意思決定を行うに際しての重要な判断材料として位置付けています。また、当社は、グループ会社とその役員に対し、上記の原則を充分理解し、会社活動を脅かすあらゆるリスクに対処するよう求めています。 上記の基本原則に則り、TRM推進のため、経営戦略リスクと業務運営リスクについて、以下の体制を整備しています。[経営戦略リスク]CEOが議長を務め、業務執行に関する重要事項を審議する「グループ経営戦略会議」において、取り組みの推進を行います。当面の具体的なリスクとして、米国大統領交代に伴う通商政策の影響、欧州の炭素繊維規制のほかPFAS規制の動向など、個々の案件に関連付けた分析と議論を行っています。また、同意なき買収、個別事業ダイベストメントのグループ全体への影響、AI等のテクノロジーの進化による業界構造の変化、国際情勢・秩序の流動化によるグローバルな経済枠組みの変化なども念頭におき、経営戦略上のリスクに適切に対処していきます。[業務運営リスク]人事・総務/サステナビリティ管掌が担当するものとし、CEOの下に設置する「リスクマネジメント・コミティー」において、業務運営リスクマネジメントに関する方針の検討、この方針に基づく取り組みの推進・進捗管理を行います。リスクマネジメント・コミティーの委員長はCEOとし、その他の委員は、人事・総務/サステナビリティ管掌及びCEOが指名した者とします。業務運営リスクの詳細については、下記「(2)2025年度TRM基本計画」をご参照ください。  なお、以下の文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において帝人グループが判断したものです。当社グループは、下記リスクのほか、本有価証券報告書中の他の箇所に記載されているリスクに直面しておりますが、これらのリスクの影響により、実際の業績が、将来見通しに基づく記述が想定しているものとは異なってくる可能性があります。 (2) 2025年度TRM基本計画 2025年度においては、取締役会の審議を経て、下記のとおり対応方針を設定しています。■リスクマネジメント・コミティーは「発現すると経営への影響が大きい」業務運営リスクに対応する。■各リスクの対策については、リスクマネジメントオーナー(担当役員)、リスクマネジメントオーナーをサポートする組織・会議体を明確化して、実効性の高い運用に取り組む。■グループ重大リスクの中でもグループ最重要課題とする重大リスクAを特定して優先的な対策対象とする。  2025年度は、上記方針に基づき、リスク領域を9領域(大規模自然災害、情報、地政学(経済安全保障)、品質、コンプライアンス、経営管理(人財)、安全、環境、社会)に整理し、各領域のリスクについて、①影響度、②発生確率、③発生時期から評価を行い、次の表の主要なリスクから重大リスクを特定し、リスクマネジメントオーナー(担当役員)を任命して、その責任と範囲を明確化したうえで、リスクの管理に取り組んでいます。リスクマネジメントの実効性を高めるため、重大リスクの中でも特に重点管理する重大リスクAを絞り込んでいます。 リスク領域主要リスクリスク内容対応方針影響度発生確率発生時期評価※大規模自然災害首都圏直下型地震都内で最大規模の被害が想定される「都心南部直下地震」の発生経営中枢機能BCPを中心とした計画の見直し及び訓練実施大中短~長期A南海トラフ地震M9クラスの地震発生により中四国、関西エリアにある事業所等が被災帝人グループの被災想定を最新化、各所BCP対策の確認・見直し検討大低短~長期B富士山噴火三島事業所に溶岩流が到達し全壊三島事業所全壊のBCPを事業で検討大低中~長期C情報情報セキュリティサイバー攻撃による重要情報流出。システムダウンによる業務停止グループ全体のセキュリティレベル把握・是正の促進支援大高短期ADX/AIDXを推進する人財がグループ内で枯渇し、グループ全体の競争力低下・情報系人財の教育プログラムの整備・グループ内DX人財育成プログラムの継続的提供中中中期C地政学(経済安全保障)サプライチェーン寸断サプライチェーンの寸断による主要原材料の供給停止事業と連携し複数サプライヤーの確保等の対策を検討・実行大高短期A技術情報流出管理の脆弱部分が狙われ重要技術情報等の流出が発生管理状態の把握、事業所の管理強化検討中高短期B為替激変・エネルギーコスト高騰軍事衝突、経済的対立等によりエネルギーコストが高騰事業損益管理の中での対応継続中中短~中期C品質重大品質不正・偽装製造・検査プロセスにおける法令非準拠等の発生コーポレートによる品質コンプライアンス監査及び是正対応等中高短期Bコンプライアンス重大不祥事初動対応遅れ等によりマスコミ報道加熱、レピュテーション低下事案発生時の即応体制を整備中高短期B経営管理(人財)人財流出・採用人財流出や採用困難状態の持続による経営基盤の弱体化・労働環境の改善推進(ジョブ型・キャリア自律支援)・主要会社の離職率水準の定期的確認中中中~長期C安全火災・爆発事業所での火災・爆発の発生により、製造や供給停止が長期化し、顧客喪失や訴訟が発生漏洩・火災など重大な防災事故の事前防止のための各所の対応検証・診断と防災マネジメント見直し中中短期C環境気候変動(移行リスク)環境規制や情報開示義務への対応、顧客からのCO2削減要請への対応遅れにより、顧客喪失、投資家離れが発生グローバルの規制動向モニターの継続と、遅延ない対応小中中~長期C社会サプライチェーン人権規制強化への対応不備や人権侵害発覚により、レピュテーション低下、顧客喪失、訴訟、人財流出が発生外部リスクアセスメント(サーベイ)に基づくハイリスク事業の課題対応とモニタリング中低中期C※評価: A=重大リスクA B=重大リスクB C=その他リスク
事業方針・経営環境 FY2025 / 約4,943字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】帝人グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において帝人グループが判断したものです。 (1) 帝人グループが目指す姿帝人グループは、2024年4月に、帝人グループのパーパス(存在意義)を明確化し、実行力を高めることを目的に、帝人グループのパーパス「Pioneering solutions together for a healthy planet」を策定しました。このパーパスは、帝人グループの過去や現在、未来について全社を挙げて議論を重ねた結果洗い出された、帝人グループが大切にしてきた価値観そのものであり、美しい地球に人々がいつまでも暮らし続けるためのソリューションの提供に挑戦する会社でありたいという社員の想いが強く反映されています。 [パーパスに込めた想い]Pioneering帝人グループが100年以上の歴史の中で常にパイオニアであり続け、行動的で、先見性があり、イノベーションを生んできたことを誇りに思い、今後もそのアントレプレナーシップを引き継いでいきたいという想いが込められています。Solutions市場のニーズを満たす製品やサービスだけでなく、帝人の持つ科学の力を使って、社会課題に対する解決策(=ソリューション)も提供するという意気込みが表現されています。Together互いの違いや多様性を尊重して社員が力を合わせ、社外のパートナーと協力し、顧客を含む社外のさまざまなステークホルダーから共感され続ける存在でありたいという想いが込められています。Healthy Planet地球環境と、そこに住む人々やあらゆる生命に寄り添い、その健康や安全を願う想いが込められています。 帝人グループでは、このパーパスに併せて、3つのバリュー「①すべての挑戦をリスペクトします、②多様な仲間と専門性を活かして成長します、③地球とあらゆる生命に寄り添い、守ります」を設定しています。パーパスを軸に、バリューを重視することで、帝人グループの長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」(モビリティ、インフラ&インダストリアル領域:「地球の健康を優先し、環境を守り、循環型社会を支える会社」、ヘルスケア領域:「より支えを必要とする患者、家族、地域社会の課題を解決する会社」)を目指していきます。 (2) 中期経営計画 当社は、2024年5月に「帝人グループ 中期経営計画2024-2025」を公表し、当社の対処すべき課題として、①収益性改善の完遂による基礎収益力の回復、②事業ポートフォリオ変革、③グローバル経営基盤の強化、の3つを掲げ、成長軌道に回帰するため、これらの課題に対して強い決意を持って取り組んでいます。 ①収益性改善の完遂による基礎収益力の回復 2024年度は、2023年度から進める収益性改善の完遂による基礎収益力の回復に向けて、以下の施策に重点的に取り組み、複合成形材料の北米事業における労働生産性の改善や価格改定効果の発現、アラミド事業における安定供給体制の確立やヘルスケア事業における固定費削減効果の前倒し発現、国内での「ネクストキャリア支援制度」(早期退職優遇制度)を含む固定費削減の実行等、一定の成果を上げました。一方、欧州や中国を中心としたグローバルでの景気減速による需要低迷や市場競争環境の激化影響を受けたアラミド事業や炭素繊維事業に加え、薬価改定や後発品の浸透加速の影響を受けたヘルスケア事業は基礎収益力を十分に回復することができず、その収益力改善が2025年度の新たな課題として残りました。  [主な施策と進捗状況]2024-2025年度 主な施策進捗状況(複合成形材料事業)■生産安定化を含む更なる改善■労働生産性の改善や価格改定による収益性改善■高採算新規プログラムの安定立上げに伴う販売増■北米事業の業績大幅改善と事業売却の決定(アラミド事業) ■確立した安定供給体制によりマーケットシェアを奪回 ■設備・運転・保全面でのコーポレート支援継続■安定供給体制の確立 ■光ファイバー用途では競合影響を受けるも、タイヤ用途・防弾防護用途では高いシェアを維持■サステナビリティ施策は順調に推進中■コーポレート支援による設備管理体制の強化(ヘルスケア事業) ■希少疾患3製品の国内早期上市に向けた準備 ■固定費削減目標(2025年度:50億円)の確実な達成■希少疾患3製品の開発は何れも着実に進捗 ■在宅医療事業で培ったサービス基盤を活かした成長戦略「希少疾患治療+在宅医療」に最適な組織への転換を推進 ■固定費削減は前倒しで進捗・発現しており、2025年度に効果がフル発現し、効果は目標の50億円を上回る見通し(固定費削減) ■国内での「ネクストキャリア支援制度(早期退職優遇制度:150人)」を含む固定費削減目標(2025年度:40億円)の確実な達成 ■国内での「ネクストキャリア支援制度」を実行。2025年度に削減効果がフル発現し、40億円の目標を達成する見通し  [対処すべき課題]収益性改善のための施策(アラミド事業) ■欧州、中国を中心とする景気低迷や光ファイバー用途での厳しい競争環境により一時的に低迷。厳しい環境下でも十分に「稼ぐ」力を発揮できる最適生産体制への移行及びコスト削減(炭素繊維事業)■航空機用途以外での厳しい競争環境を前提とした最適生産体制への移行及びコスト削減■収益性を軸としたビジネスの取捨選択を徹底(ヘルスケア事業)■KPI徹底による主要4製品(HOT、CPAP、糖尿病治療剤、「オスタバロ」)の収益極大化■固定費削減目標(2025年度:50億円)の確実な達成と更なる削減の追求 ②事業ポートフォリオ変革 2026年度以降の次期中期経営計画期間において、変革後の事業ポートフォリオによる成長を実現していくために、今中期経営計画においては、不採算事業・非注力事業の戦略的オプションを実行し、運営する事業を絞るとともに、重要産業セクターとして設定したモビリティ、インフラ&インダストリアル、ヘルスケアの領域での成長に向けた取り組みを推進しています。具体的には、素材や製品単体を提供する事業から、繊維・製品事業が持つ先端素材開発から生産・販売まで垂直統合した強固なサプライチェーンや在宅医療事業で培ったサービス基盤を活かした顧客に寄り添った提供価値主体の事業へと変革を進めています。2024年度は、不採算事業や非注力事業の事業売却等を強力に推進しました。2024年10月には電子コミックを手掛けるインフォコム株式会社の売却を完了させるとともに、近年業績が低迷していた複合成形材料の北米事業に関しても、2025年3月にTeijin Automotive Technologies NA Holdings Corp.の株式譲渡契約を締結し、譲渡完了に向けた対応を進めています。加えて、コーポレート新事業でもビオリエ・ニュートラシューティカルビジネスからの撤退や帝人ナカシマメディカル株式会社の株式譲渡を決定し、事業の絞り込みを進めています。また、持続的に成長戦略を推進するためにはそれを支える既存事業の収益力の維持・拡大が必要であり、他社との提携を含む様々な選択肢を検討しています。2025年度は、2026年度以降に大きく羽ばたくための準備期間として、絞り込んだ事業を中心に今後、どの様に成長していくかの具体的な方策を追求していきます。  [対処すべき課題]成長戦略の具現化のための施策 ■既存事業における収益拡大を目指し、業界再編や川中・川下領域への展開を含む他社との提携を模索。また、スペシャリティ製品の競争優位性を確保しつつ、製品がコモディティ化しても勝てる事業にもなるべく事業構造の転換を模索 ■マテリアル事業領域や繊維・製品事業を中心とした事業間シナジーを追求し、価値提供を軸とする事業展開を模索■重要産業セクターにおけるM&Aの具体化に向けた検討 ③グローバル経営基盤の強化 事業ポートフォリオ変革に併せて、グローバル経営基盤を強化し、パーパスを軸とした実行力の向上を目指すため、今中期経営計画においては特に、ガバナンス面で「グローバル企業・多角化企業に最適化されたガバナンス体制の確立」、生産・製造技術面で「国内外の知見・技術の融合による設備・運転・保全レベルの進化」、人的資本の面で「戦略を実装する『適所』の確立と『適材』の確保」の課題に取り組んでいます。2024年度は、パーパスやバリューをただの標語とせず、社員一人ひとりの具体的な行動に落とし込む「マイアクション」活動を推進しました。全社員へ浸透させることで、パーパスやバリューを確実に体現する体制や組織風土を醸成し、帝人グループならではの価値を社会に提供していきます。ガバナンス体制の強化策としては、意思決定の迅速化や取締役会における経営上の重要課題の議論の一層の充実化を目的に、監査等委員会設置会社への移行を決定しました。また、技術戦略管掌やデジタル・情報システム管掌を新規に設置するなど、経営課題に対応した管掌機能を再編することで、グローバル経営体制の強化を図っています。人的資本戦略としては、グローバルでの「適所適材」の実現のため、海外拠点への異動も可能とする社内公募制度「グローバルジョブポスティング制度」の導入や職務に基づく処遇を実現するため、経営管理職に対するジョブ型制度を導入するなど、計画した施策を着実に実行しました。そのほか、生産・製造技術の向上やサステナビリティへの取り組みも順調に進めております。2025年度は、2024年度に実施した戦略的オプションや次期中期計画を踏まえた組織体制の最適化をより一層、進めていきます。  [対処すべき課題]グローバル経営基盤の強化に向けた施策 ■2024年度に実施した戦略的オプションや、次期中期経営計画を踏まえた最適な組織体制の検討(グループ横断的な横串機能の最適化等)  2024年度は複数の戦略的オプションの実行による事業ポートフォリオ変革や機関設計の変更決定などを力強く推し進め、将来の成長に向けた基盤を整備した1年となりました。2025年度も引き続き、マテリアル事業領域では、アラミド事業や炭素繊維事業などで最適生産体制の整備を進め、状況の変化にレジリエントに対応していくとともに、構造改革を進めます。また、ヘルスケア事業では、在宅医療事業の基盤を活かした成長戦略の中で、2023年11月に導入した希少疾患製品(ホルモン治療薬 3剤)を、早期に市場投入できるよう着実に準備を進めます。 2025年度の業績予想は、事業利益350億円、税後事業利益ROIC3%、ROE3% (IFRSベース)となる見込みです。今中期経営計画の目標である2025年度ROE6%以上を下回りますが、2026年度から始まる次期中期経営計画期間における成長、発展のための1年と位置付け、成長基盤整備および施策の完遂を目指します。また、2025年度は、次期中期経営計画を策定する年となります。基礎収益力の拡大を図るのは自明のこととして、先端素材など、スペシャリティ製品の「品質」を武器に勝負するメーカーから、顧客の課題を深く理解した価値やサービスの提供ができる、「素材やヘルスケア製品の枠を超えた課題解決のパートナー」にもなるべく成長を図り、どの様な製品でも「稼ぐ力」を備える会社へと移行するための計画を策定する予定です。また、我々帝人グループには変革に対するスピードが必要であることを認識しています。計画策定途上であっても我々の目的に合致した戦略については、慎重な判断のもとスピード感を持って実行していきます。帝人グループは、投資家をはじめとするステークホルダーの期待に応えられる持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現し、早期にROE10%以上、PBR1倍以上の達成を目指していきます。
経営者による分析 FY2025 / 約11,210字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】帝人グループは、当連結会計年度よりIFRSを適用しています。また、前連結会計年度の数値についても、IFRSに組替えて比較分析を行っています。なお、財務数値に係るIFRSと日本基準との差異については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記「40.初度適用」」をご覧ください。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において帝人グループが判断したものです。(1)経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況2024年度における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化や、イスラエルおよび周辺国における紛争の勃発により不安定となる中、個人消費が底堅い米国を除き、世界的に景気は低調に推移しました。特に中国の不動産市況低迷に起因する景気減速や、インフレや高金利、外需不振に伴う欧州製造業の不調に加え、2025年1月の米国の政権交代に伴う通商政策見直しの動きが影響し、先行き不透明な状況が継続しました。 帝人グループは、2024年5月に中期経営計画2024-2025を公表し、「収益性改善の完遂による基礎収益力の回復」と「事業ポートフォリオ変革」を主要課題に掲げ、各種施策を推進しています。2024年度は収益性改善の施策を概ね計画通り達成するとともに、戦略的オプションの実行による事業の絞り込みに目途を付けました。一方、景気減速の影響により、マテリアル事業領域の需要が伸び悩むなど、新たな課題に直面しました。中期経営計画で掲げた中長期的な方針に変更はありませんが、成長軌道への回帰に向けて、短期的には足元の厳しい市場環境に適応すべく、生産体制の見直しを含むコスト削減に取り組むなどレジリエントな対応を進めております。 1)経営成績帝人グループの当連結会計年度の経営成績は、売上収益1兆55億円(前期比4.7%増)、営業損失△718億円、事業利益276億円(同25.7%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益283億円(前期 親会社の所有者に帰属する当期損失117億円)となりました。                                           (単位:億円) 158期(2024年3月期)159期(2025年3月期)増減額増減率売上収益9,60510,0554504.7%営業損失(△)△49△718△669-事業利益2202765625.7%親会社の所有者に帰属する当期利益(△は損失)△117283401- 報告セグメントごとの経営成績の概況は次のとおりです。なお、当連結会計年度より、システムの運用・開発・メンテナンス及び電子コミック配信サービス等を行う「IT」事業を非継続事業に分類しています。 (単位:億円) 158期(2024年3月期)159期(2025年3月期)増減額増減率売上収益マテリアル4,3924,5932014.6%繊維・製品3,2173,5193029.4%ヘルスケア1,4471,370△77△5.3%その他548573244.4%合計9,60510,0554504.7%事業利益マテリアル△176078-繊維・製品1301784937.5%ヘルスケア18257△125△68.7%その他117160554.0%消去又は全社△86△90△5-合計2202765625.7% 2)財政状態当期末の資産合計は、前期末に比べ1,653億円減少し、10,613億円となりました。現金及び現金同等物や営業債権及びその他の債権等が減少したほか、償却ならびに減損により有形固定資産や無形資産が減少しました。負債合計は、主に借入金の返済により前期末に比べて1,671億円減少し、6,227億円となりました。資本合計(非支配持分を含む)は、多額の減損損失を計上する一方で、インフォコム株式の譲渡による関係会社株式売却益を計上することで前期末に比べて18億円増加し、4,385億円となりました。これらの結果、D/Eレシオは0.9倍、親会社所有者帰属持分比率は40.6%となりました。(前期末 D/Eレシオ1.26倍、親会社所有者帰属持分比率33.%)なお、当期末のBS換算レートは、150円/米ドル、162円/ユーロ、1.08米ドル/ユーロ(前期末151円/米ドル、163円/ユーロ、1.08米ドル/ユーロ)となっています。 ② キャッシュ・フローの状況当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、減損損失や減価償却費及び償却費等の非資金費用を除いた利益等により、合計で698億円の収入(前期は806億円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資等の支出があった一方、関係会社株式の売却による収入等により、525億円の収入(前期は566億円の支出)となりました。この結果、営業活動に投資活動を加えたフリー・キャッシュ・フローは1,224億円の収入(前期は240億円の収入)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済や社債の償還による支出、配当の支払により、1,345億円の支出(前期は438億円の支出)となりました。これらの結果、現金及び現金同等物に係る換算差額等も加え、当期における最終的な現金及び現金同等物の減少額は157億円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績帝人グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その形態、単位等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多いため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。このため生産、受注及び販売の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 1)経営成績」における各報告セグメントの経営成績に関連付けて示しています。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等経営者の視点による帝人グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定帝人グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方針に関する記載」(以下、「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりです。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 1) 経営成績等a. 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容帝人グループの当期の経営成績は、売上収益が前期比で4.7%増の1兆55億円となり、事業利益(注)は同25.7%増の276億円となりました。また、複合成形材料の北米事業の減損損失の計上等により営業損失は718億円(前期は49億円の営業損失)、親会社の所有者に帰属する当期利益は283億円(前期は117億円の当期損失)となりました。事業利益に関して、マテリアル事業領域では、収益性改善策の効果の追加発現や、アラミド事業および樹脂事業を中心とした複数の用途での販売量増加により増益となりました。また繊維・製品事業は、販売が好調に推移し増益となりました。ヘルスケア事業においては、薬価改定影響および在宅医療機器の新機台投入によるコスト増などにより減益となりました。 その結果、収益性を示すROEは6.7%、ROICは2.6%となり、キャッシュ創出力を示すEBITDAについては982億円となりました。 (注)事業利益は、営業利益に持分法による投資損益を加算し、非経常的な損益(持分法による投資損益のうち金融損益や減損損失等の非経常的な損益を含む)を除いて算出しています。 セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析は次のとおりです。なお、当連結会計年度より、システムの運用・開発・メンテナンス及び電子コミック配信サービス等を行うIT事業を非継続事業に分類しています。 マテリアル事業領域:[売上収益 4,593億円(前期比 4.6%増)、事業利益 60億円(前期 事業損失17億円)、EBITDA 325億円(同 1.2%減)]複合成形材料事業での収益性改善効果の発現と減損処理等に伴う償却費減少影響やアラミド事業および樹脂事業での販売量増加などが収益に貢献しました。一方、アラミド事業や炭素繊維事業での競争激化による販売価格の低下影響およびアラミド事業での前期に計上した保険金収入剥落の影響を受けました。 売上収益は4,593億円と前期比201億円の増収(4.6%増)、事業利益は60億円と前期比78億円の増益となりました。EBITDAは前期比4億円減の325億円となり、ROICは1%となりました。 アラミド事業では、原燃料価格の低下や競争激化の影響で一部の用途において販売価格が低下したほか、前期に計上した火災保険金収入分が剥落したことなどが減益要因となりました。一方、自動車用途や防弾・防護用途での販売量の増加や原燃料価格低下によるコスト減などで一部相殺した結果、前期比減収・減益となりました。 樹脂事業では、主力のポリカーボネート樹脂において、中国での低調な景気継続等により全般的に需要が低迷したものの、一部用途においてサプライチェーン上での在庫調整が緩和し販売量が増加しました。一方、競争激化の影響から販売価格が低下し、スプレッドも若干低下しました。結果、前期比増収・増益となりました。 炭素繊維事業では、汎用品を中心とした競争の激化により産業用途等で販売量が減少し、販売価格も低下しました。一方、航空機向け用途は、サプライチェーン上での調達制約の影響を受けながらも、堅調な旅客需要を背景としてビルドレートが上昇し、販売量は増加しました。結果、前期比減収・減益となりました。 複合成形材料事業では、販売価格改定、コスト削減等の収益性改善施策の発現、固定資産の減損処理に伴う償却費減等により、前期比増収・増益となりました。 マテリアル事業領域の事業利益の増減分析(前期比)は以下のとおりです。 繊維・製品事業: [売上収益 3,519億円(前期比 9.4%増)、事業利益 178億円(同 37.5%増)、EBITDA 255億円(同 22.9%増)]売上収益は3,519億円と前期比302億円の増収(9.4%増)、事業利益は178億円と前期比49億円の増益(37.5%増)となりました。EBITDAは前期比47億円増の255億円となり、ROICは8%となりました。 衣料繊維分野は、北米や中国向けのテキスタイル・衣料品の販売が好調に推移し、国内向けも衣料品の販売好調が継続しました。産業資材分野では、水処理フィルター向けのポリエステル短繊維、人工皮革、テレビ通販での生活雑貨の販売が好調に推移しました。拡販に伴う経費増や円安による仕入れコスト増がありましたが、販売価格改定や生産性の改善を進めました。 繊維・製品事業の事業利益の増減分析(前期比)は以下のとおりです。 ヘルスケア事業:[売上収益 1,370億円(前期比 5.3%減)、事業利益 57億円(同 68.7%減)、EBITDA 347億円(同 23.6%減)]医薬品の薬価改定および在宅医療機器の新機台投入によるコスト増が収益に影響しました。一方で、在宅医療機器のレンタルは堅調に推移し、医薬品「ソマチュリン」、「ゼオマイン」、「オスタバロ」も順調に販売量を拡大しました。 売上収益は1,370億円と前期比77億円の減収(5.3%減)、事業利益は57億円と前期比125億円の減益(68.7%減)となりました。EBITDAは前期比107億円減の347億円となり、ROICは2%となりました。 医薬品分野では、長期収載品を中心とした2024年4月の薬価改定および後発品浸透の加速が収益に影響しました。一方で、「オスタバロ」、「ソマチュリン*1」、「ゼオマイン*2」が順調に販売量を拡大しました。*1 先端巨大症・下垂体性巨人症/甲状腺刺激ホルモン産生下垂体腫瘍/膵・消化管神経内分泌腫瘍治療剤 ソマチュリン®/Somatuline®は、Ipsen Pharma(仏)の登録商標です。*2 上肢・下肢痙縮治療剤 ゼオマイン®/Xeomin®は、Merz Pharma GmbH &Co, KGaA(独)の登録商標です。 在宅医療機器分野では、在宅持続陽圧呼吸療法(CPAP)市場において、検査数の増加に伴い新規処方件数の拡大が継続し、レンタル台数は順調に増加(前期末比約7%増)しました。一方、新機台の投入台数や消耗品の使用量の増加に伴うコスト負担が増大しました。また、在宅酸素療法(HOT)市場では、全体としてはレンタル台数が微減となりましたが、2023年7月に上市した携帯型酸素濃縮装置新機種「ハイサンソポータブルαⅢ」のレンタル台数が順調に増加しました。 ヘルスケア事業の事業利益の増減分析(前期比)は以下のとおりです。 その他: [売上収益 573億円(前期比 4.4%増)、事業利益 71億円(同 554.0%増)]売上収益は573億円と前期比24億円の増収(4.4%増)、事業利益は71億円と前期比60億円の増益(554.0%増)となりました。 電池部材・メンブレン分野は、販売好調により収益が伸長しました。 人工関節・吸収性骨接合材等の埋込医療機器分野では、帝人メディカルテクノロジー(株)が2024年6月に発売した心・血管修復パッチ「シンフォリウム」の使用が順調に拡大しています。 再生医療分野では、帝人リジェネット(株)の岩国ファクトリーが再生医療等製品の製造業許可を、柏の葉ファシリティーが特定細胞培養加工施設許可をそれぞれ取得するなど、CDMO*事業の立ち上げが順調に進捗しました。* Contract Development and Manufacturing Organization 製品の開発・製造を受託する機関 その他の事業利益の増減分析(前期比)は以下のとおりです。 b. 財政状態及びキャッシュ・フローの状況当連結会計年度の財政状態、キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 2)財政状態、② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 (帝人グループの資本の財源及び資金の流動性について)帝人グループの資金需要の主なものは、製品製造のための原材料等の購入、製造費、販売費やサービス提供費用等の運転資金需要に加え、設備投資や研究開発活動費等の投資があります。これらに必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用、金融機関からの借入及び社債発行等により資金調達を行っているほか、複数の金融機関とのコミットメントライン契約や当座貸越枠を含む十分な借入枠を有しています。このように、帝人グループの事業運営に必要な運転資金や投資資金の調達に関しては問題なく実施可能と認識しており、高水準で維持している現預金も含め、緊急時の流動性を確保しています。また、帝人グループではグループ内余剰資金を活用するため、日米欧中の各拠点におけるキャッシュ・マネジメント・システムおよび日米欧間のグローバル・キャッシュ・マネジメント・システムを導入し、資金効率の向上に努めています。資金調達にあたっては、D/Eレシオ0.9を目安に財務体質の健全性を維持しながら、資金需要の見通しや金融情勢に応じて最適な手段を選択しています。なお、資金調達コストの低減に努める一方、設備投資に対応する借入の大部分については長期調達するとともに、過度に金利変動リスクに晒されないよう金利スワップ等の手段を活用し、固定化しています。 2) 経営成績に重要な影響を与える要因経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりです。 3) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等2024年度は、2023年度から進める収益性改善の完遂による基礎収益力の回復に向けて、複合成形材料の北米事業における労働生産性の改善や価格改定効果の発現、アラミド事業における安定供給体制の確立やヘルスケア事業における固定費削減効果の前倒し発現、国内での「ネクストキャリア支援制度」(早期退職優遇制度)を含む固定費削減の実行等、一定の成果を上げました。一方、欧州や中国を中心としたグローバルでの景気減速による需要低迷や市場競争環境の激化影響を受けたアラミド事業や炭素繊維事業に加え、薬価改定や後発品の浸透加速の影響を受けたヘルスケア事業は基礎収益力を十分に回復することができず、その収益力改善が2025年度の新たな課題として残りました。2024年度のROEは6.7%、事業利益ROICは2.6%、事業利益は276億円となり、このような状況を背景とし、当社経営に対する市場評価の一つであるPBR(Price Book-value Ratio: 株価純資産倍率)が1倍割れの状況にあります。 また、各種指標の実績と目標は以下のとおりです。 第159期(2025年3月期)見通し(2026年3月期)目標(中期経営計画2024-2025)ROE(%)6.73≧6ROIC(%)2.63≧4事業利益(億円)276350500(注)各指標はいずれも当社連結ベースの財務数値を用いて算出しています。・ROE:親会社の所有者に帰属する当期利益/期首・期末平均親会社の所有者に帰属する持分・ROIC:税引後事業利益/期首・期末平均投下資本※投下資本・・・資本+有利子負債・事業利益:営業利益に持分法による投資損益を加算し、非経常的な損益(持分法による投資損益のうち金融損益や減損損失等の非経常的な損益を含む)を除いて算出しています。 2025年度も引き続き、マテリアル事業では、アラミド事業や炭素繊維事業などで最適生産体制の整備を進め、状況の変化にレジリエントに対応していくとともに、構造改革を進めます。また、ヘルスケア事業では、在宅医療事業の基盤を活かした成長戦略の中で、2023年11月に導入した希少疾患製品(ホルモン治療薬 3剤)を、早期に市場投入できるよう着実に準備を進めます。2025年度は、ROEは3%、事業利益ROICは3%、事業利益は350億円を予想しており、今中期経営計画の目標である2025年度ROE6%以上を下回りますが、2026年度から始まる次期中期経営計画期間における成長、発展のための1年と位置付け、成長基盤整備および施策の完遂を目指します。 (3)並行開示情報連結財務諸表規則(第3編から第6編までを除く。以下、「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりです。なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けていません。 ① 要約連結貸借対照表(日本基準) (単位:百万円) 前連結会計年度(2024年3月31日)当連結会計年度(2025年3月31日)資産の部 流動資産623,504581,399固定資産 有形固定資産370,029279,727無形固定資産145,287114,401投資その他の資産112,20290,932固定資産合計627,517485,060資産合計1,251,0211,066,459 負債の部 流動負債424,682302,111固定負債344,406303,600負債合計769,088605,711 純資産の部 株主資本382,332393,576その他の包括利益累計額71,77859,847新株予約権474162非支配株主持分27,3487,164純資産合計481,933460,748負債純資産合計1,251,0211,066,459 ② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)要約連結損益計算書 (単位:百万円) 前連結会計年度(自 2023年4月 1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月 1日至 2025年3月31日)売上高1,032,7731,049,676売上原価757,000787,921売上総利益275,774261,755販売費及び一般管理費262,232240,280営業利益13,54221,475営業外収益21,6748,155営業外費用19,65217,256経常利益15,56412,375特別利益28,153124,987特別損失15,307117,365税金等調整前当期純利益28,41119,996法人税等合計14,79510,154当期純利益13,6159,842非支配株主に帰属する当期純利益3,0171,963親会社株主に帰属する当期純利益10,5997,879 要約連結包括利益計算書 (単位:百万円) 前連結会計年度(自 2023年4月 1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月 1日至 2025年3月31日)当期純利益13,6159,842その他の包括利益合計23,320△8,487包括利益36,9361,355(内訳) 親会社株主に係る包括利益34,011△601非支配株主に係る包括利益2,9241,956 ③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) (単位:百万円) 株主資本その他の包括利益累計額新株予約権非支配株主持分純資産合計当期首残高376,61748,36568225,420451,084当期変動額5,71523,412△2071,92830,849当期末残高382,33271,77847427,348481,933 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) (単位:百万円) 株主資本その他の包括利益累計額新株予約権非支配株主持分純資産合計当期首残高382,33271,77847427,348481,933当期変動額11,244△11,931△312△20,184△21,185当期末残高393,57659,8471627,164460,748 ④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準) (単位:百万円) 前連結会計年度(自 2023年4月 1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月 1日至 2025年3月31日)営業活動によるキャッシュ・フロー69,45160,750投資活動によるキャッシュ・フロー△46,05252,517財務活動によるキャッシュ・フロー△43,159△125,366現金及び現金同等物に係る換算差額3,015△2,126現金及び現金同等物の増減額(△は減少)△16,745△14,225現金及び現金同等物の期首残高140,307123,562現金及び現金同等物の期末残高123,562109,337 ⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)(連結の範囲の変更) 増加3社(取得、設立等) 減少3社(株式譲渡等) (持分法適用の範囲の変更) 増加1社(取得) 減少3社(株式譲渡等) (会計方針の変更) 該当事項はありません。 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)(連結の範囲の変更) 減少4社(株式譲渡、清算等) (持分法適用の範囲の変更) 増加6社(取得、設立等) 減少12社(株式譲渡、清算等) (会計方針の変更) 該当事項はありません。 (4)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりです。 前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記「40.初度適用」」に記載のとおりです。 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)(非継続事業への振替) 日本基準では、継続事業・非継続事業の区分がないため、IT事業に関連する損益をその機能別に区分していますが、IFRSにおいては、IT事業に関連する損益106,058百万円を「非継続事業からの当期利益」に区分し、表示しています。 (費用に関する表示) 日本基準では、固定資産除売却損、減損損失等の非経常的に発生する費用・損失を特別損失等に含めていますが、IFRSにおいては、「売上原価」「販売費及び一般管理費」として表示しています。この影響により、IFRSでは、「売上原価」「販売費及び一般管理費」が合計で94,802百万円増加しています。 (のれんの償却) 日本基準では、のれんをその投資効果の及ぶ期間で償却していますが、IFRSにおいては、移行日以降の償却を停止しています。この影響により、IFRSでは、「販売費及び一般管理費」が1,617百万円減少しています。 (仕掛研究開発の資産化) 日本基準では、他社から仕掛中の研究開発投資を取得した際の支出を発生時に費用化しますが、IFRSにおいては、無形資産の定義を満たすものについては資産計上し、見積耐用年数にわたって定額法で償却しています。この影響により、IFRSでは、「無形資産」が12,302百万円、「販売費及び一般管理費」が123百万円増加しています。 (資本性金融商品の売却) 日本基準では投資有価証券売却損益を特別損益等に含めていますが、IFRSにおいては資本性金融商品をその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に指定し、売却損益を純損益として認識していません。この影響により、日本基準と比較しIFRSでは、「税引前利益」が9,713百万円減少しています。 (非金融資産の減損) 日本基準では、固定資産の減損は、割引前将来キャッシュ・フローを用いた認識と回収可能価額を用いた測定の2段階となっています。IFRSにおいては、のれん及び耐用年数を確定できない、または未だ使用可能ではない無形資産を除く非金融資産の減損については、回収可能価額を用いた測定の1段階のみで実施します。 そのため、IFRSでは日本基準よりも、早期に減損損失を認識しています。IFRSでは移行日及び前連結会計年度に減損損失を計上しており、当連結会計年度の減損損失が減少した結果、「売上原価」「販売費及び一般管理費」が合計で42,016百万円減少しています。また、IFRSでは当連結会計年度に減損損失の計上した影響により、「販売費及び一般管理費」が28,000百万円増加しています。
役員の状況 FY2025 / 約5,353字
(2)【役員の状況】① 役員一覧男性 7名 女性 4名 (役員のうち女性の比率 36%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)代表取締役社長執行役員CEO内川 哲茂1966年1月18日生1990年 3月当社入社2017年 4月同 帝人グループ執行役員  マテリアル事業統轄補佐兼 繊維・製品事業グループ長付(技術生産  構造改革担当)2020年 4月同 同 複合成形材料事業本部長2021年 4月同 帝人グループ常務執行役員  マテリアル事業統轄2021年 6月同 取締役常務執行役員2022年 4月同 代表取締役社長執行役員(現任)  CEO(現任) (注)244,679代表取締役専務執行役員 経営企画管掌 兼 経理・財務管掌森山 直彦1965年5月20日生1990年 3月当社入社2017年 4月同 帝人グループ執行役員  ヘルスケア事業統轄補佐2019年 4月同 同 ヘルスケア新事業部門長2021年 4月同 帝人グループ常務執行役員  ヘルスケア事業統轄兼 ヘルスケア新事業部門長2021年 6月同 取締役常務執行役員2022年10月同 同 経営企画管掌2023年 4月2024年 6月 2024年 9月同 取締役専務執行役員 経営企画管掌同 代表取締役専務執行役員(現任) 経営企画管掌兼 CFO、経理・財務管掌同 同 経営企画管掌 兼 経理・財務管掌(現任) (注)222,166取締役執行役員技術戦略管掌中原 雄司1969年6月23日生1995年 4月日揮株式会社(現日揮ホールディングス株式会社)入社2003年 9月マッキンゼー・アンド・カンパニー入社2009年12月同 Partner, Leader of Chemicals, Energy and Material Practice2013年 2月Royal DSM(現DSM-FIRMENICH)入社2015年 8月ディー・エス・エムジャパン株式会社(現DSM株式会社) 代表取締役社長2019年 8月Royal DSM Vice President, Global Nutrition Lipids2023年 6月同 Vice President, Business Process   Excellence2024年10月当社入社帝人グループ執行役員技術戦略管掌(現任)2025年 6月同 取締役執行役員(現任) (注)20独立社外取締役津谷 正明1952年6月22日生1976年 4月株式会社ブリヂストン入社2006年 3月同 執行役員2008年 3月同 取締役 常務執行役員2011年 9月同 代表取締役 専務執行役員2012年 3月同 代表取締役 CEO2013年 3月同 代表取締役 CEO 兼 取締役会長2016年 3月同 代表執行役 CEO 兼 取締役会長2020年 3月同 取締役会長2021年 3月同 エクスターナル・アドバイザー(現任)2022年 6月当社 取締役(現任)(重要な兼職の状況)株式会社ブリヂストン エクスターナル・アドバイザー (注)1(注)22,600 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)独立社外取締役 楠瀬 玲子1965年10月2日生1990年 4月株式会社住友銀行(現株式会社三井住友銀行)入行1998年 8月ハイペリオン株式会社(現オラクル・コーポレーション)入社2001年10月富士重工業株式会社(現株式会社SUBARU)入社2005年10月同 広報・IR室長 2011年 7月同 スバル海外第一営業本部北米企画部次長2013年 6月株式会社LIXIL入社 トイレ洗面GBU CFO2015年 4月同 執行役員   LIXIL Water Technology Japan CFO2019年 7月同 理事   経理財務本部経理標準化推進部長2020年 2月日本板硝子株式会社入社   常務執行役員 副CFO2020年 7月同 執行役常務 CFO2022年 5月株式会社NIPPO 社外取締役(現任)2024年 6月当社 取締役(現任)文化シヤッター株式会社 社外取締役(現任)(重要な兼職の状況)株式会社NIPPO 社外取締役 文化シヤッター株式会社 社外取締役  (注)1 (注)2 500独立社外取締役前田 東一1955年12月24日生1981年 4月株式会社荏原製作所入社2007年 4月同 執行役員 風水力機械カンパニー カス   タムポンプ事業統括副統括 兼 羽田工  場長 兼 羽田事業所副所長2010年 4月同 常務執行役員2011年 4月同 同 風水力機械カンパニー カスタムポ  ンプ事業統括2011年 6月同 取締役2012年 4月同 同 風水力機械カンパニー プレジデン  ト2013年 4月同 代表取締役社長2015年 6月同 代表執行役社長2019年 3月同 取締役会長2024年 3月株式会社キッツ 社外取締役(現任)2025年 6月当社 取締役(現任)(重要な兼職の状況)株式会社キッツ 社外取締役  (注)1(注)20取締役(常勤監査等委員)嶋井 正典1964年3月7日生1987年 4月当社入社2010年 6月同 経営戦略室長2013年 4月帝人ファーマ株式会社 管理部長2016年 7月当社 経理部長2017年 4月同 マテリアル事業戦略企画部門長2019年 6月同 常勤監査役2025年 6月同 取締役(常勤監査等委員)(現任) (注)38,411 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役(常勤監査等委員)鳥居 知子1966年5月27日生1992年 4月当社入社2010年 4月帝人ファーマ株式会社 マーケティング室 医薬学術第2部 学術企画グループ統轄2019年 5月当社 IR部長2022年 4月同 帝人グループ理事   経営企画管掌補佐(ステークホルダーコ  ミュニケーション担当) 兼 コーポレートコミュニケーション部長2023年 4月同 ミッション・エグゼクティブ   経営企画管掌補佐(広報IR、ブランディ  ング担当)兼 コーポレートブランディング部長兼 ステークホルダーコミュニケーション  統轄グループ長2024年 6月同 常勤監査役2025年 6月同 取締役(常勤監査等委員)(現任) (注)38,438独立社外取締役(監査等委員)辻 幸一1957年4月10日生1984年10月ピート・マーウィック・ミッチェル会計士事務所 入所1988年 9月公認会計士登録2004年 7月新日本監査法人シニアパートナー2016年 2月新日本有限責任監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)理事長2019年 7月EYジャパン合同会社 Chairman & CEOEY Japan株式会社 取締役2021年 6月株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 社外取締役(現任)2023年 6月当社 監査役丸一鋼管株式会社 社外取締役(現任)2025年 6月当社 取締役(監査等委員)(現任)(重要な兼職の状況)株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 社外取締役丸一鋼管株式会社 社外取締役 (注)1(注)30独立社外取締役(監査等委員)南 多美枝1959年2月15日生1995年 6月スリーエムカンパニー入社2008年 5月同 ヴァイス・プレジデント 兼 ホームケ  ア部門ゼネラル・マネージャー2013年10月同 東南アジア地区 ヴァイス・プレジデン  ト2015年10月同 ラテンアメリカ地区 ヴァイス・プレジ  デント2017年11月同 アジア地区 ヴァイス・プレジデント2019年12月同 アジア地区 セーフティ&インダストリ  アルビジネスグループ シニアヴァイ  ス・プレジデント2022年 6月参天製薬株式会社 社外取締役2023年 6月当社 取締役2025年 6月同 取締役(監査等委員)(現任) (注)1(注)30独立社外取締役(監査等委員)竹岡 八重子1957年5月10日生1985年 4月弁護士登録(第二東京弁護士会)2007年 1月光和総合法律事務所入所(現任)2015年 6月三菱自動車工業株式会社 社外監査役2019年 3月AGC株式会社 社外監査役2019年 6月三菱自動車工業株式会社 社外取締役(監査委員会委員長)2024年 4月大和リビング株式会社 社外監査役(現任)2025年 6月当社 取締役(監査等委員)(現任)(重要な兼職の状況)光和総合法律事務所 弁護士大和リビング株式会社 社外監査役 (注)1(注)30計86,794 (注)1 取締役 津谷正明、楠瀬玲子(戸籍上の氏名:石井玲子)、 前田東一、辻幸一、南多美枝、竹岡八重子は、会社法第2条第15号に定める社外取締役です。2 2025年6月25日開催の定時株主総会の終結の時から1年間3 2025年6月25日開催の定時株主総会の終結の時から2年間4 帝人グループでは、執行役員制度を導入しています。執行役員数は15名で、うち3名が取締役を兼務しています。5 当社は、監査等委員である取締役が法令に定める員数を欠くことになる場合に備え、予め補欠の監査等委員である社外取締役1名を選任しています。補欠の監査等委員である社外取締役の略歴等は次のとおりです。氏名生年月日略歴所有株式数(株)楠瀬 玲子1965年10月2日生1990年 4月株式会社住友銀行(現株式会社三井住友銀行)入行1998年 8月ハイペリオン株式会社(現オラクル・コーポレーション)入社2001年10月富士重工業株式会社(現株式会社SUBARU)入社2005年10月同 広報・IR室長2011年 7月同 スバル海外第一営業本部北米企画部次長2013年 6月株式会社LIXIL入社 トイレ洗面GBU CFO2015年 4月同 執行役員   LIXIL Water Technology Japan CFO2019年 7月同 理事   経理財務本部経理標準化推進部長2020年 2月日本板硝子株式会社入社  常務執行役員 副CFO2020年 7月2022年 5月同 執行役常務 CFO株式会社NIPPO 社外取締役(現任)2024年 6月当社 取締役(現任)文化シヤッター株式会社 社外取締役(現任)(重要な兼職の状況)株式会社NIPPO 社外取締役文化シヤッター株式会社 社外取締役 500補欠の監査等委員である取締役の選任の効力は、2027年3月期に係る定時株主総会開始の時までです。また、補欠の監査等委員である取締役の任期は、就任した時から退任した監査等委員である取締役の任期の満了の時までです。 ② 社外役員の状況  当社の監査等委員でない社外取締役は3名、監査等委員である社外取締役は3名です(2025年6月25日時点)。  当社と社外取締役との間に、特別な利害関係はありません。  社外取締役の他の会社等との兼務の状況及び社外取締役の当社株式の保有状況は「①役員一覧」に記載のとおりですが、当社と兼職先であるそれぞれの会社等との間には特別な利害関係はありません。  社外取締役は、社内取締役に対する監督機能、さらには見識に基づく経営助言機能を通じ、取締役会の透明性とアカウンタビリティ(説明責任とそのための情報開示)の向上に貢献する役割を担っています。  また、監査等委員である取締役5名の内、独立性を確保した社外取締役を過半数の3名とし、さらに監査等委員会の委員長を独立社外取締役が務めることにより、透明性を確保し、リスクマネジメントを含む経営に対する監視・監査機能を果たしています。  当社では、2003年4月1日より、取締役会の経営監視機能をより一層明確でかつ透明性の確保されたものとするため、社外取締役の要件を取締役会で「独立取締役規則」として定めており、これに基づいて社外取締役を選任しています。当該要件は、当社ウェブサイト(https://www.teijin.co.jp/ir/governance/requirements/)に掲載しています。なお、当社社外取締役は、東京証券取引所の定める独立性の要件を満たしています。社外取締役と当社間で、責任限定契約を締結しており、会社法第423条第1項の責任について、その者が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、2千万円と会社法第425条第1項各号の額の合計額とのいずれか高い額を限度としています。 ③ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査等委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係監査等委員でない社外取締役は、取締役会において、内部監査、監査等委員会監査及び会計監査の結果並びに内部統制部門による取り組みの状況報告等を受け、適宜意見交換を行います。監査等委員である社外取締役は、主に監査等委員会及びグループ監査役会を通じて、内部統制及び内部監査についての報告並びに会計監査人による監査・レビューについての報告等を受け、適宜意見交換を行います。

※ 出典: EDINET DB API より取得した有価証券報告書(2025年度)。 全文は 金融庁 EDINET でご確認ください。