キオクシアホールディングス株式会社 285A

電気機器 IFRS 健全性: A (70点)

データ取得日: 2026-05-24 | 過去5年分の財務データを掲載

AI 業績サマリー 生成: 2026-04-22 / claude-opus-4-6-v2
キオクシアホールディングスは、メモリ事業で高収益体質を維持しているものの、自己資本比率の低さと営業利益率の悪化傾向が課題であり、AI需要拡大を背景としたデータセンター向けSSD市場の成長を活かせるかが今後の焦点となる。

直近売上高は1兆7,064億円、純利益は2,723億円と大幅な増収増益を達成。営業利益率は26.5%と高い水準を維持しているが、悪化傾向にある点は懸念される。PERは4.6倍と割安圏にあるものの、自己資本比率は25.3%と低く、財務健全性に課題を残す。ROEは45.9%と資本効率は非常に高いが、純利益が経常利益を大幅に上回っており、特別利益による一時的な押し上げの可能性に留意が必要である。

メモリ及び関連製品の製造・販売を主力事業とし、特にデータセンター向けSSDとスマートデバイス向けメモリに注力している。事業環境としては、フラッシュメモリ市場の循環的な変動リスクや、競合他社との価格競争激化が挙げられる。経営方針としては、「『記憶』で世界をおもしろくする」というミッションのもと、AI需要の拡大を捉え、データセンター向けSSD市場での成長を目指している。

高い収益性と資本効率を誇る一方で、自己資本比率の低さと営業利益率の悪化傾向は看過できない。AI需要拡大を背景としたデータセンター向けSSD市場の成長を活かし、収益性を維持・向上させつつ、財務体質の改善を図れるかが今後の成長を左右する重要なポイントとなる。
English version
While Kioxia Holdings maintains high profitability in the memory business, its low equity ratio and deteriorating operating margin are challenges. The key focus going forward will be whether it can capitalize on the growth of the data center SSD market driven by expanding AI demand. Recent sales are strong at 1,706.4 billion, and net profit is 272.3 billion, achieving significant increases in both revenue and profit. The operating margin is maintained at a high level of 26.5%, but the deteriorating trend is a concern. Although the PER is in an undervalued range at 4.6 times, the equity ratio is low at 25.3%, leaving issues in financial soundness. ROE is very high at 45.9%, indicating high capital efficiency, but attention should be paid to the possibility of a temporary boost from extraordinary income, as net profit significantly exceeds ordinary income. The main business is the manufacture and sale of memory and related products, with a particular focus on SSDs for data centers and memory for smart devices. As for the business environment, there are cyclical fluctuation risks in the flash memory market and intensified price competition with competitors. The management policy aims to capture the expansion of AI demand and grow in the data center SSD market under the mission of "Enriching the world with 'memory'." While boasting high profitability and capital efficiency, the low equity ratio and deteriorating operating margin cannot be overlooked. Utilizing the growth of the data center SSD market driven by expanding AI demand, maintaining and improving profitability, and improving the financial structure will be important points that will determine future growth.

※ EDINET DB API が生成・提供する AI要約です。投資判断は必ず一次情報(有価証券報告書・決算短信)をご確認ください。

業績推移

業績予想 当期通期予想(2026-02-12 発表)

項目 予想値 直近通期実績(2025年度) 増減
売上高 17,065億円
営業利益 4,517億円
純利益 2,723億円
EPS 519.96円
1株配当 (DPS) 0.00円
予想PER* 4.6倍 (実績)
予想配当利回り* 0.00%

※ 業績予想は企業発表値です。四半期決算時点の通期見通しのため、期中で修正される可能性があります。 * 印は当サイトが PBR×BPS から推定した株価をもとに独自計算した参考指標です。

財務指標(2025年度)

主要指標

ROE 45.9%
PER 4.6倍
PBR 1.75倍
配当利回り
配当性向

収益性

ROA 9.3%
売上総利益率 33.4%
営業利益率 26.5%
純利益率 16.0%

成長性

前年比 3Y CAGR 5Y CAGR
売上高 +58.5% +3.8%
営業利益
純利益 +37.0%
EPS +36.5%

安全性

自己資本比率 25.3%
流動比率 81.9%
D/Eレシオ 1.36倍

派生指標 参考

時価総額* 12,907億円
ネットキャッシュ* ▲8,316億円
Net Debt/EBITDA* 1.09倍
EV/EBITDA* 2.8倍
FCFマージン* 17.8%
DOE*

* 印は当サイトが EDINET から取得した財務データをもとに独自に計算した参考指標です。 EDINETから直接取得した数値ではないため、実際の市場値や各種データソースの公表値と乖離する場合があります。 投資判断は必ず一次情報をご確認ください。

業種比較 業種: 電気機器 日経225内同業 32社

指標 自社 日経225 同業平均
(32社)
EDINET 全体平均
(234社)
同業平均との偏差
ROE 45.9% 12.3% 7.1% +33.60pt
PER 4.6倍 25.7倍 -21.10
PBR 1.75倍 2.43倍 -0.68
配当利回り 2.39%
配当性向 43.4%
ROA 9.3% 6.3% +3.04pt
売上総利益率 33.4% 38.3% -4.91pt
営業利益率 26.5% 13.0% 5.7% +13.51pt
純利益率 16.0% 8.7% +7.30pt

※「日経225 同業平均」は当サイトで日経225採用銘柄から自前集計した値。 「EDINET 全体平均」は EDINET DB API が返す上場企業全体(中小・赤字含む)の平均で、ROE と営業利益率のみ提供されます。 偏差はパーセンテージポイント(pt)または倍率差。

キャッシュフロー(2025年度)

営業CF 4,764億円
投資CF ▲1,730億円
財務CF ▲3,227億円
設備投資 2,256億円
現金等残高 1,679億円
年度 営業CF 投資CF 財務CF フリーCF 設備投資 現金等残高
2025 4,764億円 ▲1,730億円 ▲3,227億円 3,034億円 2,256億円 1,679億円
2024 1,951億円 ▲2,749億円 32億円 ▲797億円 1,876億円
2023 3,391億円 ▲4,986億円 ▲508億円 ▲1,595億円 2,614億円
2022 5,491億円 ▲4,003億円 ▲933億円 1,488億円 4,698億円
2021

※ フリーCF = 営業CF + 投資CF(投資CFは通常マイナス)。設備投資額は絶対値で表示。

損益計算書(2025年度)

項目 金額 売上比
売上高 17,065億円 100.0%
売上原価 11,370億円 66.6%
売上総利益 5,694億円 33.4%
販管費 1,279億円 7.5%
営業利益 4,517億円 26.5%
経常利益 8億円 0.0%
純利益 2,723億円 16.0%

※ 会計基準: IFRS / 有報提出日: 2025-06-26 11:04。 売上原価・売上総利益・販管費が「—」の項目は EDINET に該当データが無いことを示します(金融・通信・IFRS企業など)。

貸借対照表(2025年度)

項目 金額 総資産比
資産
総資産 29,197億円 100.0%
現金等 1,679億円 5.8%
その他資産 27,517億円 94.2%
負債・純資産
総負債 21,821億円 74.7%
有利子負債 9,995億円 34.2%
その他負債 11,826億円 40.5%
純資産 7,376億円 25.3%
自己資本 7,376億円 25.3%
うち利益剰余金 ▲1,895億円 -6.5%

※「その他資産」「その他負債」は EDINET 取得値から計算で算出(その他資産 = 総資産 − 現金等、その他負債 = 総負債 − 有利子負債)。 利益剰余金は自己資本に含まれる内訳項目です。 総資産 = 総負債 + 純資産 が成立しない場合はデータの整合性をご確認ください。

事業規模・コスト構造(2025年度)

従業員数 15,042人 1人当たり売上 1.13億円
研究開発費 1,328億円 売上比 7.78%
減価償却費 3,123億円 売上比 18.30%

※「1人当たり売上」「売上比%」はサイト内で計算した派生指標です。 研究開発費は製造業以外では非開示の場合があります(サービス業・金融業など)。

信用評価履歴 EDINET DB スコア(過去5年分)

健全性スコア (2025年度) 70点 ランク A
業種ベンチマーク 強みが多いが、一部改善の余地がある 強み 3項目 / 弱み 2項目
直近の評価コメントを見る (2025年度)

信用評価

営業利益率 26.5%。高い収益力を持つ

投資評価

PER 4.6倍で割安圏。複数の好材料あり

※ EDINET DB API が独自の指標と業種ベンチマークから算出するスコア・ランク・コメントです。 S = 90点以上 / A = 75-89点 / B = 60-74点 / C/D = それ未満。

直近の決算短信

開示日時タイトル区分売上高前年比 営業利益前年比 純利益前年比EPS PDF
2026-05-15 15:30 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) Q4 23,376億円 +37.0% 8,704億円 +92.7% 5,545億円 +103.6% 1,024.1 PDF
2026-02-12 15:30 2026年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結) Q3 13,348億円 -1.8% 2,736億円 -34.0% 1,468億円 -41.8% 271.7 PDF
業績概況・今後の見通し(2026-05-15 発表分) 約12,901字

qualitative
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………
2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………………
2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………………
5
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………………
5
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………………
6
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………
6
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………
7
(1)連結財政状態計算書 ………………………………………………………………………………………………
7
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………
9
(3)連結持分変動計算書 ………………………………………………………………………………………………
11
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………………
12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………………
13
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
当社及びその子会社(以下「当社グループ」)並びに関連会社及び共同支配の取決めに対する持分を含む経営成績等の状況の概要は次のとおりです。
当社グループはメモリ事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略していますが、売上収益を製品の用途に応じたアプリケーション別に区分しています。「SSD & ストレージ」には主にPC、データセンター、エンタープライズ向けSSD製品及びメモリ製品が含まれています。「スマートデバイス」にはスマートフォン、タブレット、テレビ等の民生機器、車載、産業機器等の用途で使用される制御機能付きの組み込み式メモリ製品が含まれています。「その他」にはSDメモリカード、USBメモリ等のリテール向け製品及び製造合弁会社3社経由で計上されるSandiskグループ向けの売上等が含まれています。
なお、当社グループが属する半導体メモリ業界では事業環境が短期間に大きく変化する特徴等があることから、年度計画値及び当該達成状況に係る記載は省略しています。
また、当社グループは、経営者が意思決定する際に使用する社内指標(以下「Non-GAAP指標」)及びIFRSに基づく指標の双方によって、連結経営成績を開示しています。
Non-GAAP指標は、当社グループの本来の収益力を評価しやすくするためにIFRSに基づく数値から、非経常的な項目やその他特定の調整項目を控除もしくは調整したものです。
経営者は、Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当社グループの恒常的な経営成績や将来見通しを理解する上で有益な情報を提供できると判断しています。Non-GAAP指標は、当社グループの経営上の社内指標であり、IFRSに基づく会計項目ではなく、また、監査法人の監査又は期中レビューを受けた数値ではありません。そのため、当社グループの実際の財政状態や経営成績を正確に示していない可能性があります。なお、非経常的な項目とは、買収等に伴い発生したPPA(Purchase Price Allocation)による影響額や重要な税制の変更影響額など、控除もしくは調整すべきと当社グループが判断する一過性の利益や損失のことです。また、その他特定の調整項目とは、勤務継続型株式報酬制度及び業績連動型株式報酬制度における報酬の当年度費用計上額など、適用する会計基準等により差異が生じ易く企業間の比較可能性が低いと当社グループが判断する利益や損失のことです。
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における世界経済は、先進国において、足元では労働市場に減速が見られ、物価上昇が個人消費に影響を与えているものの、旺盛なAI需要を中心とした設備投資が堅調さを維持し、景気は底堅く推移しました。新興国においては、輸出は総じて増加しているものの、住宅市場の低迷が長引く中で投資が縮小しており個人消費が伸び悩み、全体としては弱い動きが続いています。また、中東地域やウクライナをはじめとした地政学リスクは引き続き高く、世界経済における不透明な見通しが続いています。当連結会計年度において米ドルの平均為替レートは前期比で円高に推移しました。
フラッシュメモリ市場において、前年度末に発生した顧客の在庫調整が正常化し、スマートフォン、PC向け需要の回復に加え、データセンター及びエンタープライズ向けではAI用途によるサーバーの需要が増加しており、市場の拡大が継続しております。
■前四半期比較表
当第3四半期
連結会計期間
(自2025年10月1日
至2025年12月31日)
当第4四半期
連結会計期間
(自2026年1月1日
至2026年3月31日)
前四半期比
(+:増加、
-:減少)
売上収益
5,436
億円
1兆29
億円
+4,592
億円
SSD & ストレージ
3,004
億円
6,003
億円
+2,999
億円
スマートデバイス
1,863
億円
3,373
億円
+1,511
億円
その他
570
億円
652
億円
+82
億円
Non-GAAP営業利益
1,447
億円
5,991
億円
+4,545
億円
PPA影響額等(△損失)
△3
億円
△3
億円
-0
億円
株式報酬費用(△損失)
△16
億円
△21
億円
-4
億円
営業利益
1,428
億円
5,968
億円
+4,540
億円
税引前四半期利益
1,217
億円
5,783
億円
+4,566
億円
四半期利益
878
億円
4,077
億円
+3,199
億円
Non-GAAP親会社の所有者に帰属する四半期利益
895
億円
4,099
億円
+3,204
億円
親会社の所有者に帰属する
四半期利益
878
億円
4,077
億円
+3,199
億円
Non-GAAP基本的1株当たり四半期利益
165.28

751.78

+586.50

基本的1株当たり四半期利益
162.13

747.72

+585.59

米ドル平均為替レート
153

155

+2

(注)本表における億円単位表記箇所については、億円未満を四捨五入した数値を記載しています。
当第4四半期連結会計期間(2026年1月1日~3月31日、以下「当四半期」)の売上収益は1兆29億円(前四半期比4,592億円増加)となりました。これは出荷量(記憶容量ベース)が減少したものの、平均販売単価の大幅な上昇などによるものです。アプリケーション別では、SSD & ストレージの売上収益は6,003億円(前四半期比2,999億円増加)、スマートデバイスの売上収益は3,373億円(前四半期比1,511億円増加)となりました。
営業利益は5,968億円(前四半期比4,540億円改善)となりました。これは主に前述の増収の影響によるものです。
税引前四半期利益は5,783億円(前四半期比4,566億円改善)となりました。
親会社の所有者に帰属する四半期利益は4,077億円(前四半期比3,199億円改善)となりました。
また、PPA影響額等(△3億円)及び株式報酬費用(△21億円)を除くNon-GAAP営業利益は5,991億円(前四半期比4,545億円改善)、さらにNon-GAAP親会社の所有者に帰属する四半期利益は4,099億円(前四半期比3,204億円改善)となりました。
■前期比較表
前連結会計年度
(自2024年4月1日
至2025年3月31日)
当連結会計年度
(自2025年4月1日
至2026年3月31日)
前期比
(+:増加、
-:減少)
売上収益
1兆7,065
億円
2兆3,376
億円
+6,312
億円
SSD & ストレージ
9,911
億円
1兆3,626
億円
+3,715
億円
スマートデバイス
5,011
億円
7,600
億円
+2,588
億円
その他
2,142
億円
2,150
億円
+8
億円
Non-GAAP営業利益
4,530
億円
8,762
億円
+4,232
億円
PPA影響額等(△損失)
△13
億円
△11
億円
+2
億円
株式報酬費用(△損失)

億円
△47
億円
-47
億円
営業利益
4,517
億円
8,704
億円
+4,186
億円
税引前利益
3,707
億円
7,841
億円
+4,134
億円
当期利益
2,723
億円
5,545
億円
+2,822
億円
Non-GAAP親会社の所有者に帰属する当期利益
2,660
億円
5,596
億円
+2,936
億円
親会社の所有者に帰属する
当期利益
2,723
億円
5,545
億円
+2,822
億円
Non-GAAP基本的1株当たり当期利益
507.89

1,033.58

+525.69

基本的1株当たり当期利益
519.96

1,024.07

+504.11

米ドル平均為替レート
153

150

-3

(注)本表における億円単位表記箇所については、Non-GAAP数値並びにPPA影響額等及び株式報酬費用を除き
「3.連結財務諸表及び主な注記」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しています。
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の売上収益は2兆3,376億円(前期比6,312億円増加)となりました。この大幅な増収は主に、生成AI用途を中心としたデータセンター向け顧客の力強い需要による平均販売単価の大幅な上昇や出荷量(記憶容量ベース)が増加したことによるものです。
営業利益は8,704億円(前期比4,186億円改善)となりました。この大幅な改善は、前述の増収の影響などによるものです。
税引前利益は7,841億円(前期比4,134億円改善)となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は5,545億円(前期比2,822億円改善)となりました。
また、PPA影響額等(△11億円)、株式報酬費用(△47億円)を除くNon-GAAP営業利益は8,762億円(前期比4,232億円改善)、さらにNon-GAAP親会社の所有者に帰属する当期利益は5,596億円(前期比2,936億円改善)となりました。
(2)当期の財政状態の概況
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
前期末比増減
(+:増加、-:減少)
資産合計
2兆9,197億円
3兆6,901億円
+7,704億円
負債合計
2兆1,820億円
2兆2,910億円
+1,090億円
資本合計
7,377億円
1兆3,991億円
+6,614億円
親会社の所有者に帰属する持分
7,376億円
1兆3,989億円
+6,614億円
親会社所有者帰属持分比率
25.3%
37.9%
+12.6ポイント
(注)本表における億円単位表記箇所については、「3.連結財務諸表及び主な注記」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しています。
(資産)
当連結会計年度末の資産は3兆6,901億円となり、前期末に比べて7,704億円増加しました。
これは、主に増収により営業債権及びその他の債権が4,220億円、現金及び現金同等物が3,028億円増加したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債は2兆2,910億円となり、前期末に比べて1,090億円増加しました。
これは、非転換型優先株式の償還等によりその他の金融負債が3,210億円減少した一方で、米ドル建て無担保普通社債の発行等により社債及び借入金が2,699億円増加したことや、営業債務及びその他の債務が909億円増加したことなどによるものです。
(資本)
当連結会計年度末の資本は1兆3,991億円となり、前期末に比べて6,614億円増加しました。
これは、主に当期利益5,545億円を計上したことによるものです。この結果、親会社所有者帰属持分比率は37.9%となり、前期末に比べて12.6ポイント増加しました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
前連結会計年度
(自2024年4月1日
至2025年3月31日)
当連結会計年度
(自2025年4月1日
至2026年3月31日)
前期比増減
(+:増加、
-:減少)
営業活動によるキャッシュ・フロー
4,764億円
6,165億円
+1,401億円
投資活動によるキャッシュ・フロー
△1,730億円
△2,215億円
-485億円
財務活動によるキャッシュ・フロー
△3,227億円
△961億円
+2,266億円
(注)本表における億円単位表記箇所については、「3.連結財務諸表及び主な注記」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しています。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,707億円となり、前期末に比べて3,028億円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は6,165億円(前期は4,764億円の獲得)となりました。
その内容は、税引前利益7,841億円(前期は税引前利益3,707億円)、減価償却費及び償却費3,128億円(前期は3,123億円)があった一方で、営業債権及びその他の債権の増加による3,977億円の資金支出(前期は894億円の支出)があったためです。また、獲得した資金が前期比1,401億円増加した主な要因は、当期は営業債権及びその他の債権の増加額が増加したものの、税引前利益の増加額がこれを上回ったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は2,215億円(前期は1,730億円の使用)となりました。
その内容は、有形固定資産の取得による支出2,811億円(前期は2,238億円の使用)などです。また、使用した資金が前期比で485億円増加した主な要因は、設備投資の増加に伴い、有形固定資産の取得による支出が増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は961億円(前期は3,227億円の使用)となりました。
その内容は、2025年7月に実施した資本負債構成の再構築などに伴う長期借入金の返済による支出6,164億円及び非転換型優先株式の償還による支出3,230億円などです。一方、新たな長期借入による収入5,356億円や米ドル建て無担保普通社債を発行したことによる収入3,267億円がありました。また、使用した資金が前期比2,266億円減少した主な要因は、新たな長期借入や社債の発行による収入の増加分が借入金の返済や非転換型優先株式の償還による支出の増加分を上回ったことによるものです。
(4)今後の見通し
2027年3月期第1四半期連結会計期間(2026年4月1日~2026年6月30日)の業績予想は以下のとおりであります。
第1四半期においては、データセンター向けの需要が引き続き旺盛に推移することが予想されることから、2026年3月期第4四半期連結会計期間に対して増収増益を見込んでいます。
連結業績予想 2027年3月期第1四半期連結会計期間(2026年4月1日~2026年6月30日)
(%表示は、対前四半期増減率)
2026年3月期
第4四半期
(実績)
2027年3月期
第1四半期
(見通し)
売上収益
1兆29億円
1兆7,500億円
+74.5%
Non-GAAP営業利益
5,991億円
1兆3,000億円
+117.0%
営業利益
5,968億円
1兆2,980億円
+117.5%
Non-GAAP親会社の所有者に帰属する四半期利益
4,099億円
8,700億円
+112.2%
親会社の所有者に帰属する
四半期利益
4,077億円
8,690億円
+113.1%
Non-GAAP基本的1株当たり四半期利益
751.78円
1,593.15円
+841.37円
基本的1株当たり四半期利益
747.72円
1,591.32円
+843.60円
米ドル平均為替レート
155円
159円
+4円
将来見通し等に関するご注意
将来に関する記述は、当社が現時点で把握可能な情報から判断した想定及び所信に基づくものであり、多様なリスクや不確実性(経済動向、市場需要、半導体業界における激しい競争等がありますが、これらに限られません。)により、実際の結果とは異なる可能性があるのでご承知おきください。また、当社は本資料上の将来予想に関する記述について更新する義務を負うものではありません。
本資料に記載されるメモリ市場の見通し等に関する情報は、現時点で入手可能な情報に基づいて作成しているものであり、当社がその真実性、正確性、合理性及び網羅性について保証するものではありません。
本資料には、経営者が意思決定する際に使用する社内指標(Non-GAAP指標)が含まれています。Non-GAAP指標は、IFRS上の数値から非経常的な項目やその他特定の調整項目を控除もしくは調整したものです。Non-GAAP指標は、当社グループの経営上の社内指標であり、IFRSに基づく会計項目ではなく、また、監査法人の監査又は期中レビューを受けた数値ではありません。そのため、当社グループの実際の財政状態や経営成績を正確に示していない可能性があります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性及び利便性の向上を図るため、設立初年度の連結財務諸表より国際会計基準を適用しております。
3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結財政状態計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
資産
流動資産
現金及び現金同等物
167,932
470,707
営業債権及びその他の債権
238,594
660,559
その他の金融資産
3,971
7,191
棚卸資産
352,863
412,612
その他の流動資産
43,349
66,760
流動資産合計
806,709
1,617,829
非流動資産
有形固定資産
1,100,181
1,055,255
使用権資産
197,063
178,092
のれん
395,256
395,585
無形資産
10,658
11,192
持分法で会計処理されている投資
7,401
8,097
その他の金融資産
63,179
219,230
その他の非流動資産
20,069
27,285
繰延税金資産
319,163
177,506
非流動資産合計
2,112,970
2,072,242
資産合計
2,919,679
3,690,071
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
負債及び資本
負債
流動負債
社債及び借入金
246,508
175,452
営業債務及びその他の債務
504,011
594,917
リース負債
42,521
43,911
その他の金融負債
28,058
28,338
未払法人所得税
38,183
104,516
引当金
3,328
3,876
その他の流動負債
122,564
146,998
流動負債合計
985,173
1,098,008
非流動負債
社債及び借入金
531,198
872,116
リース負債
179,294
161,710
その他の金融負債
321,261

退職給付に係る負債
46,477
42,871
引当金
7,560
12,840
その他の非流動負債
111,017
102,725
繰延税金負債
3
722
非流動負債合計
1,196,810
1,192,984
負債合計
2,181,983
2,290,992
資本
資本金
25,239
31,284
資本剰余金
866,665
875,804
その他の資本の構成要素
35,208
124,888
利益剰余金
△189,547
366,955
自己株式

△2
親会社の所有者に帰属する持分合計
737,565
1,398,929
非支配持分
131
150
資本合計
737,696
1,399,079
負債及び資本合計
2,919,679
3,690,071
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結損益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自2024年4月1日
至2025年3月31日)
当連結会計年度
(自2025年4月1日
至2026年3月31日)
売上収益
1,706,460
2,337,628
売上原価
1,137,027
1,324,724
売上総利益
569,433
1,012,904
販売費及び一般管理費
127,851
146,581
その他の収益
14,675
8,902
その他の費用
4,509
4,856
営業利益
451,748
870,369
金融収益
3,707
9,499
金融費用
85,328
96,708
持分法による投資利益
542
935
税引前利益
370,669
784,095
法人所得税費用
98,348
229,599
当期利益
272,321
554,496
当期利益の帰属
親会社の所有者
272,315
554,490
非支配持分
6
6
当期利益
272,321
554,496
1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益(円)
519.96
1,024.07
希薄化後1株当たり当期利益(円)
515.45
1,009.15
(連結包括利益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自2024年4月1日
至2025年3月31日)
当連結会計年度
(自2025年4月1日
至2026年3月31日)
当期利益
272,321
554,496
その他の包括利益
純損益に振り替えられることのない項目
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の純変動
△16,979
80,309
確定給付制度の再測定
1,652
2,008
純損益に振り替えられることのない項目合計
△15,327
82,317
純損益に振り替えられる可能性のある項目
在外営業活動体の換算差額
△1,526
6,178
キャッシュ・フロー・ヘッジの有効部分
2,123
3,657
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分
△10
31
純損益に振り替えられる可能性のある項目合計
587
9,866
税引後その他の包括利益
△14,740
92,183
当期包括利益
257,581
646,679
当期包括利益の帰属
親会社の所有者
257,581
646,660
非支配持分
0
19
当期包括利益
257,581
646,679
(3)連結持分変動計算書
(単位:百万円)
資本金
資本
剰余金
その他の
資本の
構成要素
利益
剰余金
自己株式
親会社の
所有者に
帰属する
持分合計
2024年4月1日時点の残高
10,000
851,517
51,172
△463,054

449,635
当期利益



272,315

272,315
その他の包括利益


△14,734


△14,734
当期包括利益合計


△14,734
272,315

257,581
新株の発行
15,229
15,138



30,367
株式報酬取引
10
10
△40
2

△18
その他の資本の構成要素
から利益剰余金への振替


△1,190
1,190


所有者との取引額合計
15,239
15,148
△1,230
1,192

30,349
2025年3月31日時点の残高
25,239
866,665
35,208
△189,547

737,565
当期利益



554,490

554,490
その他の包括利益


92,170


92,170
当期包括利益合計


92,170
554,490

646,660
新株の発行
5,795
5,795



11,590
自己株式の取得




△2
△2
株式報酬取引
250
3,344
△482
4

3,116
その他の資本の構成要素
から利益剰余金への振替


△2,008
2,008


所有者との取引額合計
6,045
9,139
△2,490
2,012
△2
14,704
2026年3月31日時点の残高
31,284
875,804
124,888
366,955
△2
1,398,929
非支配
持分
資本
合計
2024年4月1日時点の残高
131
449,766
当期利益
6
272,321
その他の包括利益
△6
△14,740
当期包括利益合計
0
257,581
新株の発行

30,367
株式報酬取引

△18
その他の資本の構成要素
から利益剰余金への振替


所有者との取引額合計

30,349
2025年3月31日時点の残高
131
737,696
当期利益
6
554,496
その他の包括利益
13
92,183
当期包括利益合計
19
646,679
新株の発行

11,590
自己株式の取得

△2
株式報酬取引

3,116
その他の資本の構成要素
から利益剰余金への振替


所有者との取引額合計

14,704
2026年3月31日時点の残高
150
1,399,079
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自2024年4月1日
至2025年3月31日)
当連結会計年度
(自2025年4月1日
至2026年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税引前利益
370,669
784,095
減価償却費及び償却費
312,307
312,826
減損損失
30
366
金融収益
△3,707
△9,499
金融費用
85,328
96,708
持分法による投資損益(△は益)
△542
△935
固定資産除売却損益(△は益)
△6,883
△1,168
棚卸資産の増減額(△は増加)
△82,092
△55,765
営業債権及びその他の債権の増減額(△は増加)
△89,361
△397,696
営業債務及びその他の債務の増減額(△は減少)
△12,373
53,165
退職給付に係る負債の増減額(△は減少)
376
△744
その他
△8,700
△20,703
小計
565,052
760,650
利息及び配当金の受取額
3,366
4,019
利息の支払額
△82,409
△88,709
法人所得税の支払額又は還付額(△は支払)
△9,593
△59,420
営業活動によるキャッシュ・フロー
476,416
616,540
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出
△223,847
△281,062
有形固定資産の売却による収入
8,820
6,254
無形資産の取得による支出
△1,756
△2,612
政府補助金による収入
43,748
56,396
その他
24
△488
投資活動によるキャッシュ・フロー
△173,011
△221,512
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金及びリボルビング・クレジット・ファシリティ実行残高の純増減額(△は減少)
△126,400

長期借入による収入
68,020
535,637
長期借入金の返済による支出
△265,879
△616,429
社債の発行による収入

326,656
リース負債の返済による支出
△28,787
△30,528
優先株式の償還による支出

△322,996
株式の発行による収入
30,367
11,588
自己株式の取得による支出

△2
財務活動によるキャッシュ・フロー
△322,679
△96,074
現金及び現金同等物に係る換算差額
△387
3,821
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
△19,661
302,775
現金及び現金同等物の期首残高
187,593
167,932
現金及び現金同等物の期末残高
167,932
470,707
(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(セグメント情報等)
(1)報告セグメントに関する情報
当社グループは、メモリ事業の単一セグメントであるため、記載を省略しています。
(2)製品及びサービスに関する情報
当社グループのアプリケーション別の売上収益に関する情報は以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
SSD & ストレージ
991,147
1,362,638
スマートデバイス
501,142
759,978
その他
214,171
215,012
合計
1,706,460
2,337,628
(1株当たり情報)
基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の計算基礎は以下のとおりです。
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円)
272,315
554,490
普通株式の加重平均株式数(株)
523,718,990
541,455,417
普通株式増加数
新株発行による増資(株)
21,562,500

新株予約権の行使(株)
292,680
6,728,880
勤務継続型株式報酬に基づく株式支給(株)

2,230
希薄化効果の影響(株)
新株予約権(株)
4,582,960
7,009,057
勤務継続型株式報酬(株)

336,037
業績連動型株式報酬(株)

660,395
希薄化効果の影響調整後(株)
528,301,950
549,460,906
1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益(円)
519.96
1,024.07
希薄化後1株当たり当期利益(円)
515.45
1,009.15
(注)希薄化効果を有しないため希薄化後1株当たり当期利益の計算に含めなかった潜在株式は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末においてありません。
(重要な後発事象)
(1)Nanya Technology Corporationの株式の取得
キオクシア株式会社は、2026年4月8日にNanya Technology Corporationの株式を取得しました。取得の対価は
15,673百万台湾ドル(78,208百万円)です。
(2)借入金の繰上返済及び契約解除
当社は、2026年4月27日に、以下の金銭消費貸借契約に基づく借入金のうち127,500百万円を返済期限に先立ち
繰上返済しました。
また、当社は2026年5月15日に、当該契約に基づく借入残額の全額を返済するとともに、当該契約を解除する旨
を債権者に通知しました。本全額返済及び契約解除は2026年5月25日に実行される予定です。
これらの繰上返済及び契約解除が連結損益計算書に与える影響は軽微です。
契約日
2025年7月17日
主要な借入先
の名称
株式会社三井住友銀行、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社みずほ銀行、株式会社日本政策投資銀行
借入金総額
447,500百万円
リボルビング・クレジット・ファシリティ枠210,000百万円
適用利率
TIBOR+スプレッド
返済期限
2029年7月31日
財務制限条項
① 当社グループの連結当期純損益が2連結会計年度連続で損失とならないこと。
② 連結財政状態計算書における資本の合計の額が5,000億円又は前年同期における資本の合計の75%に相当する額のいずれか高い方を上回ること。
③ 連結レバレッジ・レシオが、以下の表に記載の数値を2基準期間連続で超えないこと。
2025年9月30日
3.25 : 1
2026年3月31日
3.25 : 1
2026年9月30日
3.00 : 1
2027年3月31日
3.00 : 1
2027年9月30日
3.00 : 1
2028年3月31日
3.00 : 1
2028年9月30日
2.75 : 1
2029年3月31日
2.75 : 1
[定義及び算式]
① 連結:IFRSに準拠して作成された連結財務諸表数値
② 連結レバレッジ・レシオ:連結Debt/連結EBITDA
・連結Debt:基準期間の末日の連結有利子負債(但し、リース負債を除く)
・連結EBITDA:基準期間における連結営業利益に連結営業利益の計算において控除される有形固定資産及び無形資産の償却費を加算した額。
担保等
本金銭消費貸借契約に関連して、借入先に対する担保提供は行っておりません。

出典: 決算短信PDF(外部リンク)

大量保有報告書(5%超の株主)

報告日 提出者(グループ) 個別保有者 保有割合
個別 / 合計
株数 保有目的 種別
2026-04-28 BCPE Pangea Cayman, L.P. ビーシーピーイー パンゲア ケイマン エルピー (BCPE Pangea Cayman, L.P.) 1.38%
計 20.96%
755万株 純投資 変更
2026-04-28 BCPE Pangea Cayman, L.P. ビーシーピーイー パンゲア ケイマン ツー リミテッド (BCPE Pangea Cayman2, Ltd.) 14.18%
計 20.96%
7,740万株 純投資 変更
2026-04-28 BCPE Pangea Cayman, L.P. ビーシーピーイー パンゲア ケイマン ワンエー エルピー (BCPE Pangea Cayman 1A, L.P.) 3.99%
計 20.96%
2,179万株 純投資 変更
2026-04-28 BCPE Pangea Cayman, L.P. ビーシーピーイー パンゲア ケイマン ワンビー エルピー (BCPE Pangea Cayman 1B, L.P.) 1.41%
計 20.96%
770万株 純投資 変更
2026-04-08 株式会社 東芝 株式会社東芝 17.62%
計 52.86%
9,605万株 発行会社の株式価値の向上(事業面でのシナジー等、キオクシアグループの企業価値向上… 変更
2026-04-08 株式会社 東芝 株式会社東芝 17.62%
計 52.86%
9,605万株 発行会社の株式価値の向上(事業面でのシナジー等、キオクシアグループの企業価値向上… 変更
2026-04-08 株式会社 東芝 株式会社東芝 17.62%
計 52.86%
9,605万株 発行会社の株式価値の向上(事業面でのシナジー等、キオクシアグループの企業価値向上… 変更
2026-04-08 株式会社 東芝 株式会社東芝 17.62%
計 52.86%
9,605万株 発行会社の株式価値の向上(事業面でのシナジー等、キオクシアグループの企業価値向上… 変更
2026-03-26 株式会社 東芝 株式会社東芝 18.52% 1.01億株 発行会社の株式価値の向上(事業面でのシナジー等、キオクシアグループの企業価値向上… 変更
2026-03-24 ゴールドマン・サックス・インターナショナル ゴールドマン・サックス・インターナショナル(Goldman Sachs International) 4.16%
計 12.69%
2,269万株 有価証券関連業務の一部としてのトレーディング・有価証券の借入等 変更

※「個別保有者」が「(同左)」の行は提出者本人による保有。複数行が同じ提出者なら共同保有グループの内訳を表します。 保有目的が長い場合は冒頭40字のみ表示し、ホバーで全文表示します。

財務データ推移

年度売上高営業利益純利益 総資産純資産EPS配当
2025 17,065億円 4,517億円 2,723億円 29,197億円 7,376億円 520.0
2024 10,766億円 ▲2,527億円 ▲2,437億円 28,649億円 4,496億円 -471.0
2023 12,821億円 ▲990億円 ▲1,381億円 29,745億円 6,581億円 -266.9
2022 15,265億円 2,162億円 1,059億円 30,683億円 7,939億円 204.7
2021 54億円 10億円 20,950億円 11,764億円

事業の状況(有価証券報告書より)

最新の有価証券報告書から、事業内容・リスク・経営方針・経営成績の概況を掲載します。各セクションをクリックして展開してください。

事業の内容 FY2025 / 約4,342字
3【事業の内容】 当社及びその子会社(以下「当社グループ」という。)は、本書提出日現在、当社、連結子会社22社(国内7社、海外15社)及び関連会社等6社(国内4社、海外2社)により構成されています。当社グループは、メモリ及び関連製品の製造、販売、研究開発、その他サービスを行っています。当社グループは、メモリ及び関連製品の製造、販売、研究開発、その他サービスを行う、世界最大級(注)のフラッシュメモリ専業プレイヤーです。 (注) 出典:TechInsights Inc.“NAND Market Report Q2 2025”による。2024年4月から2025年3月におけるビット生産量ベース(Sandiskグループの生産量を含む。) なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 当社グループの報告セグメントは「メモリ事業」単一でありますが、売上収益を製品の用途に応じたアプリケーション別に、「SSD & ストレージ」、「スマートデバイス」及び「その他」に区分しております。「SSD & ストレージ」には主にPC、データセンター、エンタープライズ向けSSD製品及びメモリ製品が含まれております。「スマートデバイス」にはスマートフォン、タブレット、テレビ等の民生機器、車載、産業機器等の用途で使用される制御機能付きの組み込み式メモリ製品が含まれています。「その他」にはSDメモリカード、USBメモリ等のリテール向け製品及び製造合弁会社3社経由で計上されるSandiskグループ向けの売上収益等が含まれています。  当社グループ各社の報告セグメントにおける位置付けと製品分野別の事業内容は以下のとおりです。(本書提出日現在) 報告セグメント当社及び関係会社の位置付け製造販売研究開発その他サービスメモリ事業キオクシア㈱、キオクシア岩手㈱、キオクシアエンジニアリング㈱、キオクシアエネルギー・マネジメント㈱、キオクシア半導体台湾社、Solid State Storage Technology Corporation、フラッシュパートナーズ㈲、フラッシュアライアンス㈲、フラッシュフォワード合同会社、ディー・ティー・ファインエレクトロニクス㈱キオクシア㈱、キオクシアアメリカ社、キオクシアヨーロッパ社、キオクシアアジア社、キオクシア中国社、キオクシア韓国社、キオクシアシンガポール社、キオクシア台湾社、Solid State Storage Technology Corporationキオクシア㈱、キオクシアエンジニアリング㈱、キオクシアシステムズ㈱、キオクシアテクノロジーUK社、キオクシアイスラエル社、Solid State Storage Technology Corporationキオクシアエトワール㈱  メモリ事業ではメモリ製品を開発・製造・販売しています。フラッシュメモリとは、当社グループが1987年に世界で初めて開発し世界標準となった不揮発性半導体メモリ(注1)であり、大容量のデータ保存を可能にする記憶用デバイスです。スマートフォンで写真・動画などを保存するために使われるほか、身近な電子機器やデータセンター等においても、欠かすことのできないコアデバイス(基幹部品)となっています。当社グループは市場の要求に応えるために、フラッシュメモリの微細化(注2)による大容量化、及びコスト低減を推進してきました。もっとも、極度の微細化には電子同士が干渉しエラーが起きやすくなるという課題がありました。そこで当社グループではメモリセルを積み上げることで干渉を防ぐ積層化技術(注3)により、大容量化と信頼性の向上、低消費電力化を実現したBiCS FLASH™を開発しました。本書提出日現在は第8世代BiCS FLASH™を量産しています。第8世代BiCS FLASH™には、高メモリ密度の実現により高性能動作を図るため、CBA(CMOS directly Bonded to Array)(注4)とOPS(On Pitch SGD)(注5)という新技術が用いられています。近年、フラッシュメモリ市場においては、データセンター、エンタープライズ向けSSDの需要が拡大しており、これまで以上に大容量化、信頼性の向上、低消費電力化が求められています。当社グループは、更なる大容量化、高速化に向けた次世代の半導体メモリの開発も進めています。 フラッシュメモリチップは、当社グループの四日市工場及び北上工場において製造しています。半導体は材料となるシリコンウエハー上に微細な集積回路を作りこむため工程は数百に及び、製造プロセスの効率化は至上命題です。四日市工場及び北上工場では、生産効率の向上と生産コストの低減に向けた生産ラインの自動化を徹底しており、特に四日市工場では2022年10月に竣工した四日市第7製造棟を含む6つの製造棟を棟間搬送で連結する統合生産体制を確立しております。さらに、高い生産効率を実現するため、開発と量産の拠点一体化、AI・ビッグデータを活用したスマートファクトリー化も進めております。 また、今後も続くと想定される3次元フラッシュメモリの需要に継続的に対応するため、BiCS FLASH™の生産能力の増強を目的として、2022年4月から北上工場第2製造棟(K2棟)の建設を開始し、その建屋が2024年7月に完成しました。K2棟の稼働は2025年秋を見込んでいます。四日市既存製造棟と同様に、地震の揺れを吸収する免震構造を採用するとともに、最新の省エネ製造設備の導入や再生可能エネルギーの利用などで環境面も重視した工場となる予定です。また、四日市工場と共に人工知能(AI)を活用した生産システムの導入などを推進し、全社製造オペレーションの生産性及びフラッシュメモリ製品の品質をさらに向上させます。今後も大容量化に向けた技術開発、生産体制の拡大、コントローラ(ICチップ/ファームウェア)開発等の強化により、技術力とコスト競争力の両面における長期的な優位性の確保に努めてまいります。 なお、当社グループは、Sandiskグループとの間で製造合弁契約を締結し、キオクシア株式会社とSandiskグループが共同出資する製造合弁会社3社を設立しています。合弁契約に基づき、製造合弁会社3社が当社グループ及びSandiskグループからの資金借り入れ又は製造合弁会社3社によるリース契約により生産設備を調達し、当社グループの四日市工場及び北上工場に設置、キオクシア株式会社が製造合弁会社3社から製造委託を受け、無償貸与された生産設備にて生産をしております。当社グループとSandiskグループは、合弁事業を通じて四日市工場と北上工場の生産能力合計の約80%を共有し、当社グループが残りの約20%を単独で所有しています。合弁契約に基づき、当社グループとSandiskグループは、それぞれ製造合弁会社3社が所有する生産能力の各半分(すなわち、上記2工場の生産能力合計の各約40%)を割り当てられている一方、当社グループは上記2工場の運営を行い、製造ノウハウを有しています。また、当社グループは、製造合弁会社3社各社の議決権の50.1%を所有しており、IFRSに基づく共同支配事業として、その資産、負債、収益及び費用の50%を連結財務諸表に計上しています。 SSD & ストレージの主要製品であるSSD(Solid State Drive)は、半導体メモリ(フラッシュメモリ)を記憶素子とするストレージ製品です。HDDに比べて読み出し性能、衝撃・振動等の耐環境性、静寂性に優れ、待機時の消費電力が低いことも特徴の一つです。クラウドサービス、5G、IoTの拡大やAIを搭載したスマートフォンやPC、データセンターを含むAI関連の機器やサービスの普及等により、今後も成長が見込まれています。当社グループはクライアント及びエンタープライズ製品において最先端PCIe®製品を他社に先駆けて上市し、市場における優位性を確立しているものと認識しています。また、自社製フラッシュメモリを活用し、一般汎用品から高付加価値品まで幅広いラインナップを展開しています。 スマートデバイスにおいては、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス、テレビ等の民生機器、車載、産業機器など、幅広いアプリケーションで利用される制御機能付きの組み込み式メモリ製品群に注力しています。特にスマートフォン向けメモリ製品の市場は依然として規模が大きく、成長しているアプリケーションであり、当社グループにとって重要なマーケットとなっております。 また、その他には、SDメモリカード、USBメモリ等のリテール向け製品及び製造合弁会社3社経由で計上されるSandiskグループ向けの売上収益等が含まれます。 今後も製品ラインアップの強化とサポート体制の強化により、市場でのプレゼンス向上を目指します。 アプリケーション別売上収益比率(2025年3月期)(注6) (注)1.不揮発性半導体メモリとは、電源を切っても記憶が消えないメモリです。2.微細化とは、メモリチップの中の回路線幅を狭くすることでメモリセル(1ビットの情報を保持するために必要な回路構成)の面積を縮小する技術です。3.積層化技術とは、メモリセルを多層構造にする技術です。4.CBAとは、メモリセルの制御を担うCMOS回路とメモリセルアレイを2枚のウエハーに別々に作製し、その後2枚のウエハーを貼り合わせる技術です。5.OPSとは、選択ゲート分離体を、メモリ機能を持つメモリストリング間に配置し、ダミーメモリストリングを削除することで、メモリ密度を高める技術です。6.小数点以下第2位を四捨五入しております。 (事業系統図)○印は連結子会社、※印は関連会社等です。 (注) キオクシア株式会社及びキオクシアシステムズ株式会社のほか、キオクシアエンジニアリング株式会社において研究開発活動を行っています。また、キオクシアイスラエル社とキオクシアテクノロジーUK社においてはSSDソフトウェア・SSD製品に係る研究開発活動を、Solid State Storage Technology CorporationにおいてはSSD製品に係る研究開発活動を行っています。
事業等のリスク FY2025 / 約27,766字
3【事業等のリスク】  当社グループの事業領域であるメモリ事業においては、高度で先進的な技術が事業遂行上必要である上に、グローバルな激しい競争があります。当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項 ロ.リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおり、代表取締役社長をリスク・コンプライアンス責任者とし、また、リスク・コンプライアンス委員会や個別の委員会での審議等を通じて、ビジネスリスク、財務・会計リスク、情報セキュリティリスク等の経済活動を遂行する上で生じるリスクについて、リスクの特性に応じた詳細な分析と管理を実施しております。かかるリスク・コンプライアンスマネジメントを通じて、当社の経営者が認識している当社グループの事業等のリスクのうち主要なものは以下のとおりですが、これらは当社グループの全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見できないリスクも存在します。このようなリスクが現実化した場合には、当社グループの事業、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において入手し得る情報に基づいて当社グループが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。 (1)事業環境及び経済情勢に係るリスク ①フラッシュメモリ市場の循環的・短期的変動 フラッシュメモリ市場は、一般に、急速な技術革新と生産性の向上、顧客からの需要の変動と継続的な価格下落圧力、競合他社との市場シェア獲得競争等により、需給の循環的変動傾向が顕著であり、周期的に市況の改善と悪化が繰り返されています。2022年後半から2023年にかけて経験したように、当社グループ及び競合他社による生産量の拡大や顧客の過剰在庫等により需給バランスに不均衡が生じる場合、フラッシュメモリ製品の販売価格が急速かつ大幅に下落する可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応として、月に1度、業績や市況等の事業の状況を確認する機会を設け、市場の最新動向や顧客の製品動向、リテールの価格状況、顧客の在庫、競合他社の状況を確認して、調査会社等の情報をもとに経済情勢や最新の需給状況を把握し、当社グループの販売状況や生産、開発及び財務状況を確認し、適切に経営判断に反映するよう努めております。しかしながら、そうした経済情勢や需給状況の把握の予測は極めて困難であり、またその経営判断への反映も適時・適切に行える保証はありません。従って、需給バランスが崩れ、顧客の需要又は販売価格が継続的に低迷する場合、当社グループの売上の減少や、工場稼働率の低下に伴う売上総利益率の悪化により当社グループの経営成績及び財政状態に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 フラッシュメモリ市場においては、クラウドサービス、5G、IoTの拡大やAIを搭載したスマートフォンやPC、データセンターを含むAI関連の機器やサービスの普及など、デジタル社会の進展によりメモリ需要が中長期的に拡大することが調査会社等により予測されていますが、かかる予測は直近の低迷期を事前に予測しておらず今後も正確ではない可能性があります。また、フラッシュメモリ市場においては、当社グループの価格決定力は限られていることから、中長期的には、記憶容量ベースの販売価格は過去と同様のペースで下落することが予想されます。当社グループはコスト削減等により、収益性の向上に努めておりますが、今後経済情勢又はフラッシュメモリの需給状況により、当社グループの想定を上回る販売価格の下落又はフラッシュメモリ需要の減少が発生した場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 ②需要変動 当社グループの製品に対する需要は、経済情勢、個人消費、技術革新、規制環境のほか、当社グループの製品が使用される最終製品の消費者市場や顧客の動向などの要因により左右され、とりわけ現時点における当社グループの主要な顧客であり、今後も注力するデータセンター向けSSDや、引き続き当社グループの売上の相当程度を占めるスマートフォン市場の動向の影響を強く受ける傾向にあります。さらに、在庫管理を含むサプライチェーンが複雑化する傾向にあり、またデータセンター向けSSDは極めて限られた数の大口顧客が市場シェアの大半を占めていることから、市場の動向や顧客の需要の予測には困難が伴います。実際に、新型コロナウイルス感染症の拡大後の大口顧客による在庫調整や競合他社の生産量の変動の影響により需給バランスが悪化したことを受け、当社グループは2022年10月から2024年3月にかけて生産調整を実施し、今後も市場の需給バランスが悪化した場合には同様の対応をする可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応として、上記「①フラッシュメモリ市場の循環的・短期的変動」記載のとおり、経済情勢及び最新の需給状況の把握とその経営への反映に努めておりますが、かかる需要を事前に正確に予測することは困難であり、当社グループが、かかる需要の変化を予測できず、又はかかる変化に適時・適切に対応できない場合には当社グループの製品が顧客あるいは最終製品市場の消費者の要求水準に見合う製品を供給できず、顧客からの受注を失う、想定した販売規模や収益性を下回る、あるいは供給過剰による販売価格の下落等が生じるなど、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、データセンター等のストレージ、スマートフォン、サーバー等、当社グループの製品の顧客における新製品の売れ行きや大容量化の進展遅れ等様々な要因により、需要が急減し又は当社グループの想定する時期若しくは規模での需要拡大が生じない可能性があります。また、それにより価格の下落、生産量の過剰が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③AI関連市場の成長 近年、AI技術の進展にともない、AIを搭載したスマートフォンやPC、データセンターを含むAI関連の機器やサービスが急速に普及しつつあります。これらのAI関連の機器やサービスには大容量のメモリ系半導体を必要とすることから、AI関連の需要は今後フラッシュメモリの需要を中長期的に牽引することになると期待されていますが、AI関連市場が予想されたとおりに成長する保証はないうえ、DRAMを含む他のメモリ半導体やHDDが存在する状況においてAI関連市場の成長がフラッシュメモリの需要につながるとは限りません。当社グループは、このような新しい需要の獲得に対応するため、市場の調査、分析やお客様との対話を積極的に行い、AI関連のニーズの把握に努め、研究開発を推進しております。しかしながら、AI関連のニーズに適合するための先端的なフラッシュメモリ技術の研究開発や、競争力のある価格での量産化の実現については、これらを他社に先駆けて実行できない場合や、他のメモリ半導体が需要を獲得し、当社グループがAI関連需要を取り込むことができなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④競合他社との競争、買収や合弁会社設立等による業界再編 当社グループは海外を中心としたグローバルな大企業である競合他社との厳しい競争下にあり、また、フラッシュメモリは主要な競合他社が限定されていることから、主要な競合他社の技術や設備への投資、販売量、戦略等による影響を強く受ける傾向があります。競合他社の中には、フラッシュメモリに加えてDRAMやHDDを提供するなど、当社グループにない技術を保有し、当社グループよりも大きな資金力を有している企業もあり、当社グループよりも競争力において優位に立つ可能性があります。また、中国においては、政府の支援による半導体の国産化に向けた動きの加速も見受けられる一方、米中貿易摩擦の影響により今後中国における海外企業の参入や事業活動に制約が生じる可能性もあります。また、中国のほか、米国、EU及び韓国等においても、政府が半導体事業に対して多額の補助金を提供しており、かかる補助金の交付を受けた製造業者が生産効率を度外視した性能やキャパシティの向上を図る可能性もあり、グローバルな競争はさらに加速しています。今後、当社グループが、市場シェアの維持、拡大を図るためには、主要製品の市場の動向や顧客のニーズを適時・適切に把握し、競合他社に対して、特に販売価格、性能、生産効率の優位性を維持することが不可欠です。当社グループは、当該リスクへの対応として、競争力のある製品を市場に供給するため、競合他社の動向を常に確認し、また、研究開発、生産効率の改善、高集積化による利益率の向上を図る取り組みを続けておりますが、それらの実現が他社に遅れ、販売価格の前提となる生産効率、性能、生産量が競合他社に劣る場合、利益率の圧迫や、顧客からの製品の受注を失い、又は当社グループのシェアを維持することができないことにより、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、メモリ・半導体市場は、市況の変化も大きく、当社グループを含めグローバルに事業を展開する事業者が多数います。このような事業環境下で、SK hynix Inc.は、Intel Corporationのフラッシュメモリ事業を買収し、また、Western Digitalグループのフラッシュメモリ事業は、Sandiskグループとして分離するなど、メモリ・半導体市場においては、今後も事業の買収、事業提携等が行われる可能性があります。これらの買収等に当社グループが含まれる場合も含まれない場合も、当社グループの競争環境が大きく変化する結果、当社グループの競争力が悪影響を受ける可能性があります。 さらに、キオクシア株式会社及び製造合弁会社3社は、わが国政府から、四日市工場におけるフラッシュメモリの生産に関し、最大で約929億円(未交付分は2025年3月31日時点で約68億円)の補助金が交付される予定となっております。また、キオクシア株式会社、キオクシア岩手株式会社及び製造合弁会社3社は、わが国政府から、四日市工場及び北上工場におけるフラッシュメモリの生産に関し、最大で1,500億円(未交付分は2025年3月31日時点で約1,198億円)の補助金が交付される予定となっております。これら補助金を含め、かつ、Sandiskグループの取得分を除くと、当社グループは、2024年3月期に186億円、2025年3月期に437億円の資産の取得に対する補助金の交付を受けておりますが、当社グループが今後も同様の条件のもとで補助金の交付を受けることができる保証、また、補助金の交付によって当社グループが外国政府より不利な取扱いを受けないという保証はなく、今後の条件によっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、また、当社グループの資金調達を含む事業活動に制約が生じる可能性があります。 ⑤マクロ経済の変動 当社グループはグローバルに事業を展開しており、当社グループの経営成績も、世界、主要国の経済動向の影響を受けます。当社グループは、マクロ経済環境の影響に対応するための情報収集に努め、変化に対する必要な対策を講じる体制を整備しており、例えば、サプライチェーンの強化等の対策を実施しておりますが、米中貿易摩擦とこれに伴う中国企業への規制の強化、米国における経済政策の変更や関税政策の変更、中国その他の新興国の成長の減速等による国内外における経済活動や消費の停滞とこれに伴う市場環境の悪化、ウクライナ情勢や中東情勢、台湾をめぐる潜在的な対立を始めとする地政学リスクの上昇、原材料及びエネルギー価格等の高騰、金融市場の急激な変動等様々な要因により、製品需要、販売価格、生産活動に影響が生じた場合には、当社グループの売上の減少や、工場稼働率の低下に伴う売上総利益率の悪化に繋がる可能性があり、これにより当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥規制環境の変動 当社グループは、全世界において事業を展開しているため、各国で規制を受けるところ、半導体については各国において経済安全保障上の重要性が認識され、規制が大幅にかつ急激に変更される可能性があります。当社は、かかるリスクへの対応として、報道や各国当局の公表資料、法律事務所等のアドバイザーからの情報、JETRO、JEITA、CISTEC、米SIA等の業界団体活動を通じて得る情報等により、主要各国の規制動向の情報を早期に入手することに努め、必要に応じて社内周知を行うことにより、法規制遵守の徹底、事業影響への最小化を図っています。しかしながら、これらの対応策が有効に機能する保証はなく、国内外の各地域の政治、社会情勢や政策の変化、投資規制、収益の本国への送金規制、輸出入規制、外国為替規制、税金、贈収賄規制、競争法関連規制等を含む各種規制の動向が各地の需要、当社グループの事業体制に悪影響を与える可能性があり、これにより当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。特に米中貿易摩擦に伴う関税、税金その他の輸出入関連規制や運用見直しにより、中国に所在する当社グループの主要顧客への販売が制限される又はかかる規制により当該顧客の生産量が減少する場合には、かかる主要顧客からの当社グループの売上収益が大幅に減少する可能性があり、また、当社グループが規制の対象となり米国に所在する当社グループの主要顧客との取引が制約される可能性や、米国に所在する当社グループの主要顧客が中国市場へのアクセスを失い生産量が減少し、当該顧客に対する当社グループの売上収益が減少する可能性、当社グループの原材料や生産設備の調達先が規制対象となり、必要な原材料等の調達等に影響を及ぼす可能性があるなど当社グループの事業展開及び経営成績に重大な影響を及ぼすおそれがあります。また、米中貿易摩擦がさらに激化した場合や中国に対する規制の強化等がなされた場合には、米中各政府により、相手国企業に対する更なる規制強化、経済制裁、法令の制定又は改正等がなされる可能性もあり、その内容と当社及び競合他社の対応状況等によっては、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)経営方針・経営判断に係るリスク ①経営戦略・長期財務モデルに関するリスク 当社グループは、当社グループの掲げるミッション及びビジョンを実現するため、当社グループの経営環境を踏まえた経営方針・経営戦略を実施していくとともに、将来に亘って「メモリ技術」で新しい時代を切り拓き、世界を変えていくことを目指すべく、2024年11月22日に長期財務モデルを策定しております。しかしながら、当該モデルで設定された数値は、将来の市場動向((i)フラッシュメモリ市場が、調査会社等によって予測されているとおり(上記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境及び経営方針」参照)に成長し、当社グループの出荷量(記憶容量ベース)につき、2021年当時の当社グループの市場シェアの水準まで回復した後は、当該市場成長に見合う成長率が維持されること、(ii)2025年3月期以降のフラッシュメモリの平均売買価格の推移が中長期的に見て2020年から2022年において見られた市場価格の傾向と概ね同様となること、(iii)ギガバイト当たりの生産効率が当社グループの過去の実績と同様に進捗すること、及び(iv)ドル円為替は直近4年間における平均値の水準が継続すること並びに新型コロナウイルスの世界的蔓延や工場の稼働停止のような予見困難な異常事象が発生しないことを含みます。)に関する一定の前提に基づき設定されたものです。当社は長期財務モデルの構築に努めてまいりますが、これらの前提が実際の経営環境と異なることとなった場合や、本「3 事業等のリスク」記載の他のリスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績は当該モデルと同様には推移しない可能性があるとともに、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ②フラッシュメモリ市場の予測と設備投資 当社グループは、メモリ市場の周期的市況における平均値として、売上収益の20%以内を目安として、需要動向、生産プロセス技術の開発状況及びその投資効率などを総合的に勘案しつつ、四日市工場及び北上工場における生産設備等への投資並びに研究開発等に係る設備投資を行う予定です。しかしながら、生産開始時点で、需要予測に対して市場が大きく変動した場合、生産設備過剰若しくは不足により、利益率の悪化、過剰在庫の発生、販売量又は販売価格の下落、固定資産の減損、あるいは販売機会の喪失やシェアの低下に繋がる可能性があります。当社は、設備投資の決定の際に、最新の需要予測や経営環境を確認し、リスクを評価しておりますが、フラッシュメモリ市場における需要の正確な予測は困難であり、また、製造設備、インフラの発注納期が長いため、これらの評価や予測が正確であるとの保証はなく、当社の予測が実際の経営環境と異なる場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループはかかる多額の設備投資に加え、研究開発投資も継続的に行っており、固定費の割合が高い状況にあります。当社は、市場の変動に応じて設備投資計画を変更することは可能ですが、固定費の削減には限界があります。そのため、比較的軽微な売上収益の低下であっても営業利益やキャッシュ・フローに与える影響は相対的に大きくなり、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③投資の計画と効果の乖離 当社グループは、設備投資の決定の際に、納期、必要な人材や設備・資材の確保状況を継続して確認しております。また、技術開発については、競合他社の状況を注意深く把握し、当社製品の競争優位性の検証を継続しております。しかしながら、当社グループが行う四日市工場、北上工場の新棟立ち上げ等の設備投資、次世代フラッシュメモリ等技術開発投資等については、設備納期、量産立ち上げ、歩留まりの改善、開発の進捗、必要な人材や設備・資材の確保等にかかる遅延、また当初予定された歩留まり、製造工期、製品特性が実現されないこと等により、投資開始時点の計画と生産開始時期に乖離が生じる可能性(なお、2022年後半から2023年にかけてのメモリ市場における急激な需給の悪化を受け、予定していた設備投資を一部延期いたしました。)や、当初想定した生産能力、歩留まり、生産効率が得られず、又はこれらが得られたとしてもこれに見合う需要が得られない等により、想定された投資効果が生じない可能性があります。資金回収時期の遅延、新製品の開発・販売において競合他社に劣後することによる競争優位性の低下やシェアの低下により、当社グループが想定した利益を確保できず、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④戦略的提携、合弁、買収、出資等の成否 メモリを始めとする半導体業界では、提携、合弁、買収、出資等による再編が行われており、当社グループにおいても技術の獲得や、事業領域の拡大、競争力の強化や収益力向上を行うため、提携、合弁、買収、出資等を実施することがあり、例えば、Sandiskグループとの間で製造合弁契約を締結し、合弁事業を行っています。2020年7月には、台湾・LITE-ONテクノロジー社の子会社であるSolid State Storage Technology Corporationとその関係会社の全株式を取得しました。また、2022年6月には、株式会社東芝の関係会社である東芝デジタルソリューションズ㈱より中部東芝エンジニアリング株式会社の全株式を取得しました。提携、合弁、買収、出資等においては、対象先の経営状況、事業内容、財務内容、法令遵守や契約関係等について詳細な事前調査を行い、リスクを吟味した上で決定しておりますが、提携、合弁、買収、出資等を行った対象事業の経営成績が悪化した場合には、当社の連結利益の悪化、保有株式やのれんの減損が起きる可能性があり、これにより当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また提携、合弁、買収、出資等が当社グループ、若しくはその一部事業についてなされたものの、想定どおりに統合が進まず、また、当社グループが期待するシナジー、スケールメリット等の効果を得られなかった場合には、経営方針の大幅な変更、事業規模の縮小、スケールメリットの喪失等による収益悪化が起きる可能性があり、これにより当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、提携、合弁、買収、出資等の形態や内容等によっては、相手方である第三者の行為を当社グループが有効にコントロールすることができず、また、特定の第三者との提携、合弁等を実施した結果、他の者との提携、協業又は取引等が制約される等、当社グループの経営上の選択肢又は事業運営が制約される可能性があります。 ⑤Sandiskグループとの合弁事業 当社グループは、Sandiskグループとの間で製造合弁契約を締結し、製造合弁会社3社を設立しています。かかる合弁事業を通じることで、当社が単独で投資を行う場合に比して大規模な投資が可能となり、設備投資額や生産効率面でのスケールメリットを享受することが可能となります。合弁契約の概要は、製造合弁会社3社が当社グループ及びSandiskグループからの資金借り入れ又は製造合弁会社3社によるリース契約により生産設備を調達し、当社グループの四日市工場及び北上工場に設置、当社グループは製造合弁会社3社から無償貸与された生産設備にて生産を行い製造合弁会社3社に加工済みのウエハーを販売し、更に製造合弁会社3社から当社グループ及びSandiskグループに50%ずつの割合で販売するというものです。当社グループは、合弁契約に従って、Sandiskグループによる契約違反など合弁契約上の解約事由が発生した場合、製造合弁会社3社の保有する生産設備の残存簿価を反映したSandiskグループの持分を買い取る可能性があり、この場合多額の資金が必要となることにより当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当該製造合弁会社3社が保有する生産設備のリース契約に関して、現在キオクシア株式会社とSandisk Corporationが個別に50%の債務保証をしていますが、Sandisk Corporationの経営成績又は財政状況の悪化により、同社が自身の債務保証を履行できない場合、キオクシア株式会社がSandisk Corporation分の保証債務を承継し又は当該保証債務不履行により合弁契約が解約され、製造合弁会社3社の保有する生産設備の残存簿価を反映したSandiskグループの持分を買い取る可能性があります。これにより当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。更に、当社は、Sandiskグループとの間で、生産、投資、研究開発、オペレーション、ファイナンス等について多くのコミュニケーションを行っておりますが、合弁契約上、合弁会社の運営に関しては、Sandiskグループと対等な権利義務を有しており、かつ、Sandiskグループは当社グループと競合関係にあるため、両社の経営及び戦略的方向性に乖離が生じた場合には、意思決定に想定以上の時間を要するなど、合弁会社の運営に支障が生じる可能性があり、これにより当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、キオクシア株式会社がSandiskグループの持分を買い取った場合、当該製造合弁会社3社が当社の連結子会社として扱われる可能性があり、その場合、製造合弁会社3社の経営成績が当社の連結財務諸表に反映されることにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、Sandiskグループとの間の製造合弁契約の有効期間は、四日市工場について2029年まで、北上工場について2034年までとされており、当該有効期間の経過後も合弁事業を継続するかどうか、継続する場合、どのような契約条件となるかは現時点では未定です。継続しない場合には、製造合弁会社は解散、清算されることとなり、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記「第1 企業の概況 2.沿革」のとおりSandiskグループは2025年2月にWestern Digitalグループから分社して米Nasdaqに上場しました。当社は現時点で、SandiskグループのWestern Digitalグループからの分社が当社又は製造合弁会社に重大な影響を及ぼすとは見込んでいませんが、当社が合弁事業を通じて享受してきたメリットを、今後も享受し続けられるという保証はありません。その他、製造合弁契約上一定の制約はあるものの、Sandiskグループが第三者との間で、当社に競争上の悪影響を与えるような戦略的提携関係を構築しないという保証はありません。 ⑥技術革新 フラッシュメモリは高度な技術を要し、複雑な生産工程を経て生産されておりますが、世代交代や大容量化、特性改善等の技術革新が非常に早い製品です。また将来的にはフラッシュメモリに代わる新技術が生まれる可能性もあります。このため、最新の技術を利用した製品を迅速に提供するためには、長期的かつ継続的な多額の研究開発投資が必要となります。これに対応するため、当社は、最新の技術動向を確認し研究開発・投資計画へ反映することとしており、また、研究開発の実行にあたり、自社戦略との整合性や、市場要求を満たしているかの確認を行っております。具体的には、BiCS FLASH™の高積層化、CBA技術の開発、4ビット/セル(QLC)への移行、その他の新規技術開発に取り組んでおりますが、かかる取り組みが奏功する保証はなく、世代交代や、技術革新、生産効率の向上等において競合他社や新規参入者、フラッシュメモリの代替品に遅れを取り、製品特性や、ギガバイト当たりの生産効率における競争力が低下した場合や、新製品について顧客が要求する技術性能を実現できない場合、また、開発には成功したものの顧客の最終製品の需要が伸びなかった場合等には、当社グループの技術上の優位性ひいては競争力の低下、顧客の喪失やシェアの低下、又は投資に見合う収益を得られないことにより、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)当社グループのオペレーションに伴うリスク ①特定の販売先への依存 当社グループはフラッシュメモリ専業メーカーであり、その売上高の多くは大手スマートフォンメーカーやSSDを必要とするハイパースケーラーを含む大規模なIT企業のような限定された顧客や業界に依存しています。当社グループは、市場の成長に合わせた販売の推進、販売ポートフォリオの最適化に努めておりますが、これらの主要顧客や業界の販売動向、経営環境、米中貿易摩擦の激化や台湾を巡る地政学リスクの顕在化、米国における関税政策や当社グループへの需要量、複数社購買における主要購買先の見直し等の主要顧客の取引に係る方針や取引条件等が変化したこと、又は特定の顧客のニーズに基づき製品開発を進めたものの当該顧客の最終製品の需要が低迷すること等により、これらの主要顧客が当社グループの製品の採用を中止し、又はその発注数量が減少し若しくはその他の取引条件が当社グループに不利に変更された場合には、売上規模の減少、過剰在庫、顧客への転売に伴う価格の見直し等、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、2025年3月期において、Appleグループ、Sandiskグループ及びDellグループへの販売高が、当社の連結売上収益の10%以上を占めており、これらの販売先との関係性は米中貿易摩擦や米国における関税政策をはじめとする国際情勢に起因するものを含め、特に当社グループの事業、経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ②資材等調達・エネルギー 当社グループの事業活動を継続し、競争力を維持・強化する上では、部品、材料、製造設備等が適時、適切に納入されるなどサプライチェーンの最適化が必要ですが、部品、材料、製造設備等の一部については、その特殊性から調達先が限定されているものや調達先の切替えが困難なものがあります。例えば、2020年から2023年にかけて世界的な半導体の不足が生じ、当社グループを含む製造業者の製造活動に大きな支障を生じました。このように、調達先による部品、材料等の供給不足、供給遅延、環境規制の強化、地政学リスクの顕在化、地域紛争、又は、事故、自然災害や新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症の流行による供給の中断等が生じた場合には、必要な部品、材料等が不足することにより当社グループの製品の製造に支障又は遅延が生じる可能性又は他の調達先から購入するための費用が増加する可能性があり、これにより当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。かかるリスクを可能な限り低減するため、当社グループではシリコンウエハーといった当社グループの製品製造に不可欠な一部資材等について、調達先との間で長期購買契約を締結していますが、契約価格よりも市場価格が下回って推移するなどした場合には、必ずしも長期購買契約が当社グループにとって優位な作用をもたらさない、あるいは不利に作用する可能性があります。 また、当社グループの生産活動をはじめとする事業活動には、電力が安定して供給されることが必要ですが、停電の発生や電力の供給不足により当社グループの工場をはじめとする施設の稼働が停止又は制限された場合や、国内の原子力発電所の稼働停止に伴う電力供給不足と為替変動を受けた燃料費上昇により、電気料金の更なる値上げ等があった場合、又は再生可能エネルギーの調達価格が第6次エネルギー基本計画どおりに低減しない場合には、当社グループの競争力や生産・販売活動に悪影響を与える可能性があります。さらに、当社は技術支援などグループ外からサービスの提供を受け事業運営を行っておりますが、就労人口の減少による人件費の高騰、円安の進行、地政学リスクの顕在化等によりこれらのサービスを合理的な条件で受けられなくなる可能性があります。 また、2022年3月期においては、3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH™」の特定の生産工程における不純物を含む部材を起因とする四日市工場と北上工場での操業影響による332億円の損失も発生しましたが、調達した部品、材料等に欠陥が存在し、仕様が満たされていない場合は、当該部品、材料等を使用した当社グループの製品の信頼性及び評価にも悪影響を及ぼす可能性があり、損害賠償等の請求を受ける可能性もあります。これにより当社グループの製品やブランドに対する評価や社会的信用が低下すること又は賠償金の支払い等が生じること等により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、近時は、原材料費及び人件費の上昇に加え、国内の大手企業による工場建設の同時進行により、建設資材の獲得競争が激化しており、また、必要な専門知識を持つ建設請負業者の確保も困難を極めており、工期の遅延や建設コストの増大、ひいては当社グループの製品の品質低下につながるおそれがあります。 当社グループは、当該リスクへの対応として、地政学リスクを考慮したサプライチェーンの構築や調達先の複線化やサプライチェーン情報の把握、在庫保有によるサプライヤインシデントリスクの低減等により、安定調達とコスト削減を推進しております。しかしながら、これらの施策が常に有効であるとの保証はなく、地政学リスクの顕在化による物・人材・情報の国際的な移動に支障を生じサプライチェーンが毀損する場合や、原材料及びエネルギー価格等の高騰や建築材料・建築請負業者のリソース等の不足等により企業活動に支障が生じ、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③外部への生産委託 当社グループでは製品製造に関する工程の一部、特に当社グループのメモリ製品及びSSD製品の組立工程については、その殆どを外部協力会社へ生産委託しております。外部協力会社へは当社グループの仕様に基づく生産を要請するとともに、品質管理について様々な工夫を講じております。 しかしながら、第三者である外部委託先の生産工程や品質管理を当社グループが完全に把握し、コントロールすることは不可能であり、外部協力会社での当社グループからの生産委託工程に不測の事態が生じた場合や何らかの事態により生産に遅滞が生じた場合には当社グループの製品の顧客への期限内での納品に支障をきたす可能性があります。また、既存の外部委託先が、何らかの事態により当社グループからの生産委託を履行できなくなった場合には、適時に他の適切な外部委託先を確保できる保証もありません。例えば、2022年には、中国のゼロコロナ政策による上海の都市封鎖(ロックダウン)を受けて、当社グループのメモリ製品の組立工程を委託している上海の後工程の工場及び物流倉庫が一時的に閉鎖される事態が生じました。また、生産委託工程に起因する製品の欠陥等が発生した場合には、当社グループと当社グループの顧客との間の関係性や当社グループ又はその製品に対するレピュテーションが悪化し、又は、顧客から損害賠償を請求されるなど、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは外部生産委託先への依存度や、地政学リスクを踏まえた委託先の選定を行っておりますが、これらの対応が奏功するとの保証はなく、特定の外部協力会社への依存が進むと、委託先の切替えが困難になり、価格上昇等により当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④経営者への依存 当社は、取締役、監査役の統制のもとに執行役員主体による経営活動を行っておりますが、代表取締役である早坂伸夫氏及び取締役であるステイシー・スミス氏など特定の経営者への権限や経営判断の集中が起きる可能性が無いわけではありません。その場合には当該経営者の判断が事業に大きな影響を及ぼし、コーポレート・ガバナンスが適切に機能しないおそれがあること、また当該経営者の不在や退任等により、当社グループの事業活動が停滞し、又は後継者への円滑な承継が進まないことにより、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が今後も優秀な経営者を確保するため、2025年6月27日開催の定時株主総会において、役員報酬の増額及び株式報酬の導入に係る議案を上程します(後記4 コーポレート・ガバナンスの状況等(4)役員の報酬等をご参照ください。)が、当社の経営者への報酬及び発行済み株式総数が増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤人的資源の確保 当社グループの事業の成否は、開発、生産、販売、経営管理等のすべてのプロセス、分野における優秀な人材の確保に大きく依存しています。特に事業のグローバル展開及び先端的な開発・研究の推進には、優秀な人材の確保が必要不可欠です。人材の確保に向けて、当社グループの認知度・ブランド価値を高める活動を進めるとともに、ダイバーシティ経営を推進することで、優秀な人材の獲得に努めております。しかし、各プロセス、分野における有能な人材は限られており、特に技術職の人材に対する需要が世界的に高まっている中、円安が進行する傾向がみられるなど、人材確保における競争が一層激しくなっています。このため、当社グループが、必要な人材を必要なタイミングで獲得できず、在籍している従業員の流出を防止できない場合、新たな人材の獲得や維持のために給与やリテンションプランに従来以上のコストが必要となる可能性があり、これにより当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥大規模災害等による生産の遅延、障害等 当社グループのフラッシュメモリの生産拠点は日本国内に集中しています。当社グループは、リスク・コンプライアンス委員会の中で、危機管理体制の整備や事業継続計画(BCP)の策定等を確認し、自然災害等の有事の際に事業への影響を小さくするよう努めていますが、当社グループの生産拠点やその他当社グループのサプライチェーンにおいて、地震、津波、台風、洪水、火災、噴火その他の大規模災害、ストライキ、テロ、新型コロナウイルス感染症を含む重大な感染症の流行、停電、事故、システムトラブル、インフラの不全等が発生した場合、自社工場の稼働低下や停止、サプライチェーンからの供給の停滞、また需要の低下等により生産、販売に多大な悪影響を受ける可能性があり、これにより当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、2022年に、中国のゼロコロナ政策による上海の都市封鎖(ロックダウン)を受けて、当社グループのメモリ製品の組立工程を委託している上海の後工程の工場及び物流倉庫が一時的に閉鎖される事態が生じました。当社グループは、かかる新型コロナウイルス感染症の広がりによる影響を受けて、在宅勤務の積極的な採用や、サプライチェーンにおいても複数社購買を推進する等、対策を行っておりますが、今後新たな感染症が発生し、社内、サプライチェーンや販売先拠点、若しくはその拠点のある国、地域での感染症の発症、それに伴う操業、移動に制限が発生した場合には、自社工場の稼働低下や停止、サプライチェーンからの供給の停滞、また受注の減少等により生産、販売に多大な悪影響を受ける可能性があります。また、コロナ禍において在宅勤務やオンライン学習、ビデオストリーミングサービス等が普及し、サーバー需要やゲーム需要が増加した一方、新型コロナウイルス感染症が拡大する時期にスマートフォン等の需要が低迷したように、新たな感染症がメモリ製品の需要に重大な影響を与える可能性があります。これにより当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの生産拠点である四日市工場については、地震や洪水の危険性が高い地域に位置しており、また、北上工場については、東日本大震災で大きな被害を受けた地域に位置しています。当社グループの生産、販売拠点において地震、洪水、台風等の大規模災害や停電等が発生した場合には、生産設備の破損や操業の停止、原材料部品の調達停止、物流販売機能の麻痺等により、生産販売活動が阻害され、資産価値や生産販売能力に重大な悪影響を与える可能性があり、これにより当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 災害のみならず、当社グループ製造拠点での、製造装置の故障、部材の不具合、生産システムの不具合等により生産販売活動が阻害され、生産販売能力に重大な悪影響を与える可能性があります。2019年6月には、キオクシア株式会社四日市工場での停電による製造停止により、2020年3月期においては345億円の損失(保険収入11億円を考慮すると停電影響としては△334億円)を計上しました。こうした事象が生じた場合には、これにより当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ITシステムの障害等 当社グループは、生産、販売、管理等多岐の業務にITシステムを使用しています。これらのシステムの不具合や外部からのコンピュータウイルスによる攻撃、不正アクセス等により、当社グループのITシステムに重大な障害が発生する可能性があります。当社は、当該リスクへの対応として、ネットワーク及びセキュリティ障害の監視を行い、外部からの攻撃や不正アクセスを検知し、障害の未然防止に努め、大規模なシステム変更やメンテナンスについては、リスク確認会等を開催し、障害のリスクを低減し、また、障害を想定したBCP訓練を定期的に実施しています。しかしながら、かかる対応が常に有効に機能するとの保証はなく、ITシステムに重大な障害が発生した場合には、障害対策に多額の費用と労力を要するほか、復旧期間における工場の生産、受発注、出荷の停止等により、当社グループの事業活動に重大な悪影響を与える可能性があり、これにより当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧個人情報やその他の機密情報の漏えい 当社グループは、当社グループ及び取引先・調達先等の技術、研究開発、製造、販売及び営業活動等により入手した個人情報やその他機密情報を様々な形態で保持及び管理しています。当社グループにおいては、当該リスクへの対応として、情報セキュリティマネジメントに関する社内規程を定め、情報セキュリティ委員会を運営しており、システム対策と従業員への教育や訓練などを通じ、継続的な改善活動に取り組んでいます。また、個人情報保護法への対応として、拠点・関係会社を含めた情報セキュリティ体制を整備しており、迅速に対応できる連絡・通報体制を構築しています。さらに、保護対象となる情報について、社内IDによるアクセス管理やアクセス権の棚卸を定期的に実施することにより、管理を厳格化しております。しかしながら、これらの対策が常に有効である保証はなく、予期せぬ事態により当社グループが保持又は管理する情報が漏えいし、第三者がこれを不正に取得又は使用するような事態が生じた場合、営業秘密の流出による競争力の低下や顧客の信用や社会的信用の低下を招くほか、個人情報の流出やシステム改修等の対応に係るコストの発生や当社グループに対して損害賠償を求める訴訟が提起されるなどにより、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)財務リスク ①多額の借入金及び社債型優先株式 当社グループは、金融機関を貸付人とする融資契約(シンジケートローン)を締結し、多額の借入を行っております。短期借入金と長期借入金の合計は2024年3月期において1,111,312百万円、2025年3月期において777,706百万円となっており、かかる有利子負債に係る金利が上昇した場合には、金利負担が増加する可能性があります。また、当社グループは、2020年3月期において甲種優先株式及び乙種優先株式(以下これらの優先株式を総称して「社債型優先株式」という。)の発行による資金調達を実施しており、それら社債型優先株式は期限満了をもって償還を行う設計としているため、当社が連結決算において採用するIFRSでは負債として扱われます。社債型優先株式の残高は2024年3月期において322,741百万円、2025年3月期において321,261百万円となっております。連結総資産に対する借入金残高及び社債型優先株式残高の合計額は2024年3月期において50.1%、2025年3月期において37.6%を占めております。当社グループは、かかる融資契約及び社債型優先株式の引受契約/投資契約に基づき財務制限条項等一定の条件の遵守が課されており、融資契約については、当社グループ資産の担保提供を課されております。当社グループが融資契約や引受契約/投資契約における財務制限条項等の条件への抵触等により期限前弁済事由や償還(金銭を対価とする取得)事由に該当する状況となった場合には、貸付人又は引受人からの請求により直ちに返済ないし償還のための資金確保が必要となりますが、適時に、また当社にとって望ましい条件で、借換え等による資金確保ができる保証はなく、また、融資契約に基づき返済ができない場合には、担保権を実行される可能性があります。なお、財務制限条項等の内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 14.借入金及びその他の金融負債」をご参照ください。当社グループは競争力の強化や収益力向上を通じた財務体質の強化に努めますが、これらの事由により当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、社債型優先株式の株主は、剰余金の配当及び残余財産の分配に際し、普通株主に先立って、あらかじめ定められた方法で算出される一定額の優先配当金又は残余財産分配金の支払いを受けることができるとされているため、当社の普通株主は、優先株主に対する上記の優先配当金又は残余財産分配金の支払いがなされない場合には、剰余金の配当又は残余財産の分配を受けることができません。当該優先配当金については、一定期間の経過により、配当年率が上昇するとされています。また、当社は、その選択により、普通株主への配当又は上記の優先配当に先立ち、又は、これらを行った後に、社債型優先株式の株主に対して特別配当を行うことができるとされており、これにより当社グループのキャッシュ・フローや配当能力に影響が生じ得る可能性があります。なお、社債型優先株式に係る剰余金の配当及び残余財産の分配に係る規定の詳細については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況」をご参照ください。 また、キオクシア株式会社四日市工場の土地については、セール・アンド・リースバック取引を行っており、年間2,667百万円の賃料を負担しています。なお、セール・アンド・リースバック取引の詳細については、後記「5 重要な契約等」をご参照ください。 ②のれんの減損 当連結会計年度末におけるのれんは395,256百万円であり、連結資産合計の13.5%を占めています。当社グループにおける重要なのれんは、2018年6月に旧東芝メモリ株式会社の全株式を取得した際に認識したのれんであります。当社が連結決算において採用するIFRSでは、のれんについては償却を行わず、事業年度毎又は減損の兆候が確認される場合において減損テストを実施します。そして、当社グループの事業の収益やキャッシュ・フロー創出力が低下したと認められる場合に減損損失を計上することが必要となり、これにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社が連結決算において採用するIFRSでは、日本において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準と異なり、前述のとおりのれんの償却を行いません。そのため、のれんの減損損失の計上が必要となる場合、日本において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づく減損損失の計上額に比して、損失計上額が多額となる可能性があります。 ③繰延税金資産 当社グループは、現行の会計基準に基づき、税務上の繰越欠損金等及び将来減算一時差異に対して将来の課税所得を合理的に見積り回収可能性の検討をした上で繰延税金資産(当連結会計年度末における純額は319,160百万円)を計上しております。当社及び当社グループ各社の経営成績や経営環境の著しい変化により、繰延税金資産の全部又は一部に回収可能性がないと判断した場合や、税率変更を含む税制改正又は会計基準の改正等が行われた場合には、当該繰延税金資産は減額され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)金融市場リスク ①為替変動 当社グループの事業活動は、世界各地域において様々な通貨により行われているため、当社グループの事業、経営成績及び財政状態は、為替相場の変動による影響を受けます。特に、当社グループの売上収益は基本的に外貨建てとなり、他方で前工程の製造拠点は日本国内にあるため、営業費用の相当部分は円建てとなり得ることから、円高が進行した場合には当社グループの事業、経営成績及び財政状態への悪影響を及ぼします。 当社グループは、定期的にヘッジ取引を行うことで、為替相場の変動の影響を極小化する対応に努めていますが、為替ヘッジの期間は実需の規模を見通すことができる数ヵ月としているため、その効果は限定されます。また、急激な為替変動により、外貨建ての債権債務の計上時期と決済時期の為替レートの差異から生じる為替換算差損が発生する可能性があります。 また、当社グループの在外子会社の保有する外貨建ての資産、負債等を連結財務諸表の表示通貨である円に換算することによって発生する外貨換算調整額は、その他の包括利益として資本に含めて報告されます。このため、当社グループの親会社の所有者に帰属する持分は為替相場の変動により悪影響を受ける可能性があり、これにより当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②資金調達環境の変化 当社グループは、金融機関からの借入れや社債型優先株式の発行等による資金調達、資本市場での株式発行による資本性資金の調達を行っており、資金調達の可否及び条件は、金融・証券市場の環境、金利等の動向、資金需給の状況、貸し手又は出資者側の融資・投資方針の変更等の影響を強く受けるため、これらの環境の変化が、当社グループの資金調達に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、金融機関からの借入れについては、財政状態の悪化による当社の信用力の低下、金融市場の混乱、金融機関に対する自己資本規制強化等に伴い、金融機関が貸出しを圧縮するなど当社グループに対する融資方針を変更した場合には、以後新たに同様の条件により借換え又は新規の借入れを行えるとの保証はなく、当社グループが適時に必要とする金額の借入れを行うことができず、又は資金調達コストが増加する場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 フラッシュメモリは、量産効果が大きく、新製品の開発競争も激しいため、価格、品質等の競争力を維持、強化するためには、多額の設備投資と研究開発投資が必要ですが、当社グループが前述の理由により適時に必要とする資金を調達できない場合には、必要な時期に必要な設備投資や研究開発を実施できない可能性があり、これにより当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)法的リスク ①重要な訴訟事件等の発生に係るもの 当社グループは全世界において事業活動を展開しており、訴訟やその他の法的手続に関与し、当局による調査を受ける可能性があります。地域ごとに裁判制度の違いがあり、またこれらの手続は本来見通しがつきにくいものであり、当社グループの想定を超えた金額の支払いや販売差し止め等業務や取引の制限や停止が命じられる可能性も皆無ではありません。このため、訴訟やその他の法的手続、当局による調査の結果、当社グループに不利益な決定がなされた場合、その決定の内容によっては当社グループの事業、経営成績、財政状態、社会的評価・信用に影響を及ぼす可能性があります。また、様々な事情により、訴額の大きな訴訟等が提起された場合には、仮に損害賠償等の金銭の支払いが命じられる可能性が低いとしても、社会的な注目を集める結果、当社グループの社会的評価が低下する可能性があります。当社は、当該リスクへの対応として、外部との取引において当社グループと相手方の責任範囲を明確化する契約の締結に努めるとともに、個別事案については外部の専門性の高い弁護士のアドバイスを取得して対応する方針ですが、これらの施策が常に有効に機能するとの保証はなく、訴訟事件等の内容と結果によっては、当社グループの事業展開、経営成績、社会的評価、及び信用に影響を及ぼす可能性があります。 ②知的財産権保護 当社グループは、当社グループの技術やノウハウを保護するため、関連する各部門が連携し、知的財産権の確保に努めています。しかしながら、地域によっては知的財産権に対する十分な保護が得られない可能性があり、これらの地域での第三者による当社の知的財産権を侵害する製品の販売等により当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、当社グループの製品の製造や研究開発の一部を第三者に委託し、また、当社グループの知的財産権を第三者に使用させておりますが、かかる第三者により当社グループの技術やノウハウを不適切に利用される可能性も皆無ではありません。 当社グループは、第三者からの使用許諾を受けて第三者の知的財産権を使用していることがありますが、今後、必要な使用許諾を第三者から受け入れられない可能性や、不利な条件での使用許諾しか受けられなくなる可能性があり、これらの事態が生じた場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、メモリ業界においては、主要な製造業者それぞれが多数の重要な特許を保有しており、それらを相互にクロスライセンスすることが一般的に行われています。他社が当社グループに比して有効かつ多数の特許を保有するに至った場合やクロスライセンスに関する経営方針を変更する場合には、当社グループの製品の製造や販売に制約が生じ、又はライセンス料の支払いが高額となる可能性があります。 また、当社グループが知的財産権に関する訴訟等を提起される、又は自らの知的財産権を保全するために訴訟等を提起する可能性があります。このような訴訟等には、時間、費用その他の経営資源が費やされ、また、訴訟等の結果によっては、当社グループが重要な技術を利用できなくなる可能性や損害賠償責任を負う可能性があり、これにより当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③品質問題 当社グループは、製品の特性に応じて最適な品質を確保できるよう、国際標準規格である品質マネジメントシステムISO9001及びIATF16949、環境マネジメントシステムISO14001を取得しております。重大な品質問題を防ぐため、設計・開発段階から製造工程における品質管理、製品出荷品質保証プロセスの実行、継続的な品質改善の推進、不具合発生時の是正及び予防処置等を行っております。しかしながら、今後当社グループや、当社グループの委託先、調達先に起因するものを含む品質問題が発生する可能性は皆無ではありません。また、重大な品質問題が発生し、顧客への納入の大幅な遅延や再作業が必要となった場合、多額の費用負担や損害賠償責任が生じる可能性があり、またSSD、USBメモリ、SDメモリカード等については一般ユーザーに対する製造物責任も生じる可能性があり、その場合の対応費用や損害賠償の額は甚大となり、また当社グループ又は当社グループの製品に対する社会的信頼が著しく低下する可能性があります。これにより当社グループの事業展開、経営成績、社会的評価、及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 ④環境関係 当社グループは、大気汚染、水質汚濁、有害物質、廃棄物処理、製品リサイクル、地球温暖化防止、エネルギー等に関し、世界各国において様々な環境関連法令の適用を受けており、又は今後新たに適用を受ける可能性があります(PFAS規制など)。当社グループは、法令等のチェック体制を構築し、関係する法令等の動向を注視する等、法的規制の遵守に努めるとともに、事業活動における環境への影響をモニタリングし、リスクの低減に努めておりますが、かかる環境関連法令の下、当社グループは、過失の有無にかかわらず、製造等の拠点における土地の浄化責任を負うことがあるなど、過去分を含む事業活動に関し、環境に関する法的、社会的責任を負う可能性があります。また将来環境に関する規制や社会的な要求がより厳しくなり、有害物質の除去や温室効果ガス排出削減等の責任が更に追加される可能性があり、これにより当社グループの事業活動に制約が生じ、又はかかる規制に対応するためのコストが増加する可能性があるほか、かかる環境関連の規制又は社会的要請に適切に対応しないことにより当社グループに対する社会的評価・信用が低下するなど、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤コンプライアンス 当社グループは、事業を展開する各国の法令、規則の適用を受けます。かかる法令等のコンプライアンス体制の整備、業務の適正化の為に必要な内部統制システムの導入を図っておりますが、内部統制システムに内在する限界、法規制、法解釈の変更等により法規制等の遵守が困難になる可能性があります。当社グループは、当該リスクを軽減するため、リスク・コンプライアンス委員会を設置しております。また、コンプライアンス教育の実施により法令遵守の周知徹底を行うとともに、内部監査によるモニタリングを実施しておりますが、これらの取組みにもかかわらず、コンプライアンス違反が発生し、業務停止等の行政処分を受けた場合には、業務への障害、罰則や課徴金の適用、法令違反に係る損害賠償請求、当社グループに対する社会的評価・信用の低下等により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7)株主等の関係に関するリスク ①ベインキャピタルグループとの関係 当社はグローバルなプライベート・エクイティファームであるベインキャピタルグループが投資助言を行うファンドから、BCPE Pangea Cayman, L.P.、BCPE Pangea Cayman 1A, L.P.、BCPE Pangea Cayman 1B, L.P.及びBCPE Pangea Cayman2, Ltd.を通じて出資を受けており、これらのファンドは当連結会計年度末時点では当社発行済普通株式の51.11%を間接的に保有する株主となっております。また、当社の取締役である杉本勇次、末包昌司、当社の監査役である中浜俊介の3名がベインキャピタルグループから派遣されております。 ベインキャピタルグループが投資助言を行うファンドは、当社の上場時において所有する当社株式の一部を売却しており、またBain Capital Private Equity, L.P.とのマネジメント契約は当社の上場時に終了いたしましたが、現時点においても相当数の当社株式を保有しているため、当社について他の一般株主と異なる利害関係を有しており、一般株主が期待する議決権の行使その他の行為を行わない可能性があります。 ②東芝グループとの関係a 株式会社東芝との資本関係 株式会社東芝は、当連結会計年度末時点で、当社の発行済普通株式の30.50%を保有しております。株式会社東芝は、当社の上場時において所有する当社株式の一部を売却しておりますが、現時点においても相当数の当社株式を保有していること、また知的財産のクロスライセンスなど当社の一般株主と異なる利害関係を有していることから、株式会社東芝が保有する普通株式に係る議決権については、一般株主の利害と異なる議決権の行使が行われる可能性があります。b 東芝グループとの取引関係・契約関係 当社は、後記「5 重要な契約等」に記載のとおり、株式会社東芝との間で、メモリ事業に必要な特許権及び技術情報に係るクロスライセンス契約を締結しております。今後、当該クロスライセンス契約が終了した場合や契約の条件が当社に不利益に変更される場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 更に当社グループと東芝グループとの取引は、取引の合理性と取引条件の妥当性を確認した上で行っており、対等な立場で行われているものではありますが、当社と特定の関係を有する者との取引であるため、東芝グループとの取引の条件その他に何らかの影響が生じた場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③SK hynix Inc.との関係 当社グループの競合他社であるSK hynix Inc.は、当社の普通株式77,400,000株(当連結会計年度末時点の発行済普通株式数の14.35%に相当します。)を保有するBCPE Pangea Cayman2, Ltd.に対して、同エンティティのほぼ全ての議決権に係る株式に転換可能な社債を保有しております。他方、SK hynix Inc.は、当社との間で、当社の合意がない限り、2028年まで同社が当社の総議決権数の15%超を保有することはできない旨合意しております。SK hynix Inc.は当連結会計年度末までの間にかかる社債の株式への転換を行っていませんが、SK hynix Inc.は、すでに各国の独占禁止法並びに外国為替及び外国貿易法に基づく必要な手続を開始している可能性があり、その完了をもって、いつでも当該社債を同エンティティの株式に転換することが可能であり、そのような転換を早期に行うことも合理的に予測されます。SK hynix Inc.は、かかる転換により、当該エンティティを通じて当社の株主総会における議決権行使が可能となります(なお、SK hynix Inc.と当社又は当社の他の主要株主との間に当該合意の他に特段の契約はなく、当該エンティティが保有する当社普通株式に係る権利の行使以外に、同社が当社の経営に影響を及ぼすことはないものと認識しております。)が、SK hynix Inc.は当社グループと競合関係にあるため、その議決権行使は当社の一般株主の利害とは異なる可能性があります。 ④関連当事者取引 当社グループは、当社のグループ会社間の取引のほか、株式会社東芝及びその子会社との間で製品の加工委託やITシステムの保守サービス等に係る取引があります。当社グループは、関連当事者取引の必要性、妥当性を確認した上で、公正な取引条件によって取引を行う体制を構築しており、このような関連当事者取引等についても対等な立場で行われておりますが、当社グループと特定の関係を有する者との取引であるため、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤当社株主による当社株式の処分に係るもの べインキャピタルグループが投資助言を行うファンドが保有するエンティティ(BCPE Pangea Cayman, L.P.、BCPE Pangea Cayman 1A, L.P.、BCPE Pangea Cayman 1B, L.P.及びBCPE Pangea Cayman2, Ltd.)、株式会社東芝及びHOYA株式会社は、当連結会計年度末時点で、当社の総株主の議決権数のそれぞれ51.11%、30.50%及び3.00%に相当する当社普通株式をそれぞれ保有しております。当社及びこれらの株主は、当社株式の上場に際して、ジョイント・グローバル・コーディネーターに対し、2024年12月9日から2025年6月15日までの期間は原則として当社株式の処分等を行わない旨のロックアップレターを提出しておりましたが、現在は当該期間を経過しており、これらの株主が当社株式の処分等を行うことについては何らの制約はありません。これらの株主による当社普通株式の売却が行われ、又はかかる売却により当社普通株式の需給状況が悪化するとの観測が市場で広まった場合には、当社普通株式の市場での取引や市場価格に影響を及ぼす可能性があります。 また、今後ストック・オプションや譲渡制限付き株式を多数発行する場合には、これらの行使や売却により、株式価値に、希薄化等の影響を及ぼす可能性があります。 ⑥大規模な公募又は売出しを伴う新規上場に係る特例の適用及び当社普通株式の流動性 当社は、2024年12月18日に東京証券取引所プライム市場へ株式上場いたしました。新規上場時における流通株式比率につき、取引所は新規上場時における株式の公募又は売出しの規模が1,000億円以上の見込みである場合に、「流通株式比率に係る基準に適合するための計画書」を提出することで、上場時に求められる流通株式比率は10%以上の見込みで足りるとされます。当社は新規上場に際して、この「大規模な公募又は売出しを伴う新規上場に係る特例」の適用を受けております。なお、当社普通株式の流通株式比率は当連結会計年度末時点において29.81%となっております。当社は、上場後最初に到来する事業年度の末日の翌日から起算して5年を経過する日までの間に東証が定める上場維持基準である流通株式比率35%以上を当社株式の上場維持のため実現するよう企業価値の増大に向けた成長施策の実践を進めていく方針であり、かつ、引き続き各大株主への追加的な当社株式の売却等の検討と実行を要請してまいりますが、何らかの事情により当該基準を達成することができない場合には、上記特例の適用期間終了後に上場廃止となる、又はプライム市場から他の市場に移行し、当社普通株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社普通株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。 (8)気候変動リスク 気候変動に伴う移行・物理的リスク 気候変動に対して、当社グループは、2040年度までに使用電力の100%を再生可能エネルギーに転換、さらに、2050年度までにグローバルな事業活動に伴う温室効果ガスの直接・間接排出(スコープ1、2)をネットゼロにするという目標を設定し、当社グループ工場での太陽光発電等再生可能エネルギーの導入、製造における省エネルギー化、工場での温室効果ガスの排出量削減などを進めています。しかしながら、脱炭素社会に向けた各国・地域での炭素税等の導入や、再生可能エネルギー証書及び再生可能エネルギーの導入、更に生産拡大とともに増加する温暖化係数の高いPFC等ガスを除害する装置の導入によるコスト増加等で、当社グループのサステナビリティへの取り組みにかかる支出が増加する可能性があります。また、気候変動に伴う物理的リスクとして、外部気温上昇によるクリーンルームの温度調整のための空調コストの増加や、洪水や大規模豪雨などの自然災害の増加、長期的な気候パターンの変化等が、当社グループ及びサプライチェーンに影響を及ぼし、工場の操業低下、停止等事業活動が制限される可能性があります。こうした状況に対応するため、電力使用量や温室効果ガス排出量を抑制するため、全社横断的なワーキンググループを設置し、空調や装置冷却エネルギーの削減、製造プロセスの効率化、PFCガスの使用量削減に取り組んでいます。また、洪水・土砂災害ハザードマップでリスクのある建物に関しては、洪水時の被害を低減するための対策を実施しています。しかしながら、これらの取組みが成果をあげられない可能性があり、かかる場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
事業方針・経営環境 FY2025 / 約9,966字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】  文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものです。なお、本書で記載する市場データは外部の調査会社の調査に基づくものであり、当社では正確性を独自に検証しておらず、現在及び将来における実際の市場の規模・状況と大きく異なる可能性があります。 (1)経営の基本方針 当社グループは、「『記憶』で世界をおもしろくする。『記憶』の可能性を追求し、新しい価値を創り出すことで、これまでにない体験や経験を生み出し、世界を変えていく。」とのミッションのもと「『記憶』の技術をコアとして、一人ひとりの新たな未来を実現できる製品やサービス、仕組みを提供する。」というビジョンを掲げ、「メモリ技術」で新しい時代を切り拓き、世界を変えていくことを目指しています。 ミッション・ビジョンを実現するために、従業員一人ひとりが取り込んでいく価値観を以下の行動方針としてまとめています。・ 一人ひとりが夢を持ち、語ることができる・ 制約を設けず、可能性を追求する・ 柔軟な発想で自ら考え、行動する・ 多様な価値観を尊重し、協力し合う・ 常に誠実さと、透明性をもって行動する (2)経営環境及び経営方針 世界中に広がるデータエコノミーの波の中で、人々が扱うデジタルデータの総量は増加の一途を辿っており、これまで、日々増加するデジタルデータの処理のために、デジタルカメラ、スマートフォン、タブレット端末、PC等においてフラッシュメモリが使用されてきました。今後も、AIの発展を筆頭にクラウド、5G、IoT等の普及により、世界における生成データ量は増加していくと言われております。当社は、オートモーティブ、エンターテインメント、ロボティクス、医療・ヘルスケア、インダストリーなど様々なシーンでメモリが果たす役割が重要になると考え、フラッシュメモリの利用も伸長すると見込んでおります。 また、フラッシュメモリの技術革新とそれによる記憶容量の増大は、様々なフラッシュメモリのアプリケーションへの採用と新しいマーケットの創出を牽引してきました。さらに、データ量の増加とフラッシュメモリの技術革新によって、HDDから、読み出し性能、衝撃・振動等の耐環境性、静寂性及び待機時の省消費電力性等により優れるSSDへの置き換えも進んでいます。データ量の増加とフラッシュメモリの技術革新の好循環によって、フラッシュメモリ市場は成長を続けるものと当社は考えております。 近年は、AI活用の普及やクラウドコンピューティング等ビッグデータビジネスの進展により、データセンター、エンタープライズ向けフラッシュメモリ需要の拡大傾向に加え、スマートフォン及びノートPC搭載メモリも大容量化傾向にあります。アプリケーション別では、SSD & ストレージ向けメモリ及びスマートデバイス向けメモリのそれぞれについて、記憶容量ベースでの市場規模は拡大傾向にあり、今後も記憶容量ベースでの市場規模の拡大傾向を当社は見込んでいます。 新型コロナウイルス感染拡大時においては、在宅勤務や在宅学習への移行によりスマートフォンやPCの需要が急増しましたが、今後はこれらの買替えサイクルが到来することが予想されます。また、かかる買替え需要においては、AI搭載製品の比率が高まると予想されており、これはフラッシュメモリの需要増加にさらにつながる可能性があります。また、生成AIが生成したデータは自動的にデバイスに保存されることとなるため、その結果、必要な1個当たりメモリ容量が増加することとなり、大容量のAI搭載製品がさらに普及することが予想されます。 さらに、データセンターからのフラッシュメモリ需要も、AIサーバーを中心に拡大すると予想されています。従来のサーバーとは異なり、AIサーバーには、電力効率が高く、高速なデータ転送ができるストレージが求められるところ、SSDは、DRAM及びHDDと比較して、性能、消費電力及びコストの面でバランスが良いことから、AIサーバーに不可欠なものとなると当社は考えています。 さらに、データセンター向けフラッシュメモリ需要は、AI学習サーバー及びAI推論サーバー向けフラッシュメモリ需要の増加により加速しており、今後もAI推論サーバーを中心に成長することが見込まれます。 他方で、フラッシュメモリ製造事業者においては競合他社が大容量化を推し進め供給を増やすことが予想され、価格競争が見込まれることから、単位記憶容量あたりの販売価格は一定レベルで継続的に下落していく傾向が見込まれます。また、SSDはフラッシュメモリを主記憶デバイスとして使っている製品であるため、今後もフラッシュメモリの価格に連動してSSDの単位記憶容量あたりの販売価格も下落していく傾向が見込まれると当社は考えております。 加えて、フラッシュメモリ市場は、一般に、急速な技術革新と生産性の向上、顧客からの需要の変動と継続的な価格下落圧力、競合他社との市場シェア獲得競争等により、需給の循環的変動傾向が顕著であり、周期的に市況の改善と悪化が繰り返されていると考えております。 当社グループとしては、このようなマーケット環境において、当社グループの強みと考える高成長市場にアクセス可能な幅広い製品ポートフォリオをもって、規模が大きく高成長が見込めるエンドマーケットにて、これらのアプリケーションにおける各主要顧客との強固な関係構築を継続してまいります。また、業界をリードする技術競争力を有するフラッシュメモリ業界におけるテクノロジーリーダーとして、市場リーダーの求める製品の開発を推進するとともに、世界最大級(注)のフラッシュメモリ工場を活用し、生産規模及び生産効率を最大化することで高いコスト競争力を実現してまいります。(注) TechInsights Inc.“NAND Market Report Q2 2025”による。2024年4月から2025年3月におけるビット生産量ベース(Sandiskグループの生産量を含む。) 足元の世界経済は、先進国においては一部において物価上昇が頭打ちを示していますが、労働市場と個人消費が引き続き堅調であることから、主要国の高金利政策が続いています。新興国の多くにおいては製造業の回復が見られる一方で、不動産市場低迷の影響から個人消費は弱含んでいます。また、米国政府による各種関税など、地政学リスクは引き続き高い状況にあり、これらの要因により世界経済における不透明な見通しが続いています。 フラッシュメモリ市場においては、2022年後半から継続した需要低迷に伴い、顧客の在庫水準が上昇し、需給バランスが急激に悪化し、販売価格の大幅な下落を招きました。2023年後半からフラッシュメモリ製造業者各社の減産及び投資抑制が効果を表し始め、また顧客における在庫水準が適正化に向かったため、需給バランスの改善と販売価格が上昇しましたが、足元のフラッシュメモリ市場は、PC・スマートフォン顧客の在庫調整等により、価格や物量の下落が発生しています。アプリケーション別では、SSD & ストレージにつきましては、PC向け需要は回復が弱含みましたが、データセンター・エンタープライズSSDの需要は、AI需要により堅調に伸長しました。中期的にもAI用途での大容量のSSDの伸長が見込まれています。スマートデバイスにつきましては、スマートフォン向け需要は足元では軟調も、今後はオンデバイスAIの普及や顧客在庫の正常化による、需要回復も期待されます。 このような経営環境において、当社グループは、次の経営方針・経営戦略によりビジョンを実現していきます。 [SSD & ストレージ] SSDは高成長が期待されるアプリケーションですが、その中でもクラウドサービスの普及に伴うデータセンター向けの需要や、エンタープライズ向けストレージ機器の組み込み容量の増加等を受けて、データセンター・エンタープライズSSD市場について成長が見込まれると当社は考えております。 データセンターからのフラッシュメモリ需要は、今後AIサーバーを中心に拡大すると予想されており、AIサーバーの増加に伴い、より大きな記憶容量のSSDの需要が喚起されると考えられます。 かかる市場環境を踏まえ、当社グループは、中期的には大手データセンター、エンタープライズ顧客向けを中心としたデータセンター、エンタープライズSSDのより高いシェアの確保に取り組み、長期的にはSSD市場におけるより高いシェアの獲得を目指します。具体的には、2023年8月にエンタープライズ・データセンター向けPCIe® 5.0対応NVMe™ SSDのサンプル出荷、また2023年12月には当社最新SSDがPCIe® 5.0とNVMe™ 2.0の認証を取得するなど、最新のインターフェースに対応した製品を早期に市場投入しており、それを起点として、CBA(CMOS directly Bonded to Array)とOPS(On Pitch SGD)技術を適用した第8世代BiCS FLASH™の市場投入等により、今後拡大する市場においてシェア拡大を目指します。 さらに、一般消費者向け市場をターゲットとするSSDであるクライアントSSD(PC、ラップトップ、タブレットコンピュータ等の一般消費者向け市場をターゲットとするSSD)についても、当社は成長が見込まれると考えております。 クライアントSSDについては、2020年7月に台湾・LITE-ONテクノロジー社から買収したSolid State Storage Technology Corporationの開発リソースと当社開発リソースを融合し、技術力の強化と開発の効率化によって、お客様の要求にタイムリーに応えていきます。 さらに、急速に普及しているAIの活用に伴い、大規模言語モデルの開発、学習、推論用途でデータセンター、エンタープライズ向け大容量ストレージの需要の高まり、AIを搭載したエッジデバイスの登場によるクライアントSSD市場の更なる拡大も期待されております。当社グループはこのような新たな市場の変化を逃すことなく、業界主要企業との関係性構築に努めながら、新たな需要の喚起、創出、販売の拡大を目指します。 [スマートデバイス] スマートフォン市場は依然として規模が大きく、成長しているアプリケーションであり、当社グループにとって引き続き重要なマーケットとなっています。今後、スマートフォン出荷台数については、これまでと同様の伸長は期待できないと考えられるものの、スマートフォン1台当たりのフラッシュメモリ搭載量は成長を続けると予想され、スマートフォン向けのフラッシュメモリの需要を牽引していくと見込んでおります。 スマートフォン市場において、当社グループは、これまで培ってきた技術力、生産能力、生産性等に基づき、グローバルな主要企業と強固な関係性を長年に亘って構築しており、当該顧客のみが有する最先端のテクノロジーニーズに対応した信頼性の高い高品質な製品やサポートを提供しております。当社グループのかかる強みを活かして、記憶容量ベースでの市場拡大に合わせて、「BiCS FLASH™」の大容量化・積層化・量産化を推進することで、今後もスマートフォン市場におけるシェアを維持してまいります。 [生産・販売] 当社グループが製造合弁契約を締結しているSandiskグループと合わせたフラッシュメモリのビット生産量は世界最大級となる29%(注)のシェアを有しております。さらに、拡大するフラッシュメモリ市場に対応すべく、四日市工場及び北上工場の生産能力の強化により、更なる出荷量の拡大を図ります。また、フラッシュメモリの製造は、材料となるシリコンウエハー上に微細な集積回路を作りこむため、工程は数百に及び、製造プロセスの効率化が重要になります。当社グループは、製造過程におけるAIの活用や、四日市工場において製造棟間を繋ぐ棟間搬送を駆使し、製造棟全体の設備の稼働率を高めることで生産性を向上させる総合生産体制を採用することにより、各工場の知見とデータを相互に活用することで、高い生産効率の実現を図っていきます。今後も継続して生産効率の向上を図り、フラッシュメモリ市場の需要成長に見合う出荷量成長率(メモリ容量単位の前年比成長率)を維持することを目指しております。また、設備投資についても引き続き規律あるアプローチを採用した上で、投資の効率化を図ります。加えて、ギガバイト当たりのコストの削減も図ってまいります。 販売に関しては、海外現地法人リソースを充当するとともに、効率的な顧客管理(CRM)等、顧客のニーズに対応した販売インフラの拡充を進めます。(注) TechInsights Inc.“NAND Market Report Q2 2025”による。2024年4月から2025年3月におけるビット生産量ベース(Sandiskグループの生産量を含む。) [研究開発] データ処理量の増大に伴い、フラッシュメモリに代表される不揮発性半導体メモリについても、特にSSD用途において高速動作が要求される傾向にあります。当社グループは、フラッシュメモリ業界のパイオニアとして1987年に世界初のNAND型フラッシュメモリを発明し、1991年には世界で初めてNAND型フラッシュメモリを量産しました(注1)。また、2024年には当社グループのSSDが、国際宇宙ステーション(ISS)での科学実験を行うサーバーのストレージに使われました。本書提出日時点では、CBA技術・OPS技術や218層積層プロセスを用いた第8世代BiCS FLASH™を製品化するなど、コスト効率を高めながらメモリ容量を拡大する技術革新を行ってきました。直近2連結会計年度における当社グループの売上収益に占める研究開発費並びに販売費及び一般管理費(注2)の割合(平均)はそれぞれ10.4%及び5.5%(合計15.9%)であり、他社の公表情報も踏まえれば同業他社と比べて売上収益に比して低い水準に留めていると認識しており、コスト管理に対して規律あるアプローチを維持しています。 更なる技術革新に向けて、2023年6月に横浜市内に新たな研究・技術開発施設の稼働を開始しました。これにより分散していた技術開発機能を集結し、フラッシュメモリ、SSDの研究開発の効率性を高めます。また、2024年4月に先端技術研究所を新設し、AI技術の基礎研究からその応用、また次世代メモリ等の研究開発、新規事業につながる技術創出を強化していきます。 当社グループは今後も技術力を武器に、大容量、低コスト、高性能化による市場競争力のあるフラッシュメモリの開発を進めるとともに、信頼性、安定性も備えた、フラッシュメモリ新製品に代わる次世代メモリの開発も進めていきます。そして、これら将来のビジネスに必要な研究開発投資を積極的に行います。(注)1.上記における発明、開発、量産及びサンプル出荷に関する記述については、それぞれ出願又は発表時点における当社グループ調べによります。2.販売費及び一般管理費に含まれる研究開発費を控除し、PPA影響額を調整したものです。 [財務施策] 当社グループは、中長期的に、想定されるフラッシュメモリ市場の需要成長に見合う出荷量成長率(記憶容量ベース)を維持すること、メモリ製品の販売価格が過去と同程度の下落傾向となること、及び当社グループが過去と同程度のギガバイト当たりのコストの削減を実現することを前提に、フラッシュメモリ市場の周期的市況におけるトレンドとして、高いNon-GAAP営業利益率(Non-GAAP数値については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」で定義される「Non-GAAP指標」をご参照ください。)を実現していくことを目指しております。 また、当社グループは、当連結会計年度末において、1兆990億円の有利子負債(IFRSにおいて負債と認識される社債型優先株式を含みます。)に対し、1,679億円の現預金を有しており、ネット有利子負債は9,310億円となります。当社グループは、事業活動等により生じるフリー・キャッシュ・フローを将来の成長資金として使用すると共に有利子負債の返済に充当し、財務体質を改善し、中長期的にはネット・キャッシュ(有利子負債の額を現預金の額が上回る状況)を目指します。 なお、当社のネット有利子負債/Non-GAAP EBITDA(注)(倍)の過去の推移は以下のとおりです。2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期1.383.5114.151.22(注)Non-GAAP EBITDAは、営業利益(△損失)に減価償却費及び償却費を加算し、不純物を含む部材を起因とする操業影響額を調整したものです。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 拡大する市場についての対応 中期的なフラッシュメモリ市場は引き続き拡大が見込まれており、当社は競争力のある第8世代BiCS FLASH™の早期立ち上げ、市場要求に合った新製品の投入、特に市場伸長が見込まれるデータセンター・エンタープライズSSDの新製品の投入により、市場伸長に合わせた成長率を目指します。また、クライアントSSD市場で拡大が見込まれる4ビット/セル(QLC)製品の開発及び市場展開を進めます。さらに、急速に普及しているAIの活用に伴い、大規模言語モデルの開発、学習、推論用途でデータセンター、エンタープライズ向け大容量ストレージの需要の高まり、AIを搭載したエッジデバイスの登場も期待されており、当社グループはこのような新たな市場の変化を逃すことなく、業界主要企業との関係構築に努めながら、新たな需要の喚起、新規創出によるビジネス拡大を積極的に推進します。 ② 開発競争力の強化 3次元フラッシュメモリは高積層化に伴い開発難易度が高まり、競争は激化しています。その中でコストや性能における競争力を維持していく技術開発が重要と考えています。CBA技術等を生かし、高ビット密度化、高速インターフェース向けの技術開発を推進し、最先端の規格や市場要求に対応していきます。新メモリの研究開発や、BiCS FLASH™応用製品の開発、新材料やAI、システム技術の研究にも積極的に取り組みます。これらの研究開発を強化するため、2023年6月に横浜市内に新たな研究・技術開発施設の稼働を開始しました。神奈川県内に分散していた機能を集結し、研究開発の効率性を高めます。2024年4月に先端技術研究所を新設し、次世代メモリ等の研究開発、新規事業につながる技術創出を強化していきます。 ③ 財務健全性の確保 引き続き財務の健全性を高めてまいります。資本構成の最適化並びにより有利な条件の実現及び財務コストの削減に取り組み、全体的な財務の安定性を高めていきます。また、強固な財務指標を維持し、財務管理を慎重に行うことにより、信用力の向上に努めます。 財務健全性の確保のため、弾力的なキャッシュ・フローの創出に注力します。具体的には、現在の投資効率を維持しつつ、設備投資については政府からの補助金も活用しながら引き続き規律あるアプローチを採用した上で、在庫管理のベストプラクティスを導入し、需要と供給のバランスの維持を図ります。 ④ 生産能力拡大及び地政学リスクへの対応 拡大するフラッシュメモリ市場に対応し、需要に沿った生産能力の拡大を図ります。今後、適切なタイミングで北上工場の拡張を行います。また、競争力のある最先端のBiCS FLASH™製品を市場に投入することでコスト競争力を維持しながら、投資効率を改善し、設備投資額の最適化を行います。後工程拠点は、米中対立や台湾有事等の地政学リスクを見据えた後工程拠点計画を推進し、リスク低減を図ります。2024年2月には、キオクシア四日市工場及びキオクシア北上工場における第8世代及び第9世代BiCS FLASH™を生産する設備投資計画が、経済産業大臣により、「特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律」に基づく「特定半導体生産施設整備等計画」に認定(注)されました。半導体は情報通信技術やエネルギー、国防など多くの分野で必要不可欠であり、当社は、日本国内における最先端フラッシュメモリの開発・生産の強化を通じて、半導体関連産業の発展に貢献してまいります。(注) 特定半導体生産施設整備等計画認定番号「2022半経第002号-2」(2022年7月26日付認定及び2024年2月6日付変更の認定)並びに「2023半経第002号-1」(2024年2月6日付認定)。 ⑤ サプライチェーンの強靭化 米中対立、中東情勢悪化、各国関税等の地政学リスクや地震等の自然災害によるサプライチェーンへの影響が、当社の調達コストの増加や製品供給網に影響を与える可能性があります。これらに対応すべく、複数の調達先確保や部品の共通化及び部品点数の削減により調達コストの改善や強靭なサプライチェーンの構築を進めます。 ⑥ サステナビリティの取り組み 当社グループは、中長期的な事業活動を支える基盤を強化し、国際社会の一員としてステークホルダーの皆さまからの要請に応えていくため、サステナビリティ経営に取り組んでおります。 昨今、環境・社会に関する様々な課題が深刻化する中、当社グループは気候変動への取り組みを経営の最重要課題の一つと位置付けております。当社は気候関連財務情報開示タスクフォース(以下「TCFD」という。)提言賛同の表明をしています。当社グループはこのTCFD提言に基づき、気候変動に対して、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4つの視点から分析を行い、TCFDに沿った取り組みと情報開示を積極的に進めています。2023年度においては、2050年度までに当社グループのグローバルな事業活動に伴う温室効果ガス排出量をネットゼロにするという新たな目標を設定しました。当社グループはこの目標を達成するため、地球温暖化係数の高いPFC等ガスの除害装置を対象設備に2011年度以降100%設置しています。また、2040年度までに再生可能エネルギー由来の電力比率を100%とする長期目標の達成に向け、自家消費型太陽光発電システムの導入や、再生可能エネルギー証書の市場調達を進めるなど、今後も最適かつ安定的な再生可能エネルギーの調達に努めます。 また、多様化し続ける事業環境と市場ニーズに迅速に対応していくためには、技術者をはじめとした様々な人材を確保することが必須となります。当社グループは、多様な人材がそれぞれの力を十分に発揮することが、イノベーションを創出し、企業の成長や社会への新しい価値創造につながるという考えから、女性の経営参画の推進等、ダイバーシティ(多様性)への取組みを積極的に進めています。 当社の具体的な取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」もご参照ください。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、メモリ市場におけるシェアの獲得状況及び物量と売価の状況を適切にとらえる観点及び適切なコスト管理を実現していく観点から売上収益と営業利益を重要な経営指標と考えております。またPPA(Purchase Price Allocation)(注)を含む非経常的な項目を控除したNon-GAAP営業利益も経営者の意思決定に使用しております。なお、Non-GAAP営業利益を含むNon-GAAP数値については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」で定義される「Non-GAAP指標」をご参照ください。(注) PPA(Purchase Price Allocation)については、株式会社Pangeaによる旧東芝メモリ株式の買収等に伴い実施した資産の公正価値を基礎とした取得金額の配分手続を指します。以下同じです。
経営者による分析 FY2025 / 約5,798字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 以下では、当社グループにおける財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の分析並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容の記載をしております。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。 (1)経営成績等の状況の概要 当社グループ並びに関連会社及び共同支配の取決めに対する持分を含む経営成績等の状況の概要は次のとおりです。 当社グループはメモリ事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略していますが、売上収益を製品の用途に応じたアプリケーション別に区分しています。「SSD & ストレージ」には主にPC、データセンター、エンタープライズ向けSSD製品及びメモリ製品が含まれています。「スマートデバイス」にはスマートフォン、タブレット、テレビ等の民生機器、車載、産業機器等の用途で使用される制御機能付きの組み込み式メモリ製品が含まれています。「その他」にはSDメモリカード、USBメモリ等のリテール向け製品及び製造合弁会社3社経由で計上されるSandiskグループ向けの売上等が含まれています。 なお、当社グループが属する半導体メモリ業界では事業環境が短期間に大きく変化する特徴等があることから、投資者にとって有用な情報を提供するために、四半期での連結業績予想について幅を持たせたレンジ形式にて開示しており、年度計画値及び当該達成状況に係る記載は省略しています。 また、当社グループは、経営者が意思決定する際に使用する社内指標(以下「Non-GAAP指標」という。)及びIFRSに基づく指標の双方によって、連結経営成績を開示しています。 Non-GAAP指標は、IFRSに基づく利益から、非経常的な項目としてPPA(Purchase Price Allocation)影響額及び2022年1月下旬に発生した3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH™」の特定の生産工程における不純物を含む部材を起因とする四日市工場と北上工場での操業影響額並びに重要な税制の変更影響額を調整したものです。 経営者は、Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当社グループの恒常的な経営成績や将来見通しを理解する上で有益な情報を提供できると判断しています。Non-GAAP指標は、当社グループの経営上の社内指標であり、IFRSに基づく会計項目ではなく、また、監査法人の監査又は期中レビューを受けた数値ではありません。そのため、当社グループの実際の財政状態や経営成績を正確に示していない可能性があります。なお、非経常的な項目とは、一定のルールに基づき除外すべきと当社グループが判断する一過性の利益や損失のことです。 当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)における世界経済は、先進国において、良好な雇用、物価上昇の鈍化、株高などが堅調な個人消費を支え、活発な設備投資もあり、景気は堅調な拡大を維持しました。新興国においては、政府による景気刺激策の継続と輸出の復調がありましたが、不動産市況低迷の影響が根強く、個人消費に回復が見られず景気の停滞が続いています。また、ウクライナや中東地域をはじめとした地政学リスクは引き続き高く、関税を巡る通商政策の変化もあり、世界経済における不透明な見通しが続いています。当連結会計年度の米ドルの平均為替レートは前年度と比較して円安に推移しました。 フラッシュメモリ市場は、出荷量(記憶容量ベース)及び販売単価ともに回復を続けてきました。アプリケーション別では、データセンター及びエンタープライズ向けSSD製品はAIのインフラ構築から市場が拡大し、堅調な需要が継続しています。PC、スマートフォンにおいては年度前半は需要が堅調に推移したものの、年度後半には顧客の在庫調整により、出荷量の伸び悩みが見られました。 ① 経営成績の状況  前連結会計年度(自2023年4月1日  至2024年3月31日) 当連結会計年度(自2024年4月1日  至2025年3月31日)前期比(+:増加、-:減少)売上収益1兆766億円1兆7,065億円+6,299億円SSD & ストレージ5,164億円9,911億円+4,748億円スマートデバイス3,743億円5,011億円+1,268億円その他1,859億円2,142億円+282億円Non-GAAP営業利益(△損失)△2,540億円4,530億円+7,070億円不純物を含む部材を起因とする操業影響額(△損失)76億円-億円-76億円PPA影響額等(△損失)△63億円△13億円+50億円営業利益(△損失)△2,527億円4,517億円+7,044億円税引前利益(△損失)△3,433億円3,707億円+7,140億円当期利益(△損失)△2,437億円2,723億円+5,160億円Non-GAAP親会社の所有者に帰属する当期利益(△損失)△2,446億円2,660億円+5,106億円親会社の所有者に帰属する当期利益(△損失)△2,437億円2,723億円+5,160億円Non-GAAP基本的1株当たり当期利益(△損失)△472.63円507.89円+980.52円基本的1株当たり当期利益(△損失)△470.97円519.96円+990.93円米ドル平均為替レート144円153円+9円 (注)本表における億円単位表記箇所については、Non-GAAP数値、PPA影響額及び停電影響額を除き「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しております。  当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)の売上収益は1兆7,065億円(前期比6,299億円増加)となりました。この大幅な増収は主に、販売単価の大幅な上昇や出荷量(記憶容量ベース)が増加したこと並びに為替の好影響によるものです。 営業利益は4,517億円(前期比7,044億円改善)となりました。この大幅な改善は、前述の増収の影響に加えて、前期に生産調整による未稼働製造費用の影響1,882億円があったことなどによるものです。税引前利益は3,707億円(前期比7,140億円改善)となりました。 なお、2025年度のわが国の税制改正により2026年4月以降の法定実効税率が変更になり、その結果、当連結会計年度の法人所得税費用が72億円減少しています。 親会社の所有者に帰属する当期利益は2,723億円(前期比5,160億円改善)となりました。この改善は主に、前述の営業利益の計上によります。 また、PPA影響額等(△13億円)を除くNon-GAAP営業利益は4,530億円(前期比7,070億円改善)、さらに前述の税率変更による影響額(72億円)を除くNon-GAAP親会社の所有者に帰属する当期利益は2,660億円(前期比5,106億円改善)となりました。 ② 生産、受注及び販売の実績 当社グループはメモリ及び関連製品を製造・販売していますが、同種の製品であっても性能、構造、形式等が異なること、また、受注生産形態を取っていないため、品目ごとの生産規模、受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、生産、受注及び販売の状況については、前記「① 経営成績の状況」に含めて記載しています。 なお、最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりです。  顧客の名称 前連結会計年度(自 2023年4月1日  至 2024年3月31日) 当連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)金額(億円)割合(%)金額(億円)割合(%)Appleグループ2,25320.93,00517.6Sandiskグループ1,70515.81,98611.6Dellグループ9408.71,71210.0 (2)財政状態及びキャッシュ・フローの状況① 財政状態の状況 前連結会計年度(2024年3月31日)当連結会計年度(2025年3月31日)前期末比増減(+:増加、-:減少)資産合計2兆8,649億円2兆9,197億円+547億円負債合計2兆4,152億円2兆1,820億円-2,332億円資本合計4,498億円7,377億円+2,879億円親会社の所有者に帰属する持分4,496億円7,376億円+2,879億円親会社所有者帰属持分比率15.7%25.3%+9.6ポイント (注) 本表における億円単位表記箇所については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しております。 (資産) 当連結会計年度末の資産は2兆9,197億円となり、前期末に比べて547億円増加しました。 これは、主に営業債権及びその他の債権が888億円、棚卸資産が811億円増加したことによるものです。他方で、有形固定資産が686億円減少しました。 (負債) 当連結会計年度末の負債は2兆1,820億円となり、前期末に比べて2,332億円減少しました。 これは、主にタームローン及びリボルビング・クレジット・ファシリティの返済等により借入金(流動負債及び非流動負債)3,336億円が減少したことによるものです。 (資本) 当連結会計年度末の資本は7,377億円となり、前期末に比べて2,879億円増加しました。 これは、主に当期利益2,723億円を計上したことによるものです。この結果、親会社所有者帰属持分比率は25.3%となり、前期末に比べて9.6ポイント増加しました。 ② キャッシュ・フローの状況  前連結会計年度(自2023年4月1日  至2024年3月31日) 当連結会計年度(自2024年4月1日  至2025年3月31日) 前期比増減(+:増加、-:減少)営業活動によるキャッシュ・フロー1,951億円4,764億円+2,813億円投資活動によるキャッシュ・フロー△2,749億円△1,730億円+1,018億円財務活動によるキャッシュ・フロー32億円△3,227億円-3,259億円 (注) 本表における億円単位表記箇所については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しております。  当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,679億円となり、前期末に比べて197億円減少となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、獲得した資金は4,764億円となりました。 その内容は、税引前利益3,707億円(前期は税引前損失3,433億円)、減価償却費及び償却費3,123億円(前期は3,461億円)などです。また、獲得した資金が前期比2,813億円増加した主な要因は、前期は税引前損失を計上していたところ、当期は税引前利益を計上したことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は1,730億円となりました。 その内容は、有形固定資産の取得による支出2,238億円などです。また、使用した資金が前期比で1,018億円減少した主な要因は、設備投資の抑制に伴う有形固定資産の取得による支出の減少によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、使用した資金は3,227億円となりました。 その内容は、長期借入金の返済による支出2,659億円、短期借入金及びリボルビング・クレジット・ファシリティ実行残高の純減少額1,264億円(前期は短期借入金の純増加額911億円)などです。また、前期の資金の獲得から当期の支出に転じた主な要因は、前期は資金調達額が借入金返済額を上回っていたのに対し、当期は借入金返済額が資金調達額を上回ったことによるものです。 ③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの主な資金需要は、製品製造のための設備投資です。これらの資金需要に対しては、営業活動によるキャッシュ・フローに基づく自己資金を充当することを基本としていますが、市況が大幅に悪化する局面等においては、金融機関からの借入金や種類株式発行の払込金額も充当してきました。当社グループの当連結会計年度末における借入金の総額は7,777億円、親会社所有者帰属持分比率は25.3%、ネット有利子負債/Non-GAAP EBITDAは1.22倍となっており、また社債型優先株式の残高は3,213億円となっております。また、当社グループの当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,679億円となっており、当社グループの足元の資金繰りは確保されているものの、今後急速にフラッシュメモリの市況が悪化する場合等においては、金融機関からの追加的な借入や種類株式の発行、その他の資金調達が困難となる可能性があります。なお、現在予定している設備の新設・改修等に係る投資計画は、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。 (3)経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載しています。 (4)重要性がある会計方針及び重要な会計上の見積り 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しています。連結財務諸表の作成に当たって、過去の実績や状況を踏まえ、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で、見積り及び判断を行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針、4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」をご参照ください。
役員の状況 FY2025 / 約9,888字
(2)【役員の状況】① 役員一覧 a.2025年6月26日(有価証券報告書提出日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりです。男性9名 女性-名 (役員のうち女性の比率-%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)代表取締役社長社長執行役員早坂 伸夫1955年8月7日1984年4月 ㈱東芝 入社2001年7月 セミコンダクター社プロセス技術推進センター半導体プロセス開発第五部長2004年10月 セミコンダクター社プロセス技術推進センター半導体プロセス開発第三部長2007年12月 セミコンダクター社先端メモリ開発センター長2013年10月 セミコンダクター&ストレージ社統括技師長、同社半導体研究開発センター長2014年6月 執行役常務      (セミコンダクター&ストレージ社統括技師長、同社半導体研究開発センター長)2015年3月 執行役常務      (セミコンダクター&ストレージ社統括技師長)2015年10月 執行役常務      (セミコンダクター&ストレージ社統括技師長、同社事業化推進プロジェクトチームプロジェクトマネージャー)2016年4月 執行役常務      (ストレージ&デバイスソリューション社統括技師長、同社事業化推進プロジェクトチームプロジェクトマネージャー)2016年6月 執行役常務      (ストレージ&デバイスソリューション社副社長、同社統括技師長、同社事業化推進プロジェクトチームプロジェクトマネージャー)2017年4月 旧東芝メモリ㈱ 取締役副社長(技術本部長)2017年6月 旧東芝メモリ㈱ 取締役副社長(技術本部長) 退任2017年6月 ㈱東芝 執行役常務 退任、旧東芝メモリ㈱ 技術統括 就任2018年8月 東芝メモリ㈱(現キオクシア㈱) 副社長執行役員、技術統括責任者2019年7月 当社 代表取締役 副社長執行役員2019年7月 東芝メモリ㈱(現キオクシア㈱) 代表取締役 副社長執行役員、技術統括責任者2020年1月 当社 代表取締役社長 社長執行役員(現任)2020年1月 キオクシア㈱ 代表取締役社長 社長執行役員(現任)(注1)-取締役会長執行役員ステイシー・スミス(Stacy J. Smith) 1962年10月26日1988年8月 Intel Corporation 入社2010年6月 GEVO Inc. 取締役2011年11月 Autodesk Inc. 取締役2014年1月 Virgin America Inc. 取締役2018年1月 Intel Corporation 退社2018年6月 Autodesk Inc. 取締役会長(現任)2018年7月 Metromile Inc. 取締役2018年10月 東芝メモリ㈱(現キオクシア㈱)取締役 会長執行役員(現任)2019年3月 当社 取締役 会長執行役員(現任)2023年1月 Wolfspeed Inc. 取締役(現任)2024年3月 Intel Corporation 取締役(現任)(注1)- 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役杉本 勇次1969年7月11日1992年4月 三菱商事㈱ 入社2000年12月 リップルウッド・ホールディングスLLC 入社2001年10月 ㈱デノン 取締役2003年6月 コロンビアミュージックエンターテインメント㈱ 取締役2003年6月 ㈱ディーアンドエムホールディングス 社外取締役、指名委員2005年6月 フェニックスリゾート㈱ 取締役2005年6月 ㈱ディーアンドエムホールディングス 監査委員、報酬委員2005年7月 ㈱RHJインターナショナル・ジャパン マネージングディレクター2006年6月 ベインキャピタル・アジア・LLC(現ベインキャピタル・ジャパン・LLC) 日本代表(現任)2007年6月 サンテレホン㈱ 社外取締役2009年3月 ㈱ディーアンドエムホールディングス 取締役2009年12月 ㈱ベルシステム24 社外取締役、指名委員、監査委員、報酬委員2010年2月 ㈱ヒガ・インダストリーズ 取締役2010年3月 ㈱ドミノ・ピザジャパン 取締役2010年5月 ㈱ベルシステム24 取締役、指名委員、監査委員、報酬委員2011年11月 ㈱すかいらーく 社外取締役2012年6月 ㈱すかいらーく 取締役2012年7月 ジュピターショップチャンネル㈱ 取締役2014年3月 ㈱マクロミル 社外取締役2014年3月 ㈱ベルシステム24ホールディングス 取締役、指名委員、監査委員、報酬委員2014年7月 ㈱マクロミル 取締役、監査委員2015年3月 大江戸温泉ホールディングス㈱ 社外取締役2015年3月 ㈱ベルシステム24ホールディングス 取締役2015年3月 ㈱マクロミル 指名委員、報酬委員2015年5月 ㈱雪国まいたけ(現ユキグニファクトリー㈱) 取締役2015年6月 ㈱ニチイ学館 社外取締役2015年7月 日本風力開発㈱ 取締役2016年2月 大江戸温泉物語㈱ 取締役2017年6月 ㈱Pangea 代表取締役2018年3月 ㈱アサツー ディ・ケイ 取締役・監査等委員2018年8月 東芝メモリ㈱(現キオクシア㈱) 取締役2018年9月 大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ㈱ 取締役2019年1月 ㈱ADKホールディングス 取締役・監査等委員2019年3月 当社 取締役(現任)2019年5月 東芝メモリ㈱(現キオクシア㈱) 取締役(退任)2019年8月 ㈱Works Human Intelligence 取締役(現任)2019年9月 チーターデジタル㈱(現エンバーポイント㈱) 取締役2020年4月 昭和飛行機工業㈱ 取締役2020年8月 ㈱ニチイ学館 取締役2020年10月 昭和飛行機都市開発㈱(昭和の森デベロップメント㈱(2024年1月清算)) 取締役2021年3月 ㈱WHI Holdings 取締役(現任)・監査等委員2021年4月 ㈱ニチイホールディングス 取締役2022年11月 ㈱マッシュホールディングス 取締役(現任)2023年1月 ㈱プロテリアル 取締役(現任)2023年3月 ㈱ストリートホールディングス 代表取締役2023年4月 ㈱エビデント 取締役(現任)2023年7月 ㈱WHI Holdings 監査等委員(現任)2024年6月 ㈱アウトソーシング 取締役(現任)2024年7月 ㈱スノーピーク 取締役(現任)2025年1月 ベインキャピタル・ジャパン・LLC アジア太平洋地域責任者(現任)(注1)- 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)取締役末包 昌司1981年1月21日2004年4月 ㈱ボストン・コンサルティング・グループ 入社2006年8月 ベインキャピタル・アジア・LLC(現ベインキャピタル・ジャパン・LLC) パートナー(現任)2018年6月 ㈱Pangea 取締役2018年8月 東芝メモリ㈱(現キオクシア㈱) 取締役2019年3月 当社 社外取締役2019年5月 東芝メモリ㈱(現キオクシア㈱) 取締役(退任)2020年4月 昭和飛行機工業㈱ 取締役(現任)2020年8月 当社 社外取締役(退任)2020年8月 当社 監査役2020年10月 昭和飛行機都市開発㈱(昭和の森デベロップメント㈱(2024年1月清算)) 取締役2020年10月 日本風力開発㈱ 取締役2022年4月 ㈱ニチイホールディングス 社外取締役2022年4月 ㈱ニチイ学館 取締役2023年1月 ㈱プロテリアル 取締役(現任)2023年3月 昭島都市開発㈱(現昭和飛行機都市開発㈱) 取締役2023年4月 ㈱エビデント 取締役(現任)2023年5月 ㈱エビデント 代表取締役2024年5月 ㈱T&K TOKA 取締役(現任)2024年8月 当社 監査役(退任)2024年8月 当社 取締役(現任)(注1)-社外取締役鈴木 洋1958年8月31日1985年4月 HOYA㈱ 入社1993年6月 HOYA㈱ 取締役1997年6月 HOYA㈱ 常務取締役1999年4月 HOYA㈱ 常務取締役エレクトロオプティクスカンパニープレジデント1999年6月 HOYA㈱ 専務取締役2000年6月 HOYA㈱ 代表取締役社長2003年6月 HOYA㈱ 取締役兼代表執行役最高経営責任者2004年3月 ㈱ティ・ワイ・エッチ 取締役(現任)2011年12月 HOYA㈱ シンガポール支店代表2018年8月 東芝メモリ㈱(現キオクシア㈱) 取締役2019年3月 当社 社外取締役(現任)2019年5月 東芝メモリ㈱(現キオクシア㈱) 取締役(退任)2022年3月 HOYA㈱ 取締役2023年2月 OS Trading & Investments PTE.LTD. 取締役(現任)2023年2月 RHYMS Pte. Ltd. 取締役(現任)2023年2月 RHYMS Management Pte. Ltd. 取締役(現任)2023年3月 株式会社ミルフィーユ 代表取締役(現任)(注1)- 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)社外取締役マイケル・スプリンター(Michael R.Splinter) 1950年10月1日1974年10月 Rockwell International Corporation1984年10月 Intel Corporation2003年4月 Applied Materials, Inc. President and CEO2007年6月 University of Wisconsin Foundation 取締役2008年5月 Nasdaq OMX Group, Inc.(現、Nasdaq, Inc.) 取締役2009年3月 Applied Materials, Inc. Chairman2013年6月 Pica8, Inc. 取締役2014年1月 Wisc Partners LP. General Partner(現任)2015年6月 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited 取締役(現任)2015年6月 Tigo Energy, Inc. 取締役(現任)2015年9月 MRS Business Advisors CEO(現任)2016年1月 Generation Advisor2017年5月 Nasdaq, Inc. Chairman2017年5月 Meyer Burger Technology, Ltd. 取締役2017年6月 Wellbe, Inc. 取締役2017年10月 Lucis Technologies Holdings Ltd. 取締役2018年11月 Gogoro Inc. 取締役2019年1月 US Taiwan Business Council Chairperson2020年6月 当社 社外取締役(現任)2022年5月 Imprint Energy, Inc. 取締役2022年10月 Industry Advisory Committee Chair2023年1月 Nasdaq, Inc. Lead Independent Director (現任)2024年10月 Natcast Trustees2025年1月 Natcast Trustees Chair(現任)(注1)-社外監査役(常勤)森田 功1958年1月1日1983年4月 東京芝浦電気㈱(現、㈱東芝) 入社1997年4月 ㈱東芝 青梅工場ディスク設計部グループ(ディスク設計第一担当)開発設計主査2006年4月 ㈱東芝 青梅デジタルメディア工場SD製造部長2009年10月 Toshiba Storage Device (Philippines), Inc. 社長2013年10月 東芝コンピュータテクノロジー㈱ 取締役2014年6月 東芝コンピュータテクノロジー㈱ 代表取締役社長2017年4月 旧東芝メモリ㈱ 社外常勤監査役2018年7月 旧東芝メモリ㈱ 社外常勤監査役(退任)2018年8月 東芝メモリ㈱(現キオクシア㈱) 社外監査役2019年3月 当社 社外常勤監査役(現任)2019年3月 東芝メモリ㈱(現キオクシア㈱) 監査役(現任)(注2)- 役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)社外監査役(非常勤)畑野 耕逸1953年10月26日1976年4月 東京芝浦電気㈱(現、㈱東芝)入社2007年6月 東芝プラントシステム㈱取締役常務総務部長兼輸出管理部長2008年6月 東芝プラントシステム㈱取締役上席常務総務部長兼輸出管理部長2013年6月 東芝プラントシステム㈱非常勤顧問2015年4月 神奈川県労働委員会委員(使用者委員)2015年5月 一般社団法人神奈川県経営者協会専務理事2015年5月 神奈川県労働審議会委員(使用者代表委員)2015年6月 神奈川地方労働審議会委員(神奈川労働局)2020年6月 当社 社外監査役(現任)(注2)-監査役(非常勤)中浜 俊介1977年3月15日2002年4月 マッキンゼー・アンド・カンパニー入社2010年4月 ベインキャピタル・アジア・LLC(現ベインキャピタル・ジャパン・LLC)パートナー(現任)2010年12月 ㈱ドミノ・ピザジャパン 監査役2015年12月 ㈱ドミノ・ピザジャパン 社外取締役2016年4月 ㈱雪国まいたけ(現ユキグニファクトリー㈱) 取締役2018年6月 ㈱Pangea 社外監査役2018年8月 東芝メモリ㈱(現キオクシア㈱) 社外監査役2019年3月 当社 社外監査役2019年3月 東芝メモリ㈱(現キオクシア㈱) 監査役2019年5月 キオクシア㈱ 監査役(退任)2019年9月 チーターデジタル㈱(現エンバーポイント㈱) 取締役2020年4月 昭和飛行機工業㈱ 取締役(現任)2020年8月 当社 社外監査役(退任)2020年8月 ㈱GABA 取締役2020年10月 昭和飛行機都市開発㈱(昭和の森デベロップメント㈱(2024年1月清算)) 取締役2020年10月 ㈱ニチイ学館 取締役2020年12月 エンバーポイントホールディングス㈱ 取締役2021年4月 ㈱ニチイホールディングス 社外取締役2021年6月 エンバーポイントホールディングス㈱ 取締役・監査等委員(社外取締役)(現任)2023年1月 ㈱プロテリアル 社外監査役 (現任)2023年3月 昭島都市開発㈱(現昭和飛行機都市開発㈱) 取締役2023年4月 ㈱エビデント 社外監査役 (現任)2024年6月 ㈱アウトソーシング 取締役・監査等委員(社外取締役)(現任)2024年8月 当社 監査役(現任)(注2)-計- (注)1.取締役の任期は、2025年3月期に関する定時株主総会の終結の時までとなります。2.監査役の任期は、2028年3月期に関する定時株主総会の終結の時までとなります。3.取締役鈴木洋及びマイケル・スプリンターは、社外取締役です。4.監査役森田功及び畑野耕逸は、社外監査役です。 5.当社では執行役員制度を導入しております。執行役員の氏名及び役職は、次のとおりです。役位氏名役職社長執行役員早坂 伸夫社長会長執行役員ステイシー・スミス会長副社長執行役員太田 裕雄副社長副社長執行役員渡辺 友治副社長専務執行役員花澤 秀樹財務統括責任者・財務部長常務執行役員朝倉 崇博法務部長常務執行役員沖代 恭太人事総務部長常務執行役員矢口 潤一郎戦略統括責任者・経営戦略部長執行役員川端 利明情報セキュリティ統括責任者  b.2025年6月27日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役6名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の役員の状況は、以下のとおりとなる予定です。なお、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項の内容(役職、執行役員の選任等)も含めて記載しています。 男性9名 女性-名 (役員のうち女性の比率-%)役職名氏名生年月日略歴任期所有株式数(株)代表取締役社長社長執行役員早坂 伸夫1955年8月7日aに記載のとおり(注1)-取締役会長執行役員ステイシー・スミス(Stacy J. Smith)1962年10月26日aに記載のとおり(注1)-取締役杉本 勇次1969年7月11日aに記載のとおり(注1)-取締役末包 昌司1981年1月21日aに記載のとおり(注1)-社外取締役鈴木 洋1958年8月31日aに記載のとおり(注1)-社外取締役マイケル・スプリンター(Michael R.Splinter)1950年10月1日aに記載のとおり(注1)-社外監査役(常勤)森田 功1958年1月1日aに記載のとおり(注2)-社外監査役(非常勤)畑野 耕逸1953年10月26日aに記載のとおり(注2)-監査役(非常勤)中浜 俊介1977年3月15日aに記載のとおり(注2)-計- (注)1.取締役の任期は、2026年3月期に関する定時株主総会の終結の時までとなります。2.監査役の任期は、2028年3月期に関する定時株主総会の終結の時までとなります。3.取締役鈴木洋及びマイケル・スプリンターは、社外取締役です。4.監査役森田功及び畑野耕逸は、社外監査役です。 5.当社では執行役員制度を導入しております。執行役員の氏名及び役職は、次のとおりです。役位氏名役職社長執行役員早坂 伸夫社長会長執行役員ステイシー・スミス会長副社長執行役員太田 裕雄副社長副社長執行役員河村 芳彦副社長副社長執行役員渡辺 友治副社長専務執行役員花澤 秀樹財務統括責任者・財務部長常務執行役員朝倉 崇博法務部長常務執行役員沖代 恭太人事総務部長常務執行役員矢口 潤一郎戦略統括責任者・経営戦略部長執行役員川端 利明情報セキュリティ統括責任者 ② 社外役員の状況 a. 2025年6月26日(有価証券報告書提出日)現在、当社の社外取締役は鈴木洋、マイケル・スプリンターの2名で、社外監査役は森田功、畑野耕逸の2名です。 また、社外取締役及び社外監査役の当社との利害関係及び当社の企業統治において果たす機能・役割は以下のとおりです。地位氏名当社との利害関係及び当社の企業統治において果たす機能・役割社外取締役鈴木洋同氏は、当社が定める「社外取締役の独立性基準」を満たしており、当社と同氏に特別な利害関係はありません。同氏は、HOYA㈱の取締役兼代表執行役最高経営責任者を長年務めるなど、経営者として経営戦略及びグローバル経営に関する豊富な知見を有しており、その知見を当社の経営に活かすとともに独立した立場から当社の経営を監督することを期待しています。社外取締役マイケル・スプリンター同氏は、当社が定める「社外取締役の独立性基準」を満たしており、当社と同氏の間に特別な利害関係はありません。同氏には、海外の上場会社でグローバル企業の経営者陣を長年務め、半導体業界において国際事業に豊富な経験を有していることに加えて、NASDAQの会長として上場会社を監督する側の知見を活かして、当社の基本戦略の審議への有益な貢献等、独立した立場から当社の経営を監督することを期待しています。社外監査役森田功同氏は、2014年1月まで当社の主要株主である㈱東芝に在籍しておりましたが、東京証券取引所が定める独立役員の独立性基準を満たしており、当社と同氏の間に特別な利害関係はありません。同氏には、東芝コンピュータテクノロジー㈱の代表取締役に就任していた経営経験及びそこでの財務及び会計に関する相当程度の知見、並びにメモリ・ストレージの知見や経営に関する豊富な知見を活かして、独立した立場から当社の監査を行うことを期待しています。 地位氏名当社との利害関係及び当社の企業統治において果たす機能・役割社外監査役畑野耕逸同氏は、2007年5月まで当社の主要株主である㈱東芝に在籍しておりましたが、東京証券取引所が定める独立役員の独立性基準を満たしており、当社と同氏の間に特別な利害関係はありません。同氏には、㈱東芝での人事・総務部門における豊富な職務経験、東芝プラントシステム㈱の取締役に就任していた経験、また神奈川県労働委員会にて公職を4年経験して通じた培った人事総務分野に関する高い知見を活かして、独立した立場から当社の監査を行うことを期待しています。  b.2025年6月27日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役6名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の役員の状況は、以下のとおりとなる予定です。地位氏名当社との利害関係及び当社の企業統治において果たす機能・役割社外取締役鈴木洋aに記載のとおり社外取締役マイケル・スプリンターaに記載のとおり社外監査役森田功aに記載のとおり社外監査役畑野耕逸aに記載のとおり ③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係A.当社の企業統治において果たす機能及び役割並びに関係者との相互連携等 社外取締役は、取締役会において意思決定の妥当性等を確保するための発言を適宜行っています。 社外監査役は、取締役会において意思決定の適正性等を確保するための発言を、また監査役会において決議事項及び報告事項に関して必要な発言を適宜行っており、関係者(内部監査部、他の監査役、会計監査人及び内部統制関連部門等)との間で必要に応じ随時意見・情報交換等を行い、相互の連携を高めるとともに、業務執行の監査等を行っています。B.選任状況に関する考え方並びに当社からの独立性に関する基準又は方針等 当社の社外取締役の独立性基準に関する方針として、当社取締役会にて2020年6月22日付で下記内容を決議しております。なお、本書提出日現在の役員のうち、取締役鈴木洋、マイケル・スプリンターの2名は独立社外取締役の要件を満たしております。 当社は、株式会社東京証券取引所等の国内の金融商品取引所が定める独立性基準に加え、以下の各号のいずれかに該当する者は、独立性を有しないと判断します。(1) 当該社外取締役が、現在又は過去3年間において、業務執行取締役、執行役又は使用人として在籍していた会社の議決権を、現在、当社が10%以上保有している場合。(2) 当該社外取締役が、現在又は過去3年間において、業務執行取締役、執行役又は使用人として在籍していた会社が、現在、当社の議決権の10%以上を保有している場合。(3) 当該社外取締役が、現在又は過去3年間において、業務執行取締役、執行役又は使用人として在籍していた会社と当社との取引金額が、過去3事業年度のうちいずれかの事業年度において、当該他社又は当社の連結売上高の1%を超える場合。(4) 当該社外取締役が、現在又は過去3年間において、現在、当社が当社の総資産の2%以上の資金を借り入れている金融機関の業務執行取締役、執行役又は使用人であった場合。(5) 当該社外取締役が、過去3事業年度のうちいずれかの事業年度において、法律、会計、税務の専門家又はコンサルタントとして、当社から役員報酬以外に1,000万円を超える報酬を受けている場合。また、当該社外取締役が所属する団体が、過去3事業年度のうちいずれかの事業年度において、法律、会計、税務の専門家又はコンサルタントとして、当社からその団体の年間収入の2%を超える報酬を受けている場合。(6) 当社又は子会社から、過去3事業年度の平均で年間1,000万円を超える寄付を受けた者又は寄付を受けた団体の理事その他の業務執行者(7) 当社の主幹事証券会社に所属する業務執行者(8) 社外役員の相互就任関係となる他の会社に所属する業務執行者(9) 当社グループの会計監査人である監査法人に所属する公認会計士

※ 出典: EDINET DB API より取得した有価証券報告書(2025年度)。 全文は 金融庁 EDINET でご確認ください。